« 続・「動物パン」の話。 | トップページ | マジック・マイクXXL »

2015年10月16日 (金)

ファンタスティック・フォー

20151015224803


 「ファンタスティック・フォー」Fantastick Fourを見てきました。マーベル・コミックの人気作品の映画化ですが、同名タイトルは2005年と2007年に映画化されて一定の成功を収めたのは周知の通り。宇宙船の事故で放射線を浴びたリード、ジョニー、スーザン、ベンの4人が超能力を身に付けてしまい、超能力ユニットファンタスティック・フォーとして活躍する、という筋立てで、マーベルの作品の中では初めて、ヒーローがグループで行動する、という要素が盛り込まれた作品でした。旧シリーズでは特にスーザン役のジェシカ・アルバとジョニー役のクリス・エヴァンスが有名になり、エヴァンスがその後、「キャプテン・アメリカ」に配役される契機になった作品でした。それが10年もたたないうちにリブート?という感じはあるのですが、監督はジョシュ・トランクで、長編映画は「クロニクル」(2012年)に次ぐ2作目という新鋭が担当。そのトランク監督の前作は、やはり超能力を手に入れた少年たちが、その力のゆえに振り回されていくような話だったそうで、今作「ファンタスティック・フォー」に出ているマイケル・B・ジョーダンも出演していました。
 そういう新しい感覚で、若いキャストを起用した再発進をして、ほかのマーベルのシリーズとのコラボ等を考慮したい、というような意図なのでしょう。今作は、「X-Men」シリーズと世界観を共有するようになる、という話もありますので、今後、同シリーズの展開と、かかわりが出て来るのかもしれません。
 今作では、宇宙船の事故、ではなくて、異次元世界へのテレポーテーション実験の失敗による事故が、話の発端になっています。
 ◆  ◆  ◆
 子供のころからテレポーテーションの実用化について夢想し、危険な実験を繰り返していたリード(マイルズ・テラー)は、変わり者と思われ誰にも理解されませんでしたが、ただ一人級友のベン(ジェイミー・ベル)だけは家業の廃品回収業を通じてリードを手助けし、2人は小さなサイズの物体を実際に瞬間移動させる実験に成功するようになっていました。
 その実験を見たストーム博士(レグ・E・キャシー)と養女のスーザン(ケイト・マーラ)は感心し、リードをバクスター財団の研究所に招きました。ストームたちはすでに大型のテレポーテーション装置を作り出していましたが、あと一歩、何かが足りず成功していませんでした。リードが実験に加われば実用化できる、と考えたストームは、日ごろから折り合いの悪い実の息子ジョニー(ジョーダン)と、元々この実験を始めた天才的な頭脳の持ち主だが協調性のないビクター・フォン・ドゥーム(トビー・ケベル)を招集し、プロジェクトを再始動しました。
 そしてついに動物実験は成功。しかしバクスター財団の責任者ハーヴェイ(ティム・ブレイク・ネルソン)は、以後の実験をNASAと提携して進めることとし、リードたちから取り上げる趣旨の発言をします。これに憤ったリード、ジョニー、ビクターは酒に酔った勢いで、ストームに無断で装置を動かし、異次元世界への一番乗りを自分たちだけで断行しようと決意。リードは急きょ、ベンを呼び出し、この4人で異次元へのトリップを敢行してしまいます。
 4人が足を踏み入れたのは、異次元にある未知の惑星でした。しかし思いがけない事故が発生し、ビクターは置き去りとなり、なんとか戻ってきた他の3人も身体に異常が・・・。さらにエネルギー波を浴びたスーザンも特異な体質になってしまいます。責任を感じたリードは施設を逃げ出してしまい、残った3人は政府と軍の管理の元、利用されることになってしまいます。ストームは、彼らの身体を元に戻すには再び、あの世界に行くことが必要と考え、リードを呼び戻すことにしますが・・・。
 ◆  ◆  ◆
 というようなことで、今までのファンタスティック・フォーだと、まあ話の発端として描かれる感じの冒頭の事故ですが、今作はほとんどが、この実験と事故の顛末、そしてその後の始末の付け方で話が終始します。よって、どちらかというとヒーローものというよりも、硬派のSF作品というテイストに近く、監督自身、そういうものとして作ったようです。超能力の描写というのも、前の作品などでは見られたコミカルな感じではなくて、もっと悲劇的な病気とか、障害のような描き方で、総じてシリアスな作品です。確かに従来のファンタスティック・フォーとはかなり作風が異なる感じがします。
 最近のヒーローものは大体、シリアスで科学的描写も多く、真面目なSF寄りになる傾向にありますが、本作はその中でも最たるもの、という印象です。そこをどう捉えるかで評価も変わってきそうです。
 リード役のマイルズ・テラーはどこかで見た顔だと思えば、「セッション」で鬼教授にしごかれていた学生役で有名になった彼です。そのほか「ダイバージェント」シリーズにも出ていますね。この人はまだまだ大物になって行きそう。ビクター役のトビー・ケベルは「魔法使いの弟子」「プリンス・オブ・ペルシャ」「タイタンの逆襲」「猿の惑星:新世紀」などと大作でよく見る人ですが、ちょっとひねくれた役、裏切者といった役どころが多い人。今回も、最後にドクター・ドゥームになって主人公たちを逆恨みするひねくれ者の役なので、まさにはまり役ではあります。
 なんといっても目立つのが紅一点のスーザン役ケイト・マーラ。「ブロークバック・マウンテン」で故ヒース・レジャーの娘アルマ役を演じて注目され、「アイアンマン2」でも端役で出演。そして、ジョニー・デップ主演の「トランセンデンス」で過激派のリーダー、ブリー役で存在感を発揮し「あの女優、誰?」とかなり話題になった人。いまどきなかなかいない正統派の美人女優といっていいかも。前のシリーズはジェシカ・アルバの出世作になったわけですが、今回もこのケイト・マーラがステップ・アップを果たしそうな予感があります。
 今回の作品は、あくまでも発端編という感じで、「続く」という感じ。次回作の製作はすでに決まっているそうです。ヒーローものとしての展開はむしろ今後に期待、というところですのでこのキャストで続きがどうなっていくのか、見てみたいですね。 

|

« 続・「動物パン」の話。 | トップページ | マジック・マイクXXL »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122224/62483754

この記事へのトラックバック一覧です: ファンタスティック・フォー:

« 続・「動物パン」の話。 | トップページ | マジック・マイクXXL »