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2015年3月27日 (金)

ナイトミュージアム/エジプト王の秘密

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  『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』(Night at the Museum: Secret of the Tomb)という映画を見てきました。古代エジプト王の魔法の石板の力で、博物館の展示品が夜になると生命を吹き込まれて動き出す、というベン・スティーラー主演の大ヒットシリーズ「ナイトミュージアム」の3作目、そしておそらくは最終作となるだろう、といわれております。
 それにしても、私はこのシリーズ、すべて劇場公開時に見ましたが、1作目が2007年日本公開、2作目も2009年日本公開と、もう随分たっているんですね。今作では、1作目の登場人物がほぼ、再結集しました。
そして、1作目以来の出演者で、昨年春に死没した大ベテラン(女優エヴァ・ガードナーの元夫で、戦前の1939年にアカデミー賞を受賞している)ミッキー・ルーニーの遺作となりました。さらに、皆様もご存じのとおり、昨年8月に急逝した名優ロビン・ウィリアムズの最後の作品ともなってしまいました。それで、本作のエンド・クレジットにはルーニーとウィリアムズへの献辞が捧げられています。

 物語は1939年のエジプトで始まります。長年にわたり古代エジプトのファラオの墓を探していた米英合同の発掘隊は、ふとしたきっかけでアクメンラー王と、その両親であるマレンカレ王、シェプスハレト王妃の合同墓を発見します。隊長の幼い息子CJは、現地の人が「王墓を荒らすと皆、命を失うことになる」と警告するのを脅えながら聞きます。しかし父の隊長は構わず、「黄金の石板」をはじめ埋葬品を運び出します。
 それから70年以上が経過した現代、ニューヨーク自然史博物館では新しいプラネタリウムのお披露目セレモニーが開催されていました。「特殊効果」を担当する警備員ラリー(スティーラー)の指示の下、夜になって生命を宿した展示品の蝋人形である第26代大統領セオドア(テディ)・ルーズベルト(ウィリアムズ)が演説し、サルのデクスター(クリスタル)が熱演してショーは盛り上がっていましたが、突然、異変が起きます。展示品の人形たちが暴走を始め、会場はドタバタの大混乱。マクフィー館長(リッキー・ジャーヴェイス)は責任を取って辞職することになってしまいます。
 混乱の原因は、夜になると人形たちに生命を吹き込んでいた「黄金の石板」が変色し、明らかにパワーを失いつつあるためと思われました。石板の持ち主アクメンラー(ラミ・マレック)は、父のマレンカレ王がこの石板の修復法を知っているはず、と言います。
ラリーは石板の来歴を調べたところ、これが1939年に発掘され、そのメンバーにはCJという少年がいたことを突き止めます。そのCJとは、1作目でラリーに警備員の仕事を引き継いで引退した、あのセシル(ディック・ヴァン・ダイク)のことだと気付いたラリーは、セシルが入居している老人ホームを訪問。ホームではセシルのほかに、かつての警備員仲間ガス(ルーニー)とレジナルド(ビル・コップス)とも再会できました。セシルの話では、マレンカレ王の棺は英国の大英博物館にあるはず、といいます。ラリーはマクフィー館長に頼み、大英博物館にアクメンラーの棺と石板を移送する手続きをとってもらいます。
 大英博物館では、女性警備員のティリー(レベル・ウィルソン)の目を盗み、まんまと侵入に成功。大学進学を控えてすっかり反抗期に入ったラリーの息子のニック(スカイラー・ギソンド)、アクメンラーのほかに、テディ、アッティラ(パトリック・ギャラガー)など、1作目以来おなじみの面々が全員集合。マレンカレ王の元に急ごうとしますが、当然ながら石板のパワーでこの博物館の展示品たちも生命を宿して動き出します。こうしてロンドンでも大騒動が持ち上がることになりますが・・・。

 ということで、本作でマレンカレ王を演じるのは、大物ベン・キングスレーです。さすがの風格で古代エジプトの大王を演じています。先に書いた通り、93歳で亡くなったミッキー・ルーニーの姿は注目ですし、今年の末には90歳になるバン・ダイクが、今も元気に踊っている姿を見られるのも嬉しいですね。それから、ロンドンのドタバタ騒動のさなかには、カメオ出演で意外な大物も出演しています。オーストラリア出身で、ヒーロー・アクションからミュージカルまで引っ張りだこの人気俳優、といえば? これは見てのお楽しみです。ちゃんとこの人の名前も顔もわかり、しっかりセリフ・・・いや歌まで披露しています。
 いつもの通り、テンポよく楽しく見られるお話ですが、最後はシリーズ完結作品ということもあり、どこか物悲しい感じに。ことにエンディング近くにロビン・ウィリアムズ演じるテディが別れを告げるシーンは、本当に寂しい気分になってしまいます。
 そういうこともあり、最後はとても美しく、どこか賑やかだったお祭りが終わるときのような、面白い中にも寂しさが漂う、非常に印象的な幕切れになりました。ぜひロビン・ウィリアムズの最後の名演を堪能してください。
 そういえば。ロビン・ウィリアムズは、テディ・ルーズベルトが19世紀末の米西戦争時に軍人として戦っていた当時の軍服姿で登場します。彼の襟についているUSVという徽章は、この戦争で編成された義勇連隊の一つで、ルーズベルト大佐が率いたアメリカ合衆国第1義勇騎兵隊のものです。実在のルーズベルト本人は、大統領になった後も、「テディベア」で有名なテディというあだ名よりも、軍歴にちなんだ「大佐」と呼ばれるのを好んだそうですね。
「ルーズベルト」というと今の日本では、第2次大戦時のフランクリン・ルーズベルト大統領を思い浮かべますが、セオドア・ルーズベルトはフランクリンとは親戚にあたります。そして、日露戦争(1904~05年)で日本が有利な形で停戦できたのも、セオドア・ルーズベルトの仲介のおかげでした。だから日本にとっても恩人といえる人物です。この日露戦争の停戦に尽力した件で、ノーベル平和賞を受けています。このように、軍人としても政治家としても傑出した人物で、今でも非常に人気が高く、ロビン・ウィリアムズがこの映画シリーズの準主役として彼を演じたのも、当然の扱いだった、というわけです。

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