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2018年11月30日 (金)

【映画評 感想】ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

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 映画「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」
Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwaldを見ました。「ハリー・ポッター」シリーズ8作品の後を受けて、2016年に始動した前日譚シリーズの2作目です。

今作は、アメリカから欧州に舞台が変わり、あのダンブルドア校長の若き日や、1920年代のホグワーツ魔法学校が登場します。いかに、その後のハリーの時代に向けて、お話がリンクしていくのか。非常に楽しみな展開となっております。

たとえば、シリーズ第一作「ハリー・ポッターと賢者の石」で、いつもターバン姿のクィレル先生が、ヴォルデモート卿復活のために賢者の石を使おうとして執着し、最後にはハリーたちに倒されました。このタイトルにもなった賢者の石を製作した錬金術師ニコラス・フラメルが、今回の映画の終盤に登場します。このNicolas Flamelというのは、1330年生まれ(ということは、百年戦争の時代!)の実在の人物です。当然、20世紀初頭には600歳前後、「ハリー・ポッター」第一作の時点で、665歳だった、とされております。

また、後にヴォルデモートのしもべとして現れる大蛇ナギニ(スネイプ先生の命を奪ったあの蛇です)も、本作で意外な形で初登場します。

 こうした、後のハリーの時代に通じる伏線が、徐々に明らかになってくる感じの「ファンタビ2」なのであります。

 

アメリカで密かに活動していた闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルド(ジョニー・デップ)は、前作の終幕でニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)やティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン)たちの活躍により捕えられました。

彼を収監しているアメリカ魔法議会のピッカリー議長(カルメン・イジョゴ)は、欧州魔法界の要請もあり、グリンデルバルドの身柄を欧州に移送して厄介払いすることを決めます。

しかし、移送の途中でグリンデルバルドはまんまと脱走。同じ頃、ロンドンに戻ったニュートは、アメリカでの一連の騒動の責任を問われ、英国魔法省から海外渡航禁止を命じられます。同省の幹部である兄テセウス・スキャマンダー(カラム・ターナー)は、渡航禁止を解く代わりに、魔法省に入省し、グリンデルバルドの行方を追うよう求めますが、自由を愛するニュートは、拒否してしまいます。この際、前作でグリンデルバルドに操られ、強大な悪の魔法使いの資質を開花させた少年クリーデンス(エズラ・ミラー)が死んでおらず、やはり欧州に潜伏していること、魔法省は彼の行方も追っていることを知らされます。

ニュートはホグワーツ学院時代の恩師アルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ)と再会し、クリーデンスやグリンデルバルドの追跡をするよう無理矢理、頼み込まれてしまいます。そんな中、アメリカからティナの妹クイニー(アリソン・スドル)が、前作でニュートと共に行動した一般人(非魔法族)のジェイコブ(ダン・フォグラー)を連れて、突然、現れます。クイニーはジェイコブと結婚したがっていますが、非魔法族との結婚はアメリカの魔法法に違反しているため、クイニーの投獄という結果を招きます。そのことを恐れるジェイコブの煮え切らない態度にクイニーは苛立ち、それが発端で二人は喧嘩別れしてしまいます。

クイニーはパリでクリーデンスの後を追っているティナの元へ向かいます。ニュートとジェイコブも、密かにパリに出国します。その間のやり取りの中で、ニュートは、ティナがニュートのことを誤解して怒っている、という事実を知ります。というのも、最近、アメリカの魔法雑誌に、ニュートがホグワーツ時代の同級生リタ・レストレンジ(ゾーイ・クラヴィッツ)と結婚する、という記事が大きく掲載されたからです。しかし事実は、リタが婚約した相手はニュートの兄テセウスでした。

その頃、グリンデルバルドはパリで活動を再開していました。クリーデンスがパリにいることを知って、再び利用しようという目論見です。

魔法サーカス団の末端メンバーとなっていたクリーデンスは、美女の姿から大蛇に変身し、見世物となっていたナギニ(クローディア・キム)と共にサーカス団を脱走します。クリーデンスは自分の出自を探しており、そのヒントはパリにあると聞いていたのです。

ティナは、クリーデンスの行方を知っているらしいユスフ・カーマ(ウィリアム・ナディラム)を追跡しますが、逆に捕らえられてしまいます。ニュートとジェイコブは、ティナを救出し、ユスフから事情を聞きます。どうもクリーデンスは、ニュートの兄の婚約者リタの出身一族、フランスの名門レストレンジ家と関わりがあるようです。

 テセウスら英国魔法省の幹部は、ホグワーツ学院に赴いてダンブルドアを訪れ、協力を要請しますが、彼はグリンデルバルドと戦うことを拒否し、軟禁状態に置かれてしまいます。どうも彼には、グリンデルバルドと過去に深い関わりがあったようですが…。

 ニュートとティナは、フランス魔法省に赴く中で、お互いの誤解を解き、愛を確かめ合います。そして、資料庫でクリーデンスの過去がレストレンジ家につながることを突き止めます。ここでやはり、問題の発端がレストレンジ家の墓所に隠されていることを知ったリタも加わり、一同はパリ郊外の墓地に向かいますが、そこでは驚愕の事実が明らかになります。

 その墓地のすぐ隣で、グリンデルバルドは支持者を集めた大集会を開催。彼は、非魔法族がこれから引き起こす戦乱(後の第二次世界大戦)を予言し、魔法族による人類の支配を呼びかけるのでした。ダンブルドアの旧友、錬金術師のフラメル(ブロンティス・ホドロフスキー)も登場して、パリでの決戦が近付いていました…。

 

 ということで、原則として学園ものだった「ハリー・ポッター」とは大きく異なり、世界を股にかけた壮大なお話になってきた「スキャマンダー」シリーズです。特に今回は、大都会に潜伏する容疑者を追跡する犯罪捜査もののようなテイストが加わって、非常に見応えのある展開です。グリンデルバルドは正に「魔法界のヒトラー」というべき得体のしれない怪人物で、ジョニー・デップにとっても久々の当たり役となったように思います。ひたすら凶暴で絶対悪だったヴォルデモートと比較しても、本質的な危険さでは、この人物の方が上回っていたように思われます。後年、長年の監禁を経てヴォルデモートに殺される寸前のグリンデルバルドが、「お前にはまだ分かっていないことが多すぎる」とあざ笑ったのも、単なる強がりではなかったのでしょう。

 グリンデルバルドとダンブルドアが、かつて同性愛関係にあったことも、短いシーンですが明瞭に描いていまして、この話が単純な善と悪の戦い、といったものではすまない一面を提示しています。何しろ、ダンブルドアもかつて、グリンデルバルドの同志だったわけで、また彼が最愛の妹を失ったのも、グリンデルバルドとの関わりが一因でした。

 2人の因縁は、結局、ハリーがすべてを終わらせ、グリンデルバルドの「ニワトコの杖」をへし折るまで持ち越されたわけです。それを知っている人には感慨深い描写の数々だと思います。

 やがて単なる蛇となり、人間性を失って、ヴォルデモートに使役される運命にあるナギニも、それを知ってしまうと悲しいです。本作の段階では、決してグリンデルバルドの仲間になることもなく、自分を失ってもいないキャラとして描かれています。彼女が今後、どのような変遷を経て、70年後の物語に繋がっていくのか、も興味深いところです。

 当初は3部作の予定だった本シリーズも、結局、5部作になったそうで、次回作は2020年に公開予定だそうです。今後の展開が楽しみです。

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2018年11月28日 (水)

12月2日昼の「スクール革命!」(日本テレビ系)で情報監修しました。

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 辻元よしふみ、
122日(日)放送予定の下記番組で情報監修を担当しました。出演ではないのですが、名前はテロップで出るかもしれません。いろいろなものの歴史を取り上げる企画だそうで、私は特に「迷彩服」について担当しました。 

 

★日本テレビ「スクール革命!」

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「今と昔で大違い!最初はどうだった?」ゲスト先生:かまいたち

今回は、かまいたち先生と新企画 様々なものの最初の姿を大公開!

まさかの、あの有名人にまつわる最初も? さらに、なぜか山内の不満が爆発!?

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2018年11月26日 (月)

11月26日、午後3時半頃に東西線・浦安駅でお会いした方!

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 本日、11月26日月曜日の午後3時20~30分頃、メトロ東西線の浦安駅にて、「著書を拝見しております」と仰ったまま下車された方。とても美しい、黒いコートをお召しになり、黒いカートを持っていた女性の方。改めてご挨拶したく、ぜひともご連絡くださいませ。(追記:その後、この方とは連絡が取れました!

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2018年11月25日 (日)

「ブルックス・ブラザーズ展」(新宿・文化学園博物館)もうすぐ閉幕です。

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東京・新宿の文化学園服飾博物館で「ブルックス
 ブラザーズ展 -アメリカンスタイルの200年、革新の2世紀」を11月30日(金)まで開催中です。BB社の歩みを豪華な展示で紹介し、リンカーンやルーズベルト、小村寿太郎などが着用した実物展示は圧巻です。おなじみのフォーマル服やサックスーツのほか、戦時中の軍服など珍しいものも多数ございます。Ds0xbqxu8aapwlg

マント(ケープ)はルーズベルト大統領がヤルタ会談でチャーチル英首相、スターリン・ソ連書記長と会ったときに羽織っていたもの。

第二次大戦中、海兵隊将校がオーダーした常装制服。
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おなじみのスモーキング・ジャケット。
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ニューヨークの義勇兵部隊「スコードロンA」の制服。
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グラント将軍の自筆注文書。誤字が多いそうです。
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シルクハットではなく、まだビーバー皮を張っていた帽子。

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リンカーンが最期の日に着ていたコート。
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2018年11月23日 (金)

平成30年度「自衛隊音楽まつり」(東京・武道館)開催中。

 

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 平成最後の「自衛隊音楽まつり」が今日まで武道館で開催されています。岩屋防衛相が挨拶し、3自衛隊の音楽隊のほか、海外のゲスト楽団も熱演。初参加のフランス海軍バガッド・ド・ラン・ビウエ軍楽隊は、珍しいブルターニュ・バグパイプを披露しました。

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2018年11月12日 (月)

米陸軍が「第2次大戦スタイル」の制服を導入決定!

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  米陸軍が「第2次大戦スタイル」の新しい制服を導入する、という話ですが、公式情報が発表されました。第1次大戦戦勝記念日の11月11日に公式に採用が決定しました。
 内容的には我々が陸自幹部会の会誌「修親」に描いた通りの服装で、女性はスカートとパンプスか、ズボンとヒモ靴が選べるようです。Photo_3

 導入の時期については、当初言われていたよりも1年遅くなり、将校ばかりでなく、兵士についても被服手当を支給して購入させる方式で、来年夏にテスト着用を始め、2020年夏に正式な着用を開始し、2028年には完全に切り替え完了(旧スタイルとの併用禁止)、となるようです。従来のブルー制服は廃止にはならず、礼装となります。
 また、日常的には、今までのような迷彩戦闘服ACUは着用しないこととし、兵営等でも訓練時以外には無暗に戦闘服を着ないように通達を出すようになりそうです。

 以下、米陸軍の公式サイトより。

U.S. Army to roll out new Army Greens uniform

By U.S. ArmyNovember 11, 2018

WASHINGTON -- The United States Army announced today that it is adopting an iconic uniform -- the "Army Greens" -- as its new service uniform. This is the uniform worn by America's "Greatest Generation" in World War II.

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