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2016年7月30日 (土)

『軍装・服飾史カラー図鑑』前書き(続き)の紹介。

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 辻元よしふみ、辻元玲子の共著『軍装・服飾史カラー図鑑』(イカロス出版、フルカラー230ページ、予価税込3500円)の印刷作業中です。アマゾンなどではすでに予約を開始しており、昨日午後7時過ぎには発売前にして「モード」分野で1位、「軍事」分野で20位となりました。厚く御礼申し上げる次第です。本書は8月第2週を目途に配本の予定です。
 本日は、昨日に引き続き、「17世紀ポーランド有翼騎兵」のページの一部画像と、この本の「前書き」から続きの部分を一部、ご紹介します。
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(前略)「この本1冊で全てが分かる本が欲しい」という読者の声をよくいただくのですが、申し訳ありません、そんな楽な近道はないのです。今回の本だってこの1冊に2人がかりで3年半もかかって、40項目しか取り上げていないのです。本当はもっともっと、いろいろなものをご紹介したいのですが・・・・・・。内容的にも、もっと深追いしたい点も多々あったのですが、ページ数が増えすぎてしまうこともあり、時間的にもこれ以上一冊にかけているわけにもいかず、本当はあれも取り上げたい、これも紹介したいと思いながら、泣く泣く40項目に絞ること自体に苦労しました。
 そこで、今作では出来るだけ原語の表記をご紹介することにしています。たとえば、「剣」というもの一つをとっても、ドイツ語ではシュヴェアトSchwert、英語ではソードSword、フランス語ではエペÉpée、などと表現も違います。元のつづりがわからなければ、調べることも出来ないのですが、今回は、こういう原語の読みやスペルを出来るだけたくさん、紹介しています。これは何も、外国語かぶれでもなければ、語学の素養があることをひけらかしたいのでもなく、今の読者の皆様なら、もっとつっこんで理解したい、となれば必ずインターネットで検索されると思うのです。だから、ぜひ本書の内容で満足しきるのでなく、読者の皆様も本書を手がかりに、それぞれの興味を持たれた分野、時代の単語を原語でネット検索して、研究を深めていただきたいのです。なぜならこういう専門用語では、日本語で検索しても手掛かりはほとんど得られません。その国の言葉で調べないと、有益な情報も画像も入手できないのです。ドイツの剣について調べたければ、「剣」というキーワードで検索してもダメで、Schwertという原語で検索する必要があるわけです。
 なお、本書では「刀」と「剣」という日本語をかなり漠然と使用しています。というのも、たとえばまっすぐな刀剣はなんとなく「直剣」ではなく、日本語としてこなれた「直刀」と表現したいし、軍用の刀剣も「軍剣」「制式剣」などというのは変で、日本人になじみのある「軍刀」「制式刀」としたいし、というわけです。そもそも、欧米語では日本語のように、片刃だから刀で、両刃だから剣、といった区別がありません。おおむねまっすぐなソードSwordか、湾曲のあるサーベルSabreか、しか問題にしていないのです。日本刀は反りがあるから、この分類でいえばサーベルなのですが、欧米では「サムライ・ソード」で通っております。要するに感覚的なものにすぎないようです。だから、本書でも日本軍のものだけは、軍が規定していた通りの用語をできるだけ用い、片刃=刀、両刃=剣を区別していますが、他国のものについてはあまり気にせず、刀帯、剣帯とか、刀緒、剣緒などと、なんとなく使用していることをお断りしておきます。

 最後になりますが、改めまして「制服学・軍装史学Uniformology」の開祖の一人、リュシアン・ルスロ氏の業績と、日本における歴史復元画の草分け、中西立太先生の御研究に感謝の念を表させていただきます。
 また、帯文に推薦の辞をお寄せいただき、格別の応援を賜りましたファッション・デザイナーのコシノジュンコ様に、厚く御礼申し上げます。
 さらに、日本でただ一人の西洋甲冑師、三浦權利先生からは、特にローマ軍の兜や脛当ての形状について直接、懇切な指導をいただいたほか、中世の甲冑についても実物を見せていただき、ご教示いただきました。心より御礼申し上げる次第です。
 また、私どもの取材にご協力いただいた防衛省陸上幕僚監部の皆様、いつも応援していただいている株式会社タキザワシゲル代表の滝沢滋様、靴に関する資料をご提供いただきましたヒロ・ヤナギマチ・ワークショップの柳町弘之様に別して御礼申し上げます。

                                                                    2016年7月   辻元よしふみ

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