2009年5月31日 (日)

山手スピチュラルホテルとシャボテン公園(伊豆)

 先日、入院の後養生ということで、伊豆・修善寺にあります山手スピチュラルホテルhttp://www.spituralhotel.com/に行ってきました。ここは伊豆・シャボテン公園グループが経営するホテルで、「心身求養」をコンセプトに、疲労回復とか、私のような病後の療養などに最適、という温泉宿であります。ゴージャスな宿ではなくて、とにかく落ち着ける宿、というのを求めていましたので、これはぴったりなのでした。
 修善寺までは東京駅発の「踊り子115号」で直通、駅に着くと迎えの車が来てくれていました。そこからホテルまでは・・・かなり遠い、というか伊東市に近いところまでどんどん山を登っていきます。その小高い山の頂にスピチュラルホテルがあります。
で、到着するとさっそく、食事のアレルギーチェックの確認があります。こちらは予約時に向こうから「アレルギーのある食材はありますか?」と質問されますので、その再確認をするわけです。その後は宿のスタッフは丁寧だけどよけいなお節介は一切しない、ということを徹底。こちらから呼ばなければまったく来ません。それがポリシーで、布団をしくのも自分でやりますけれど、その分は料金設定も非常にリーゾナブル、実に落ち着けます。
 窓から見える山並みは美しく、ちらほら遠くにホテルかリゾートマンションらしきものが見えるだけで、人工のものなどほとんど見当たりません。静かそのもの、ホーホケキョ、などと鳥のさえずりも聞こえてきます。
 なんといっても素晴らしいのは「心養料理」をうたう食事で、実に目にも舌にも見事な料理が出てきます。実のところ、これまでいろいろ泊まってみましたが、最高に素晴らしいものの一つ、と言い切ってしまいましょう。
 朝も和洋折衷で食べきれないほど出てきます。これまたまことに美味しい。
 温泉設備は、たまたま閑散期だからですが、もう貸切同然でした。露天風呂と大きな内風呂を飽きるほど堪能いたしました。
 翌日は、グループのシャボテン公園まで車で送っていただき、もう言うことはありません。ぜひまた行きたいホテルだと思いました。
 ◆  ◆  ◆
 シャボテン公園では、いろいろ珍しい動物に、チンパンジーや鳥のショー、樹齢数百年というサボテンの数々、それから妻がお目当てにしていたサボテンの即売・・・3鉢ばかり買い込みまして、名物の「サボテンカレー」を買って、伊東駅から踊り子号で東京に戻りました。
 いやあ、いい養生になりました。いよいよこれで、会社に復帰します。

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2008年7月 3日 (木)

伊豆・ペンション・クノッソス、アンディランドなど

先日に引き続き、今度はなぜか梅雨時のウイークデイに伊豆・熱川に行ってまいりました。踊り子号で熱川に行き、バナナワニ園へ。しかしなんか大改装中でして、ワニたちはひたすらじっとしておりました・・・なにか温暖化、温暖化としきりに騒ぐ人がおりますが、少なくとも今年は決して暑くありません。ことに夜ともなると風が涼しく、薄着では寒い時すらあります。そんなことだからか、ワニも動きが鈍くて置物のようでありました。
 そこから熱川のペンション・クノッソスへ。http://www.knossos.jp/ご夫婦二人で経営のアットホームな宿で、地中海を思わせる白いテラスが特徴です。こちらのお料理が絶品ですね。夕食も朝食も本当にセンスがいい。中でもアジのマリネ、ヨーグルトの蜂蜜がけなどは絶品中の絶品。聞いたらアジはお隣の別荘の人が釣ってきたものだとか。当地は熱川の別荘地の中にあるのですね。当然ながら風呂は温泉です。
 翌日は河津のアンディランドへ。ここは世界最大級のカメの水族館です。とにかくここのカメはよく馴れていて、人が近づくと寄ってきます。爬虫類は頭が悪く人間になつかないと思っている人は偏見です。ことにカメは非常によくなつきますし、名前を呼ぶと寄ってくる者もいます。要するになんでも飼う側の心がけ、愛情次第です(そりゃそうでしょう。高等動物のはずですが人間の子供がぜんぜんなつかない、なんてざらにあることではないでしょうか。生物学上の高等下等なんてのは学者の都合にすぎません)。なんといっても巨大なワニガメが見ものです。ぬっと近寄ってきます。それにゾウガメに餌をやれるコーナーも面白い。エサは有料なんですが、カメたちはこちらがエサを買うまでは明らかに無視していますね。で、買うとなると急に近寄ってくる。餌を買わない人は客じゃないわけです。大きな陸ガメがどんどん寄ってきて餌をねだるのがかわいのですが、私は足を踏まれました。でかいカメだからものすごく重い。あれはちょっとびびりました。
 そのあと、伊豆バイオパークへ。こちらは立派な動物園ですが、まあこんな時季外れには人も閑散としていて動物たちも暇そうでした。ここも餌をやれるのですが、なんか羊や山羊が必要以上に飢えているんですね、おそろしい勢いで寄ってきます。キリンは上品にゆったり寄ってきますが、あの長い舌をぐっと延ばされると一瞬、驚きます。
 帰りは適当な踊り子号に乗って夕方には帰宅。いやあ、このあたりは近いですね。
 ということで、このところ近場の旅にはまっているのでありました。

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2008年6月28日 (土)

養老渓谷「粋なやど 十万石」と「市原ぞうの国」

先日ですが、公休を利用して一泊二日で養老渓谷に行ってきました。はて? 養老渓谷なら秋だろう、と思う方が多いでしょうが、いいんです、梅雨時のウイークデイにあえて行くのがいいんです。
 私は宿直明けの会社から東京駅八重洲口に出て、妻と待ち合わせ。ここから高速バスで羽田空港―海底トンネルー海ほたるからアクアラインを経て房総半島・金田海岸へ。さらに市原を経て大多喜町へ。2時間ほどかかりましたがあっという間でした。
 バス停のある大多喜町ショッピングセンターの「オリブ」に「粋なやど ホテル十万石」の車が来ていました。さっそく宿に直行。
 梅雨時のウイークデイですからほかのお客さんはほとんどいません。これ当然。しかしまったく手を抜くことないVIP待遇をしていただいて感激。和洋折衷の料理に大満足。中でもカツオのカルパッチョは絶品でした。近くの休耕田まで連れて行っていただきホタルの観賞もしました。いるんですね、このへんにはホタル。
 温泉はほぼ貸し切り状態。夫婦で思い切り満喫いたしました。
 で、翌日は心づくしのコーヒーをいただいてから、小湊鉄道の養老渓谷駅へ。
 久しぶりですねえ・・・単線の気動車なんて。やってきたのは一両きりの編成のディーゼルカー。そして20分ほどゆられてついたのが高滝駅。ここは無人で車掌さんに切符を渡します。
 ここでしばし待つと、予定通り「市原ぞうの国」の迎えの車が来ました。ぞうの国は、日本でも唯一のぞうを中心にした動物園です。サーカスを引退したり、動物園が廃園になったり、という場合に困ってしまうのがゾウさんの扱い。もともと年老いたゾウをタイに里帰りさせたら地元メディアから「日本人は年老いたゾウを捨てにきた」とたたかれた、という事実があって、それならば行き先のないゾウたちを引き取ってしっかり保護する施設を・・・という発想からできたのがこのぞうの国だそうです。
 しかし、実際に行きますとゾウ以外にもいろいろおります。プレリードッグ、馬、牛、トラ、ジャガー、ライオン、クマ、エミュー、ダチョウ、ペリカン、ペンギン……実は一通りなんでもそろっている。じっくり見ていきますと本当に楽しめます。
 ここの場合、園が用意したエサをバケツに入れて持ち歩き、動物たちに与えることができます。が、私たちは入り口近くに陣取るキリンにほとんど最初のバケツを全部、食われてしまいました。あの巨体で「もっとくれ、くれ」と首をのばして迫られますと、ちょっと断れません・・・。
 ゾウたちはいちばん高い所に集まっています。で、一日2回の「ぞうさんショー」になると十頭ほどのゾウが隊列を組んで山を下りてきますが、圧巻です。
 ショーは30分ほど、さまざまな曲芸をしたり、絵を描いて見せたり、お金を渡すとぬいぐるみを鼻で渡してくれたり・・・最後はゾウの背中に乗れる「ぞうさんライド」。なんだかんだいって私どもは夫婦そろって乗ってみました。揺れますが、乗馬と同じでゾウの歩行に合わせて自分の腹筋でコントロールすれば難しいものではありません。なにしろ二階建てほどの高さですが、私はいい気持で「ハンニバルもかくや」と思っておりました。
 その後、高滝駅に戻って鉄道で五井、千葉と経て帰宅。
 旅行というほどでもないですが、一泊二日でこれほどリラックスできるとは。観光シーズンに外れた企画もいいですね。今年は梅雨といっても関東はそんなに降っていませんし、あまり暑くもありませんし。というか日によってはうすら寒いんですけど・・・。
 東京メトロ東西線に乗ったとたん、私がいらいらした表情で「もう、前の人、歩くのが遅い」とつぶやいたら妻が言いました。「二日間、珍しくのんびりしていたのに、いつものあなたに戻ったね」と。都会のストレスで自分はそんなにぴりぴりしているのか、はっとさせられました。歩くスピードも養老渓谷では遅かったそうです。そりゃ急いでも仕方ないですからね。たまにはいいですね、こういうのも。
 
 
 

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2008年4月27日 (日)

本を出版する方法

それにしてもウィンドウズ・ビスタ、使いにくいですね。なんでこう面倒なものにしたのかな。普通のユーザーは性能や安全性はは高めてほしいが、機能や操作はあまり変えてほしくないのじゃないかと思いますが。
 ところで、身近の人から「本というのはどうやって出すものなんですか」と聞かれました。それで、ご存じの人にはありきたりの話ばかりでしょうが、こういう世界に無縁な人とか、漠然と「いずれ著者になってみたい」という方もいらっしゃるでしょうから、自分の経験の範囲で少し書いておきます。
 いわゆる自費出版については自費出版専門の版元があるのは今では誰でも知っていますし、それがこのところ経営破たんしたり、大変であることも知られています。要するにハードルが低くて誰でも出版してくれる反面、後の面倒は全然みてくれないので、著者の不満が高まったのは当然です。そもそも基準が甘いのだから、仕方ないとは言えます。
 大体のところ、ああいうところで全額自費で出版すると、まあ100万円ぐらいが最低出資額だと思います。企画によってもっと安いところもあるでしょうが、まあ宣伝を万全にやり、豪華な造りにし、部数を増せば上限はいくらでも上がるでしょう。200~300万円出した人もいると思います。
 次に、ちゃんとした商業出版社からの企画出版をするにはどうするか。まずは、一番、王道なのはなにかの文芸賞をもらってデビューすることです。しかし、これは才能がある人であっても一生の間に受賞できるかどうかは相当に運次第なのは明らかで、その僥倖を待っていてはいつまでたってもデビューできません、というかなにがなんでもデビューしたい、というなら、30代半ばぐらいまでの若い内はともかく、受賞を前提にしているわけにはいかないでしょう。それに、どなたもお気づきのように、世間に出回っている書籍のほとんどは別に文学賞をとった作家が書いているわけではありません。著者になるには文学賞は必須条件ではないことになります。
 文学賞タイトルが絶対必要なのは、文芸作品の企画出版です。だから、無名の人が文芸作品の原稿を版元に送ったり持ち込んでも、まあほとんどの場合、何事も起こりません。見てもくれません、通常は。漫画と違い、持ち込まれても簡単に概要を理解できないので、時間を作ってくれないのが普通でしょう。ごくまれにそれでうまくいった、という話がありますが、それはいい編集者と縁があったためで、まれだからそういう話が有名になるんですね。
 もし文芸でとにかくデビューしたい、という人は、実は小説よりも詩歌のほうが本そのものは出しやすいのですが、ただしこれはほぼ100%が自費出版となります。流通することはゼロではないが、ほとんど期待できません。しかし、詩歌については自費出版が昔から常識なので、ほかの分野と違い自費だから格が低いとは言われない、というメリットがあります。つまりちゃんと実績になる。詩歌の世界の文学賞の審査対象にもなるし、詩歌の世界で一人前として扱われる。ただし、そういうわけだから詩歌の専門の版元は、お金の面では自費なのに、けっこう審査基準は厳しく、なんでもいいから出してくれる普通の自費出版社のようにはいきません。通常は、既に実績のある先生の下でしばらく様子を見て、その紹介を得る、といった手順を踏んだ方が確実です。
 さてそれで、本当に版元の企画出版として出してもらうにはどうするか。こちらは、文芸を狙わない方が間違いなく有利です。小説のたぐいはあまり相手にされません、どうしても小説家に、という人はなにがなんでも文学賞をとるしかないでしょう。しかし「とにかく著者になりたい」ということなら、文芸じゃない分野でまずは何か原稿を書くことです。
 次に、その原稿を持って多くの版元を大きいところから小さいところまで回ってみることです。私の今までの経験ですと、非文芸でそれなりの内容の原稿だと、大抵の版元は読んでくれます。50~60社ぐらい打診すると内容次第でしょうが、10社ぐらいから前向きな返事が来たりしましてその後は具体的な条件交渉に入ったり、あるいは、この企画はこのままじゃ駄目だけど、別の企画で書きませんか、という話になったりします。まあこれはあくまで私の経験です。
 一度、それで軌道に乗ると、少しずつほゥの話も見えてきたり、ものによっては空中分解したり、という中で、形になるモノが出てきます。そして、やっと企画出版できるというわけです・・・。この場合も、いい編集者と縁があるかないか、が最も重要になります。自分に惚れ込んでくれるような編集者に巡り会えばいうことはありません。逆に大手版元から声がかかっても、担当編集者と反りが合わず駄目になる、ということも私自身経験していますので、結局は人の縁ほど大事なモノはない、というのはどこの世界でも真理です。
 これも、ある程度の買い取りを求められることが珍しくないですが、しかし経験的にいって著書は100冊以上は手元に残しておくべきです。その後、次の企画の売り込みやらなんやらで、けっこう2、3年もするとなくなってしまいます(50社に売り込むなら50冊ななくなりますから)。新聞社や雑誌社に売り込みをするならもっと必要でしょう。だから200冊ぐらいを買い取りしても後で見ると、別に無駄にはなりません。
 その買い取りをしても、20~40万円ほどですから、100万円以上かかる自費出版とは全く次元が違うし、宣伝もしてくれるし、流通もちゃんとしてくれます。従って、なにがなんでも自費ではなくて企画出版しないといけない、ということです。
 印税なんてものは実に微々たるモノで、入ってきてもお小遣い程度です。これで生活できる著者は部数10万部を超える人だけで、今の出版不況下でそんなに売れる人は、そういません。1000円の本が1万部売れて売り上げ1千万円、印税5%なら50万円。まあこれなら赤字にはならない、お小遣いとしてはいいかな、というところ。10万部売れれば500万円、こうなると職業として意識できるでしょう。本の単価が高ければ印税も増えるでしょうが、それだけ部数は伸び悩むのは言うまでもありません。
 にしても、ロングセラーとなるような内容で、増し刷りにこぎ着ければ、れっきとした著者としてやっていけることになります。少なくとも赤字のない程度にやれれば、活動としては成り立つことになる。ただ、プロのライターだけで暮らすというのなら、常に1万部以上、できれば10万部を超えるような売れるような本を出す必要があり、大変でしょう。
 また、著書があると、ほかの雑誌などの依頼がある場合がある、また文芸家協会やペンクラブに入れる(著書3冊以上が最低条件で、いずでも理事の先生の推薦が必要)といったことがあります。ここまでくれば、一応、どこに行っても「私は文筆家です」と名乗れるレベルには達するわけです。当然、次の売り込みがしやすくなります。儲かる、儲からないという次元ではなく、その方面で一応の見識がある人、専門家、ということも言われるようになります(内容次第ですけど)。
 それ以後は、本人の努力次第でしょうし、私も目下、努力している次第です。
 とにかく、こういう時代でもいわゆる活字をやってみたい、まずはデビューしてみたいという方は、ベテラン世代にも若い人にも多いと思います。しかし上記のようなわけで、最初の1冊を形にするまでに相当な信念と行動力が必要なようで、著者の皆さんはそこを乗り越えてこられた方ばかりということです。
 参考までに書いてみました。お役に立つことあれば幸いです。
 
 

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2008年4月26日 (土)

聖火リレーは終わり、ビスタPCはやって来た。

 仕事の関係で、昼夜逆転した生活がどうしても多くなる私としましては、特に用事がない日の昼の12時過ぎに起きるのは早起きのほうなんですが、テレビをつけたらのどかな普通の土曜日の番組。「ああ、要するに大したことはなかったのね、聖火リレー」と思ってほっとしました。ま、5人逮捕ということだから、全くなんにも無いわけではないが、大事にもならず、ということでしょうか。
 ◆  ◆  ◆
 コンピューターが壊れていましたが、本日、ようやくわが家に新しいのが届きました。NECので、ウィンドウズ・ビスタを搭載しています。がしかし、なんか慣れないと使いにくいですねビスタ。なんでもそうですが、技術的に進んでいるものが使いやすい、というわけではないんですよね。古来、武士や軍人というものも決して新しいもの好きではありませんでした。性能は高いけど使い慣れないし機能も安定しない新兵器より、少し古くても、信頼できる使い慣れたもののほうが安心なんですね。
 私も今もって、ただ単に文章を書くだけなら昔のワープロのほうがタフで使いやすかったと思っています。確かに長い文章の管理や、編集者とのやりとりの便利さなど、総合的な機能では比較にならないとしても、です。
 また慣れるまでいろいろ、イライラさせられるのでしょうね。しかも、また来年にもマイクロソフトは新製品を出すような話もありましたが・・・。
 ケータイも、私がなんと2001年の秋から愛用しているフォーマがそろそろ寿命を迎えまして、更新を考えざるを得ないのですが、なんでもまもなくムーバ系じゃないと使えなくなるそうですね、詳しくないので人から聞いた話だけなのですが。
 あれも、私は携帯電話は本当にトランシーバーとしてしか使わない、メールもケータイでは使用しない派ですので、とにかくいろいろな機能は無用なんですが(だから7年も前のを平気で使えるのですが・・・)。
 ◆  ◆  ◆
 宣伝でございます。辻元よしふみ&辻元玲子著「スーツ=軍服!? スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの末裔だった」(彩流社)発売中。これについては、姉妹作の企画もそろそろ出ておりますので、ご報告しておきます・・・。
 http://shopping.hobidas.com/shop/gunjisenshodo/item/3923013407.html

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2008年4月22日 (火)

食糧危機はついにやって来るか?

 J-CASTニュースにこうありました。「世界銀行の推計によると、過去3年間で世界の食糧価格は平均で83%上昇。これが原因で、少なくとも1億人が食糧不足にさらされるとみられている。その原因としては、気候変動による収穫量の減少や、中国やインドの食糧需要が増大したことなどが挙げられている。さらに、ここ数ヶ月で、基本食品の値上がりが加速しており、世界各地で食糧をめぐる暴動にまで発展している。エジプト、フィリピン、コートジボワール、セネガル、イエメン、メキシコなどで暴動が発生。カリブ海の島国・ハイチでは、商店の略奪が1週間以上続き、事態を収拾できなかったとして国会が首相を解任するという事態に発展している。それ以外にも、苦肉の策を取らざるを得なくなる国も多い。例えばパキスタンでは食糧の配給制が復活し、ロシアでは卵などの価格を固定。インドネシアでは補助金を増額し、インドでは高級米以外の米の輸出を禁止した」これ、以前から危惧されてきたことが現実化してきましたね。
 近所のスーパーで愕然としました、最近。パスタとバターについて「安定供給できませんので、在庫がない場合はご容赦下さい」と張り紙があるのです。
 飽食の時代、とやらもついに終わりかも知れません。終わりの始まりか。
 ポール・マッカートニーが「あとは出来るだけ人類が菜食主義になるべきだ」と提言したそうです。これ、基本的には正しい。問題は、産業界が本記になるかどうか、だと思いますが。味覚や嗜好として菜食を強要してもまずうまくいかないので、やはり代替素材の肉のようなもの、を開発するべきなのでしょう。もうそういう時代に入ってきたと思われます。
 日本ではなんかのんびりと少子化は問題だ、年金が、ということばかり騒いでいますが人類とか地球という視点では、人が増えすぎて困っているのも事実です。
 実に嫌な予兆を感じますね。

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2008年4月 9日 (水)

糞尿で開城・・・するか?

 なにかトラブルの多いTBSですが「TBSが今年2月に放送した『歴史王グランプリ2008まさか!の日本史雑学クイズ100連発!』の中で、戊辰戦争の鶴ヶ城開城の理由を「城内に糞尿が城にたまり、その不衛生さから」が正解とされたことに地元福島県会津若松市が抗議した問題で、TBSは本日(8日)午後1時前に謝罪放送をしました」(ニュース畑)というのが地元で大きな話題になっているとか。
 それで、この「糞尿が城にたまって開城」という説が、どこから出てきたか分からないらしいんですね、どうも。出典として挙げてきた本も、どうもそんな本がないというお粗末さ。じゃあ全部、いい加減だったのかしら。それはいけない。なにか根拠があるんなら示せばいいが、たぶん適当にネット情報からとってきたか、何かに書いてあったような気がする、という話をうろ覚えで出してきたか・・・ともかくクイズの出題がそんなことでは歴史王なんて企画自体、成り立っていない気がしますが。
 そりゃ地元の人は怒るでしょうね。そんなに郷土ナショナリズム的な人じゃなくても怒るでしょう。まして、会津の歴史というのは、これで片付けちゃ可哀想だと思いますが。
 篭城すればいろいろ環境悪化するのは当然ですが、それだけの理由で開城するか、というのもなんか違うと思うし、もうちょっと真面目に調査するべきだったろうと。
 ◆  ◆  ◆
 前にも書きましたが、私の勤めている新聞で、ゴールデンブリッジ(昨日、チベットの北京五輪聖火反対の活動家が横断幕掲げた、あれです)の開通年月日がぜんぜん違う記事が掲載されかけたことがあります。おかしいな、と思い調べると、なんと日本国内のネット情報はほとんどその間違った年月日が載っている。それで英文のサイトを調べて分かったのですが、ゴールデンブリッジの近くに似たような名前の別の橋があり、そっちの開通年月日が出回っていたようです。おそらく出所は一人で、それが誰も確認しないまま、広まったんでしょうね。
 ネットを見ていて「みんな同じような文章だな」というときは気をつけないといけないなと思った次第でした。
 会津城のことはどこで出回っていた話か知りませんが、どうせなにかの掲示板に載っていたとか、そんな話の一つじゃないでしょうか。
 ◆  ◆  ◆
 拙著「スーツ=軍服!? スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの末裔だった」(彩流社)アマゾンでは初期の在庫完売となったようです。もちろんすぐに補充するでしょうが。よろしくお願いします。http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?nips_cd=9983054663

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2008年4月 1日 (火)

繊研新聞さんに掲載されました。

4月に入りました。今日から社会人という方も多いと思いますが・・・なんかけっこう肌寒いですね。サクラ台無しですね。なんでも北海道じゃ大荒れの大吹雪とか。どうなってんでしょう。
 大荒れといえば、ガソリンですね。福田政権、3回目ですね。ねじれ国会といっても前から分かっていることなのに・・・なんで何にも出来ないのですかね。
 ◆  ◆  ◆
 今日も一つご報告ですが、アパレル業界の専門紙「繊研新聞」http://www.senken.co.jp/の新刊書コーナーに私どもの新刊「スーツ=軍服!?」の書評が載りました。なにしろ業界の専門紙ですので、本当に光栄です。この手の本を見慣れているプロの方たちにご評価いただけるというのことは何よりのことでございます。
「ミリタリーファッションの影響など、服飾の歴史から男の服装を見直す。・・・由来やエピソード、史実など詳述。イラストや写真も豊富で男の服飾と服飾雑貨の事典としても有益な一冊。」ということで、感動しております。

 なにとぞ、まだ御覧になっていない方はお手に取ってみてくださいませ。内輪で恐縮ですが、妻の描いたイラストも美麗です。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%84-%E8%BB%8D%E6%9C%8D-%E2%80%95%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%84%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AF%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%9C%AB%E8%A3%94%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F-%E8%BE%BB%E5%85%83-%E3%82%88%E3%81%97%E3%81%B5%E3%81%BF/dp/4779113059
 

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2008年3月31日 (月)

妻がテレビ出演。私は産経新聞に。

今日、ある編集者から教えられまして、30日日曜日付の産経新聞13面読書コーナー中の「手帖」という欄で、拙著が紹介されていたとのこと。確かめてみたらありました、ありました。
「ファッションに関するウンチク満載なのが、辻元よしふみ著「スーツ=軍服!?」(彩流社)。私たちが身につけているスーツもブレザーもトレンチ・コートも、その源流をたどれば軍服に行き着く。」
 まあ、こんなものなんですが、新聞に載せて頂くのは本当に嬉しいことです。ありがたいことでございます。http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-7791-1305-5.html
 ◆  ◆  ◆
 ところで、もう一つ驚いたことがありまして。
 昨日の明け方、午前4時ごろ。私が夜勤から帰宅しまして、テレビを見ておりました。月曜の深夜ってあまり放送をやっておりません。ショップチャンネルをぼう、と見ていましたら・・・。
 前から欲しかった西川のヒツジの抱き枕「メルくん」を売っていたのです。これ、人気商品でなかなか手に入らない。
 で、妻に「すぐに電話したら」と申しました。ちょうどそのとき、あの手の通販番組でよくやっている「お客様からのお電話がつながっています」というのをやっていました。
 直感的に、なんか、予感がありまして、「早く電話しなよ、前から欲しかったんじゃないか」とせかしました。で、妻が「メルくん」を注文しましたら・・・「ええ!」と妻が声を上げます。「お、ひょっとして」と思いました。案の定、本当につながるといいます。
 おお、全国放送テレビ出演!! 声だけとはいえ。
 以下は妻の話ですが、まずはオペレーターにつながり、それから説明する人(ADさんでしょうか)から商品番号とか、「千葉県のレイコです、と名乗るように」と指導され、最後に厳しい声の女性(きっとディレクターさん)につながれて、「そのままお待ち下さい。・・・はい」ということで、出演中の小柳津キャストと会話がつながりました。
 もう心臓が飛び出しそうなほど緊張したそうであります。が、なかなか上手に受け答えしておりました。おお・・・妻、テレビデビューです、一応。私もラジオには出たことがありますが(会社がらみの出演でした)テレビはまだないなあ・・・。
 どうも、生の声とテレビから流れる声は3,4秒時間差がありますね。それは当たり前ですか、よくニュースでも外のレポーターとやりとりに時差があります。
 いやあ、いい経験しました。私も横で見ていただけで緊張しました。
 

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2008年3月30日 (日)

柳町弘之さんの工房訪問

今月の10日に出版した「スーツ=軍服!?」(彩流社)http://item.rakuten.co.jp/book/5502033/で、もう一つ、意外な御縁が出来ました。いやあ、こういうことがあると、出版して良かったな、と思います。
 靴が好きな皆さんならご存じの、日本を代表するビスポーク靴職人・柳町弘之さんのことであります。先日、発効されたエスクァイア・マガジン社の靴専門誌「LAST」巻頭の情報コーナーにもあるとおり、柳町さんは99年以来、店舗を置いていたワールドフッドウェア・ギャラリーから、この2月、ほど近いところに独立店舗を構えられたのであります。http://www.wfg-net.com/order.html
 で、それで私と何の関係が、と思われるでしょう。実は私、大学生時代に、千葉市稲毛駅前の「千葉進学塾」なる塾でアルバイト講師をしていました。で、その当時のバイト仲間に柳町先生、という人がおいでになった。千葉大学の理科系の大学院においで、ということでちょっとクール、というか理知的、だけど穏やか。われわれはバブル時代のお馬鹿学部生でしたので、まあ乗りが違うというか、際だって紳士、大人に見えました。まああのぐらいの時期に3、4歳の差は大きいですよね。
 さてそれから十数年後。私はたまたま、靴というものに関心を持つようになり、35、6歳になってそれまで愛用していたギョーザ靴が急に嫌になってしまった。実は、私はそれまで軍装や戦史には大いに興味があったけれど、現代のファッションにはまるで関心がなく、靴なんかも3000円のオヤジ靴で平気でありました。
 が、気になり出すと気になるもんで、手始めにクロケット&ジョーンズ、それ以後、いろいろとそれなりの靴を買うようになりまして。で、靴を良くするとスーツもネクタイも全部それなりにしたくなりまして。で、紳士服飾の本を落合正勝さんほか、出回ってるものを片端から読みあさり、雑誌も月に6、7冊は乱読し、今に至っております。ついに上記のような本まで出す始末です。
 で、そんなある日、ある雑誌(メンズEXかbeginだったと思いますが)で、日本を代表する靴職人ヒロ・ヤナギマチなる人物を知ったのでります。
 ところが、その時点ではなんとも思わなかった。その後、なにかのサイトで柳町さんの顔写真を見て「お?」と思ったのです。これはあの塾の仲間だった人じゃないのか。
 さらに経歴を見れば、千葉大学大学院修了後、電機メーカーに就職、その後に渡英、などとあり年齢的にもますます「ひょっとして」との感を強めておりました。
 が、人違いであったら困ってしまうので、WFGの店舗の前を通っても思い切って柳町さんのブースを訪れることはかなわなかったのであります。
 が、上記の本を出したことで、私も一種の大義名分が出来たというか、著名人に献本するのは普通のことだし、それで思い切って柳町さんの新店舗に新刊をお贈りし「ところで、ひょっとしてかつて、千葉市で塾の先生をなさっていませんでしたか」と書きましたら・・・数日後「驚きました、千葉進学塾の柳町です(笑)」というメールが届いた次第。
 ということで、私、柳町さんの新店舗にお邪魔しました。国立競技場のほど近く、閑静な場所柄で周辺は服飾関係の卸しをしているようなお店が多いところ。柳町さんのお店は、いい感じの落ち着いたテナントビルの二階にあります。たまたま外に出ていた柳町さんが「あ、辻元さん」と声をかけてくださいました。実に20年ぶりの再会。
 「ああ、そのお辞儀の仕方、昔から辻元さんはそうでしたね」と仰る。そんなに特徴あるお辞儀を自分はするのかしら。どうも軍人風に素早く頭を下げる癖があるので、そのへんが変わって見えるらしいのですが、それ以後、なんか20年ぶりというのがウソのように話し込んでしまいました。かれこれ1時間半もお邪魔しましたか。
 「これからの時代、使い捨てではないものが普及してほしい」と仰る柳町さんに満腔の共感を覚えました。安いものを外国人に作らせ、石油を消費して輸送する、トータルで値段を抑えて大量生産浪費・・・。結果として、日本人の生活水準が低下し格差が拡大しても、外国製の安いものを買っていれば貧乏人は文句を言わないだろう。これが竹中路線のグローバル化の一側面ですが、これ、なんか違うんじゃないか、と私も思っています。
 「靴のビスポークは初回で25万円ほど、2回目からは平均して20万円ほど。これを量産品と同じ靴として比較されると高いということになるのでしょうが、切実に足に合う靴がほしい、というお客さんは安いと仰る。結局、価値観の問題」。まさにそう思うし、現にその場で作業している二人の若い職人さんを見ていると、全部ここで手作りして20万円前後は非常に安い、と思うのは確かです。月あたり生産数を聞きましたが、それで考えてもこれは安すぎるのかも、とすら思いました。
 それにしてもいい感じのお店です。落ち着いたカフェのような佇まいで明るく、採光も行き届いていて、工房という雑然としたイメージとは違います。柳町さんのお人柄でしょうし、実際「そのへんはこだわっています」とのことでした。
 私が今後、何か書くときにはぜひ教えてください、と言いましたら「靴作りの実務に関してならなんなりと。でも歴史については、靴は分かんないんですよね、19世紀以前というのは」とのこと。そうなんですよね、靴の体系的歴史って書かれていません。
 これは、ゆくゆくまた、自分で書くしかないのかな・・・などと。
 とにかく本当に有意義、そして楽しい20年ぶりの再会でした。
 

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2008年3月29日 (土)

サローネ・オンダータ訪問

思いがけないことだが、スタイルクリエーションズ社のパーティーというのに招かれた。それは、滝沢滋代表からご招待があったからで、当ブログを前からご存じの上、小生の新刊「スーツ=軍服!?」http://www.junkudo.co.jp/detail2.jsp?ID=0277911305もご覧になったから、なのでありますが、会の趣旨はピッティ・ウオモ出展報告会、ということで、小生としてはそれはもう、何しろ嬉しいのだが、冷静になるとはて、と困ってしまった。私は服飾評論家、ではない。要するに自分自身がオシャレだったり、いいものをたくさん持っているわけではない。あくまで歴史の研究家であったりするので、ことに、実のところは今時のかっこいいスーツ(いや、余裕があれば欲しいのはいうまでもないが)よりは、イラストの研究用に買い集めたあやしげなどこやらの軍服みたいなものでクローゼットはいっぱいであったりする。
 おまけに、大いに困ったことに、私は目下、肝心のタキザワシゲル・ブランドの服を一つも持っていなかったりする。しょうがないので、まさかどっかの軍服でいくわけにもいかず(ブラックタイなんてこともないが、仮装パーティーでもなかろうし)リングヂャケットのそこそこのものを着て、あとはまあ、きっと会場も暗いであろうから、といいかげんな服装で出かけました。
 妻も招かれたのだけど、こちらも、ステージに立っていたころなど今は昔で、ドレスの類など一つもない、というかあっても古すぎるし、まあなんにもない、といって困った揚げ句にまあ、なんかそれらしい普段着を適当に組み合わせて出かけたようだった。
 サローネ・オンダータhttp://www.style-creations.jp/salone/ondata/noon.htmの常連さんにとっては、あほらしい話だろうが、私はなにしろいきなり乗り込んだため、銀座・虎屋ビル8階と聞いていたので、ついつい松坂屋の通りの方から羊羹の虎屋の門前にたどりつき、はて、どこから入るのか、困惑してぐるぐる巡り、ああ、これは搦め手から入るに違いない、と合点して裏に回った。
 のだが、これがまた、初めて飛び込むにはなかなか入りにくいもので、逡巡しつつ、いつもはそんなことを全く気に掛けないのに、極度にレディファーストを押し通し、要は妻に先に立って貰い、私はその背後に影のごとく隠れて入場したのでありました。
 滝沢さんは、よく最近の雑誌で着ておられるカーキ色のジャケット姿で出迎えて下さいまして、というかエレベーターの蓋、ではないドアを開けるとそこにすう、と立っておいでになって、いきなりびっくりしつつご挨拶しましたが、いやあ、スマートな方。カニみたいな小生とはだいぶ違う。
 以後、スタッフの方々をつかまえては、訳の分からない軍装談義をいたしまして失礼いたしました。さぞかし皆さんげんなりされたと思う。
 とまれ、非常に有意義な時間を過ごせましたことをこの場を借りて滝沢代表と皆様に御礼申し上げます。

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2008年3月28日 (金)

ディズニー映画「魔法にかけられて」

ディズニー映画「魔法にかけられて」を見て参りました。このところ忙しくて遅ればせですが・・・。しかし最近、映画封切り多いですね。興味合っても間に合わないです。
 もうすでにどんな映画かは知れ渡っていると思いますので多くは語りません。ディズニーアニメと実写の融合という試みで、アニメ世界で恋に落ちたヒロインと王子様が、実写のニューヨークにやってきてどたばた喜劇を繰り広げる、という筋です。2D世界で夢のような世界観から3D世界に来てどうなるのか、というのが見物です。
 で、お姫様役のエイミー・アダムズは本当にアニメそのもの、というかアニメの人間化のような演技。それから、「ヘアスプレー」であまりにも見事な歌とダンスを披露していて主演級の人らを食っていたジェームズ・マースデンも見事。ちょっと出番が少ないが。
 ま、それで、あとはなんだか「プリティ・ウーマン」調の現実世界とのかかわりがあって話が進んでいくですが。
 これ、落ちとしては誰でも二つは思いつくはずですね。で、どうなんでしょう、私はちょっと、エンディングにかけては、現実が勝りすぎかな、と思いましたが。
 「現実に適応する」=「成長する」ことって、そんなに素晴らしいことだろうか?
 まあ、ちゃんと現実に背を向けてアニメ世界に飛びこむ人物も出てきますけど・・・。
 それ以上はまあ、何をどう書いてもネタばれにつきご容赦。
 それにしても王子様の服装はあれですね、スラッシュ入りのパフスリーブのダブレットに下半身はタイツ。刀は鋭いタイプ。まあ十四、五世紀ぐらいのファッションです。
 王子様ってだいたい、このへんのイメージなんですね。
 いや、ついつい服飾史の本など書きましたので
。「スーツ=軍服 彩流社」
 http://www.bk1.jp/product/02976958

 と、またしても最後は宣伝入れますがすみません。
 しかし面白い映画でした、はい。

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2008年3月22日 (土)

銀座松坂屋ヘンリープール展

昨日の話の続きであるが、英国大使閣下からの書簡には、「銀座松坂屋でヘンリープール展をやっているのでぜひご覧を」とあった。
 そう言われては、見に行かずばなるまい。
 ということで、銀座松坂屋の「UK-JAPAN2009公認イベント ヘンリープール展~サヴィル・ロウ、スーツの源流」http://www.matsuzakaya.co.jp/ginza/fair/m080304.html3月19日~24日、というのを見てきました。
 ヘンリープールはロンドンの紳士服街サヴィル・ローでも最も古いテーラーで1806年創業とか。ナポレオン戦争の時代ですね。そしてナポレオン3世、エドワード7世、チャーチル首相、吉田茂首相、昭和天皇の服を作った老舗中の老舗。
 まず銀座松坂屋に行きますと、1階のショーウインドーにいきなりでーん、とネルソン提督の軍服の復刻がある。トラファルガー海戦で彼が着用していたネイビーブルーの燕尾服の精密再現だそうで、写真や肖像画では分かりにくいディテールがよく分かります。中央の隠しボタンはホック留め、左右の折り返し襟は肖像通りに非常に先端がとがっていて、ああ、おそらく後のピークドラペル(剣襟)はこの海軍の様式なんだろうな、と納得されます。
 その折り返し襟と、袖口のボタンホールは想像よりも大きくかつ細い。しかしちゃんと開閉できるのは当然であります。正肩章エポレットはベタ金で格別な飾りはなく、これが将官の階級を表して、袖口の金線は二本。海軍中将を表すのでしょう。二角帽は中央に金色の組みひもがぶら下がっており、珍しいディテールがよく分かる。
 その隣にはエドワード7世の夜会服。ぱっと見は普通のショールカラーのタキシードだが驚いたことに、前合わせがダブルになっていて、ハンガリー風の綴じ紐がついている。つまり軍服の肋骨服の仕様になっているのに驚きました。
 5階に上がるとヘンリープールの店内に展示あり。
 まず目を見張ったのがガーター騎士団のガウン。例の「人を笑うものに災いあれ」を刺繍した深い紫のガウンで、中央に下がる見事な太い組みひもの装飾は目を引きます。
 隣には1820年ごろの御者の制服。派手な縞柄でやはり前合わせはホック。金ボタンは飾りです。これはダブレットスタイルの最後の生き残りだと思われますが、おそらく1850年ごろまでに廃止された大礼服の類はこんなものだろうと納得。
 それから1900年代初頭の赤い英陸軍のジャケット。これは総督の着る礼服で普通の軍服じゃないらしい。エポレットの付け方がよく分かりました。留めボタンを受ける金具が、肩の生地に直に埋め込むのでなく、台布を置いて盛り上げて取り付けている。またエポレット本体も金属製の芯がついており、旧日本軍の正肩章と同じスタイルであること、など見て取れます。裏地は当然ながら白、また燕尾服の裾にまで王室紋章があるのは総督用の意匠でしょう。
 チャーチルのストライプのグレーのスーツの復刻もありました。ああ、こういうのを着ている写真もあるなあ、と思いました。もうちょっとダークな印象もありますが、明るいグレーも着たんですね。
 それから日本の明治時代に制定した枢密院侍従長の大礼服。見事な刺繍で、やはりこれも金ボタンは装飾、ホック留めと軍服の仕様なのがよく分かります。
 ほかに吉田茂や昭和天皇の注文台帳の実物も展示されています。そこらの電話帳よりずっと分厚い代物です。
 ということで、私みたいな者には面白いのですが、ちょっと店内展示なんでもっと大規模にやってくれればいいのに、とその点は残念というか、もっとたくさん見たかったですね。
 そして、やはりというか、こういう軍服のディテールとか仕立て技術が、そのまま紳士服の仕立て技術に応用されたのだな、ことにナポレオン戦争以後にサヴィル・ローが勃興して今のスーツの原形を作っていく、という流れは本当であるな、と実物展示で納得できるものでありました。
 私も「スーツ=軍服!?」http://www.hanmoto.com/bd/ISBN978-4-7791-1305-5.htmlなどと言う本を出した手前、しかしこういう本物を手元に持っているわけではなく、本当にいい勉強になりました。
 この展示は、3月26~31日には名古屋の松坂屋本店に移る予定だそうです。
 
 
 

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ライラと黄金の羅針盤・サイトリニューアル

 映画「ライラと黄金の羅針盤」見てきました。遅ればせですが・・・。いや、面白いですね。細かい話は既に出回っていると思いますから書きませんけれど、要はパラレルワールドもので、現実世界とちょっと違う世界のお話。人の魂が実体化して主人にペットのようについて歩く世界が舞台。そして、独裁的宗教機関「教権」の抑圧が存在する社会。そこに登場して世界を変えていくのは一人の型破りな少女の勇気である・・・と。ものすごく速いテンポで、複雑な話を裁いていて、その手際が見事と思いました。ファンタジーは世界観を理解するまでが難しく、そこでついていけないと面白くなくなってしまいますが、今作はうまいですね。ダコタ・ブルー・リチャーズという子役、この人はすごいですね。大物になる予感がします。時代劇なんかもってこいと思う。007コンビのダニエル・クレイグにエヴァ・グリーン、そしてニコール・キッドマン、いい仕事しています。いちばん心動かされるのは、この第一話(3部構成)ではやはりシロクマ・・・じゃなくてヨロイグマの逸話。父を殺され王位を簒奪された王子の復讐劇はハムレットそこのけ、いいですよね。
 さすがに「ロード・オブ・ザ・リング」のニューライン・シネマ。手堅い。いい映画化ですよね。原作ファンも納得じゃないでしょうか。ぜひ第二部(現実世界が描かれるとか)も見たいです。
 ◆  ◆  ◆
 大阪市営地下鉄で男性会社員が痴漢にでっち上げられた事件後、「男性専用車両を導入してほしい」という申し入れが市交通局に相次いでいることが21日、わかった。「痴漢に間違えられたくはない…」。同様の要望は事件前から鉄道各社にも寄せられていたという。今回の事件を契機に鉄道各社も「導入を検討したい」としている。(ゲンダイ)
 これ、前から思ってました。男性にはそう思う人も多いのでは? 痴漢は論外ですが、絶対に冤罪もあるとみんな思っていたはず。こういう計画的な悪人が出てきたことで、警察も頭ごなしに犯人扱いするばかりでなく、こういう可能性もあるのでは、と少しは見方を変えてはどうか、と思います。
 ◆  ◆  ◆
 新刊書「スーツ=軍服!?」が出たので、サイトをリニューアルしました。
 http://www.tujimoto.jp/
 一応「戦史・服飾史研究家」というのを表看板にして見ました。いかがでしょう。http://www.hanmoto.com/bd/ISBN978-4-7791-1305-5.html
 ◆  ◆  ◆
 その新刊書について、いろいろご感想なども戴きました、意外な方からいただいてびっくりすることもあります。今日はなんと、英国大使館グレアム・フライ駐日大使閣下から、直筆サイン入り書簡が! まあ謹呈したからですが、返事があるとは思いもせず。
 今年は英国年なんですね。いま、松坂屋銀座と新宿伊勢丹でサヴィル・ロー展をやっているとのこと。こりゃ見てこないと・・・。
 

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2008年3月13日 (木)

「スーツ=軍服!?」意外な表紙に意外な反響

 日銀の総裁人事でもめています・・・しかし。まあ最悪の場合、理事が代理で担当しても大勢に影響なし、というか、利上げなどできず、利下げしたくても下げる幅もなく、要はなんにもできないのであり、決定会合のたびに「何もしません」というだけのことなら私にだって出来そう。つまり、今の日本の日銀総裁なんてどれほどの影響力があるのか、という感じは率直に言ってあり、「早く決めないと大変だ、大変だ」と脅かしのようなことを繰り返す向きもありますが、まあどうなのでしょうか。
 ◆  ◆  ◆
 さて、私が10日に出しました新刊「スーツ=軍服!? スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの末裔だった」http://books.yahoo.co.jp/book_detail/32035383
 の打ち上げ会を昨日、担当編集の方と私と妻とで、都内・神楽坂の某料理店で開きました。それで、あの本を買われた方は、カバーを外してみていただきたいのですが、表紙に使っている紙は、紺色地に白の薄い立てラインが入っており、ちょうど白墨で縞を描いたような柄になっております。どうみても、いわゆる英国系の渋い背広のチョークストライプという生地のようです。
 そしたら、編集さんの言うには「あれは、セビロという名前の紙です」とのこと。ああ、本当にセビロを意識した紙なんですね。紙見本を見ていたら偶然、発見したのだとか。なかなか粋な配慮で著者としても嬉しいです。
 今日、銀座の某有名テーラーの方からメールがあったりして、思いがけないことになかなか評判もよろしいようで・・・いや、自分で言うのも変ですが。
 とにかく、ファッションの専門家はファッションのことしか書かず、軍事の専門家は軍事にしか興味がなく、ミリタリーの視点から男の服装を考える、といった類書がなかなかないのが現状でした。だったら自分で書くしかない、と思い立ったわけであります。
 そういう動機なので、ともかくこういうことにご興味のある皆様に少しでもお役に立つことがあれば、と思っております。拙い部分も多々あると思うのですが、ぜひご指導を賜りたいと存じます。ご縁のありますすべての皆様にお手にとっていただけますことを念願しております。

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2007年3月 8日 (木)

天下り規制なんて出来るかな? 近所の神社と神田明神

なにやら近頃は面倒くさい話題ばかりだ。実に鬱陶しいですな。北朝鮮にはなめられっぱなしだし、アメリカの議会じゃ何で今頃というタイミングで従軍慰安婦のことなど持ち出すし、である。
 いちいちにどう思うもこう思うもなく、鬱陶しいばかりである。
 そもそも属国同士の協議など意味があるのだろうか。北はとにかく核まで持って背伸びして自分も一人前と思いたいようだが、けっきょくは米中がどうするか、それだけのことだ。北にしろ日本にしろ、まともなプレーヤーだとは誰も見なしていないということである。
 慰安婦問題は、分からぬ。なんで今頃としか思えぬ。NYタイムズなど気にすることはない、あそこはそもそも反日新聞である。しかしやがて民主党の天下となったら、ブッシュのような出鱈目な政府はなくなるが、日本にとってはすごく嫌な展開になるのは間違いない。
 そうしていると、安倍内閣が公務員の天下り規制をようやく方針として出した。いうまでもなく「改革の本丸」とは郵政などではなくて、こっちのほうに決まっている。
 国民は分かっているのであろうか?
 要するに公務員エリートのキャリア至上主義、年功序列と早期退職、天下り、および退職金の重ね取り・・・ここをなんとかしないと日本の既得権問題なんて動かないのである。官製談合なんてのも根は天下りの結果である。天下り官僚を引き受けた企業としては、そのために莫大な役員報酬や専用車、秘書、個室を提供しているのだ。そりゃうまい話の一つや二つなければ割に合わないのは当然である。
 途中で肩たたきされた官僚も、元後輩に頭を下げなくて良い上に、退職後も悠々と重役人生を送れるから、喜んで出て行くし、そのために自分の役所に絶対の忠誠を誓う。けっきょく日本国がどうなろうが国民がどうなろうが興味なく、自分の役所さえ守れればよくなる。
 結果として官のかかる経費は安くならず、またそれぞれの企業も自分らのコストを載せていくしかなく、こうして官僚の老後を守るために直接・間接に税金、要はわれわれからふんだくったカネを使っているということである。
 各新聞にも載っていたが、役所が早期退職者を企業に引き受けさせるに当たっては、もちろん役所から頼むのだが、形式的には企業のほうから「人材割愛要請書」というのを出すのである。「かつあい?」と誰でも思うが、割愛って言葉は辞書的には「惜しいものをあえて手放す」というのが本来の意味である。つまり「有為な人材を残念だけど、手放してやるのでありがたく思え」と役所は言っているのである。もちろん実際にはただのジジ捨て山に過ぎない。が、普通の会社ならかつての部下の下風にたとうが子会社に流されようがじっと我慢が当たり前だが、役所は出世レースの負け組も全員、どこか大企業の重役にしてもらうのだから笑ってしまう。それで割愛していただく企業は実際、お気の毒である。それで談合がばれると罰金をくらって処罰されるのはいつも民間企業である。
 割愛という言葉にはもうひとつ、本来の意味があって、「俗世の欲望を絶って仏の道に入る」というような意味があるそうである。
 こっちの意味に替えてはどうかと思う。各省の次官になれなかった負け組官僚は欲望を割愛して、山にでもこもればいいのではないか。
 ま、安倍内閣が本当にこんな改革が出来るなら私は尊敬する。本当に出来るなら、イメージばかりの小泉内閣よりすごい成果だと思う。
 が、まあはっきりいって骨抜きの天才がそろっているのが官僚である。まずもって期待しないほうが良いだろうな。
 ◇   ◇   ◇
 私はNHKの大河ドラマで「風と雲と虹と」をやっているときに、滋賀県から茨城県の岩井に移った。平将門の終焉の地である。現在の坂東市である。
 その後、就職したのは東京・大手町の将門首塚のすぐそばにある会社である。
 そして、今年の初詣からよく行っている「浦安稲荷神社」。ここはいわゆるお稲荷様なのだが、ここの本社というのはじつは神田明神なのだと知った。
 神田明神の境内には浦安稲荷神社も合祀されているようである。
 いうまでもなく神田明神の「かんだ」というのは将門の「かど」の変化であり、神田明神の神様の第三席には「将門様」がまつられている。
 不思議に私は平将門にご縁があるようだ。

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2007年2月27日 (火)

ブルセラ病をご存知だろうか?

ブルセラ病、というのをご存知の方はいるだろうか。
 動物の病気である。ウィキペディアによると「ブルセラ症(brucellosis)とは、ブルセラ(Brucella)属の細菌に感染して起こる人獣共通感染症。日本に於いては家畜伝染病予防法に基づく家畜伝染病に指定されている。家畜との接触・汚染乳製品の摂取を通じてヒトに感染する。1887年、イギリス軍の軍医・デビッド・ブルース(Sir David Bruce)によって病原菌が発見されたため、この名前が付いた。 人に感染すると発熱、発汗、頭痛、背部痛、体力消耗というような症状を起こす。重症化すれば、脳炎、髄膜炎などの中枢神経の炎症や心内膜炎、骨髄炎を起こす事もある」とのことだ。
 なんだかブルマとセーラー服マニアのエッチな話かと思ってしまうが、ブルース軍医の名前を変形させただけのようである。
 で、この病気が大阪府和泉市のある犬繁殖業者で発病し・・・この経営者はいわゆる悪徳業者でいい加減に犬を量産したあげく、放置して逃げてしまっているらしい。
 で、愛護家などから問題があると指摘されてものらりくらりと身をかわしてきた・・・そのへんは、話によればどうも行政側の一部馬鹿者と癒着・結託していたようである。
 が、いよいよ放置のあまりに犬がミイラ化するわ異臭漂うわ、アウシュビッツのようになって死骸ごろごろ、となるに及んで、和歌山市のあるボランティア団体が見るに見かねて介入。もちろんまったく無報酬で、である。
 で、ブルセラ病が発病していることが判明、もはやボランティアの手に負えず、と大阪府に訴えた。それが昨年12月のことのようである。
 で、府は何をしたかというと1月に対策本部を設置、2月までに2回の会合を開いて、要するに感染の可能性ある犬は全部、殺処分、ということに決定した。
 ボランティア団体は、そんなつもりで通報したのではないから、もちろん仰天する。で、トラブルとなって・・・。
「大阪府は27日、陽性反応が出た犬を殺処分しようとしたが、処分に反対する愛護団体のメンバーが詰め掛け、作業を中止した。処分の対象は103匹。府によると、職員が朝、犬の飼育されている和泉市の飼育場から運び出す予定だったが、愛護団体のメンバーら約30人が抗議し、搬出できなかった。犬は当初257匹飼われていたが、さらに6匹いることが判明。その後死んだりしたため現在は240匹になった。陰性だった犬137匹は再検査し、再度陰性が確認されれば譲渡する。府は今月、外部有識者らでつくる会議で処分を決定。「ブルセラ症は投薬治療しても完治せず、再発の可能性が高い。感染拡大を防ぐための決断だ」としている」(共同) ということで、今日の新聞は共同が配信したのであちこちでこの記事が載っている。
 また、テレビでも「大阪・和泉市の元繁殖業者が飼育していた犬が「ブルセラ病」に集団感染していた問題で、動物愛護団体らが27日、犬を安楽死させようとした大阪府に対し、抗議した。これを受け、大阪府は27日の処分を見送った。この問題は、和泉市の元繁殖業者が飼育していた犬が、流産などを繰り返すブルセラ病に集団感染していたもの。業者の廃業を受けて、大阪府が「治療しても再発し、ほかの犬に感染する可能性を否定できない」と、検査で陽性反応を示していた犬103匹を安楽死させることを決めていた。これに対し、複数の動物愛護団体が「治療すればそれほど危険な病気ではない」と訴え、保護を申し出るとともに、処分に猛抗議した。大阪府は抗議を受け、27日の処分を見送ったが、安楽死の方針自体は変わらないとしている」( 日本テレビNEWS24)とか、「大阪府和泉市で犬がブルセラ症に集団感染した問題で、大阪府は犬を安楽死させるため施設を訪れましたが、動物愛護団体が強く抵抗し、府は27日の処分をあきらめました。「公務執行妨害になります。通して下さい」(大阪府職員) 「殺す理由はどこにもない」(動物愛護団体)
 27日午前7時、大阪府職員が犬を安楽死させるため施設を訪れましたが、入口に集まった動物愛護団体に進入を阻止され、こう着状態となりました。和泉市で100頭以上の犬が集団感染した「イヌブルセラ症」は、流産や死産を繰り返すなど生殖機能に異常が出るほか、ごくまれに人に感染します。感染拡大を防止するため、大阪府が処分することを決めたのに対し、動物愛護団体が反対を続けてきました。結局、府は27日中の犬の処分をあきらめましたが、今後、安楽死させる方針です」(TBS NEWS EYE)などの報道もあった。
 詳しい経緯は当事者ではないから知らないが、うちの妻がこういう話題に敏感なので私も調べたのである。
 昨年6月から、動物愛護管理法が改正されて、動物を売買する業者は都道府県に届け出制から登録制に変更となった。悪質業者を排除するためと思われるが、結果として、今回の業者のように過渡期で放置、逃亡してしまうヤツが出てくることも考えられるわけである。
 環境省のサイトによれば「動物取扱業者(動物の販売、保管、貸出、訓練、展示を業として行う者)は、動物の適正な取扱いを確保するための基準等を満たしたうえで、都道府県知事等の登録を受けなければなりません。登録を受けた動物取扱業者には、動物取扱責任者の選任及び都道府県知事等が行う研修会の受講が義務づけられています。また、都道府県知事等は、施設や動物の取り扱いについて問題がある場合、改善するよう勧告や命令を行うことができ、必要がある場合には立入検査をすることができます。悪質な業者は、登録を拒否されたり、登録の取消や業務の停止命令を受けることがあります」とのことである。
 これはつまり、都道府県には監督責任がある、ということでもある。
 12月からここまで、おざなりな会議を二回開いただけで、病気を蔓延させたあげく犬を殺せばいいという話になったことに、ボランティアは怒ってしまったのだが、大阪府は不信をもたれても致し方あるまい。
 なお、その会議の議事録というのが、大阪府の対策本部のサイトに載っている。
 http://www.pref.osaka.jp/doubutu/02doubutuaigo/08brucella/topfirst.html
 どうも分からないが、対策本部といっても本部長は課長クラスらしいからぜんぜんレベルは低い。予算措置もほとんどなさそうで、まあ、保護した犬の飼育費を寄付で募ろうなどとのんきなことを議論しているようだ。また、会議の進行は事務方と、それから地元の獣医師会の幹部のH医師が主導しているように読み取れる。どうもH医師が殺処分の主唱者らしいが、そのへんは正しいのか否かは私には判断できない。

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