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2012年2月24日 (金)

タイム

20120224102822  「タイムIN TIME」という映画を見ました。近未来SFアクション、というような分類になるかと思いますが、いかにもSF的な科学上のコアな設定というのもなくて、あえていって「近未来のボニー&クライド」というか、「近未来版・俺たちに明日はない」という感じでしょうか。
 いつとははっきりしない近未来。人類の遺伝子操作技術は究極に達して、人は25歳に達すると成長が終わり、不老不死となります。肉体年齢25歳のままで永遠に生きられる。しかしそれでは人口が増えすぎて体制が成り立たない。そこで導入されたのが「時間」です。すべての人は左腕に自分の「持ち時間」が表示されます。これは働くと時間が増え、消費すると減る。つまり貨幣であり、労働=時間の切り売り、という資本主義の究極の形といえます。要するに、億万長者はあくせくせず、永遠に生きていられる。しかし貧乏人は働けなくなると死ぬしかない。払う「時間」がなくなると即死する。この設定は、今の息詰まりつつある資本主義を誇張したものでしょう。今の世の中にあっても、要するにお金というのは時間です。会社で何時間すごす、その代価が支払われる。そのお金で生きていける。お金がたくさんある人は労働しなくていい。だから自由な時間が「買える」。これを、お金を仲立ちにしないでダイレクトに、お金持ち=時間持ちということにしたのがこの映画です。
 さて、それで近未来では、1000年以上も時間を持つ大金持ちと、1日分の時間を日給で受け取って、一日でも仕事を休むと死ぬしかない貧民に分かれ、住む地域も世界も違う、という二極化が進んでいます。中流というのはない。富裕層と貧民と。その貧民街に、一人の富裕層が現れて、気前よく「時間」をばらまいて歩きます。彼はすでに100年以上も生きて、生にうんざりしている。彼はふとしたことで知り合った貧民街の青年ウィルに100年以上の時間を与えて、自分は時間切れで死にます。「私の時間を無駄にするな」と書き残して・・・。同じころ、50歳のウィルの母親は急に値上がりしたバス料金を支払う時間がなく、時間切れで即死。ウィルの腕の中でこときれます。怒りに燃えたウィルは、富裕層の住む世界に乗り込み、時間を搾取している連中の実態を見てやろうと決意します。
 その富裕層街で、ウィルは大富豪の娘シルビアと知り合います。やがて時間捜査官に追われる身となったウィルは、シルビアを人質にとって逃走を始めます。
 さて、二人はこれからどうなっていくんでしょうか・・・。
 ということですが、冒頭に書いたように、ちょっとボニー&クライドみたいになる、といえば察しのよい方はお分かりかと思います。そういうわけで、まあ本質からいえば資本主義への風刺も込めたギャング映画、みたいな感じになっております。展開もよくて面白い映画です。まあ、ちょっと食い足りないというか、もうちょっと・・・という部分もありますが理屈を言わなければ非常に面白いです。
 近未来ですが、いわゆるSF的な部分はあまりなく、服装もドリス・バン・ノッテンとかプラダ、ヴェルサーチだったり、走っている車も60年代のノスタルジック・カーだったりします。実際、富裕層は保守的であり、ぶっとんだものは好まない、というのはリアルな話かもしれません。
 

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