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2009年11月12日 (木)

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

 ようやくながらマイケル・ジャクソンの遺作「THIS IS IT」を見てまいりました。一言で感想を言えば・・・「とにかく見ておいたほうがいい」というものです。
 私自身は熱いファン、というわけではないですが、「ビート・イット!」とか「ビリー・ジーン」はかつてバンドでコピー演奏した覚えもあります。ちなみにそのときのヴォーカルは女性にやってもらいました。
 演奏するだけでも大変な曲が多いのですが(特に初期の曲などは、バックを務めるのがなにげにTOTOのメンバーで、聞き逃してしまいそうなバッキング・ギターがスティーブ・ルカサーで、リードはエディ・ヴァン・ヘイレンだったりと、初めからレベルが高い)それを歌い、踊り、のみならず、リハーサルではずっと自分がキューを出し、間奏の入り方やバッキングの演奏の仕方から立ち位置、ライトの照らし方、曲の要所要所のコードの変更、終わりの部分の余韻の持たせ方・・・あそこまで本人が仕切っているとは思いもしませんでした。演出するオルテガ氏は基本を設定するだけで、現場監督はまさにマイケル本人が全部、やっていたんですね、もう脱帽。まさに才能の塊のような人だったんですね。しかも50歳! 50歳にして、あんな激しいリハーサルを100時間も続け、しかも自分だけでなく、全スタッフの動きを把握し、指示を出し続ける・・・彼が常人でないことはわかってましたが、あれほどまでに・・・驚くべき記録です。
 しかも、そんな彼がもうこの世にはない、この映像の最後で「さあみんなで頑張ろう」といってロンドン公演に向けて一同が団結するのですが・・・信じられません。
 その後の報道によれば、ろくに食べ物も食べず、薬だけで生命を永らえていたといいます。もしツアーに入っても、やはりどこかで燃え尽きてしまったかもしれません。そんな恐るべき覚悟と気迫に満ちており、いわゆるミュージックヴィデオのような生ぬるいものではありません。見事なドキュメンタリー映画です。映画としての構成も見事で、残された映像と、本来はやるはずだった演出をうまくつなぎ、どんなショーを目論んでいたか全貌がしっかり分かるようにできているのが素晴らしい。
 そして・・・何よりマイケルについていきます、とすべてをささげているスタッフたち。あの見事なショーが、あそこまで完全に出来あがっていたものが、たった一度も実際にやれないままで終わってしまったミュージシャンたち、ダンサーたち、その他の人たち・・・彼らは「あの日」以来、どうなってしまったんだろうか。それを考えると暗澹としてしまいます。
 とにかく、こういう人と同時代に生きられてよかった、というにふさわしい巨星だったことが改めて実感できました。選曲もまんべんなく、上記の2曲はもちろん、初期のジャクソン・ファイヴの時代から最近まで、網羅されています。が、中心となるのはやはり全盛期の「スリラー」「BAD」アルバムでして、「デンジャラス」以後からは若干という感じ。
 映画が終わると、会場では期せずして拍手が沸き起こりました。マイケルのラスト・ライブに対するもので、いわゆる映画を観終わった後の反応ではありませんでした。私にも、その場の空気がよくわかりました。
 二度と、このようなエンターテイナーは現われないでしょう。せめても、このツアーを一回でも二回でも実際にやらせてあげたかった、とだれもが思える作品です。

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