« ダイバージェントNEO | トップページ | ダイエー「駅前浦安店」リニューアル・オープン。 »

2015年10月29日 (木)

メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮

 

Photo


 「メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮」MAZE RUNNER THE SCORCH TRIALSを見てきました。めまぐるしい急展開に激しいアクション、そして意想外なことが次々に起こるよく練られた脚本。これは快作だと思いました。1作目が閉鎖的な、箱庭のような世界で起こる小さな物語だったのに対し、今作では一転、全世界に及ぶ大きなスケールの話が広がり、ランナーたちは命がけで広大な砂漠を越えて、彼方の山岳地帯を目指します・・・。
 日本では1作目の「メイズ・ランナー」が今年5月に公開されたばかり。だから「え、もう続編なの?」と驚かされますが、実はアメリカでの1作目の公開は昨年9月。そして本作の公開が先月のことでした。つまり、1作目は日本で当たるかどうか不安があったので9か月も遅れたけれど、この2作目は1か月遅れでほぼ同時に上映、ということになったわけで、このシリーズが好調であることがうかがえます。
 実際、1作目はかなりのヒット作となり、世界興収は日本円にして400億円超え。日本でも期待以上に受けが良かったようで、アメリカのライトノベルである「ヤングアダルト」ものの中では成功作となったようです。
 閉鎖環境の中に閉じ込められた少年たち。そこから逃げ出すために悪戦苦闘する中で成長していく・・・このパターンが、たとえば昔からある「十五少年漂流記」とか、「蠅の王」といった名作文学の流れを汲んでいるのが、共感を呼びやすかった感じがしますね。
 その閉鎖環境というのが、たまたま漂着した無人島ではなく、誰かに人為的に造られた巨大迷路である、という点がSF的なわけですが、そのへんの謎解きは一応、1作目の終幕で匂わせつつも、本格的な話は後回しにして、見る人の興味を先につないだあたりも巧妙だった気がします。
 ◆  ◆  ◆
 1作目では、巨大な迷路に囲まれた場所「グレード」に放り込まれたトーマス(ディラン・オブライエン)が、テレサ(カヤ・スコデラリオ)、ニュート(トーマス・ブロディ=サングスター)、ミンホ(キー・ホン・リー)らと共についに迷路を脱出したところ、この迷路に少年たちを隔離するというのが、一種の実験であり、WCKDなる謎の組織によって仕組まれた計画だったことが判明しました。人類社会を崩壊させた細菌に対し免疫のある子供たちから記憶を消して迷路に放ち、そこから脱出できる優秀な者を選抜する、というテストだったというのです。
 WCKDの責任者だったペイジ博士(パトリシア・クラークソン)を倒したレジスタンス組織のリーダーと名乗る男ジャンソン(エイダン・ギレン)は、トーマスたちを優しく迎えます。そこには意外なことに、自分たち以外にも各地にあったという巨大迷路からの脱出者たちが多数、救出されていました。少年少女はいずれも、外の世界を壊滅させたフレア・ウイルスに対する抗体を持つ者で、迷路から助けられた後、徐々にどこかの安全な場所に移送されていく、ということでした。
 しかし、トーマスたちより前からその施設に滞在しているエリス(ジェイコブ・ロフランド)は、トーマスを見込んである秘密を打ち明けます。というのも、施設から移送されたはずの少年少女はいずれも、施設内の別の建物に移されるだけで、誰ひとり、この施設から出て行っていない、というのです。エリスの手引きで換気ダクトから建物の最深部まで行き、自らも一部始終を目撃したトーマスは、さらに秘密の部屋の内部に侵入し、おそるべきものを見てしまいます。連れ去られた少年少女は意識を失い、天井からつるされたような姿で、生きたまま血液を抜き取られる人体実験の対象になっていたのです。さらに、気味の悪い生態兵器のような化け物の培養器のようなものも多数、目撃。おまけに、ジャンソンは実はWCKDを打倒したのではなく、まさにWCKDの現場責任者であり、ペイジ博士も当然、健在であることを知ります。そしてジャンソンは、ペイジの指令を受けて、トーマスたちをすぐに実験に使うことを決めます。驚愕したトーマスは、仲間たちとエリスを引き連れ、ジャンソンの追撃を振り切り、施設を飛び出します。
 しかしそこは、過酷な環境の砂漠地帯でした。砂に埋もれたショッピングモールの廃墟では、フレア・ウイルスに感染したゾンビたち「クランク」に襲撃されます。クランクに噛まれてウイルスに感染した仲間の一人ウィンストン(アレクサンダー・フローレス)は悲しく自決の道を選びます。トーマスたちは、自分たちには全員、ウイルスに対する免疫がある、と思い込んでいたので、ウィンストンが発症したことに驚き、恐怖します。
 広大な砂漠を抜けて、一行はジャンソンが口走ったWCKDに対抗する組織RA(ライト・アーム)に合流しようと考えます。そしてようやく砂漠が終わり、人が住む施設にたどりついたのですが、そこはRAの基地ではなく、山賊のような集団の小さなグループが住んでいるだけでした。男勝りの少女ブレンダ(ローサ・サラザール)に助けられたトーマスたちは、そこの集団の頭領ホルヘ(ジャンカルロ・エスポジート)に引き合わされます。ホルヘはトーマスたちをWCKDに引き渡すか、それとも一緒にRAに合流するか迷いますが、その折も折、ホルヘの部下の裏切りで、ジャンソンたちの部隊がホルヘの施設を急襲します。
 ホルヘは建物を爆破して少年たちを引き連れ逃げ出しますが、逃げ遅れたブレンダとトーマスはクランクの群れに襲われ、ブレンダは脚を噛まれてしまいます。その後、なんとか仲間たちと合流したトーマスは、ついに念願のRAの宿営地にたどり着きます。そこで病気が発症したブレンダを助けてくれたのは、かつてWCKDで働いていた科学者で、トーマスとの面識もあるメアリー(リリ・テイラー)でした。
 こうして、RAがトーマスたちの安住の地になったかと思われたのですが、この後、驚きの展開が待ち受けているのでした・・・。
 ◆  ◆  ◆
 というようなことで、砂漠を越え、都市の廃墟を抜けて、うごめくゾンビの群れと、WCKDの追手から逃れながらの決死の逃避行が、これでもか、という過激さで延々と続く2時間12分は、今時のこういう作品としては長めなのですが、全く飽きさせません。全編にわたって続く緊張感と、的確にちりばめられた人間ドラマと生死をかけたやり取りは見応え十分で、ヤング向け小説、という枠を超えた重厚さがあります。ほとんど戦争もののアクション映画のような印象の作品になったと感じます。
 前作から引き続いての出演陣は息もぴったりで、トーマス役のディラン・オブライエンも大きく成長したリーダーとしての資質を表現して、本人も俳優として急成長しているのではないでしょうか。テレサ役のカヤ・スコデラリオはエキゾチックな美貌が全開ですが、さらに今作ではいろいろな意味で予想を覆す活躍を見せてくれます。今回から新登場のブレンダ役ローサ・サラザールは、公開中の「ダイバージェントNEO」にも出演しており(役名:リン)、今後の活躍が注目される女優さんです。
 このシリーズは、次の3作目ですべての謎が明かされていくのだと思われますが、この勢いでどこまで話が広がっていくのか、大いに期待できそうです。

|

« ダイバージェントNEO | トップページ | ダイエー「駅前浦安店」リニューアル・オープン。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122224/62574366

この記事へのトラックバック一覧です: メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮:

« ダイバージェントNEO | トップページ | ダイエー「駅前浦安店」リニューアル・オープン。 »