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2014年6月 5日 (木)

X-MENフューチャー&パスト

 

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 映画「X-MENフューチャー&パスト」X-MEN DAYS OF FUTURE PASTを見ました。ブライアン・シンガー監督がメガホンをとり、ベトナム戦争終結間近の1973年と、近未来である2023年という、ちょうど半世紀へだたった二つの時代を舞台に描く異色の作品です。そのため、同じキャラクターの若い時代と、50年後の老年期を描く必要があり、従来のX-MENシリーズの俳優と、60年代の若き日々を描いた「X-MEN:ファーストジェネレーション」が共演を果たすという夢のような豪華企画になりました。二つの世界をつなぐのが、年老いない超人であるウルヴァリンことヒュー・ジャックマンという設定なわけです。
 ◆  ◆  ◆
 2023年、世界は破滅を迎えようとしていました。アメリカ軍部が開発したミュータントを殲滅するためのロボット兵器「センチネル」が暴走し、ついにミュータントの遺伝子を生み出す人類そのものも抹殺することに。ことにセンチネルはミュータントの能力を取り込んで身に着けてしまうという特性を持ち、どんな攻撃もすぐに記憶して倍返ししてくる始末で、もはやミュータントたちも人類もこれを止めることはできません。生き残った少数の者たちは最後の抵抗をしていました。全滅しかけた彼らは、精神を過去に飛ばして、かつての自分に警告を発することができるキティ・プライド(エレン・ペイジ)の特殊能力により、最悪の結末である歴史を書き換える、ということを繰り返しており、辛くも綱渡り状態で絶望的な戦いを繰り広げています。今回もモスクワの戦いで全滅しかけますが、なんとかしのいで中国の僧院に生き残りメンバーが集まることに成功。かつての仇敵であるプロフェッサーX(パトリック・スチュワート)とマグニートー(イアン・マッケラン)も手を組み、なんとか危機を打開する方法を考えます。そしてたどり着いた答えは、すべての破局の始まりとなった50年前の過去、1973年にさかのぼり歴史を完全に書き換えてしまう、という抜本的な解決法でした。事の起こりは、この年にセンチネル計画の指導者だったトラスク博士(ピーター・ディンクレイジ)が、プロフェッサーの妹のように育ったミュータントで、自在に姿を変える特殊能力を持つミスティーク(ジェニファー・ローレンス)の手にかかり暗殺されたことが発端でした。ミスティークはトラスクの暗殺に成功しましたが、軍部に捕獲され、その遺伝子が解析されてセンチネルに無敵の変幻自在に戦う能力を付与する結果となり、今日の状態に至ってしまったのです。そこで、まずはミスティークによるトラスク暗殺を阻止しなければならない、ということになりますが、通常の精神の持ち主では50年ものタイムトリップには耐えられません。しかしただ一人、ウルヴァリン(ジャックマン)の強靭な再生能力があれば、これに耐えられるだろう、ということになります。ウルヴァリンは73年当時の自分の体内に現在の意識を飛ばし、歴史を変えるという難事業に挑みます。
 意識だけ70年代に戻ったウルヴァリンは、まだX-MENのメンバーではなく、拳から飛び出すのも骨であって、超合金アダマンタイトではありません。彼は50年前のプロフェッサーXことチャールズ・エグゼビア(ジェームズ・マカヴォイ)とビースト(ニコラス・ホルト)に出会いますが、肝心のチャールズはベトナム戦争で多くの仲間を失って失意の日々を送っており、テレパシー能力も喪失しており、役に立ちません。また、ミスティークを止めるにはこの時代のマグニートー(マイケル・ファスベンダー)に協力してもらう必要がありましたが、彼はある事件の犯人として軍部に監禁されており、これを助け出すことも容易ではありません。ウルヴァリンは本来ならまだ出会っていない若き日のクイックシルバー(エヴァン・ピーターズ)の協力を得てマグニートーを脱獄させますが、チャールズとの確執は深く、ウルヴァリンの語る未来の話を一応は受け入れますが、なかなか結束できません。
 そのころ、パリで開催されるベトナム戦争和平会議の会場に、ミスティークはベトナム軍の将軍に化けて潜入しています。トラスク博士はここに現れて、なかなか理解を得られないセンチネル計画を推進するべく、諸国の軍高官にミュータントを抹殺する計画の必要性を説くことになっていました。ウルヴァリンたちもこの場に駆けつけて、ミスティークによるトラスク殺害を阻止することに成功します。しかし、トラスクの傍らには、若き日のストライカー少佐(ジョシュ・ヘルマン)の姿があり、後に彼に苦しめられることになるウルヴァリンは激しく動揺、未来からの精神の接続が維持できなくなります。その間に、マグニートーは冷酷にもかつての仲間であるミスティークを殺害しようとします。彼女の存在がミュータントの未来を損なうと分かった以上、生かしておけない、というのです。平和会議を放映するために集まっていたテレビカメラが回る中、ミスティークとマグニートー、それにビーストの三つ巴の戦いが繰り広げられ、彼らの異様な姿と驚異的な能力が世界に放送されてしまいます。さらに現場に残されたミスティークの血痕からDNAが解析され、ミュータントの脅威を認識したニクソン大統領は、正式にトラスク博士にセンチネル計画の推進を承認してしまいます。ウルヴァリンは当初の目的は何とか達したものの、かえってますます難しい局面を迎えてしまいました。その間にも、2023年の世界ではセンチネルの大軍が最後に生き残ったX-MENたちを襲撃しようとしており、今度こそ全滅は免れないようです。さて、ウルヴァリンは過去を書き換えて未来の世界を救うことができるでしょうか・・・。
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 なんといってもこのシリーズは、これでスターになった何人ものオスカー俳優や女優を輩出していますが、そんな新旧のメンバーが勢ぞろい、という豪華さと、タイムトリップ物の面白さ、いかにも70年代を思わせる描写、話の展開の妙・・・これまでのシリーズの中でも最高にスケールの大きな作品となったと思います。本作によって歴史は大きく変わってしまう展開になり、いわばリブートすることになるので、今後のシリーズ展開も気になるところ。
 最後の方になりますと、ジーンやサイクロプスなど、すでに今までのシリーズでは死んだことになっていたキャラたちも総登場します。このへんは見ものですよ。それから、エンドクレジットの後に追加シーンがあります。意味深な古代エジプトを思わせるシーンのようです。これはつまり、次回作として予定される「X-MEN:APOCALYPSE」の伏線のようですね。まだまだ続くX-MENワールドはどこまで行くのでしょうか。

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