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2016年9月 9日 (金)

グランド・イリュージョン 見破られたトリック

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 「グランド・イリュージョン 見破られたトリック(原題:
Now You See Me 2)」を見ました。ちょうど3年前、2013年秋のヒット作「グランド・イリュージョン(原題:Now You See Me)の続編です。原題は「さあ、よくご覧ください」というマジシャンの決まり文句ですね。フランス人監督の手になる洒落た感じの作風だった前作から、ジョン・M・チュウ監督に代わったことで、国際的スケール感の大きな、アクションも多い作風となりましたが、おなじみの出演陣がほぼ再集結し、何よりも最後まで目の離せないどんでん返しに次ぐどんでん返し、という意表を突く展開は今作にも踏襲。華麗なマジックの実演シーンも一層リアルになり、見応えある作品となっています。ことにマジックの監修には、当代一の人気マジシャン、デビッド・カッパーフィールドがあたっており、映画内でのマジックはすべて舞台で再現可能、という折り紙つきです。

 

 前作では、現役FBI捜査官にして、実は秘密結社アイのメンバーであり、世直し奇術師の集団「フォー・ホースメン」の黒幕でもあるディラン(マーク・ラファロ)が、偉大なマジシャンだった亡き父親の敵を討つべく、30年かけて練りに練った復讐劇だった、というのが落ちでした。そして、父を死に追いやった「マジック見破り人」ことサディアス(モーガン・フリーマン)はディランとフォー・ホースメンの罠にかかり、刑務所に収監されてしまいました。

 

 それから1年。じっとアイからの次の指令を待っていたメンバーたちですが、あまりに音沙汰がないために、ヘンリー(前作ではアイラ・フィッシャー)が待ちくたびれてフォー・ホースメンを脱退。アトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)、メリット(ウディ・ハレルソン)、ジャック(デイヴ・フランコ)の3人もしびれを切らしていました。そこへディランから次の目標が示されます。IT企業オクタ社が発売する新型スマートフォンが、世界中の情報を違法に収集する計画の道具であることを暴くため、マジックを使ってオクタ社のイベントを乗っ取り、陰謀を暴け、というものです。

 ヘンリーに代わる紅一点として新顔のルーラ(リジー・キャプラン)を加え、フォー・ホースメンの4人はまんまとニューヨークで開催されたオクタ社のイベントをかき乱して乗っ取りに成功しますが、その途中で思わぬ妨害が入ります。そして、オクタ社の秘密を暴露するどころか、逆に世間では死んだと思われていたジャックが健在なこと、さらにFBI捜査官であるディランが実は「5人目のフォー・ホースメン」であることが暴露されてしまいます。ディランの上司であるFBI副長官ナタリー(サナ・レイサン)はディランを逮捕しようとしますが、ディランはすんでのところで会場を脱出。

 一方、屋上からの脱出ルートを使って逃げ出した4人は、逃走用のトラックに到着するはずが、なぜか見覚えのない中華料理店の厨房に着いてしまいます。そして、その地が近所の中華料理店などではなく、本当にマカオであることを知り愕然とします。待ち受けていたのはメリットの弟で、兄に遺恨があるらしい悪党チェイス(ハレルソンの一人二役)でした。さらにそのボスとして現れたのは、昨年、オクタ社の経営幹部から解任され、その後、死んだとされていたITの天才ウォルター(ダニエル・ラドクリフ)でした。

 ウォルターはフォー・ホースメンの4人に対し、マカオにあるオクタ社の施設から、世界中のコンピューターやネットの情報を違法収集するチップを盗み出すことを強要します。

 同じころ、ディランは仇敵であるサディアスを刑務所から脱走させます。サディアスはフォー・ホースメンの4人がマカオに拉致されたことを知っており、彼らの救出に手を貸すと申し出たのです。

 フォー・ホースメンの4人は、チップの売買に興味を持った南アフリカのギャングの関係者を装ってオクタ社の施設に潜入し、チップを手に入れることに成功します。しかし彼らはそれをウォルターに渡すことを拒みます。そこに現れたディランが盾になることで、4人は逃げおおせることに成功しますが、ディランはウォルターに捕まってしまいます。捕らわれの身のディランの前にウォルターと共に姿を現したのは、意外にも1年前にフォー・ホースメンの活躍で資産をすべて奪われ破産した悪徳保険王・トレスラー(マイケル・ケイン)でした・・・。

 

 ということで、この後、舞台はロンドンに移り、さらに大きな規模のマジック合戦が繰り広げられることになります。前作から続投の面々は息もぴったりで、新顔のキャプランも違和感なく溶け込んでいます。そしてマイケル・ケインとモーガン・フリーマンの大物2人は相変わらず余裕綽々の名演ぶりです。

 今作ではFBIを追われ、危機に陥るディランが中心人物と言え、まさに実力派マーク・ラファロの独壇場です。彼の芸達者ぶりが遺憾なく発揮されています。

 さらに何よりも注目なのが、ハリー・ポッターで知られるラドクリフの悪役ぶり。頭はいいが良心のかけらもない役柄で、科学はマジックに勝つ、と豪語するわけですが、少し前まで魔法使いの中の魔法使いを演じていた彼が、こういう役をやるのも興味深いですね。

 何かこう、あまりに簡単に誰にでも催眠術が利きすぎるのが「ほんまかいな」という感じもあるのですが、それにしても説得力のあるマジック描写は、伊達にカッパーフィールド監修とうたっていません。

 シリーズ化という考えが元々、あったものなのかどうか知りませんが、前作からの展開は見事といってよい脚本です(前作を見ていないと、ちょっと人物関係が理解しにくいかもしれません)。この調子で、ぜひ3作目も見てみたい、と私は思いましたが、どんなものでしょうか。東京五輪を前に、日本を舞台にして、なんて一作を見てみたいですね。

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