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2018年12月11日 (火)

日刊ゲンダイ(12月3日号)「ダサかっこいい」にコメントしました。

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  日刊ゲンダイ
123日付けの4ページに、「キーワードの正体 ダサかっこいい ダメでも試す ファッションでは当たり前」という記事が掲載され、わたくし辻元よしふみがコメントを寄せております。ゲンダイ電子版は以下のアドレスです。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/242870

 

 以下、該当部分をご紹介します。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

今年の「新語・流行語大賞」にノミネートされた「ダサかっこいい」は、DA PUMPの「U.S.A.」のヒットがキッカケで流行した。同じように、「かつて一世を風靡したものが時代遅れとなり、ダサいけどそのレトロ感がかえって格好良く見える」という現象はファッションの世界では数年前から起きているのだ。

 

  たとえば、オヤジ世代にはダサい象徴の「上下デニム」「白ソックス」を、今の若者はオシャレとして着こなす。渋谷にたむろする女子中高生のダボッとしたダサジャージーの多くは、父親のお古だ。服飾史研究家の辻元よしふみ氏はこう言う。

 

 「オシャレというのは、正統を知った上でうまく崩して個性を出すのが本質。普通にやればダサいと分かった上で、あえて試みるチャレンジ精神がカッコイイと映るのでしょう。例えば上下デニムの場合、生地や質、ブランドを微妙に変えてメリハリを付けるとか、白いソックスはかつて流行した80年代ごろのプレッピー(アメリカの学生カジュアル)ファッションを意識して全体に古めのコーデを試みるといった具合です」

 

リバイバルは、服飾史的にはしばしば見られるという。

 「例えば中世、ゲルマン人のタイトな服装が主流だった時代に、数世紀前のゆるゆるした古代ローマ人風ファッションが流行したことがあるのですが、これはまさに『ダサかっこいい』の典型ですね」

  ほかにも、ネクタイの元祖であるスカーフ型のタイ「クラバット」は、17世紀に大流行して18世紀末に一度廃れてしまったが、19世紀初めにボー・ブランメルという洒落者がリバイバルヒットさせている。あえて時代遅れなものを持ち出して成功したのだ。

  女性服も同様だという。18世紀に豪華を極めたベルサイユ宮廷風のコルセットファッションは一度廃れたものの、フランス革命からナポレオン戦争の時代が終わったころになるとリバイバル。女性たちは再びコルセットを締めるようになった。

日本史上でも、幕末期に江戸時代初期の髪形が流行したり、江戸中期に平安時代の甲冑が流行したりした。

 

 「つまり『ダサかっこいい』という概念は普遍的なこと。それが今年はDA PUMPの大リバイバルヒットで、ことさら注目されているというのが真相でしょう」

 

  服は捨てずに取っておこう。

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