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2014年7月31日 (木)

ゴジラGODZILLA

 

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 アメリカ版「ゴジラGODZILLA」を見ました。1998年のあまり評判が芳しくなかったローランド・エメリッヒ監督版とは異なり、54年公開の第一作ゴジラに敬意を表した作品で、渡辺謙が54年版に登場する「芹沢博士」と、同作品の本多猪四郎監督の名を合わせた日本人のゴジラ研究家「芹沢猪四郎博士」として登場しています。また、モーション・キャプチャーでゴジラを「演じている」のは、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ以後、この分野の第一人者であるアンディ・サーキスだそうです。
 ◆  ◆  ◆
 1950年代、アメリカは世界初の原子力潜水艦ノーチラス号を実用化しますが、そこで謎の古代の巨大生物が深海で覚醒したことを悟ります。米軍は、さらに何度も大洋で水爆実験を繰り返しましたが、その真の狙いは明かされないままでした。
 そして1999年、フィリピンの鉱山で巨大な生物の化石と、謎めいた生物の卵らしきものが発見されました。巨大生物を研究する秘密機関モナークに属する日本人・芹沢博士(渡辺)と助手のヴィヴィアン(サリー・ホーキンス)は、それが彼らの追っている生物の化石であることを確かめますが、さらに、ここから卵の一つが孵化し、海に出て行ったことを突き止めます。
 同じころ、日本のジャンジラ市にあるジャンジラ原子力発電所が原因不明のメルトダウンを起こして崩壊。技術責任者のジョー・ブロディ(ブライアン・クランストン)は、妻であり助手でもあるサンドラ(ジュリエット・ピノシュ)を目の前で助けることが出来ず、失います。二人の子であるフォードは心に深い傷を負いました。
 それから15年たった2014年。海軍の技術将校となっているフォード・ブロディ大尉(アーロン・テイラー・ジョンソン)は、忙しい任務の合間を見つけて休暇を取得し、妻のエル(エリザベス・オルセン)と息子サムが待つサンフランシスコの自宅に帰ってきます。しかしそこに思わぬ連絡が。相変わらず日本のジャンジラ市周辺にとどまっている父ジョーが、日本の警察に逮捕された、というのです。かつての忌まわしい記憶を思い出したくないフォードですが、急きょ、日本に行き、警察でジョーの身元を引き受けて釈放してもらうことになります。ジョーはいまだに15年前の事件が納得できず、放射能汚染地域として退避区域となり、閉鎖されている原発の跡地に踏み込んで、調査をしているうちに警察に捕まったといいます。もう昔の悪夢を振り返らないように父をいさめるフォードでしたが、ジョーはあれが単なる地震でも事故でもなく、日米の当局者が原発の跡地に何かを隠している、と主張して、再び退避区域に潜入。やむなくフォードも同行することになります。
 退避区域では明らかに放射能などなく、当局が何かを欺瞞している、とジョーは喝破しますが、その直後、またも父子は逮捕され、ジャンジラ原発跡地にある秘密の施設に連行されます。
 その折も折、施設では卵が孵化し、芹沢博士たちの目の前で、巨大な古代生物MUTO(ムートー)が覚醒していました。ムートーは翼を広げて飛び去り、事態はステンツ提督(デヴィッド・ストラザーン)指揮下のアメリカ第七艦隊に委ねられることに。芹沢は15年前の事件の詳細を知っているブロディ父子に同行、協力を求めます。
 その後、ムートーはハワイ・ホノルルに出現して街を破壊。それを追って、ムートーの天敵である巨大生物ゴジラが出現します。さらに、かつてフィリピンで発見されたもう一つのムートーの卵が、ネバダ州の核廃棄物場で孵化。このもう一匹のムートーはメスで、ラスベガスを破壊して海岸に向かいます。最初のムートーは海を渡り、サンフランシスコに向かって行きます。それを追ってゴジラもアメリカへ。フォードは3匹の怪獣を倒すべく用意された核弾頭を操作する任務に志願します。その間にも、フォードの妻子が住むサンフランシスコは怪獣大決戦の戦場となろうとしています。人類の未来は、そして、フォードは家族と再会できるのでしょうか・・・。
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 ということで、54年版のゴジラを意識した作り、特に今作では地震に津波、原発事故と避難区域・・・という大いに東日本大震災以後を思わせる設定が盛りだくさん。ちょっと日本人としては見ていてシリアスで苦しい、という感じもしないではありません。しかし逆に、オリジナルのメッセージも踏まえた非常に日本人にも納得できる描き方、というものがあり、パニック映画とか娯楽作品という枠組みでは収まらない、なかなかの仕上がりなのではないか、と思います。
 ゴジラの鳴き声は、54年のオリジナル音源を研究し、何年もかかって再現した苦心の作ということで、確かに「あのゴジラの鳴き声」です。製作側の執念を感じます。
 ドラマ的には、とにかくジョーとサンドラの夫婦の悲劇がかわいそうで、印象も強いです。比べると主人公であるフォードとエルの若夫婦はとってつけ、という感じもあります。ちなみにテイラー・ジョンソンとオルセンは、アベンジャーズ・シリーズの次作で双子の役で共演するそうですが、これは全くの偶然だそうです。そんなこともあるのですね。それから、謙さんはいいです。存在感がありますね。さすがです。出番も想像していた以上に多く、非常に大事な役どころであり、最初から最後まで登場します。
 まあ、相変わらず日本の描き方はちょっと変な感じもあるのですが、まあ、かなりましな方ではないかと思います。ただジャンジラ市、というのはちょっと日本の地名としては・・・。何かムエタイの有名なボクサーにジャンジラさんという人がいるようですが、そのへんがネーミングの出どころでしょうか。もう少し日本的な名前にしてほしかったところですが、デリケートな話でもあるので、つまり原発が崩壊して放射能汚染で封鎖されている町、というわけですので、日本のどの地名とも似ていない妙な名前をわざと持ち出したのかもしれません。
 アメリカでの好評を受けて、本作はシリーズ化の続編製作がすでに決まっているとかで、聞くところでは今後、モスラとかキングギドラまで出演するのではないか、と言われています。ぜひ今後も、日本のオリジナルの要素を大事にしたハリウッド版として続いてほしいものです。もちろん渡辺謙さんはじめ日本人も出してほしいですね。
 
 
 

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