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2018年9月28日 (金)

【映画評 感想】スカイスクレイパー

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  映画「スカイスクレイパー」原題:
Skyscraperを見ました。スカイスクレイパーとは「摩天楼」の意味ですが、本作はそのものズバリ、最新鋭の超高層ビルを舞台に繰り広げられる「密室パニック・アクション」という系譜の一作です。ということになれば、同様に高層ビルからのサバイバルや、テロリストとの死闘をテーマとした過去の大ヒット作品「タワーリング・インフェルノ」や「ダイ・ハード」が想起されますが、本作はそれらのリメイクではないにしても、影響を受けた、と製作側が公言しています。実際、一部では先行作品に話が似すぎている、との評もあるようです。

しかし、本作の主演・製作はドウェイン・ジョンソン。結局、この人が出ることで、映画も「ドウェイン印」の作品という印象になり、スティーブ・マックイーンでもなければ、ブルース・ウィリスでもない現代のお話、というイメージになるのは間違いないところ。

このところのジョンソンの活躍ぶりはすさまじく、「モアナと伝説の海」「ワイルド・スピード」「ジュマンジ」「ランペイジ/巨獣大乱闘」と、関わった作品は軒並みヒットを連発しております。今やアメリカを代表するアクション・スターになった、と言っていいでしょう。この人が、元々はプロレス界の大御所選手「ロック」だった、という事実も、既に若い世代の人は知らない、というほどに映画界で成功しました。

それでも、ドウェイン・ジョンソンというキャラは、その出自から言って、破格の身体能力を持っていることが前提の人物なわけです。別に特撮でもなく、何かの超能力でもなく、本当に格闘すれば相手をねじ伏せる戦闘能力があり、自動車を投げ飛ばせるような怪力の持ち主なので、いってみれば「本物のヒーロー」。画面の中だけのコミック・ヒーローとは勝手が違います。よって、今までは超人的な人物を演じることが多かったのですが、今回は新しい試みとして、ハンデのある身体障害者、かつてある事件に巻き込まれ、左脚を失った人物、という役柄に挑戦しています。

こうなると、さすがにロック様といえども、全力疾走はできないし、派手なキックも決まりません。特に段差を越える、よじ登るといったアクションのたびに、何をするにも制約があります。そういう意味で、ジョンソンが「普通の人」を演じる、いやむしろ「通常以上に制約が多い立場」を演じる、という点が、非常に目新しく感じます。これまでですと、ついつい「彼なら実際に、このぐらいの事はできるだろう」などと、どこか安心して見てしまったわけですが、本作での彼のアクションは、言ってみればパラリンピックの選手を応援しているような、どこかハラハラした感覚になるのが見どころです。

そんな主人公が、決死の難行苦行に立ち向かう理由が、愛する家族を助けるため、というのも巧妙な設定です。家族がビルの中で危険な目に遭っている、という状況でなければ、単なるビジネスマンであるこの主人公は恐らく、無茶な行動をとる必要はなかったでしょう。世界を救うとか、正義を行うのではなく、あくまでもファミリーのために一途に行動する、という要素が熱い共感を呼びます。

それからもう一点、本作の現代的な背景をみると、中国資本がバックにあるレジェンダリー製作の映画らしく、ビルが建つのは香港であり、出演者も中国系の人が多い、という点が挙げられます。これも、いかにも21世紀の映画です。

一方で、映画の終盤には、「燃えよ ドラゴン」や「007 黄金銃を持つ男」で印象的に使われたミラー・ルーム(鏡の間)を想わせるアクションもあり、先行作品へのリスペクトも強く感じさせています。

 

 10年前、アメリカで発生した人質立てこもり事件。海兵隊を除隊後、FBIの特殊部隊指揮官を務めるウィル・ソーヤー(ジョンソン)は、現場に突入。しかし一瞬の隙を突いた犯人は自爆を図り、ウィルも瀕死の重傷を負います。

 海軍病院に運び込まれた彼を手術したのは、アフガン戦線帰りの軍医将校、サラ(ネーヴ・キャンベル)でした。ウィルは左脚を失い、FBIを退職することになります。

 そして現在。事件が縁でウィルはサラと結婚し、かわいい子供2人に恵まれました。経歴を生かして小さなセキュリティー会社を設立し、ビジネスマンとして活躍しています。

 10年前の事件で、一緒に爆発に巻き込まれて負傷し、FBIを辞めたベン(パブロ・シュレイバー)が、香港での大きな仕事を紹介してくれます。中国の大富豪ジァオ・ロン・ジー(チン・ハン)の部下となったベンは、ジャオが7年がかりで建設した1066メートル、240階建ての世界最高層ビル「パール」の保安審査を依頼してきたのです。

 ウィルはサラと2人の子供を連れて香港に赴きます。半年かけた書類審査でビルの構造や保安体制を頭に入れたウィルは、最終審査の日、家族を動物園のパンダ見物に送り出した後、ジャオと面会して審査結果を報告します。

その後、ベンと街に出たウィルは、ビルから離れたところにある管理センターを訪れようとしますが、途中で何者かに襲われて、鞄を盗まれてしまいます。ウィルは最終検査のために、全システムにアクセスできるタブレットを渡されていましたが、襲われる前に、鞄から上着のポケットにそれを移しており、盗まれずに済みました。

 ところが、その事実を知ったベンの顔色が変わります。ベンのアパートに招かれたウィルは、豹変したベンから突然、暴行を受けます。ベンの狙いはタブレットで、窃盗犯もグルだったのです。

 ウィルの左脚を攻撃してくる卑劣なベンの攻撃をなんとかかわし、その場を逃れたウィルでしたが、今度は謎の女テロリスト、シア(ハンナ・クイリヴァン)の攻撃を受け、タブレットを奪われてしまいます。シアの一団は管理センターを襲撃し、ウィルから奪ったタブレットを使い、ビルのシステムを乗っ取ってしまいます。

 その間に、潜入していた国際テロリスト、コレス・ボタ(ローランド・ムーラー)がビルに火を放ち、大火災が発生します。シアが防火装置を切ってしまったので、火は瞬く間に燃え広がります。

 サラと子供たちは、長男が体調不良を起こして早めに動物園を去り、この時には、ビルの上階にある宿泊室に戻ってしまっていました。家族がビルの中に取り残されたことを知ったウィルは、何とかしてビルの中に入ろうとします。

 しかし、そんなウィルの行動を見た香港警察のウー警部(バイロン・マン)は、保安システムを熟知するウィルが、テロリストの一味であると疑い、部下に彼を逮捕するように命じます。

 こうして、警察に追われ、テロリストとも戦いながら、燃え上がるビルの中に突入していくウィルは、愛する家族を守り抜くことができるでしょうか。そして、テロリストたちの狙いは何なのでしょうか…。

 

 サラ役のネーヴ・キャンベルは、ホラー作品「スクリーム」シリーズのヒロインとして有名ですが、今回は子供を守って戦うお母さん、という役どころがカッコいいです。彼女を、元は戦地帰りのバリバリの海軍将校という設定にしたのが巧妙ですね。武闘派であるのは当たり前ですので、サバイバル・シーンでも、武器をとっても、格闘シーンでも、そういう人物像なら、全く違和感がありません。

 ウィルが、外部の人間なのにビルの構造やシステムを、何もかも熟知している、という設定もうまいです。保安審査の担当者、というのは秀逸な状況を考えたものです。

 今回のもう一人の主人公といえるのが、高さ1キロを超える240階建ての架空の摩天楼「パール」です。これが魅力的に描けないと、映画としても台無しになりかねませんが、技術監修に世界的に著名な設計家エイドリアン・スミスを据えて、実際にビルを建てるように設計してもらったそうです。同氏はドバイにある実在の世界最高のビル「ブルジュ・ハリファ」(828メートル、206階建て)の設計者ですが、なるほど、この人のおかげで、ビルの実在感、リアリティーは素晴らしいものがあり、本当にこんなビルがあるような感覚を覚えます。ちなみに「東京スカイツリー」は634メートル、地上160階で、今現在はブルジュ・ハリファに次ぐ高さがあります。

 最後まで、一瞬の無駄も緩みもない構成は堅実で、この種の作品のお手本と言っていいかもしれません。このあたりは、やはり21世紀の映画です。

 中盤からは濃密なアクション満載となりますが、私のように高いところが苦手な人間からすると、映画だと分かっていても足がすくむようなシーンが続出で、思わず手に汗を握ります。充実の一作です。

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2018年9月21日 (金)

【映画評 感想】ザ・プレデター

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  映画「ザ・プレデター」原題:
The Predatorを見ました。あの1987年に大ヒットしたアーノルド・シュワルツェネッガー主演「プレデター」を受ける形の続編です。

一作目から約30年後、ということになっており、劇中でも何度か「87年に現れて以来…」などと言及されます。当初はシュワちゃんがカメオ出演、という話もあったようですが、今回は実現しませんでした。

あの「プレデター」は、85年の傑作「コマンドー」の続編か、と思わせるような戦争アクションから、後半は一転して、兵士が一人、また一人と殺されていくSFホラーになる展開が斬新で、シュワちゃんにとっても初期の成功作の一つとなりました。

それで、今回の作品のメガホンを執るシェーン・ブラック監督は、一作目でシュワちゃんの部下ホーキンス兵卒役で出演していた人です。下品な冗談ばかり飛ばしていたら、プレデターによる人間狩りの最初の犠牲者になってしまう、という役柄でした。

そんなわけで、このシリーズの最初から熟知している監督だけに、一作目への思い入れと言うものも感じさせつつ、これまでシリーズ作品が作られてきた中で、みんなが抱いてきた疑問、「彼らは一体、なんで地球にやって来るのか?」「強い相手を血祭りに上げることが、彼らにとって(文化的な意義のほかに)なんの意味があるのか?」「彼らの知的レベルはどのくらいで、人間の言葉を操れるのか?」といったテーマに応えるような内容になっております。

さらに、最初から言われてきた素朴な疑問、このエイリアンは生存のために食料を狩るのではなく、一種の娯楽のように殺戮を楽しむのだから、「プレデター(捕食者)」ではなくて「ハンター(狩人)」と呼ぶ方が適切ではないか、ということにも、映画の中で言及していたりもします。

 今回の作品の一つの軸は、最近の映画でよく描かれる「破綻している夫婦」および「親子の絆」というテーマ。それからもう一つは、正規の組織から排除された犯罪者やならず者の部隊が、非常時を迎えて大活躍する、というパターンです。つまり、古くは「七人の侍」や「特攻大作戦」「戦略大作戦」、それに「兵隊やくざ」などもそうでしょう。近年で言えば、そういった作品の影響を受けた、と製作側が公言している「スーサイド・スクワット」や「ローグ・ワン」もそれに当たります。

 そういうわけで、最新の技術を使った映画である一方、どこか80年代以前のアクション映画のようなノリがある作風です。

 

元米陸軍の特殊部隊の狙撃手で、殊勲勲章や銀星勲章を受勲しているクイン・マッケナ大尉(ボイド・ホルブルック)。今は部下と共に傭兵稼業に就き、南米某国で麻薬組織のボスの暗殺作戦に成功します。しかし、そこで異変が起こり、突如飛来した異星人の宇宙船の墜落に巻き込まれます。宇宙船から現れたプレデターは部下を皆殺しにしますが、マッケナはプレデターの装備品であるガントレット(腕に着ける防具)を奪い、これに搭載されていた武器でプレデターを負傷させます。マッケナはガントレットとマスクを証拠品として持ち去り、自宅の最寄りの郵便局私書箱に発送。マッケナが立ち去った後、異星人対策の専門機関「スターゲイザー」のウィル・トレーガー(スターリング・K・ブラウン)が現場に到着し、傷ついたプレデターを捕獲しました。

 帰国したマッケナはスターゲイザーに逮捕され、脱走兵や犯罪者が送致される軍刑務所送りになってしまいます。彼が私書箱に送付したプレデターのマスクとガントレットは、私書箱が滞納扱いとなって留守宅に送り届けられ、発達障害がありながら、天才的な知性を持つ息子ローリー(ジェイコブ・トレンブレイ)の手に渡っていました。ローリーはプレデターの装備品の扱い方をたちまち独学で理解し、これを起動させてしまいます。

 トレーガーは、動物生態学の第一人者ケイシー・ブラケット博士(オリヴィア・マン)を強制的に徴用して研究施設に連れてくると、プレデターが今回飛来した目的を探ろうとしますが、プレデターが、かつて地球に来た時と異なり、人類の遺伝子を組み込んでいる事実に気付き、一同は愕然とします。マッケナの乗る護送バスは、スターゲイザーの秘密基地に呼び戻されますが、ちょうどその時、ローリーが起動した装置に反応してプレデターが息を吹き返し、基地から逃亡。

さらに同じころ、やはり装置の起動に気付いた別のプレデターが、地球目指してやって来ます。この2体目のプレデターは、3メートル近い巨体で、遺伝子の組み換えで強化された新型プレデターです。

マッケナは、一緒に護送されていた受刑者である5人の兵士たちと協力してバスを奪い、プレデターを追跡していたケイシーと共に、自宅に向かいます。というのも、プレデターたちが狙うのは、息子のローリーが起動させた装置だと悟ったからです。

ちょうどハロウィーンのその時期、ローリーは母親エミリー(イボンヌ・ストラホフスキー)に無断で、街に出てしまいます。様々な仮装を楽しむ子供たちに交り、ローリーはプレデターのマスクを被り、腕にガントレットを装備していました…。

 

 主役のボイド・ホルブルックは、なかなかふてぶてしい軍人役が似合っています。最後に正規の軍服アーミー・サービス・ユニフォームを着込んだ姿も様になっていました。シュワちゃんの後継者、というのとはタイプが違いますが、人間臭さのある欠点も多い男、というのを好演しています。この人、「LOGAN/ローガン」で敵役をやって注目されていましたね。ケイシー役のオリヴィア・マンも「マジック・マイク」「NY心霊捜査官」と話題作でキャリアを重ね、「X-MEN アポカリプス」でブレイクしました。実はこの人、お父さんが在日米軍に在籍して日本で育ったので、初期には日本でモデル活動しており、日本語もかなり出来るそうです。

 ジェイコブ・トレンブレイは、ブリー・ラーソンにアカデミー賞をもたらした「ルーム」で有名になった天才子役。今回は、実際に自閉症の子供たちと接して役作りをしたそうで、これが実に見事です。

 なお、一部のネット情報で、陸軍の将軍という役柄でベテランのエドワード・ジェームズ・オルモスが出演しているように書かれています。どうも撮影はしたようですが、出演シーンは全部カットされていて、今回の本編で彼は一切、出ておりません。DVD化すると復活するかもしれませんが。

 「なんで今さらプレデター?」という当初の疑問は、見てみると忘れてしまいます。やはり、一作目から関わるブラック監督が、「1987年以来の疑問点を解決しよう」と意気込んだ成果が、脚本に現れていると思いますね。細かいところを真面目に考えると、突っ込みどころもあるでしょうが、やはり、30年を経て世界観が見えてきた、という印象が強い作品です。私は「そうか、そういうことだったのか」と、長年の疑問点が、色々と腑に落ちた作品でした。SF要素、アクション、ドラマ、適度なギャグ、と各要素のバランスもよく、期待以上の快作になっている、と思いました。

 

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2018年9月20日 (木)

『海軍善玉論の嘘』(是本信義著、光人社NF文庫)

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『海軍善玉論の嘘‐誰も言わなかった海軍の失敗』(是本信義:光人社NF文庫)が刊行されました。著者の是本信義先生は、防大
3期、海上自衛隊で艦長、司令、幕僚、総監部防衛部長等を歴任された方で、退官後は経営者としても成功され、軍事知識とビジネス視点を組み合わせた著書を多数、出しておられます。

「いままでの日本海軍にたいする既成概念を一切ご破算にし」(あとがき)、旧海軍に関する美談や「嘘」を喝破する筆致が痛快です。スマートな海軍のイメージに引きずられ、ひとり陸軍と東条首相だけが悪者だった、という世間でありがちな議論は明らかに問題があり、歴史を見る目が曇るものと私も危惧しており、有益な一冊です。米内、山本、井上の3提督は確かに、一度は日独伊の三国同盟を阻止したわけですが、それ以外の局面で一貫して平和論者だった、というのは嘘である、という指摘が本書の眼目。

 その他に、日露戦争の頃からの流れを踏まえて、そもそも大局論として対米開戦が無理筋だったのに、それをやってしまった問題、ジョミニ~マハン流の戦術に偏った思想、ハンモックナンバーに固執した人事上の問題、粗雑な意思決定の問題、兵器の問題(たとえば大和とアイオワ級が撃ち合ったらどうなるとか、日本軍にVT信管があったら…などミリタリー好きな人々が言い募る大砲やら装甲やらの個艦性能うんぬん以前に、指揮管制装置の差が大きいので初めから勝負にならない可能性)、および弾薬などの互換性もなかった問題、陸海軍が戦時においても全くバラバラのまま最後まで行ってしまった問題、個々の作戦の失敗の問題、さらに山本五十六など指揮官の資質の問題…と、旧海軍の欠点というテーマで横断的、巨視的に一本にまとめ上げられた労作です。

 旧海軍を愛する立場の人からは、激しい反論も出そうなテーマをあえて取り上げられた是本先生の剛毅さと、海自高級幹部ご出身という強い説得力が、後世への教訓として何としても世に問いたい、という一本通った強靭な芯を、本書に生み出しています。

 海自の要職を経験された後、企業経営もされた是本先生ならではの鋭い指摘が、随所に光り、人事や意思決定の項などは特にそれを感じます。日本の企業はとにかく意思決定の面で遅れている、と言われることが多い昨今、まことに重要な示唆があります。

 本書は、単行本『誰も言わなかった海軍の失敗』(2008年)の文庫本化。2018919日発行、定価760円+税、文庫判248ページ。

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2018年9月17日 (月)

芸大副学長・松下功先生が急逝されました。

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 東京芸大副学長で作曲家の松下功先生が昨日、急逝されたとのことで、驚いております。私たち夫婦とも親しくお付き合いいただき、コンサートのご案内もずっといただいておりました。ご冥福をお祈りいたします。

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2018年9月16日 (日)

本日午後11時より「美の壺」(NHK Eテレ)に出演。

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きょう9月
16日(日)午後1100から、わたくし辻元よしふみが出演した「美の壺・選」がNHK Eテレで再放映されます。私は英国海軍~日本海軍の金ボタンについて情報提供し、出演しています。

※「美の壺・選 381 華やぎのボタン」9月16日(日)午後11001129Eテレ)。

未見の方はぜひご覧ください!

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2018年9月15日 (土)

明日16日、辻元よしふみ出演の「美の壺」再放送です!

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 NHK教養番組「美の壺」。明日
916日、わたくし辻元よしふみが出演した回が「美の壺・選」としてNHK Eテレで再放映されます。私は英国海軍~日本海軍の金ボタンについて情報提供し、出演しています。

※「美の壺・選 381 華やぎのボタン」Photo_3


放送予定日:9月16日(日)午後11001129Eテレ)。

未見の方はぜひご覧ください!

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【映画評 感想】アントマン&ワスプ

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映画「アントマン
&ワスプ」原題 : Ant-Man and the Waspを見ました。2015年の「アントマン」の続編であり、「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズとしては、記念すべき20作品目の映画となります。

「ナイト・ミュージアム」などのコメディー出演が続く俳優ポール・ラッドが主演の「アントマン」は、正統派のヒーローが多いマーベル・シリーズの中では異色です。もともと泥棒出身で、妻から離婚された落ちこぼれの三枚目、虫のように小さくなって戦う、という設定は他には見当たりません。

東欧の小国ソコヴィアが壊滅した悲劇を機に、国連主導で締結された、超人たちの活動を各国政府の監視下に置く「ソコヴィア協定」を巡り、ヒーローたちがキャプテン・アメリカ派とアイアンマン派に分かれて内部抗争することになった「キャプテン・アメリカ/シヴィル・ウォー」の戦いでは、アントマンは協定を否定するキャプテン側の味方として参戦しましたが、これに続き、最強の敵キャラ、サノスが地球に攻めてきた「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」では一切、アントマンは姿を見せませんでした。

これは意図的なもので、非常にシリアスで悲劇的なインフィニティ・ウォーの作風にアントマンは合わない、という明確なものがあったそうです。やはりアントマン・シリーズは、ちょっと三枚目でコミカル、楽しい作品でありたい、ということなのですね。

そこで、この作品では、他のヒーローたちが全宇宙の命運をかけて死闘を繰り広げていたインフィニティ・ウォーの戦いのさなか、アントマンたちは何をしていたのか、どういう事情でこのメインの決戦に参加できなかったのか、が描かれます。

ところが、これがわき筋の小さなお話なのか、というと、もちろんミクロの世界、量子の世界にまで小さくなるアントマンなので、小さいと言えば小さいのですが、お話のスケールは大きいです。

それに出演陣が実に、豪華絢爛です。ミシェル・ファイファー、マイケル・ダグラス、ローレンス・フィッシュバーンと大御所クラスが名を連ねていて、それらのあり余る演技力で、コミックだとかヒーローものだとかいう先入観を簡単に打ち破ってしまいます。

今回は特に「家族愛」が大きなテーマです。ここの描き方が大きな感動を呼びます。実力派のキャストを得て、よく出来た脚本が生きている、と思いました。

 

 米ソ冷戦時代の1987年、ソ連の核ミサイル暴発を阻止するため、当時、平和維持組織シールドのメンバーだった初代アントマンことハンク・ピム博士(ダグラス)と、やはり初代ワスプで妻のジャネット(ファイファー)は、爆発の迫る弾頭に到達します。もはやこれを止めるには、量子サイズにまで小さくなって内部に入るしかなく、しかしそれは、制御不能なほどのミクロ化であり、二度と普通の世界に戻れないことを意味しました。ジャネットは犠牲を払い、姿を消しますが、ミサイルは無事に破壊されました。

 それから30年もの間、シールドを離れたハンクは、娘のホープ(エヴァンジェリン・リリー)と共に、姿を消したジャネットを元のサイズに戻すための研究を続けています。

 その後、前作で二代目アントマンとなったスコット(ラッド)が、量子レベルに縮小した後、元の世界に生還した事実が、2人に光明をもたらしました。この事実により、ジャネットを探し出して元に戻すことが、本当にできるかもしれない、と思われたからです。

 ところが、3年前の「シヴィル・ウォー」の戦いで、スコットは2人に無断でキャプテン・アメリカ側について参戦してしまい、ヒーローの活動を制限する国連の「ソコヴィア協定」違反に問われて逮捕され、2年間の自宅監禁処分を受けてしまいます。

スコットがFBIに逮捕されたせいで、ハンクとホープの父娘も、官憲に追われる立場になってしまい、潜伏することになった父娘と、スコットとの関係は切れてしまいました。

 逮捕されてからの日々、スコットは元妻のマギー(ジュディ・グリア)たちとうまく付き合いながら、娘のキャシー(アビー・ライダー・フォートソン)との交流を唯一の楽しみに、FBIのウー(ランドール・パーク)の厳しい監視を受けつつ、処分が解けるのを待っています。スコットが、かつての泥棒仲間たちと立ち上げた防犯会社は、ルイス(マイケル・ペーニャ)に社長を任せていますが、スコットを欠いてはうまくいかず、倒産すれすれの状態。

 監視処分の解除まで、あと3日に迫ったある日、スコットは非常にリアルな夢を見ます。それは、幼い日のホープが衣裳部屋で隠れん坊をしていて、母親のジャネットに見つかる、という光景でした。気になったスコットは、FBIから禁じられているにもかかわらず、ハンクに電話してしまいます。

 次の日、スコットは家から拉致されます。犯人はホープとハンクでした。2人はスコットの夢は、ジャネットからの何らかの信号であると判断し、スコットに協力を求めます。

ホープは、ジャネットを救い出す「量子トンネル」の実験に必要な部品を手に入れるために、闇ブローカーのソニー(ウォルトン・ゴギンズ)に接触します。しかし、ソニーはFBIの内通者から事情を聞いており、部品と引き換えに量子分野の研究を悪用し、ひと儲けすることを提案してきます。これを断ったホープは、スコットと共に部品を力ずくで手に入れようとしますが、そこに思いがけず謎の敵が現れ、妨害されます。まるで幽霊のように壁をすり抜け、実体化と消滅、瞬間移動を繰り返すゴースト(ハンナ・ジョン・カメン)は、ハンクが実験に使っている縮小サイズの研究設備を持ち去ってしまいます。

スコットたちは途方にくれる中、協力してくれそうな唯一の人物を思いつきます。それはかつてシールドでハンクの同僚だった大学教授のビル・フォスター(フィッシュバーン)。ハンクとビルは昔から反目している仲で、30年ぶりの再会は険悪なものになります。しかし、その助言を基にゴーストの拠点を突き止めたスコットたちは、研究設備を持ち出そうとした瞬間、あっさりとゴーストの返り討ちに遭って捕えられてしまいます。

 実はゴーストことエイヴァ・スターと名乗る彼女は、父がハンクから追放されたシールドの研究者で、その後、ハンクを見返すために行った量子実験に失敗し、母と共に爆死したこと、自分は独り生き残ったものの、量子レベルで存在の安定しない特異体質となったこと、そのために長らくシールドで実験体として使われ、さらに破壊工作員まで務めていたことを語り、自分たち家族の悲劇の責任はハンクにある、となじります。ビルは孤独なエイヴァを助けて、ずっと見守ってくれた父親のような存在でした。エイヴァは、自分の身体が長く持たず、治療するにはハンクの量子実験設備が必要、と考えたのです。

 隙を見てその場を脱出したスコットとハンク、ピムは、ついにジャネットからの確かな通信を受け取ることに成功します。しかし、そこにFBIの一団が押し寄せ、ゴースト、ソニーも現れて大騒動に発展、事態は急展開していきます…。

 

 ということで、コミカルなシーン、鮮やかな戦闘シーン、人間ドラマのシーン、とテンポよく話が組み合わさり、さすがに極上のエンターテインメントになっています。安定したベテラン陣と、「ホビット」シリーズで名を上げたエヴァンジェリン・リリー、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」以来、急激に注目度が増している新星のハンナ・ジョン・カメンら若い世代の実力派が、がっちりと魅力を引き出し合っている感じが見て取れます。きっと、非常に感じの好い撮影現場だったのではないでしょうか。

 興味深いのが30年前の回想シーンで、マイケル・ダグラス、ミシェル・ファイファー、ローレンス・フィッシュバーンがそれぞれ、若いころの姿で登場します。これは、各人の8090年代の出演作品を基に、若いころの顔をCGで再現しているそうで、本当に昔の本人が出演しているようです。以前はこういう場合、不自然な若作りメイクに頼るしかなかったのですが、現在の技術では、魔法のような若返りが、画面上では簡単にできるようになりました。

 本作は、いったん話が終わった後、追加映像が二つもある作りになっており、ここが非常に重要な意味を担っています。つまり、この作品のエンディングの時期が、「インフィニティ・ウォー」の悲劇的な結末時と一致しており、無関係ではなかった、という意味合いが込められた映像です。今後、アントマンがアベンジャーズの世界と再び密接にかかわることを明示しているわけです。

 本作の後、マーベル・シリーズとしては新キャラとなる「キャプテン・マーベル」が次回作(21作目)で作品世界に加わり(この人物については、「インフィニティ・ウォー」のエンディングで、ニック・フューリーがスマートフォンで、彼女に連絡を取ろうとしていたことが暗示されており、重要人物としての登場が予告されていました)、そして「アベンジャーズ4」(22作目)に、すべての話とキャラクターがつながっていくことになっています。

 本作も、このエンディングを見てしまうと、22作目ではどう決着をつけるのだろう、ということになってきます。まことに製作側の術中にはまってしまうのが悔しいとも言えますが(笑)、これは確かに、今後の展開が気になってしまいます。

 また、今回から登場した人物の動向も加えて、アントマン・シリーズとしての今後にも、大いに期待したいと思います。

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2018年9月14日 (金)

【映画評 感想】MEG ザ・モンスター

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MEG ザ・モンスター」原題 : The Megという映画を見ました。「ナショナル・トレジャー」シリーズで知られるジョン・タートルトーブ監督の作品です。

スティーブ・アルトンの原作小説『Meg: A Novel of Deep Terror』は1997年に出版され、その直後からディズニーやニューライン・シネマなどが映画化を試みたものの、曲折があって断念。実に20年越しで今回の映画化となった次第です。

「メグ」などというと可愛らしい響きです。特に日本人には、女の子の名前のように感じられます。しかしその正体は、全長23メートル、重量20トンにもなるという潜水艦サイズの巨大なサメ、メガロドンです。史上最大のサメとして有名ですが、200万年ほど前に絶滅したとされています。

しかしこれが、シーラカンスのように深海で密かに生き延びていて、あることを契機に現代の海に現れたらどうなってしまうか……そんなお話で、「ジョーズ」と「ジュラシック・パーク」を足したような展開の、SF要素がある海洋アクション作品です。

「トランスポーター」「ワイルド・スピード」「エクスペンダブルズ」など名だたるヒット・シリーズ作品で活躍するアクション・スター、ジェイソン・ステイサムが主演ですが、この人は元々、飛び込み競技で英国代表チームにいたほどのアスリート。しかし、映画スターとしては、銃を持って走り回り、猛スピードの車に乗って撃ちあう「陸の人」のイメージでした。本人も「今回はそういう作風から変化するいい機会」と思って引き受けたそうです。さすがに元水泳選手だけあり、鍛え上げられた肉体を見せつけ、難しい水中シーンをこなす身体能力は見事なもので、まさにはまり役です。確かに、彼にとって新境地を開いた作品となったのではないでしょうか。

作品そのものも、率直に言って「今さらサメ映画? どうせジョーズの亜流でしょ」といった類の、冷ややかな前評判があったのも事実ですが、それを打ち破り、製作費150億円ほどに対し、興行収入500億円に届くヒット作となりました。最後は人でいっぱいの海水浴場にサメが突入し大パニックになるなど、あの「ジョーズ」を想わせるシーンが随所にあって、監督の一種の開き直りが心地よい一作と思えます。

しかし、やはり水中撮影は非常に苦しく、ルビー・ローズは溺れかけるシーンの撮影で本当に溺れて沈んでしまい、危険だったとか。ほかの皆さんも相当に水泳の特訓をして臨んだそうですが、迫力ある仕上がりを見ると、それだけの甲斐があったといえますね。

 

5年前、事故を起こし深海に沈んだ原子力潜水艦を救助に向かった潜水救命チーム。しかしそれは単なる事故ではなく、未知の巨大な生物から攻撃を受けて発生したものでした。正体不明の化け物はさらに執拗に攻撃を繰り返し、リーダーのジョナス・テイラー(ステイサム)は2人の仲間を艦内に残したまま脱出する、という苦渋の決断をします。

この結果、11人の乗組員が救助されますが、その中の一人、ヘラー医師(ロバート・テイラー)はジョナスの非情な決断を責め、「正体不明の化け物」などというジョナスの説明も受け入れられることはなく、傷心のジョナスは仕事を離れ、妻とも離婚し、隠遁して酒浸りの生活に入ってしまいます。

そして現在。中国沖に建設された深海研究所に、スポンサーである大富豪のモリス(レイン・ウィルソン)がやって来ます。彼を出迎えた総責任者のジャン博士(ウィンストン・チャオ)、博士の娘で海洋学者のスーイン(リー・ビンビン)、プロジェクトの指揮官マック(クリフ・カーティス)、それに技術者のジャックス(ルビー・ローズ)らは、モリスに最終段階の重要な潜水活動を披露します。というのも、その日はジャン博士の仮説に従い、深海底の底にさらに別の閉ざされた暖かい海が広がっている事実を証明することになっており、操縦士のローリー(ジェシカ・マクナミー)、日本人技術者のトシ(マシ・オカ)らが搭乗する潜航艇が、海溝の最深部に突入していました。

しかし、その途中で潜航艇は正体不明の何かに襲われ、通信が途絶してしまいます。ジャンとマックは、この難局を乗り切ることができるただ一人の男、ジョナスを探しに行きます。すっかり荒んだ生活をしているジョナスは、2人をすげなく追い返そうとしますが、今回の経過が5年前の事故と似ていること、さらにローリーが彼の元妻であることから、仕事を引き受けることにします。だが、研究所の医療責任者はあのヘラーで、再会した2人は、いきなり険悪な雰囲気に。

そのころ、潜航艇ではさらに危険が迫り、スーインが独断で救助艇に乗って深海に出発してしまい、ジョナスもその後を追って潜航しました。海底に到達したスーインは、そこで見たこともない巨大なサメの姿を目にします。「メガロドンだ…」とジョナスが呟きました。こうして、伝説の巨大ザメとジョナスたちの死闘が始まったのですが…。

 

というわけで、序盤は典型的な「潜水艦もの」の密室劇映画ですが、メガロドンが深海を離れて浮上して来る中盤からは、緊迫したサメとの死闘に、さらにパニック映画的な展開へと移っていきます。このあたりの配分が非常にうまく、適度にリラックスしたシーンや人間ドラマも挿入して、冒頭から最後まで非常によく出来た脚本だと思いました。さすがに手練れの監督が手がけた、という感じです。

メガロドンは当然、CGなわけですが、全くそれを感じさせない迫真の映像です。もちろん現在の技術ならではの達成ですが、とはいえ、金さえかければ簡単にできる、などというものではなく、視覚効果の編集だけで2000ショットものシーンを組み合わせて、気の遠くなるような作業が延々と続いたそうです。

この作品、人間ドラマ的には家族の物語、という要素が強く、また犠牲的な精神で仲間のために危険を冒す人々の姿も心を打ちます。モンスター映画では、序盤から一人、また一人と少しずつ、登場人物が減っていくものですが、そのあたりが丁寧に作られていて、単純なアクション映画で終わらせることなく、どこか「白鯨」を想わせる作品になりました。

「ジョーズ」に続く「サメもの」映画の王道として、記憶に残る一作になったと思います。日本での評判も上々だそうで、お薦めの作品です。

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2018年9月10日 (月)

井桁千製菓の「トンガリ」菓子を発見!

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月末で廃業した井桁千(いげせん)製菓(愛知県名古屋市)の「トンガリ」菓子。南砂町のスナモの駄菓子屋で発見しましたので、買ってみました。流通分が売り切れれば、姿を消してしまうのでしょうね。Photo_2

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2018年9月 9日 (日)

「美の壺・選」Eテレで9月16日放映予定です。

 

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 1週間後の16日、辻元よしふみが出演した「美の壺・選」がNHK Eテレで再放映される予定です。私は英国海軍~日本海軍の金ボタンについて情報提供し、出演しています。
※「美の壺・選 381 華やぎのボタン」
放送予定日:9月16日(日)午後11:00~11:29(Eテレ)。
未見の方はぜひご覧ください!

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2018年9月 6日 (木)

陸自幹部会誌「修親」9月号に寄稿しました。

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  陸上自衛隊の幹部会誌「修親」9月号に辻元よしふみ・文、辻元玲子・イラストで「軍装の歴史から見た陸自新常装(中)」を掲載。女性の軍装史として19世紀プロイセン王妃の軍服、近年の米軍制服のユニセックス化や米陸軍の新制服「ピンクス&グリーンズ」女性用を紹介。本誌は店頭売りはありません。Dmycy51uwaahfj0_2

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2018年9月 1日 (土)

辻元よしふみ出演の「美の壺」NHK Eテレで(9月16日)

9月に入りましたので、改めて宣伝します。Photo


草刈正雄さんのNHK教養番組「美の壺」。わたくし辻元よしふみが出演した回が「美の壺・選」としてNHK Eテレで再放映されます。私は英国海軍~日本海軍の金ボタンについて情報提供し、出演しています。

※「美の壺・選 381 華やぎのボタン」Photo_2


放送予定日:9月16日(日)午後11001129Eテレ)。

未見の方はぜひご覧ください!

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