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2015年6月26日 (金)

長岡秀星先生、亡くなる

 世界的イラストレーターの長岡秀星先生が23日に、78歳で亡くなった、との報に接し、驚き悲しんでおります。妻の玲子も私も、長岡先生には親しく接していただき、御本やイラストポスターまで頂戴しました。これからもやりたい夢、お仕事を熱く語っておられたお姿を忘れられません。謹んでご冥福をお祈りいたします。

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マッドマックス 怒りのデス・ロード

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  「マッドマックス 怒りのデス・ロード」MAD MAX FURY ROADを見ました。ジョージ・ミラー監督と主演のメル・ギブソンの出世作となった第一作マッドマックスの公開が1979年で、当時、私は中学1年生でした。そして2作目「マッドマックス2」が1981年、さらに伝説のロック・シンガー、ティナ・ターナーをゲストに迎えた3作目「マッドマックス サンダードーム」が1985年。この時点で私は大学1年生でした。ティナが歌ったテーマ曲「ウィ・ドント・ニード・アナザー・ヒーロー」は彼女の代表曲となりましたね。ということで、実にあれから30年を経て登場した4作目が、本作なわけです。
 マッドマックスには4作目の構想がある、あると言われ続けてきてすでに数十年、という気がします。今世紀に入って、ジョージ・ミラーが本気でやろうとしている、と聞いた時は驚いたものでした。その時点では、メル・ギブソンが続投するという話でしたが、その後もさまざまな世界情勢や経済環境なども作用して計画は浮かんでは消え、動いては頓挫し、を繰り返したようです。その後、メル自身も個人的トラブルが続いて降板、ミラー監督は3Dアニメ化して4作目を製作、という噂も流れました。そんな曲折を経て、不屈の精神でついに2012年にはマックス役をトム・ハーディとし、中心人物にシャーリーズ・セロンを据えて撮影に入った、と聞いた時、今度こそ本当なのだろうな、と思ったものです。ところが、さらにそこからの編集で長時間を費やして早3年。本当に出た、という奇跡のシリーズ復活劇になった次第です。
 一時、実写化を危ぶんで3Dアニメ化を狙った、というのは本当だったようで、数日前の読売新聞によれば、「風の谷のナウシカ」や「未来少年コナン」など初期の宮崎アニメにかかわり、その後の宮崎作品のほかにもエヴァンゲリオン、ヤマト新シリーズなどありとあらゆる日本の映像作品で活躍している前田真宏さんが、この新生マッドマックスのキャラクターや舞台の設定に関与したそうです。そういわれれば、今作は何かキャラの雰囲気や世界観、テーマ的な部分で初期の宮崎アニメを思わせるものがあります。実際に、今回のプロモートで来日したミラー監督は「宮崎監督は私にとって神」と発言したそうで、また今回の作品の極端にセリフが少ない作風も、ミラー監督の崇拝する巨匠アルフレッド・ヒチコック監督の名言「映画作りは、日本人が字幕なしの画像だけで理解できるものが理想だ」に則ったのだといいます。実際、宮崎アニメに出てきそうな、ゴーグルをかけたおばあちゃん軍団の活躍とか、旧日本軍を思わせる狂信的な特攻部隊の存在とか、日本人にとってなかなか見どころのある作品になっているのが興味深いです。

 文明の崩壊から45年。核戦争後の荒廃した世界で、かつて警察官として暴走族と戦い、妻子を殺されて以来、いまだに生きる意味を見失って屍のようになって荒野をさまよう一匹オオカミの男マックス・ロカタンスキー(ハーディ)。しかし謎の武装集団に襲撃されて車を奪われたマックスは、イモータン・ジョー(ヒュー・キース=バーン)が水や食料を独り占めする独裁帝国に連れて行かれ、ジョーの配下の狂信的な戦闘集団ウォーボーイズの兵士たちのために、輸血用の血液を採取するための奴隷となってしまいます。
 さて、ジョーの砦からは新たに、女性指揮官フュリオサ大隊長(セロン)が搭乗するモンスターマシン「ウォータンク」を中心にした一隊が、石油の掠奪に出発するところでした。しかしフュリオサは途中で予定の進路をそれて異民族が支配する土地に侵入。彼女は、密かにジョーの大事な5人の妾であるスプレンディド(ロージー・ハンティントン=ホワイトリー)、トースト(ゾーイ・クラヴィッツ)、ケイパブル(ライリー・キーオ)らを連れ出し、伝説の楽園である東方の「緑の谷」に逃走するつもりでした。
 ウォーボーイズの戦士であるニュークス(ニコラス・ホルト)は、先天性の血液の病気で余命いくばくもない体調ながら、フュリオサを追撃する戦いで名誉の戦死を遂げることこそ本懐と信じて強引に出撃。マックスはニュークスに輸血するための「輸血袋」として同行を強いられます。
 激しい戦いを経て、フュリオサと5人の「子産み女」は砂嵐の中で追撃を振り切り、ニュークスと鎖でつながれたままのマックスも生き延びます。得体のしれない流れ者マックスと、本来は敵であるニュークスを加えて、フュリオサの一行はジョーの追撃を逃れながら緑の谷を目指すことになります。初めは敵対している一同も、生き延びるためには共闘するしかない、と思い定め、徐々に不思議な共生関係を築いていきます。彼らはジョーの追撃をかわし、緑の谷にたどり着くことができるのでしょうか。いや、そもそも緑の谷など実在するのでしょうか・・・。

 というような展開で、セリフは極力少なく、無駄のない緻密な描写でまさに「映像だけ見ていても分かる」作品ですが、シリーズの売り物であるバイオレンス描写は、これでもか、という感じでもなく意外にも正統派な演出と感じます。今作でなんといっても事実上の主人公はシャーリーズ・セロン演じるフュリオサ大隊長で、まさに戦うヒロイン。男前ぶりに「カッコいいなー」と惚れ惚れします。こういう役を軽々とこなせる女優さんはなかなかいませんね。本当にこういう人物に見えるようなカリスマ性がないと、無理に強がっているだけの嫌味なオンナ、という風になりかねませんが、セロンがやると堂々たる説得力が加わります。ミラー監督も今回、彼女以外の配役は考えられなかったそうです。一昔前ならシガニー・ウィーバーあたりがやった役柄でしょうか。
 トム・ハーディのマックスは、「あのマッドマックス」に見えるのか、と言われればメル・ギブソンのようなアクの強さはないのですが、どちらかといえばシリーズの連続性を保証するための狂言回し、のような存在にも見えますので、これでいいのかも。今後、「新3部作」の構想もあるそうですので、流れ者の一匹オオカミであるマックスが、またどこかに行って、新しい展開が続くのでしょう。
 今作で悪の首領ジョーを演じるヒュー・キース=バーンは、実は1作目で暴走族の首領トーカッターを演じていた人。36年ぶりのシリーズ再演ですが、役柄的には全くの別人物ですので「他人の空似」というわけ。ジョーの妾を演じる中の一人、ロージー・ハンティントン=ホワイトリーは有名なスーパーモデルで、「トランスフォーマー」の3作目でヒロインだった人。やっぱり綺麗な人ですね。ゾーイ・クラヴィッツはウィル・スミスの「アフター・アース」や、「X-MEN」新シリーズ、「ダイバージェント」シリーズなどで活躍する売れっ子の一人で、ロック・スター、レニー・クラヴィッツのお嬢さん。ライリー・キーオは「マジック・マイク」などに出ていた人で、あのエルヴィス・プレスリーのお孫さんです。
 実は見終わって、奇天烈なキャラクターや映像のオンパレードであるにもかかわらず、かなり正統派の印象を受けました。さすがに製作準備に15年以上を掛けただけあり、練りに練った構成が旧3部作にあった粗削りな感じの弱点を払拭しているようです。まあ、旧作の訳のわからない感じがまた、マッドマックスらしくて魅力的だった部分もありますが。とにかく、新生マッドマックスとしてリブートし、さらなる展開を見せてほしいと思いました。

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2015年6月25日 (木)

国立がん研東病院(千葉・柏)のレストランにて。

 

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 実は私の身内が先月から、千葉県柏市・柏の葉キャンパスの国立がんセンター東病院にお世話になっておりましたが、このほど、めでたく退院となりました。
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 この病院の9階には「クロスワン」という食堂がありますが、病院の食堂にしてはかなり豪快なボリュームメニューが出ます。まあ、どちらかといえば、ハードな肉体労働が続く職員さんたちのためのメニューなんでしょう。外科の先生方など、8時間もかかるような大手術を毎日のように、こなしておられますから。しかし、一般の人も、誰でもここに来れば食べられます。20150624170308



 それで、ここの人気メニュー「チキン南蛮定食」を食べてみました。うまいです! 病院向けといった薄味でもなく、しっかりこってり、です。そして確かに相当なボリュームです。大きなから揚げがゴロゴロと出てきます。女性だと食いあぐねるかもしれません。お値段は、一般のゲストは700円…まあ、都会の定食屋さんよりは安めですが、普通のお値段といえるでしょう。職員さんなど向けの料金体系は不明です。
 面白いのは、販売機で食券を買うと、ただちに厨房にデータが送られるらしく、自動的にオーダーした料理の調理が始まるシステム。券をみせてオーダーする必要はなく、用意が出来たら食券に書いてある番号がコールされる仕組みになっています。これは合理的だな、と思いました。

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2015年6月23日 (火)

今日23日深夜0時50分~「お願いランキング!」(テレ朝)に注目!→「短パン」の話題でした!

 

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  本日23日深夜(24日早朝)、テレビ朝日さんの「お願い!ランキング」(午前0時50分~)の「そんなにカリカリしないでよー」というコーナーで、私、辻元よしふみが情報・資料提供したファッション分野の内容が放送される予定です。顔出し出演するわけではありませんが、内容にかかわっております。よろしければご高覧くださいませ。→ということで「短パンの男性にカリカリする!」という話題でした。面白い番組でしたね。

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2015年6月19日 (金)

23日(火)深夜テレビ朝日「お願い!ランキング」に注目を!

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  テレビ朝日さんの深夜番組に「お願い!ランキング」というものがあります。月曜から木曜までの深夜24時(午前0時)50分から25時(午前1時)20分、にオンエアされます。毎週火曜日は「そんなにカリカリしないでよー」というコーナーですが、来週の火曜日、23日のこの枠に、私、辻元よしふみが情報・資料提供しております。顔出し出演するわけではありませんが、内容に一応、かかわっております。
 まだ正式に内容発表しておりませんが、ファッション関係のネタ、というわけです。はっきりしましたら、またご報告します。

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2015年6月13日 (土)

トゥモローランドTOMORROWLAND(映画)

 

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 映画「トゥモローランド」TOMORROWLANDを見ました。ディズニーランド内のゾーン名と同じこの名前で分かるように、思い切りディズニー作品です…が、同名の有名なセレクトショップもありますけれど、こちらは今回、無関係のようです。
 今作では、現在13歳のラフィー・キャシディという人が大注目されています。準主役という扱いですが、はっきり言いまして、この作品、最初から最後までこの人のためにあるような映画。年齢から言うとまだ子役ですが、実は彼女の役はある事情から年齢不詳という役どころで、だから必要以上に大人びた言動も要求される難しい演技をしています。なんとジョージ・クルーニーと、この13歳の彼女のラブ・ロマンスでもあるのですね、本作は。従って、クルーニーも彼女の引き立て役という感じです。表情がくるくる変わり、激しいアクションシーンもこなす彼女、ちょうどクロエ・グレース・モレッツが「キック・アス」での壮絶な戦闘シーンで一躍、有名になったときのことを想起させます。本作で一気に大出世してきそうな予感がします。
 今までも、ジョニー・デップ主演「ダーク・シャドウ」で、エヴァ・グリーン扮する魔女の幼年時代を演じ、シャーリーズ・セロンをメインに据えた「スノー・ホワイト」では、クリステン・スチュワート扮する白雪姫の子供時代を演じていました。子役としてのキャリアは十分ですが、本作で演技派としての実力を見せつけた感じがします。きっとどこの監督さんも、ほっとかないでしょうね。

 1964年、ニューヨーク万博の発明コンテストに参加したフランク・ウォーカー少年(トーマス・ロビンソン)は、ニックス審査員(ヒュー・ローリー)に未完成のジェットパックを見せますが、評価されず追い返されます。しかし、その場にいた美少女アテナ(キャシディ)は「気に入ったわ」と言って、フランクに「T」の文字が付いたピンバッジを手渡します。アテナの指示に従って、ウォルト・ディズニーが万博に出展していた「イッツ・ア・スモールワールド」のゴンドラに飛び乗ったフランクは、いつの間にか見知らぬ夢の世界「トゥモローランド」に導かれてしまいましたが…。
 それから半世紀を経た現代。17歳の女子高生ケイシー・ニュートン(ブリット・ロバートソン)は宇宙飛行士になるのが夢の前向きな少女です。NASAの技師だった父親(ティム・マッグロウ)はスペースシャトル計画の打ち切りを受けて失職寸前で、シャトル発射台の解体作業が終わると完全に首になってしまいます。そこでケイシーは、毎夜のように発射台解体現場に潜入し、工事の妨害をしています。父にしても、学校の先生たちにしても、世の中全般のことについて何かと悲観的で、何とか打開しようという気概がないことに、ケイシーは納得できない気持ちで不満を抱いています。そこに現れたアテナは、ケイシーにも密かにあの「T」文字のピンバッジを渡します。バッジに仕込まれた特殊な力で、トゥモローランドの素晴らしい世界を垣間見たケイシーは、バッジの秘密を探ろうと、ネットで調べたヒューストンにある古物コレクターズ・ショップに赴きます。
 ところがピンバッジを見た店主夫婦は態度を豹変させ、光線銃でケイシーの命を奪おうとしてきます。この危機を救ったのはアテナでした。アテナは、追手が迫っていると告げ、嫌がるケイシーをなだめすかして、トゥモローランドに行く方法を知っている唯一の男、フランク・ウォーカー(ジョージ・クルーニー)に引き合わせますが、フランクはかつての純朴で夢見がちな少年から、すっかり悲観的で嫌味な初老の男になっていました…。

 未来世界からやって来て、超人的な活躍をするアテナと、それを見て脅え、逃げ出そうとするケイシーのやり取りは、往年のターミネーターのパロディーのようで、実に面白いです。それ以後、クルーニーが登場してからのシーンは次から次へとギミック満載で、本当に極上のエンターテイメント作品に仕上がっています。
 あえていえば、ケイシーが事件に巻き込まれるまでの展開がちょっと冗長かも。また、これはちょっと気の毒な感じですが、ヒロインのケイシー役であるブリット・ロバートソン、あまりにアテナ役のキャシディが目立っているので、完全に食われています。熱演しているのですが、名子役には勝てない感じですね。それに、25歳の彼女、17歳の女子高生というにはちょっと落ち着きすぎているかもしれません。
  エンディングは、基本的にはハッピーエンドながら、ディズニー作品にしてはかなり物悲しい面があり、孤独な陰のある男、という役柄はジョージ・クルーニーにぴったりのようです。若いころはセクシー俳優視されてきた彼ですが、実は哀愁のある初老の男、が似合う役者になりましたね。そういう役をやると、いつも評価が高い人です。
 映画では、フランクが発明した装置が登場します。それは本来、未来を予知する機械でしたが、逆に、人々の潜在意識を未来に投影させて実現させてしまう機械になってしまう、という展開になります。よって、悲観的な人が多ければ人類の滅亡が早まり、前向きな人が多いほど未来の危機は回避され、明るい世界が開ける…そういうお話がキモになっております。これしかし、実際に物事はそういう面があるような気がいたします。いい話も悪い話も、無意識に自分が引き寄せている感じ、を持つことは誰にもあるのではないでしょうか? 娯楽作品ですが、何か深いところを衝いているテーマに思われて、考えさせられるものがありました。

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2015年6月12日 (金)

メイズ・ランナー(+訃報クリストファー・リー氏)

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 この6月7日に、名優サー・クリストファー・リーさんが93歳で亡くなったそうですね。私は本当にこの方のファンでしたので悲しいです。「戦艦シュペー号の最期」のチョイ役(上の写真の左端、若い!)あたりでデビュー。大戦中には空軍大尉にまでなっていたリー様、さぞかし凛々しい軍人役なのか、というと、なんとドイツ戦艦シュペー号が沈没する様を見に来た野次馬群衆の一人、という本当のチョイ役です。しかし背の高さ、存在感は初めからありますね。その後は吸血鬼ドラキュラ伯爵役で一世を風靡。いとこのイアン・フレミング原作である007シリーズでは「黄金銃を持つ男」で鮮烈な印象を残しました。しかしこの方は、キャリアの後期になるほど、さらにどんどん仕事の幅を広げ、「スター・ウォーズ」シリーズでは中盤の盛り上げ役だったドゥークー伯爵を好演、さらに「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」6部作で魔法使いサルマン役を演じて、さらに代表作を増やします。まさに生涯現役、すごい方でした。ご冥福をお祈りいたします。
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  さて、それで私、このほど「メイズ・ランナー」THE MAZE RUNNERという作品を見ました。「迷路を走る人」という意味合いですが、これは何なのでしょう? 登場人物は、巨大な迷路に囲まれた監獄のような場所に閉じ込められてスタートします。その間の経緯は一切不明、自分が何者でどうしてここにいて、何をしなければならないのかわからない、という状況から始まる作品ですが、まさに人生とはそうやって、突然、迷路に放り込まれて手さぐりする実験みたいなもの。そういう意味では人生の暗示とか縮図そのものとも読めます。そのテーマそのものが、近年アメリカではやりのジュブナイル小説の一派、ヤングアダルト(YA)の典型例といえそうですね。このところのハリウッド作品には、「トワイライト」「ハンガー・ゲーム」「ダイバージェント」といったYA文学の映画化が多いですが、日本の「ライトノベル(ラノベ)」とテーマ的な部分や作風において似たような位置にあるのですけれど、まあ全体にディストピア(ユートピア=理想郷の逆、暗黒世界)色が強いのがYA文学の特徴。このメイズ・ランナーはそういう意味で代表選手的な一作のようです。
  ◆  ◆  ◆
 主人公(ディラン・オブライエン)は突然、自分が猛スピードで上昇するリフトに載せられていることに気付きます。なぜここにいて、どこに行くのか、そもそも自分が何者なのか、名前さえ思い出せません。混乱する中、地上に付くと、見知らぬ少年たちが待ち構えています。少年たちのリーダーであるアルビー(アムル・アミーン)と、副リーダーのニュート(トーマス・ブロディ=サングスター)、それに世話係となった面倒見のいいチャック(ブレイク・クーパー)から、この地は巨大な迷路に囲まれた謎の世界で、月に一度、記憶を意図的に消去され、名前さえすぐには思い出せない少年が一人だけ、リフトで送り込まれてくること、この地がどういう意味を持ち、自分たちがここに送り込まれた理由はだれにも分からないこと、迷路は定期的に位置を変える仕組みであるうえ、グリーバーという化け物が通路内に潜んでおり、容易に脱出できないこと、よってこの地では①役割を果たすこと②仲間を傷つけないこと③無断で迷路の壁を決して越えようとしないこと…の3箇条のルールを守るよう求められます。しかし、そういう消極的にこじんまりとコミューンを作って待つような姿勢に、主人公は初めから違和感を覚えます。仲間たちの中で、ミンホ(キー・ホン・リー)率いる俊敏さと決断力のある数名の者だけが、ランナーと名乗り、毎日、迷路に潜入して構造を探っています。
 初めから威圧的で主人公を毛嫌いしていた少年ギャリー(ウィル・ポールター)から勝負を挑まれた主人公は、頭を強打した瞬間、自分の名前が「トーマス」であることを思い出します。
 トーマスはある日、錯乱したランナーのベン(クリス・シェフィールド)に殺されかけます。ベンは、迷路でグリーバーに襲われ、毒針を刺されており、この毒で一度、錯乱した者は治ることはなく、ベンはやむなく迷路に「追放」され、見殺しにされます。この件を受けて、アルビーはミンホと共に迷路に入り、グリーバーの動きを探りに行きますが、アルビー自身もグリーバーの毒牙にかかってしまいます。2人を救出しようと、ルールを無視して迷路に入ったトーマスは、それまで誰も姿さえまともに見たことがなかったグリーバーと格闘したうえ、ついに倒してしまいます。
 新入りの分際で、グリーバーを倒し、アルビーを救い出したトーマスが英雄視されることを我慢ならないギャリーは、トーマスを異端者として排除しようとし、一方、ミンホやニュートは、トーマスの好奇心と度胸のよさに惚れ込んで、彼を支持します。こうして仲間たちの間に亀裂が走ります。さらにそこに、衝撃的な展開が待っていました。つい3日前にトーマスが来たばかりであるため、来月まで次の新入りは来ないはずなのに、急にリフトが動き出し、そこには一人の少女(カヤ・スコデラリオ)が乗っていたのです。この地での生活が始まって以来の3年間、送り込まれたのは全員が少年だったのに、です。しかも、彼女は手に「彼女が最後の一人」と書かれたメモを握っていました。少女は初めから自分の名前がテレサであることを記憶しており、そしてなぜか、トーマスの名前を知っていました。トーマスも、自分の夢の中にたびたび出てきた謎の少女がテレサであることに気付きます。2人には、こちらにやってくる前に何かがあったはずですが、思い出せません。しかし、トーマスとテレサが相次いで送り込まれたことには、何らかの意味があるはずです。
 平穏な日々が終わり、変化の時が訪れたことをトーマスたちは悟ります。グリーバーと戦い、迷路を抜け出し、自由を得ようとするトーマスたちと、現状維持を望むギャリーたちの対立が深まる中、これまで決して迷路から出て来ることがなかったグリーバーたちが一斉に攻撃してきます。さて、彼らは絶体絶命の状況から、巨大な迷路を抜けて生き延びることができるのでしょうか…。
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 というような展開で、この後、一応、この作品の謎ときというか、迷路を越えた向こうの世界がどういうことになっていて、この場所がなんで、彼らが何者だったのか、ということが明らかになりますが、本作は3部作の第一部ですので、どうもこの「暫定的な謎解き」がすべて真実だとも思われず、何やら大きな陰謀が背後にあるようで、次回作につながっていくようです。
 ギャリー役のポールターは、見覚えがあるなと思えば、「ナルニア国物語」の3作目でベベンシー兄妹のひねくれ者の従弟ユースチスを演じていたあの子役です。大人になり、立派な個性派俳優に成長していましたね。こういう人って貴重です。今後もどんどん活躍しそうです。
 紅一点のテレサ役スコデラリオという人が、後半に登場なんですが、とにかく野性的な魅力があり、綺麗な人です。すでに「パイレーツ・オブ・カリビアン」の新作でヒロインに抜擢されているそうで、これはきっと有名な人になりそうです。
 主人公トーマス役のオブライエンは好演していますが、ちょっと役柄から求められているカリスマ性が不足かも。しかしまあ、徐々に成長していく、というのがこういう物語の基本なので、この人自身も3部作をやれば変わっていきそう。ちなみにこの人、いま上映中の「トゥモローランド」のヒロインであるブリット・ロバートソンと交際中、とのことです。
 けっこうこの映画、辛口な批評が日本では多いようですが、虚心に見てみると、十分に面白い作品だし、今後の展開も大いに楽しみな作りになっています。YAものが好きな人は見ておいて損はない一作だと思いますし、またこういう若手が多数出ている群像ものは、後で「ああ、やっぱりこの人は大物になったな」という見方の楽しみがあります。本作もきっと、10年ぐらいたつと「あの○○が駆け出し時代にあんな役で出ていたのか」というのがありそうです。「戦艦シュペー号の最期」で全くのチョイ役だったクリストファー・リーさんのように、です。

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2015年6月 4日 (木)

理科美展2015終了。ありがとうございました!

 

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 遅ればせですが、昨日の3日で、「理科美術協会展(理科美展)2015」は無事に終了いたしました。お忙しい中、たくさんのご来場を賜りまして、まことにありがとうございました。本日4日には出展した絵画もすべて撤収が終了いたしました。
 気が早いですが、次回は2年後、2017年になります・・・。その折はまた宜しくお願い申し上げます。
                                   辻元玲子 辻元よしふみ

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日刊ゲンダイ「雨の日の主役はコート」に辻元のコメント掲載。

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 ちょっと旧聞ですが、6月1日付の日刊ゲンダイに「雨の日の主役はレインコート」と題して、私のコメントが掲載されました。そろそろ本州も梅雨入りですね。

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2015年6月 1日 (月)

「理科美術展2015」(市ヶ谷)絶賛開催中です!

 ただいま東京・市ヶ谷で「理科美術展2015」開催中です。本日はたくさんの方にご来場頂きました。厚く御礼申し上げます。R1



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辻元玲子の絵の前で撮影しました。玲子はコシノジュンコの上下、私・辻元よしふみはタキザワシゲルのリネン・スーツです。R3



 玲子は「昭5式軍衣の少尉」「陸上自衛隊儀仗隊」「17世紀、三銃士時代の貴族」「17世紀、ポーランド有翼騎兵」「ガーター勲章」「金鵄勲章」それに「オカヤドカリ」など15作品を展示しております。Y1


 
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 6月3日(水)まで。午前11時~午後6時に開催。ただし最終日は午後1時まで。
 場所はJR、地下鉄各線の市ヶ谷駅より徒歩1分、山脇美術専門学院の「山脇ギャラリー」〒102-0074 千代田区九段南4-8-21 ℡03-3264-4027、でございます。

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