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2014年12月19日 (金)

ホビット 決戦のゆくえ

 

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 「ホビット 決戦のゆくえ」THE HOBBIT THE BATTLE OF THE FIVE ARMIESを見ました。1999年以来、16年にわたって製作されてきたピーター・ジャクソン監督の「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」シリーズ6部作の最終章です。ビルボ・バギンズの「行きて帰りし物語」の結末である、中つ国で名高い「五軍の戦い」の顛末が語られます。
 ◆  ◆  ◆
 前作「竜に奪われた王国」で、ついに悪竜スマウグ(ベネディクト・カンバーバッジ)から離れ山エレボールの王国を取り戻したドワーフ族の王子トーリン・オーケンシールド(リチャード・アーミティッジ)ですが、ドワーフ王の象徴である「アーケン石」が見つからず、徐々に疑心暗鬼に陥り、仲間も信用できない猜疑心の塊になっていきます。実はビルボ(マーティン・フリーマン)は、スマウグの財宝の山からアーケン石を密かに見つけ出して所持していましたが、それをトーリンに渡していいものか、心を痛めます。
 一方、離れ山を飛び立ったスマウグは、湖の町に襲来。町が炎上して廃墟となる中、バルド(ルーク・エバンス)は、スマウグを仕留め損なってデイルの王国を失った先祖の汚名を晴らすべく、先祖伝来の「黒い矢」を放ちます。矢は先祖が命中させて鱗がはがれていた弱点部を貫通し、スマウグは絶命します。しかし湖の町はもはや住むことはできず、バルドは住民を率いて離れ山の下の旧都デイルに向かいます。首尾よくエレボールの王となったトーリンから、約束通り財宝の一部を貰い受け、街の復興に役立てようと考えたのでした。
 そのころ、「グルド・デュアの死人使い」なる新たな敵の状況を偵察に行った灰色のガンダルフ(イアン・マッケラン)は、その死人使いなる者が、古の大魔王サウロンが復活した姿であることに気付きますが、敵の手にとらわれてしまいます。しかしそこに、エルフの女王ガラドリエル(ケイト・ブランシェット)、裂け谷の領主エルロンド卿(ヒューゴ・ウィーヴィング)、白の魔術師サルマン(クリストファー・リー)、そして茶色の魔術師ラダガスト(シルベスター・マッコイ)が現れ、ガンダルフを救出します。
 スマウグが倒れたことを知り、緑の森のエルフ王スランドゥイル(リー・ペイス)は、トーリンにエルフの秘宝を返還することを要求。またバルドもトーリンに援助を求めます。ビルボはスランドゥイルとバルドにアーケン石を渡し、トーリンと交渉させて和平を結ばせようと努力しますが、スマウグの財宝の魔力に憑りつかれてしまったトーリンはすべてを拒否、こうしてドワーフと、エルフ、人間の三つの軍勢が戦争になることは必至となってしまいます。
 そこに駆けつけたガンダルフは、愚かな戦争をやめ、別の敵に備えるよう主張します。古の敵が復活し、オークの将軍アゾグ(マヌー・ベネット)率いる暗黒の軍団が離れ山を攻略しようと迫っていることを告げますが、誰も聞く耳を持ちません。
 同じころ、密かに北方の魔王国アングマールに潜入していたスランドゥイルの王子レゴラス(オーランド・ブルーム)と部下の近衛隊長タウリエル(エバンジェリン・リリー)は、アゾグの息子ボルグ(ジョン・チュイ)率いる新たな大軍が出発したことを知ります。ドワーフの仲間の一人キーリ(エイダン・ターナー)に恋心を抱くタウリエルは心配でなりません。
 さて、エレボールでは、三つの軍勢に加え、トーリンの従弟ダイン(ビリー・コノリー)が率いる「くろがね山」のドワーフ軍が駆けつけ、四軍による合戦が今しも起ころうとしていましたが、そこに突然、地中から出現したアゾグの軍勢が奇襲を仕掛けてきます。かくて、五軍の戦いの火ぶたが切って落とされるのでした・・・。
 ◆  ◆  ◆
 今回は、何しろ結論としては、ビルボが無事にホビット庄に帰還して、例のサウロンの「指輪」を持ち帰る、というのが決まってます。そうでないと、ロード・オブ・ザ・リングのフロドの冒険につながらないわけですから。よって、エンドシーンを言ってしまいますと、五軍の戦いから60年後、老いて111歳となったビルボ(イアン・ホルム)をガンダルフが訪問する、という第1作目ロード・オブ・ザ・リングの冒頭のシーンが再現されます。
 また、おそらくロード・オブ・ザ・リングの2作目「2つの塔」で、フロドやガンダルフの一行がモリアの地中奥深くに入って行き、ドワーフたちのミイラ化した遺体を見つける、といったシーンを、なんの意味か分からない方も多かったかもしれませんが、今回の作品をご覧になればわかるようになったかと思います。スマウグに王国を奪われたドワーフたちはモリアに住んだものの、アゾグが率いる悪の軍勢により結局、ガンダルフたちが60年後に訪れたときには、皆、死に絶えていた、というわけなのです。
 なお、トーリン死後のエレボールは、ダインが治めることとなりますが、60年後、サウロンの活動再開を察知したダインは、グローインとその息子のギムリを裂け谷に派遣し、ギムリがレゴラス、フロドやアラゴルンと共に旅に出ることになります。しかしその間にもエレボールにはサウロンの軍勢が押し寄せ、ダインはバルドの孫であるブランドと共に戦死してしまいます。そして、指輪戦争の間、エレボールはサウロン軍の拠点の一つとなったようですが、小説にも、映画にもこのへんは具体的には描かれていません。それからもう一点、トーリンがあんなに執着したアーケン石はどうなったのか、といえば、映画では全く言及されませんでしたが、原作ではバルドがトーリンの遺体の胸に置き、そのまま葬った、ということになっています。
 
 
 また、今作では、原作以上に、サウロンの復活と、ガラドリエルやサルマンたちの対処が詳細に描かれているのが嬉しいサービスです。ガラドリエルは、指輪を手にしていないサウロンを撃退してしまうほど強大な人であることが、今作では明瞭に描かれます。だから、後になってフロドが指輪をガラドリエルに渡そうとしたとき、強く拒否されたのですね。彼女があの指輪を手にしたら、サウロン以上の悪の女王になってしまうだろう、と自分でもわかっているからです。ケイト・ブランシェットの堂々の熱演が光ります。また、ロード・・・では悪役だったサルマンが悪に堕落する前の姿が見られるのも嬉しいサービスです。今年なんと92歳で、原作者のトールキン教授と面識があるというクリストファー・リーは、もはやレジェンドそのものです。
 旧シリーズが出世作となったオーランド・ブルーム、そして今シリーズが出世作となったルーク・エバンスは共に大活躍です。見どころいっぱい、カッコいいシーン盛りだくさんです。
 しかしなんといっても感動的なのは、トーリンとビルボの友情、そしてタウリエルとキーリの恋の行方、です。いずれも種族を超えた友情と愛情です。これはもう劇場でご覧になってください。もう終盤は、涙腺を刺激しまくりです。最後の方は激しい戦闘が50分近くも続きますが、一瞬も目が離せない緊密さで、感動的に描き切っており、さすが名匠ジャクソン監督。今回は脚本にギレルモ・デルトロも加わっていっそう演出面でも磨きがかかっているようです。
 それにしても、タウリエルはホビット3部作のオリジナル・キャラです。60年後の物語には登場していません。彼女は五軍の戦いの後、どうなったのでしょう・・・おそらく、一足早く、中つ国を離れ、海を渡って行ったのかもしれません・・・。
 シリーズ6部作の最終章を飾る見事な作品でした。すごいシリーズでした。ジャクソン監督の多年の努力に惜しみない拍手を送りたいと思いました。
 
 
 
 
 
 

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