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2014年10月 5日 (日)

『華麗なるナポレオン軍の軍服』(監修翻訳辻元よしふみ・玲子)まもなく店頭に!

 本日も私ども(辻元よしふみ、辻元玲子)の新刊翻訳書を宣伝させていただきます! マール社http://www.maar.com/さんから「華麗なるナポレオン軍の軍服」(リュシアン・ルスロ著。辻元よしふみ、辻元玲子 監修翻訳)が、まもなく出版されます。ついに私どもの手元にも初刷りがやってきました。ハンディー判ですがなかなかのボリュームある本になりました。20141005053243



 雑誌と比較すると、半分の大きさですが、中はビジュアル重視で、フルカラーの絵は非常に見やすいです。20141005053353

 ところで、本書の原書は、もともと、フランスの軍装史研究家で画家のリュシアン・ルスロ氏(1992年没)が長年かけて少しずつ発表した研究成果の中から、ナポレオン軍に関するものだけを、アメリカのアンドレア・プレス社が独自に抽出し、ルスロ氏のフランス語テキストを英語訳して編集したものです。こういう経緯なので、ルスロ氏の原文がすでに、用語の統一がとれていません。また、ルスロ氏は多くの古文書を参照しており、それがまたいろいろな言語だったと思われ、その古文書の原表記に従っている点もあるでしょう。さらに、アンドレア社がフランス語を英訳した時点でも、いくつかの誤解や誤訳も含めて混乱が起きているようです。
 このため、どの時点で出てきた用語か分からないものは、あえて統一していません。たとえばマントーManteau(フランス語で外套。日本でいうマントMantleではない)、クロークCloak、大外套Great coat、ケープCapeといった用語は、本文ではそれぞれ何を指しているのか必ずしも明確ではありません。あるページでマントーと呼んでいるのと同じような服が別の箇所ではクローク、と表現されている、といった例が多々あります。また、どうもフランス語のフラクFrac(燕尾服)を英語にする際にフロックコートFrockcoatとしているらしき箇所がいくつかあり、これは明らかな誤訳と見て修正しました。しかし、それ以外は、安易に判断することを避け、英語版を基にし、用語も統一していません。

Napoleon_data06

 本書の詳細は以下の通りです。

タイトル:華麗なるナポレオン軍の軍服 ~絵で見る上衣・軍帽・馬具・配色
原書タイトル:Napoleon's Army 1790-1815
著者:リュシアン・ルスロ(Lucien Rousselot)
監修翻訳:辻元よしふみ、辻元玲子
体裁:A5ヨコ判/並製/224頁オールカラー 定価:本体2450円(税別)
ISBNコード:ISBN978-4-8373-0743-3 C3071 2450E

<内容>
1790年~1815年に、全欧州を席巻したナポレオン軍。
本書は、フランス陸軍公認画家であったルスロによる、ナポレオン軍の軍服研究の集大成とも言える図版集です。 軍服・軍帽・銃や小物入れ・装備・馬具などの、細密で色鮮やかなカラー図版が現代に蘇ります。 貴重な歴史資料としてはもちろん、ファッション・デザインの基礎知識として、また、マンガやイラストなどの創作時の参考にもぜひお役立て下さい。

<本書内「監訳者の辞 辻元よしふみ」より引用>
 2015年はワーテルローの決戦が行われた1815年から200年という節目の年です。まさにナポレオンの華麗なる大陸軍が改めて注目を集めることになります。
(中略)
 ナポレオン軍は瞬く間に全欧州を席巻しました。その結果、ナポレオン無敵伝説は浸透し、19世紀の世界中の軍服がその影響を受けることになりました。欧州はもちろんのこと、南米諸国や、遠く離れた日本まで。明治期の日本陸軍が最も参考にしたのはフランス軍のファッションでした。時代はすでにナポレオンの甥、ナポレオン3世による第2帝政の時代でしたが(この甥の登場で、ナポレオン本人の時代は第1帝政と呼ばれるようになります)、ナポレオン伝説は日本にも鳴り響いていたのです。初期の日本陸軍の制服はフランス式で、その後、徐々にドイツ風に流行は変わりますが、肋骨式の軍服とか、正装の際に帯びる儀礼剣、肩章の付け方などにフランス軍の影響が長く残ります。日本軍のみならず、ナポレオン軍のハンガリー軽騎兵や猟騎兵が着用した肋骨軍服、ポーランド槍騎兵が着たクルトカ(ドイツでいうウーランカ)などの華やかな制服は、第1次大戦頃まで世界の軍服の標準に残りました。
 そして今日でも、当時の軍服の襟にヒントを得たいわゆる「ナポレオン・ジャケット」はファッション・スタイルの一つとして各ブランドが取り入れ、繰り返し流行しています。各国軍隊の礼装や、各種のパレード服などに、肋骨服や正肩章、飾緒などの様式が色濃く残っております。有名なバッキンガム宮殿の英国近衛兵が被っている熊毛帽も、もともとナポレオンの皇帝親衛擲弾兵の帽子を模倣したものです。このように、最も華やかな制服文化が花開いたナポレオン軍の意匠が、しっかりと今に受け継がれているわけです。

<著者紹介>
リュシアン・ルスロ Lucien Rousselot (1900~92年)
フランス陸軍公認画家(1960年任命)。リュシアン・ルスロは世界で最も重要な軍事画家の一人であり、軍装史研究を真の学術レベルに高める重要な役割を果たした。彼が生まれた当時、1871年の普仏戦争で、プロイセン軍に敗れたことによる心理的な傷跡がフランス国民に深く残っていた。しかしその少し前には、ナポレオン1世のフランス軍が全欧州を席巻し、人々を熱狂させていたのだった。彼は有名なパリ装飾美術学校で画法を学び、同時に古典的な軍事イラストの世界を探求した。ルスロの偉大な才能は慎み深くも激しく仕事に献身する姿勢にあり、最も困難な時代に厳密で実証的な、驚くべき水彩画として結実した。その成果の一端が本書である。

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