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2019年8月 7日 (水)

【映画評 感想】ワイルド・スピード/スーパーコンボ

「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」Fast & Furious Presents: Hobbs & Shawを見ました。2001年から続く人気シリーズ「ワイルド・スピード」のスピンオフ作品です。原題は「高速と怒り お届けするのは:ホブズとショー」みたいな感じでしょうか。

 

実際、シリーズのレギュラー出演陣は、ドミニク(ヴィン・ディーゼル)はじめ誰も出ておりません。元々はFBI捜査官としてドミニクたちと共闘してきたホブズ(ドウェイン・ジョンソン)と、敵として登場し、前作では成り行きで手を組んだショー(ジェイソン・ステイサム)。この存在感があり過ぎるサブキャラ2人を、そのままにしておくのはもったいない、と思ったのがデヴィッド・リーチ監督です。スタントマン出身で、「ジョン・ウィック」「アトミック・ブロンド」「デッド・プール2」などを手掛けてきたアクション映画の名匠です。それでなるほど、今回の映画には名脇役のエディ・マーサンが出ていますが、「アトミック…」と「デッド…」にも出ていた監督お気に入りの俳優ということですね。

 

ついでに申せば、CIA捜査官ロックという人が出てきますが、これを演じているのが実はライアン・レイノルズ。「デッド…」つながりなのは言うまでもありません。

 

そういうことで、背景として知っておきたいのは、元FBIで、今は米国外交保安部の職員であるホブズと、元英国情報部MI6所属で、今はフリーのエージェントであるショーが、これまでの作品では成り行き上、やむを得ず手を組んだものの、本来は犬猿の仲である、という事実だけ、です。だから、これまでのシリーズ展開を全く知らないで楽しむことが出来る、というのが本作のいいところです。私も実はこのシリーズ、これまで一つも見ておりませんが、全く気になりませんでした。

 

それにしても、本来はあくまでサブキャラである2人の生い立ちとか、日頃の生活とか、家族とかを詳細に描くというは、面白い試みです。こういう要素は今後のシリーズにも引き継がれていくのでしょうか。確かに、ショー単体とか、ホブズ単体で別のシリーズを作ってもよさそうなほどのキャラクターの立ちぶりですから、まだまだ違う形のスピンオフもあるかもしれません。

 

◆あらすじ ロシアの科学者が作った恐怖の細菌兵器を奪取するために、英国MI6の特殊部隊が出動。無事にウィルスを抑えますが、そこに現れた異常に強い男ブリクストン(イドリス・エルバ)が部隊を全滅させてしまいます。一人、生き残った女性隊員ハッティ(ヴァネッサ・カービー)は、やむを得ずウィルスを自分の体内に取り込んで辛くも脱出。ブリクストンはすぐに、ハッティがMI6を裏切って、ウィルスを持ち逃げした、という嘘の情報を流してかく乱します。

 

世界の人類を死滅させるほどの危険なウィルスを放置しておくわけにはいかず、米CIAはまず、ロックを通じてホブズに依頼してきます。次に、ロンドンにいるショーにも依頼の手が伸びます。それぞれが独自の捜査でたどり着いたのが、国際テロ組織の暗躍。「協力者」としてロンドンで再会したホブズとショーは、互いを見てたちまち「こんなヤツと組めるか」と反目します。

 

やがて、ブリクストンに追われるハッティが保護されますが、なんと彼女は、長い間、音信不通で、ショーの母親クィニー(ヘレン・ミレン)もずっと心配していたショーの妹でした。ホブズ、ショー、ハッティの3人は、細菌兵器を開発したアンドレイコ教授(マーサン)と接触し、早くハッティの体内からカプセルを回収しないと、彼女が発症し、さらに人類も絶滅の危機に瀕することを知ります。

 

ショーの依頼を受けた愛人マルガリータ(エイザ・ゴンザレス)が手引きし、テロ組織の施設に潜入した3人は、ウィルスを分離する装置を奪取しますが、ブリクストンの手がどこまでも迫ってきます。

 

悩んだ末、ホブズは故郷のサモアに戻り、兄のマテオ(ジョー・アノアイ)の協力を得ようと決めますが、彼には実家に帰りたくない過去の因縁があって…。◆

 

というようなことで、痛快娯楽作品として存分に楽しむべき一作ですが、それぞれの家族の絆を描く部分が感動的で、このへんは本当にうまいものです。こういうドラマの部分で手を抜くと、アクション物は「話が薄っぺら」などと言われがちですが、本作は一切、手抜かりがありません。終盤、お話がサモアに移ると、その要素がますます強くなります。

 

「ミッション・インポッシブル」新作で活躍したヴァネッサ・カービーの熱演が目を引きます。この人はまだまだ注目されそうです。エイザ・ゴンザレスはどこかで見た顔、と思ったら「アリータ:バトルエンジェル」の序盤で登場する女サイボーグをやっていた人ですね。イドリス・エルバは、こういう役をやらせると、今や余人を許さないはまりぶり。この人が圧倒的に強くないと話が盛り上がりませんので、まさに適役です。

 

ちょっとだけ出ているヘレン・ミレンも、そのちょっとした出番でさすがの存在感です。

 

あくまでスピンオフ扱いなのでしょうが、またこの流れの続編を見てみたい、と思いました。成績次第ではあり得るのではないでしょうか。まさに快作でした。

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