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2014年7月18日 (金)

ダイバージェント

 

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 映画「ダイバージェントDivergent」を見ました。この言葉の意味は、異なっている、とかずれているとか、合っていないとか・・・要するに「異端者」の意味で使っています。何かというと周囲に合わせる集団主義といわれる日本人にとっては、いわゆるKYというか、異端者であることはかなり大変ですよね。それでこの作品では、社会全体がいくつかのグループ分けされ、そのような集団主義的圧力で覆われている近未来社会を描いているわけです。
 原作はヴェロニカ・ロスの大ヒット小説で、すでにこの映画はシリーズ化が決まっており、3作目、あるいは4作目まで製作が予定されているそうです。主演は、今もっとも有望な若手女優であるシャイリーン・ウッドリーです。
 ◆  ◆  ◆
 今から150年ほど後の近未来。世界は最終戦争のために荒廃しており、ごく一部の生き残った人たちは比較的、小さなコミューンを作って生活しています。ここ北米のシカゴでは、人々は五つの「派閥」に分かれて社会グループを構成しています。司法家たちの集団「高潔=キャンダー」、学者や研究者の集団「博学=エリュアダイト」、軍事や警察を担当する「勇敢=ドーントレス」、行政を司る「無欲=アブネゲーション」、そして農業を行う「平和=アミティ」です。それぞれの派閥の家庭で生まれ育った子供たちは、一定の年齢になると「適性検査」を受けます。この結果、95%の子弟は親と同じ派閥に分類され、そのまま同じ派閥に属しますが、5%ほどの少数者は、親とは異なる道を選びます。それぞれの派閥内では、さらに正式なメンバーに昇格するまでに数段階のテストがあってふるいにかけられます。途中で脱落した者は、そのまま社会から落伍した「無派閥者」となり、役立たずとみなされて社会参加を許されず、「無欲」の人々の施しを受けながら細々と暮らすしかなくなります。
 しかし、それだけではなく、テストの結果、ほんの少数ながらどの派閥にも分類できない人間が発見されます。そのような者は「ダイバージェント=異端者」として排除され、多くの場合は命を奪われます。彼ら彼女らは常に変革者の素質を持ち、社会の安寧を損なう存在で、安定した社会秩序の邪魔者だからです。
 だが、中には自分が異端者であることを隠して生き延びる者もいます。「無欲」の指導的な立場にあるアンドリュー(トニー・ゴールドウィン)と、ナタリー(アシュレイ・ジャッド)夫婦の間に生まれ、慎ましい無欲の生活を送って育ったベアトリス(ウッドリー)は、しかし自分がどこか「無欲」には向いていないのでは、と悩んでいます。兄のケイレブ(アンセル・エルゴート)と共に適性検査を受けますが、試験官のトーリ(マギーQ)は顔色を変えます。「あなたは、勇敢にも博学、無欲にも適性がある。つまり分類できない。異端者よ」。そして「絶対にこのことを人に知られないように。命を奪われる」と諭されます。
 その後、ベアトリスとケイレブは、自分の属する派閥を決める儀式に参加しますが、両親の期待を裏切り、ケイレブは「博学」を、ベアトリスは「勇敢」を選んでしまいます。
 「勇敢」にはベアトリスのほかに、他の派閥からの転向を望んだ「志願者」がいました。「高潔」出身のクリスティーナ(ゾーイ・クラヴィッツ)や、ピーター(マイルズ・テラー)らと親しくなったベアトリスは、「勇敢」派閥の中では名前を改めてトリスと名乗ることにし、厳しい選抜テストに臨むことになります。新人たちを担当する教官は冷血なエリック(ジェイ・コートニー)と、どこか謎めいた陰のあるフォー(テオ・ジェームズ)。トリスはなんとはなしに、フォーに惹かれていきます。一方、フォーもトリスに興味を抱き、彼女が本当に「勇敢」の適性の枠に収まるのかどうか、疑い始めます。そんな中、「博学」に進んだ兄ケイレブから、「博学」グループと「無欲」グループの間に確執があることをトリスは聞きます。さらに、「博学」グループのリーダーであるジェニーン(ケイト・ウィンスレット)が不自然にトリスに接近してきます。人に知られてはいけない秘密を抱えつつ、何か大きな陰謀が進行していることを予感するトリス。さらに、フォーや、自分の母親ナタリーにも秘密があることが分かりますが・・・。
 ◆  ◆  ◆
 ということで、なんといってもシャイリーン・ウッドリーののびのびした演技が魅力的です。確かにこの人は才能があるな、と感じます。何かこう、訴える力がある人です。飛んだり跳ねたり、戦ったりと、相当に激しいアクションシーンにも体当たりで挑戦しています。それからお相手役のフォーを演じるテオ・ジェームズ。この人は精悍でカッコいいです。この人、どこかで見た顔だと思えば、「アンダーワールド~覚醒」でもヒロイン役のケイト・ベッキンセールを庇って守る、という役柄でした。ちょっと似た役柄ですが、誠実な雰囲気が確かにそういう役に合う人です。それから、兄ケイレブ役のアンセル・エルゴートもどこかで見たな、と思えば「キャリー」でクロエ・グレース・モレッツ扮するキャリーのお相手役だった人。この人も注目株で、若手の中では引く手あまただそうです。
 「勇敢」というのは軍事・警察部門ですので、ここで新人が鍛えられていく、という展開は学園ものとか、軍隊ものとかではよくあるパターン。当然、若手の有望な俳優さんがたくさん出ており、きっとこの中から、もっと有名になる人が出てきそうです。
 今回の配役でいちばん大物といえるのはケイト・ウィンスレットですが、まあ悪だくみをしている政治家といった役どころなので、あれでいいのでしょうが、「タイタニック」のころを覚えている人からすると、あんなに出来上がってしまって・・・と感じるかも。もちろん役柄からいえば絶対に必要な、見事に堂々たる貫禄を見せつけています。
 原作がよく出来ている、ということなのでしょうが、最後まで引きつけられる展開でした。続編が予定されているとうことで、エンディングもそのような終わり方ですが、十分に本作だけでも盛り上がる内容だったと思います。今後の、若い出演者たちの成長ぶりを見てみたいですね。
 

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