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2015年7月10日 (金)

アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン

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 「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」AVENGERS AGE OF ULTRONを見ました。2012年に大ヒットを飛ばした「アベンジャーズ」の続編、ということですが、本当にアベンジャーズと本作しか見ていない人には、途中がよく分からなくなっております。この間に何作か、マーベル関連シリーズ作品が出ているのですが、特に昨年の「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」という映画を見ていないと、つながらない感じですので、もしこの映画を見ていなくてアベンジャーズの新作を見る、という方は、事前にこちらも見ておかれるか、少なくともあらすじは知っておかれるといいかもしれません。
 
 「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」のストーリー展開で、国際平和維持組織SHIELDはあえなく解体してしまいました。アベンジャーズ・チームの生みの親であるニック・フューリー長官(サミュエル・L・ジャクソン)は身を隠し、副官だったマリア・ヒル(コビー・スマルダーズ)は、アイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)の会社に雇われています。
 他のヒーローたちも、身を寄せる場がなくなって、キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャーズ(クリス・エヴァンス)やハルクことブルース・バナー(マーク・ラファロ)、ブラックウィドウことナターシャ(スカーレット・ヨハンソン)たちもスタークの会社を拠点にし、今では国際組織や国家といった公的な後ろ盾のない民間ボランティアとしてアベンジャーズ・チームが活動を続けているという状態です。 
 さて、1作目「アベンジャーズ」で、ソー(クリス・ヘムズワース)の弟、ロキ(トム・ヒドルストン)が使っていた「ロキの槍」ことセプター。これは強大な力を持つもので、SHIELDの解体のどさくさに紛れ、ヒドラ党の首領ストラッカー男爵(トーマス・クレッチマン)が手に入れ、欧州の山奥の小国ソコヴィアの秘密基地で研究開発していました。その結果、他人の心を操る能力を獲得したスカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)と、異常な敏捷性と運動能力を手に入れたクイックシルバー(アーロン・テイラー=ジョンソン)のマキシモフ姉弟が登場することになります。この秘密基地を奇襲したアベンジャーズ・チームはセプターを奪い返しました。しかし、この場から逃げ去るためにスカーレット・ウィッチが発揮した特殊能力で、ヒーローたちは自分の中にある疑念や不安と向き合い、心の闇を抱えることになります。特にスタークが抱いた悪夢は深刻で、今のままアベンジャーズが活動を継続しても世界を守ることはできず必ず限界が来る、そのためには新たな手段を考えないと…と思い詰めるようになります。
 セプターを奪取したことを記念する祝賀会が開かれることになり、その後、ソーはロキの槍セプターを持ってアスガルドに帰還することになりました。それまでの数日の間、セプターを預かることを許可されたスタークは、ブルースを誘ってセプターの秘密を解析し尽くし、超越的な人工知能ウルトロンの基礎技術を手に入れました。このウルトロンを起動し、スタークがすでに開発していたロボット軍団を指揮させて、鉄壁の体制を築く…それがスタークの夢想でしたが、ことはそううまくいきません。意識を持ったウルトロン(ジェームズ・スペイダー)は、平和維持のために邪魔なのは人類であり、とりわけアベンジャーズであると結論すると、スタークの片腕であるマスター・コンピューターのジャービス(ポール・ベタニー)を襲って自由を得、暴走を始めます。スタークが独断で始めた試みが最悪の結果をもたらしたことで、ヒーローたちは疑心暗鬼におそわれ、皆の団結に亀裂が入ります。
 心がまとまらなくなった一同をなんとかしようと、戦いで負傷したホークアイ(ジェレミー・レナー)は皆を自分の隠れ家に誘います。そこには、密かに彼が持っていた妻や子供がおり、そして思いがけないことに、ニック・フューリーが待ち構えていました。
 さて、アベンジャーズは再び団結を取り戻し、ウルトロンが企む人類滅亡を阻止することができるのでしょうか。

 ということで、あれやこれやの盛りだくさんで、登場人物も多数、訳が分からなくなりそうでならないラインでうまくさばいているな、というギリギリの線の選択が巧みな作品と感じます。今回、なんといっても見どころは、意外なことにナターシャとブルースの恋愛模様。え、実はそういう関係だったの、という密かな職場恋愛的な描き方なのがいいです。それからホークアイの家族が登場する、というのも意外性があって面白いですね。「弓を射つだけが能の自分が、ほかの神のようなヒーローたちと一緒にいるなんて、信じられない」と妻と話し合うシーンがあるのですが、なにかその自虐的なところが話題を呼んでいるようです。実際、アベンジャーズと言っても、真の超人というのは、正真正銘の神族であり宇宙人でもあるソーと、変身した状態のハルクだけで、ほかは単に優秀な普通の人、だったりします。そのへんが微妙に心の擦れ違いを呼ぶ要素でもあり、作品の隠し味になっていますね。
 そこへ今回は、後半になりますと、本当の超人とか、超能力者の姉弟とかが出てきて、話を盛り上げるというか、ややこしくするというか…この中から、今後、さらにアベンジャーズの新メンバーが増えていきそうな感じです。今回、姉妹を演じているオルセンとテイラー=ジョンソンは、昨年の「ゴジラ」では夫婦役で共演していました。今回、また同じ顔ぶれになったのは全くの偶然だとか。こういうことってあるんですね。
 シリーズはまだまだ続くわけですが、よく上手に話をつなげていくものだと感心してしまいます。興味を切らせない、先を知りたくさせる、というのが実にうまいです。
 映像的には、もはやどんなすごい特撮を見ても誰も驚かなくなりましたが、本作ぐらいになると、もう特撮だか何だか分からないレベルになっており、もうなんでも絵にできるんだな、すごい時代になったものだな、と素直にこちらも感心してしまいました。ほんの数年前の1作目と比べても、特にハルクの描き方が見事に自然で、マーク・ラファロの演技がしっかりハルクの表情や動きに反映しているのが分かります。このへんはすごいなー、と思いましたね。

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