« 神保町で粋美挿画展「時代小説の世界」開催中。 | トップページ | 水野行雄展/リチャード・アンセル展 »

2012年11月22日 (木)

ニコラス・ケイジ「ゲットバック」

 また豊洲のユナイテッドシネマに行きました。私が浦安市内の映画館以外にわざわざ足を運ぶというのは・・・また例によって、ニコラス・ケイジの新作(って、今年はもうこれで3本目ですが)がやっているんですね。日本での題名は「ゲットバック」ですが、英語題名はSTOLENです。このところ、国内では地味な展開が続くニコラス作品、今作も全国35館ほどで公開、ということでどこでも見られる状況ではありません・・・かわいそう、ニコラス。20121122033352
 が、本作はサイモン・ウェスト監督とニコラスとのコンビ。ウェスト監督と言えば最近、話題の「エクスペンダブルズ」シリーズですが、それより前に、ニコラスの15年前の出世作「コン・エアー」の監督でもあります。というわけなので、きちんと押さえるべきツボを押さえた、テンポの良いクライム・アクション映画に仕上がっております。
 舞台はニューオリンズ。銀行の金庫破りの名人ウィル(ケイジ)は、相棒のヴィンセント、ハッカーのホイト、紅一点のドライバー・ライリーの4人組で今日もまんまと仕事に成功。警察の裏をかいて1000万ドルの大金を手に入れます。しかし、銀行をずらかる直前、清掃員の老人に顔を見られてヴィンセントが激昂、老人を射殺しようとします。「殺しはやらない」とこれを阻止するウィルはもみあいになり、ヴィンセントは間違って発砲、自分の脚を撃ち抜いてしまいます。このトラブルで時間を失い、ホイトはウィルを見捨てて、負傷したヴィンセントを車に乗せて逃走。ウィルはFBIのハーランド捜査官に逮捕されてしまいます。
 そして8年後、刑務所を出所したウィルは、一人娘のアリソンに会いに行きますが、8年前に父親が犯罪者だということを知り、心に大きな傷を受けたアリソンは父親を拒絶。タクシーをつかまえて走り去ります。その後、ウィルに届いた小包の中に入っていた携帯電話が鳴り出します。その電話の主は、ウィルが服役中に死亡したと聞かされていたヴィンセントでした。ヴィンセントはあのトラブルの後、片足を切断し、落ちぶれてしまったと言います。そして、「娘を預かっている。俺はいまタクシーの運転手でな、トランクに娘を入れている。娘の命が惜しかったら、あの8年前の1000万ドルを俺によこせ」。ところが、ウィルは逮捕される寸前、刑を軽くするため札束をすべて燃やしてしまっていました。ウィルはハーランド捜査官の元に自ら赴き、事情を説明しますが、ハーランドもウィルが本当は1000万ドルをどこかに隠していると疑い、またヴィンセントは死亡していると信じているので、まともに取り合ってくれません。ウィルは身柄を拘束しようとするFBIの手を逃れ、昔の仲間、ライリーを訪れ、最後の大仕事にかけようとします。手元に大金がない以上、娘アリソンを救うには、ヴィンセントに別の金を用意して渡すしかありません。彼は8年間、刑務所の中で考えていた金庫破りの計画をライリーとともに実行しようとします。さあ、ウィルはアリソンを無事に救い出すことができるのでしょうか・・・。
 というような展開が、もうジェットコースターのようなめくるめく速さで動いていきます。アクション満載、筋書きも上出来、非常に面白いドラマになっています。仲間に裏切られ、家族に見放されて、警察に追われる男を演じるニコラスは、はまり役。哀愁漂うニコラス・ケイジでなければ成り立たない作品ですね。悪役のヴィンセントは「ステルス」「ポセイドン」などで知られるジョシュ・ルーカスが熱演。ほかの出演者もニコラス以外にビッグネームという人は出ていませんが、キャスティングもよくていい映画だと思います。
 ニコラスは、すでにニューオリンズを舞台にした映画に4本も出ていて、今回で5本目。つい最近の「ハングリー・ラビット」もそうでした。ニューオリンズ名物のお祭り「マルディグラ」が出てくるのもお定まりの展開。ニコラスはちょっと前まで、ニューオリンズ市内に2軒も家を持っていたとかで、本当に愛着があるんですね。
 サイモン・ウェスト監督は「エクスペンダブルズ3」にはニコラスを招集する予定だと言いますので、本作はその伏線ともいえるでしょうが、コン・エアーのコンビはやはりいい仕事をしていると思いました。

 
  

|

« 神保町で粋美挿画展「時代小説の世界」開催中。 | トップページ | 水野行雄展/リチャード・アンセル展 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122224/56164461

この記事へのトラックバック一覧です: ニコラス・ケイジ「ゲットバック」:

« 神保町で粋美挿画展「時代小説の世界」開催中。 | トップページ | 水野行雄展/リチャード・アンセル展 »