« 42回連盟展・ホテルと病院。 | トップページ | 第19回日本テディベア with Friends コンベンション »

2011年7月 8日 (金)

マイティ・ソー

 「マイティ・ソー」という映画を見てきました。今作のようにマーベル・コミックを原作にするものが最近、多いわけですが、この映画の特徴といえば、監督がケネス・ブラナーだということ。それなので、なんとなく作風も不思議とアメリカン・コミック的というより、シェークスピア劇風なのが魅力といえましょう。
 北欧神話の世界観を背景にしておりまして、あの大神オーディン(アンソニー・ホプキンス)やその他の神々、それに敵対するヨツンヘイムの巨人・・・こういう存在が実在のものであり、かつて地球に降臨した異星人であって、十世紀ごろの北欧で彼らが戦いを繰り広げた、というのが基本的なお話であります。で、それから数世紀、老いて衰えたオーディンには二人の後継者候補がおりまして、一人は無敵の鉄槌を武器とする主人公のソーTHOR(クリス・ヘムズワース。ソーというのは、いわゆるトールのことですね)、それから知略を武器とするロキの兄弟。が、結局、武勇に優れた兄のソーを次の王に就けよう、という結論になります。しかし、その折も折、長らく活動の目立たなかった巨人が神界アスガルドに侵入、これに対し慎重策をとるオーディンに対し、ただちにヨツンヘイム攻略を唱えるソーが反発、激昂したオーディンはソーのすべての能力を奪い、地球に追放してしまいます。彼が落ちてきたのが、現代のアメリカ、ニューメキシコ州の片田舎。ここで天体を観測していた科学者、ジェーン(ナタリー・ポートマン)と出会う・・・というわけです。一方、長らく兄に屈折した感情を抱いていたロキは、ソーの不在の間に計略を画策しまして・・・。かくて兄弟、父子の確執がシェークスピア劇のようにクローズアップされてきます。
 ということで、巧みに北欧神話の物語をベースにしながら、現代のアメリカと神界の騒動が交互にオーバーラップしながら、お話が盛り上がっていく、という展開になる次第です。
 とにかく見事なのがソーを演じたヘムズワースの肉体美。今作までほぼ無名のオーストラリア出身の新星ですが、筋肉をつけるために徹底的に鍛えて9キロも筋肉をつけたといいます。大したものですね。それからなんといっても名優アンソニー・ホプキンスの渋い演技は特筆ものです。さらに、オスカー女優ポートマンも、今作ではリラックスしたいい演技をしています。こういう娯楽作品は楽しそうですね。パンフレットによると、ホプキンスとポートマンは、やはりケネス・ブラナーが監督だからオファーを受けた、と動機を語っていますが、大物監督ならではのキャスティングが、見事に映画の格とスケールを上げています。
 それから、ソーの友人となる神々の一人に、日本から浅野忠信が参加。「モンゴル」での好演が注目されての抜擢のようですが、寡黙な役、ということで派手ではないのですが、存在感を示しています。やはり注目どころですね。もう一人私が気になったのが、戦の女神シフを演じたジェイミー・アレクサンダーという女優さん。この人がカッコよかったですね。これからぐっと伸びてくるかもしれない若手です。もうひとつ付け足せば、豪華絢爛な衣装も素晴らしいです。「エリザベス・ゴールデンエイジ」でオスカーを取ったアレクサンドラ・バーンという人が手掛けたそうですが、大いにアスガルドの神々しさを演出しています。
 とても上品な印象を受ける映画でした。アメコミ、ということをあまり意識させない感じがしましたね。特に超能力を失い、無力な人間として苦悩する主人公の姿には感動を覚えました。2時間余が短く感じられました。いい作品だったと思います。

|

« 42回連盟展・ホテルと病院。 | トップページ | 第19回日本テディベア with Friends コンベンション »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122224/52148771

この記事へのトラックバック一覧です: マイティ・ソー:

« 42回連盟展・ホテルと病院。 | トップページ | 第19回日本テディベア with Friends コンベンション »