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2018年7月14日 (土)

【映画評 感想】ジュラシック・ワールド/炎の王国

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 映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」
Jurassic World : Fallen Kingdomを見ました。2015年のヒット作「ジュラシック・ワールド」の続編であり、1993年にスティーブン・スピルバーグが監督して世界を驚かせた「ジュラシック・パーク」シリーズとしては、通算5作目にあたります。新シリーズは3部作の予定だそうで、次の6作目は2021年公開予定、とアナウンスされているようです。

 前作の主人公オーウェン役のクリス・プラット、クレア役ブライス・ダラス・ハワードが再演している他、なんとシリーズ初期に活躍したイアン・マルコム博士としてジェフ・ゴールドブラムが登場します。また、肖像画という形ではありますが、ジュラシック・パークの創業者ジョン・ハモンドとして、故リチャード・アッテンボローの姿も映し出されるのは、ファンには嬉しいサービスでしょう。

 

 前作ジュラシック・ワールドでの悲劇的な大騒動から3年たった2018年。施設は廃墟と化したものの、生き延びた恐竜たちはイスラ・ヌブラル島で野生化していました。

 しかし、この島の休火山が活動を再開し、恐竜たちは二度目の絶滅の危機に瀕していました。かつてジュラシック・ワールドの前身ジュラシック・パークで起きた事件にかかわり、滅びたDNAの復活やクローン技術に懐疑的なマルコム博士(ゴールドブラム)は、米上院の委員会で参考人として意見を述べ、このまま恐竜たちが火山島とともに滅びることを受け入れるべきで、政府は手を出すべきでない、と主張します。それもあって、議会はこの件には公的な関与をしないことを決定します。

 前作でジュラシック・ワールドの運営責任者だったクレア(ダラス・ハワード)は、その後、恐竜保護活動の民間グループを立ち上げていましたが、政府の決定を聞いて心を痛めます。そこに、かつてジュラシック・パークを創業した亡きジョン・ハモンドのパートナー、ベンジャミン・ロックウッド(ジェームズ・クロムウェル)から連絡があり、ロックウッド財団の運営責任者ミルズ(レイフ・スポール)と面会することになります。

ミルズは恐竜を島から救出する財団独自のプランを計画しており、特に際立って知能の高いラプトルの「ブルー」を捕獲したいと考えていました。そこでクレアはミルズに協力し、ブルーの育ての親で、元恋人でもあるオーウェン(プラット)を誘い、自分の団体の仲間で獣医のジア(ダニエラ・ピネダ)、IT技術者のフランクリン(ジャスティス・スミス)を連れて、島に赴くことになります。

 島でクレアたちを出迎えたのは、財団が雇ったウィートリー(テッド・レヴィン)という野卑なハンター風の男で、その後、オーウェンが森の中でブルーと3年ぶりに再会すると、悪党の本性を現します。ブルーを傷つけながら捕獲し、オーウェンには麻酔弾を撃ち込み放置。さらに手近にいた恐竜を片端から捕えて船に積み込み、クレアたちを置き去りにして、噴火する島を逃げ出します。

結局、クレアたちは、ブルーを捕獲するために利用されただけだったと悟りますが、命からがら島を脱出し、ウィートリーの船に密かに潜入します。

 船はロックウッド財団の本拠地を目指して進んでいました。ミルズは病身のロックウッドには無断で、武器商人のエヴァーソル(トビー・ジョーンズ)に話を持ちかけ、競売会を開いて恐竜たちを売りさばこうとしていました。さらに、財団の地下にある秘密研究所には、前作で暴走した凶悪なハイブリッド恐竜を生み出した遺伝子学者ウー博士(BD・ウォン)の姿もあり、恐竜の遺伝子を生体兵器に応用するべく、違法な研究を続けていました。

しかし、この陰謀にロックウッドの孫娘メイシー・ロックウッド(イザベラ・サーモン)が気付き、祖父に打ち明けます。ロックウッドはミルズを詰問し、競売をやめさせようとしますが…。

 

 といったお話で、島を脱出するまでの前半はジェットコースターのようなアクション、後半は密室的なロックウッドの屋敷の中での息詰まる死闘、といった感じの盛り沢山な内容。これまでのシリーズとの継承性に敬意を払いつつ、新しい要素も盛り込んで、意欲的な一作となっていると感じます。

 クリス・プラットとブライス・ダラス・ハワードの2人は、前作からの共演で息もぴったり。非常にいい感じです。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」などマーベルの一連のシリーズで知名度を上げたプラットにとっても、オーウェン役は当たり役の一つとなりました。

 癖のある役というと、あちこちの映画で引っ張りだこのトビー・ジョーンズ。今回も悪徳商人を存在感たっぷりに演じています。

 ゴールドブラムは、せっかくの再登場ですから、もっと大活躍をしてもらいたかった、という気もします。しかし、この人が前に出過ぎると、旧作のリメイクのような印象になりかねず、そのあたりを考慮した結果のバランスなのだろう、とも思います。

 それにしても、このシリーズは結構、人が死ぬ映画です。恐竜が大暴れすれば、そのエサである弱い生き物=人間が次々に犠牲になるのは必然なわけです。何しろ彼らから見て、いちばん数が多く、無力で手に入れやすい獲物と言えば、人間でしょうからね。

 そして、最終的にはこの恐竜との共存が、人類には出来るのだろうか、というのが大きな問題となってきます。

映画の最後、このあたりがクローズアップされて、次作に続いていきそうな展開です。実際、圧倒的に強力で知能も高い恐竜が完全復活するとなると、あくまでも恐竜がたまたま隕石の衝突などによって滅びてくれた後の世界で繁栄してきた人類という種族にとり、大変な危機になることが分かります。マイケル・クライトンの最初の原作が取り上げた主要なテーマもそこにありました。

 シリーズを通じての核心的なテーマが、最後に集約されてきそうな予感。それを、マルコム博士の再登場が示しているようです。

 次作は東京五輪より後の公開、ということで、まだまだ先のことですが、シリーズとしてどういう結論を導き出すのか。それから、クレアやオーウェンはこれからも登場するのか。非常に興味深いです。

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