« コシノジュンコ2015春夏コレクションにて。 | トップページ | ナポレオンの帽子は「三角帽」じゃなくて「二角帽」です。 »

2015年3月21日 (土)

松屋銀座で手塚治虫の「ユニコ UNICO」完全版を販売中。

 

20150321030348


 いま松屋銀座の2階、プラダのお店の前で、手塚治虫先生の名作「UNICO ユニコ」の完全カラー版上下巻が先行販売されています(31日まで)。一角獣(ユニコーン)の子供の冒険を描くユニコは、あのサンリオが1976年に創刊した伝説の漫画月刊誌『LYRICA 〜リリカ〜』で連載されたものでした。この雑誌はフルカラー・コミック誌という当時として斬新なコンセプトで、ユニコも原稿はフルカラーだったのですが、その後の単行本化ではモノクロになって久しく、それが今回、最新のスキャニング技術により原画を完全に復元し、再現することに成功した、というわけで、伝説の名作が最初に発表されたときの色彩を取り戻した、という快挙なのです。20150321030312



 手塚先生は、まず線画を描いてからBBケント紙にコピーし、ごく普通の水彩絵の具で彩色していたそうですが、非常に精緻で、全く塗りムラの見られない彩色はまことにすごいものがあります。いまどきのCGでお手軽に塗ることに慣れてしまった若い人ほど、この手塗りのすごみを感じてみていただきたいものです。ものすごく細かい衣服の装飾や、影などが繊細に描きこまれています。
 76年当時というと、手塚先生はあの「ブラック・ジャック」をはじめ「三つ目が通る」「火の鳥」「MW(ムウ)」など、代表作と呼ばれる作品を何作も同時進行で連載しておられ、なんと月間で300ページも漫画を量産していたとか。その中で、もちろんアシスタントの手伝いはあったとはいえ、基本的に仕上げは自分でやらないと気が済まない、という方だったといい、この高いクオリティーでフルカラーの漫画を連載したというのは驚くべきことです。
 読み返してみると、やはり同時期に描いていた火の鳥やブラック・ジャックをどこか思わせるようなもの寂しい気分や哲学的なテーマがあって、サンリオの雑誌に載せる作品であっても、さすがに単なるメルヘンチックなファンタジーとは一線を画しています。やはり漫画というのは手塚治虫先生が創始した、手塚治虫先生のためのジャンルなんだな、と思いますね。20150321030551

|

« コシノジュンコ2015春夏コレクションにて。 | トップページ | ナポレオンの帽子は「三角帽」じゃなくて「二角帽」です。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122224/61313734

この記事へのトラックバック一覧です: 松屋銀座で手塚治虫の「ユニコ UNICO」完全版を販売中。:

« コシノジュンコ2015春夏コレクションにて。 | トップページ | ナポレオンの帽子は「三角帽」じゃなくて「二角帽」です。 »