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2016年7月14日 (木)

インデペンデンス・デイ リサージェンス

「インデペンデンス・デイ: リサージェンスIndependence Day: Resurgence」を見ました。1996年の大ヒット作品『インデペンデンス・デイ』の続編で、監督も同じくローランド・エメリッヒ。ビル・プルマン、ジャド・ハーシュ、ジェフ・ゴールドブラムら前作の出演陣が多数、集結していますが、前作が出世作となったウィル・スミスは出演していません。20160714002855


 

1996年のエイリアン侵略から地球を守り抜き、ホイットモア合衆国大統領(プルマン)の下で高らかに「人類の独立宣言」を唱えた運命の7月4日から20年が経ちました。まさに人類勝利20周年式典が行われようとしている2016年7月。

この世界では、エイリアンの宇宙船の残骸から先進技術の一部を吸収し、それを元にして人類文明は反重力や光線兵器などを手に入れ、国家や人種、宗教的な対立を克服して平和と繁栄を謳歌しています。アメリカでは初の女性大統領ランフォード(セラ・ワード)が就任し、世界各国が協調して再度のエイリアンの侵略に備えるための組織ESD(地球宇宙防衛部)を設立、その部長には20年前の英雄の一人、デイビッド・レヴィンソン(ゴールドブラム)が就任しています。ESDは月をはじめとする太陽系の各惑星に前線基地を設営し、反重力戦闘機や次世代兵器の開発を推し進めています。デイビッドと共に戦ったスティーヴン・ヒラー海兵大佐(前作ではウィル・スミス。今作では写真で顔出し)は数年前に実験機の事故で殉職しています。

 突如、月で謎の出力異常が検知され、月面基地に破滅が迫りますが、ジェイク(リアム・ヘムズワース)とチャーリー(トラヴィス・トープ)の2人の中尉の活躍でなんとか危機を回避。このジェイクは、ホイットモア元大統領の娘で、今は現大統領スタッフを務めている元パイロット、パトリシア・ホイットモア(マイカ・モンロー)と婚約しています。また、スティーヴン・ヒラーの息子で、今はESDの最精鋭部隊であるレガシー航空隊の隊長を務めているディラン・ヒラー大尉(ジェシー・アッシャー)とは、飛行訓練生時代のいきがかりから対立関係にあります。一方、月面にやって来た同飛行隊に属する中国人の女性パイロット、レイン・ラオ大尉(アンジェラベイビー)を見たチャーリーは、彼女に一目惚れしてしまいます。

同じころ、アフリカはコンゴに墜落していたエイリアンの宇宙船が突然、起動したことを受け、デイビッドはエイリアンの研究を続けているキャサリン・マルソー(シャーロット・ゲンズブール)と共にこの船のシステムを調査。ここから宇宙のある地点に向けて謎の信号が発信されたことが分かります。さらに、アメリカにある秘密基地、エリア51に監禁されていたエイリアンの生き残りたちが騒ぎ始めたことから、20年ぶりにエイリアンの本隊が地球に来寇することが予想されました。土星基地からの交信が途絶え、間もなく月の上空に謎の巨大球体が出現。アフリカでの調査から、その球体は侵略者のものとは違うと考えていたデイビッドの意見を退け、ランフォード大統領は宇宙防衛軍総司令官のアダムズ大将(ウィリアム・フィクトナー)に破壊命令を下します。しかし、以前からエイリアンの再侵略を危惧していたホイットモア元大統領も、この時、デイビッドと同じ考えを持っていました。また同じころ、エリア5120年前にエイリアンと接触して以来、意識を失っていたオーキン博士(ブレント・スパイナー)も、エイリアン再来の予兆を感じて奇跡の覚醒をします。

 74日のアメリカ独立記念日、ランフォード大統領の演説が行われている中、デイビッドはジェイクと共に月面で破壊された球体の残骸を調査しますが、そこにエイリアン本隊の巨大母艦が出現します。母艦は月面基地を破壊し、さらに地球側の防衛システムも難なく突破して地球に降下、強力な反重力システムで世界中の都市を次々と壊滅させます。母艦は大西洋全体を覆うほどの巨大さで、そのまま海に着水します。地上を支援するべく飛行していたディランは、母親のジャスミン・ヒラー(ヴィヴィカ・フォックス)が犠牲となる瞬間を目撃して、己の無力さに打ちひしがれます。また、母艦の着水時に船で海に出ていたデイビッドの父ジュリアス(ハーシュ)は消息不明になり、デイビッドは父の死を覚悟します。

エリア51に赴いたホイットモアは、捕虜のエイリアンに捨て身の接触を試みます。その結果、エイリアンには彼らを統率する「女王」が存在することが判明。さらに、エイリアンは母艦から放つプラズマドリルで地下深く掘り抜き、地核を破壊することで地球そのものを滅ぼす計画であることが分かってきます。エイリアン女王を倒せば侵攻を止められるかもしれない。20年前と同じ独立記念日の7月4日、ジェイク、ディラン、チャーリー、レインらの攻撃飛行隊が、エイリアン母艦への総攻撃を始めます。しかしそのさなか、エイリアンの意図を察知したホイットモアは娘のパトリシアに叫びます。「これは女王の罠だ!」。壮絶な戦いがこうして始まりましたが・・・。

 

という感じで、前作から20年の間の映像技術の進歩をまざまざと感じる本作ですが、何しろたくさんの「おなじみの顔」が見られて、まぎれもなくあの世界なんだな、と思わせられます。それだけに、ウィル・スミスがいないのはちょっと残念ですね。なんといってもビル・プルマンとジェフ・ゴールドブラムを見ると、7月4日を思い出します! 

新顔で目を引いたのが、つい最近の作品でやはりエイリアン侵略ものの「フィフス・ウェイヴ」でも注目されたマイカ・モンロー。今回は大統領令嬢にして予備役の士官パイロット、という役どころですがカッコいいですね。中国人パイロット役のアンジェラベイビーも目を引く美貌です。この人は日本の芸能界でも活躍していて、日本語もできる人だそうです。今回の主演級の一人であるリアム・ヘムズワースは、どうしても兄のクリス・ヘムズワースに比べて影が薄かったわけですが、これでぐっと株を上げてくるでしょう。いや、本当に兄さんと雰囲気が似ています。

そして、癖のある悪役が多いウィリアム・フィクトナーが、今回は骨のある生粋の将軍役で好演しています。いつもと違う直球勝負が新鮮に見えました。

ざっと梗概を書くだけでも登場人物は多数にわたり、舞台も月面あり、ワシントンあり、コンゴあり、大西洋上あり、エリア51あり・・・と複雑なのですが、なかなか巧妙な筋書きで渋滞させずにさばきながら、本筋を紡いでいく脚本は見事です。この種のパニック映画は、あちこちでバラバラにいた、普通には集合できそうにない人物たちが、偶然の積み重ねで最後は一つの焦点となる箇所に集まってきて、大きなスケールの話が、しまいにはほんの数人の人物の活躍で結末が左右される、という風にコントロールしないと面白くなりません。今回も、最後の最後にはエリア51の前を走る一台の黄色いスクールバスの周辺で、人類の命運が決する数分間の死闘が繰り広げられます。こういうちょっと強引なストーリー展開がまた、娯楽作品ならではの味とも言えるでしょう。

しかしそんな娯楽作品中の娯楽作品ながら、この映画で繰り返し出てくるのが、異星人の侵攻以来、1996年から2016年までの間、この世界では人種や宗教、国籍、肌の色などを超えて人類がいまだかつてない平和を達成していた、という描かれ方です。おそらくテロも戦争も暴動も、人類共通の敵の出現により消滅したのでしょう。だから地球防衛軍の構成には世界各国が協力し、米中の2大国も信頼しあい、共同で月面基地を設立しています。このへんはもう、近年の実際の世界の荒れぶりと対比しての、エメリッヒ監督のメッセージというより、心からの願望かもしれないと強く感じました。

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