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2009年7月31日 (金)

スタイルクリエーションズさんのMazzoleni(マッツォリーニ) Gloves

 先日ですが、スタイルクリエーションズ社の滝沢滋社長から「Mazzoleni Gloves ORDER EVENT !! 2009年7月31日 金曜日 17時~19時 レセプション MAZZOLENI GLOVESのダニエラ女史を囲む会 皆さま是非ともご参加ください」というメールを戴きました。そんな次第で、サローネ・オンダータが入る虎屋ビルのほど近く、バーニーズニューヨークの入る交詢社ビルの前にあるサロン・ド・バーグレー(こちらはスタイル社の女性部門です)に伺いました。http://www.mazzolenigloves.com/en/storia.html
 とにかく新しい店に入るのは苦手な小心者の私は、おっかなびっくりエレベーターを上がりまして、ドアを・・・ちょうど小さな覗き窓が開いているのでじろじろと中をうかがい(アホですね)、で、そっと中に踏み込みましたけれど・・・こちらのお店は初めてなんですが、広くはないですが明るくて居心地のいいお店であります。
 で、壁際の棚にずらり、と問題のマッツォリーニのグローブが並んでおりました。見るからに質の良さそうな、丁寧に作った感じのグローブです。
 昨日の靴の話でもそうでしたが、私は手も足も身体も「太くてがっしりしていて、短い」ので、大抵の既製品は長すぎて細すぎる、となります。グローブもしかり。けっこう持ってはおりますが、今までで一応、きっちりとしたフィット感があったのはメローラのぐらいでした。
 そんなわけで、オーダー手袋、かなり興味があった次第ですが・・・ぱっとお会いしたのは滝沢社長ご本人で、「ご体調はいかがですか」と聞かれ恐縮。「いやあ、かえって前より顔が大きくなったかもしれません」と申し上げましたが。で、せっかくなのでグローブを注文・・・いろいろ合わせてみましたが、基本的には女性サイズの方がよさそう、という話になりました。で、色調は、昨日ヒロ・ヤナギマチで頼んだばかりの靴に合わせてやろうか、という魂胆もあってボルドー系の赤茶色いものに。
 実になめらかでいい革です。しっとりしていて、まことに手触りがよろしいです。
 お値段ですが、ぶっちゃけのところオーダーで、デザインやら色やら、裏地の色・材質やら、ステッチの入り具合を選べて、おまけにサインまで入れて貰って3万2000円也、です。これは安いと思いませんでしょうか。というのも、そのへんでちょっと名の通ったグローブは既製品でも3万円ぐらいしますでしょう? しかもなかなか気に入った色がなかったりする。こちらでは、聞いたところ、ペッカリーでもオーダーで4万円台で出来てしまうそうです。こうなったら英国の某社の5万円もする既製を買うのは勿体ない、と思うところです。それも既製品はしょせん既製品、私は常々、ブランドそのものを購入してはいけない、と思っている方でして、物そのものの上質さを買いたい、と念願する人間です・・・貧乏人ですので。なので、こちらのオーダーグローブ、こいつはお薦めです。私はこうなったら、もっと変な色の(?)グローブもゆくゆくオーダーしてみたくなりました。真っ白とかピンクとか真っ赤とか。
 その後、日本酒を少し・・・というかけっこう、いただきまして、ほろ酔いで会社に行きまして・・・ま、あとはそれなりに。ご想像にお任せします。
 ところで、顔見知りのスタッフの皆さまともお話ししましたが、ある方が、私が不覚にもこぼした日本酒をご自分のハンカチでさっと、床のフローリングをぬぐっておられました。まことに申し訳なかったのですが、それよりなにより感心いたしましたところ「お客様の靴の底が汚れますといけませんので」とのこと。
 偉い。いや、なかなか出来ませんです、こういうことは。マニュアルで形式的にはきちんとしているけど、なんか身に着いていない、という接客業の方もけっこう見受けるわけです、世間的には。なんとか星のレストランとかいってもマニュアル的だったりして。そこが、こちらは違いますね、改めてスタイルクリエーションズ社さんの社風といいますか、まあこのところ流行った言い方で言えば「品格」ですね、その良さを感じました。
 うちらのような柄の悪い業界・会社にいますとなおさらそう思います・・・。いや、私が下品・野蛮な人間なだけですけれど。

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2009年7月30日 (木)

ヒロ・ヤナギマチ・ワークショップHIRO YANAGIMACHI WORKSHOPほか。

とうとうですが、ヒロ・ヤナギマチ・ワークショップHIRO YANAGIMACHI WORKSHOPの柳町弘之さんにビスポーク・シューズをお願いいたしました。前にも書きましたが、私と柳町さんは学生時代のバイト仲間でして、あちらが著名なシューメーカーになる前から、また私のほうは服飾史や戦史の本を出すようになる前から、知り合いだった間柄です。http://www.hiroyanagimachi.com/concept/index.html
 さてそれで、私は靴のビスポークというのは初めてでしたが、思うに靴こそ個人あつらえにふさわしいものはないですね。服の類は、まあ少々あわなくてもかっこ悪いだけの話ですが、靴は合わないと健康によくありません、極端な場合、足の病気にすらなります。昔から「見てくれに投資するなら、まずは靴をいいものに」と言います。まったく正論です。しかしながらおいそれとはビスポーク、とはいかない。やはり世界でただ一人、その人だけのためにラストを削るとなると、そのへんのかなり上物の既製靴の4倍とか5倍の値段になってしまいます。
 とうとうこのたび、ようやくそれが実現した次第です。
 ◆  ◆  ◆
 私が履いていたトリッカーズの靴の減り具合と、私の足を少し眺めて、触ってからすぐに柳町さんは「辻元さんの足は・・・」と解説し始めました。いやあ、なんというかお医者さんの診断を受けている感じです。それによると①足長は短いので、通常、既製靴で合わせているサイズだとつま先が余るはず②甲は高く、アーチはしっかりしている。ガースは大きくなるため、ここで合わせるとどうしても既製品では足長の長いものを選ばざるを得なくなる③このため、つま先やかかとがあまくなり、無理に靴ひもで締めつけて履くことになる④それによって摩擦が生じ、かかとや指を痛める・・・ということでした。また、右足のほうが力が入っており、左足の中心がややねじれている、ということで、特徴としては「非常に硬い足で、力が入っている時と入っていない時で大きな差はない」タイプというようなことでした。いずれも、日頃から感じていることばかりで、あっという間に歩き方や足の癖を無抜いてしまいました。
 それから、紙をしいて足の形をとり、そこにいろいろ書き込んでおられましたが、もうそのへんになると素人には分かりません・・・が、おそらく足裏が接地するときの圧力のかかり方などを仔細に分析しておられたのだと思います。
 それから、いろいろと靴の形式や色について打ち合わせ。私が日頃はトリッカーズやチャーチを履いている、ということで、まあどっちかというと硬派路線で、という話になりましたが詳細はまた別の機会に。一応、こちらの得意技であるギリー系の靴、という方向でありますけれど。
 トライアルは来年の1月ごろ、ということで、まあ今のペースで大体、注文してから半年待ちということです。
 そうそう、初めてヤナギマチ・ワークショップを訪れてみたい、という方のために付記しておきますと、注文時に見積金額の半額をお支払いし、残りは受取時に、ということでありまして、カードもOKです。
 ◆  ◆  ◆
 帰りにミッドタウンに寄りまして、火龍園で食事(ここはいつでもうまいですね)、それからぶらぶらお店を見て歩きまして・・・ビームスでGENTLEMANという洋書を見かけ、妻の「イラストの資料になるかも」という声もあって購入。これはそもそもドイツで出版されたようですね。ああ、日本の雑誌の元ネタかしら、というような記事満載。それから私が自分の本に書いたようなネタ「ネイビーブレザーと軍艦ブレザー号」とか「モントゴメリーのダッフル」とか、「ウェリントン公のブーツ」といった話も載っております。
 さらにリチャード・ジェームスに寄って、目の覚めるようなアズーロ、というべき晴天の青色、紺色じゃなくて水色でもなくて、まことに美しいコバルトブルーのスーツを発見。あまりにいい色なので迷った挙句、注文しました。生地はロロ・ピアーナのリネンとか。
 とまあ、そんなこんなで帰宅しましたが・・・今日じゃなくて良かった。
 今日30日は、停電で京葉線が止まってしまって大混乱していたようですね。私は浦安市民ですので・・・先日はメトロ東西線も故障で止まりましたし。このへん、もっとしっかりしていただきたいです、電車。
 

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2009年7月 8日 (水)

MW(ムウ)

 手塚治虫のマンガを原作とした映画「MW(ムウ)」を見てきました。原作は手塚作品の中でも際立って異色なピカレスクもので、MWというタイトルの真意もいまだあきらかではない、という伝説的な作品です。今年は手塚先生の生誕80年にあたるそうであります・・・しかしそうなると、まだまだお元気であっても全く不思議じゃないんですね。ということで、アニバーサリー映画なわけですが、こういう原作があるものの場合、原作を知っている人と、知らない人の感想はどうしても異なります。
 今回は、手塚治虫ファンクラブ会員である妻はもちろんのこと、私も原作漫画を読んでの上での感想なんですが・・・「これはMWなの?」というのが率直な感想ですね。
 まあ大づかみに言って、①米軍の毒ガス兵器MWというものがあって②その生産をしていた日本の孤島で毒ガス漏出事故があり島民が全滅し③生き残った少年二人のうち、一人が銀行員、一人が神父となって④その銀行員の方が、事件を隠ぺいした日本政府や関係者に復讐を果たそうとする――という骨の部分だけは、原作と映画は同じです。逆に言いますと、この「骨の部分以外は全くの別物」というぐらい、改作されております。まあですから、事実上、原案・手塚治虫だけど全くの新作、というぐらいのつもりでご覧になるべきだと思います、原作ファンの皆様の場合は。実際、主要な登場人物もみんな名前からして変えられており(主人公も結城美知夫→美智雄、賀来巌→賀来裕太郎など)そもそも同じものではない、という意図があるようです。
 特に原作漫画のいちばん大事な特徴は、生き残った銀行員と神父の二人は、同性愛者であり、愛し合っている、という点にあります。それで、銀行員が女たちを口説いて利用した後、平気で捨てるようなところも、神父が苦悩しながらも銀行員の犯罪に手を貸し続けてしまう点も、わかりやすくなるわけです。また、原作では米軍の高官にも銀行員が色仕掛けで接近するわけですが、このへんも同性愛という前提がありました。そのへんが、この映画では同性愛者という前提をカットしています。それで話としてはすっきりするのでしょうが、特に銀行員と神父の関係がどうしても不自然にみえます。
 それからもう一つ、これは私の仕事上からの感想かもしれませんが、架空の新聞社が重要なかかわり方をして出てくるのですが、なんか変な感じがしました。与党総裁候補の政治家までかかわってくるような疑惑の大ネタを、そのへんの部内の会議で使うか使わないか決めるなんて考えられませんね。
 秘密兵器なのに、米軍の管理エリアではどこに行っても、でかい文字で「MW」と大書してあるのもすごく変です。
 しかし、もしあれをMWとして見ないで、全くの新作の犯罪映画として見た場合はどうだろうか、と。すると、少なくとも前半は非常に面白いのじゃないでしょうか。ことに出だしのタイでのロケで撮った部分はスケールが大きくて非常によく出来ていました。しかしちょっと、肝心のクライマックスになるほど尻すぼみの感も・・・。
 それからこれも個人的感想ですが、主人公の勤める銀行が東京駅前OAZOだったり、最後のシーンがサンケイビル前だったり、とにかく大手町に勤める私にはおなじみの場所が多くて、なにやら「ご近所の話」のような親近感がわきました。
 主人公役の玉木宏さんは実に存在感があり、いい演技をしていると思いました。沢来刑事役の石橋遼さん、牧野記者役の石田ゆり子さんも熱演でよかったと思います。
 いっそのこと、あそこまでいじくるなら、MWは男MANと女WOMANを意味していて、あの毒ガスを吸うとみんな恋愛対象が逆転し同性愛者になってしまう、というような話にでもしてくれればよかったのに、と思います(笑)。それすごいですよ、MWを使用すると、結果として人類をみんな同性愛者にしてしまえる、という・・・いや、これではメル・ブルックスのコメディーになってしまいますか。それならMWは米軍じゃなくてナチスの秘密兵器だった、という設定にしないといけないかも(ブルックスの作品には必ず①同性愛②ユダヤ人③ナチスが出てきますから)。
 

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2009年7月 3日 (金)

アレッポせっけん、アラン・フィガレ

 『男は、なぜ缶コーヒーが好きなのか?―“違いのわかる女”の男と接する正しい方法』 (リュウ・ブックス アステ新書) (姫野友美著)という本を以前に読みまして、非常に面白かったのですが・・・つまり一般論として「なるほど。なるほど」と思って大いにうなずきながら読んだのですが、これ要するに、男というのは食事とか衣装とか、その他の洗剤やら薬とか、なんによらず「あまりこだわらない」傾向が強くて、一度決めたことをいつも繰り返す・・・たとえば「昼は○○庵のお蕎麦」と決めると、来る日も来る日も、というのが多いのだとか。で、そういう日常の些事は無視して、仕事に邁進するのが典型なんですと。とりあえず「缶コーヒー」ばかり飲むのもそういう行動である、と。

 いうわけですが、私は自分が全く当てはまらないのに気づいて、笑ってしまったのでもあります。まず私はちっとも仕事に邁進しません(笑)。それに私は飲み物でも食べ物でも、次々に替えていかないとダメ。よほどの気に入った処でない限り、同じところにはむしろあまり行かないぐらい。飲み物も缶コーヒーはまず飲まないですが、それ以外でも毎回毎回、違うものをわざわざ探します。

 石鹸とかシャンプーも次々に替えており、石鹸については世界各国いろいろ試しましたが、今のお気に入りは「アレッポせっけん」というシリアから取り寄せている天然石鹸です。こいつはいいですよ。マルセイユ石鹸などと似ているが、もっと純度が高いように思いますが。シャンプーも散々、いろいろなものを試し、実はドイツ製の「サイムスキン・シャンプー」が気に入って、これをメインにするつもりだったのですが、今年3月に日本から撤退してしまった。残念です・・・本当にいいもので、病院にまで持ち込んで、入院中もずっとこれを使っていました。これの弱点は、1本で2万円前後という価格でしたので、ちょっと日本では定着しなかったか。今のところ、次は           WENというブランドのものを使ってみようかと思っております。もっとも、アフリカ・ガーナのシャンプーもなかなか捨てがたい。

 こんな人間ですので、「いつも同じ」なんてこともなければ、「ものにこだわらない」こともないのだが、その一方で、「こだわっていることを知られたくない」とも思う。このへんが天の邪鬼ですかね。よく「自分はこんなにこだわっているんです」と言いたがる人もいるが、あれはまた嫌い。

 先日、あるお店の女性店員さんと会話したときなど、「あら、素敵なカフリンクスですね」といわれ「ああ、これはノミの市で投げ売りだったもので安もんですよ(一応、本当はイタリア憲兵隊の特製カフスなんだが言わない)」「緑のシャツもいい色ですね」「こいつはそこのハロッズで売れ残ってたんですよ、人気がないみたいで(いや、すごく高かったんですけど)」「おしゃれな方はやはり麻のチーフなんですね」「ああ、これはね、朝、これしか見当たらなかっただけ。いつもそのへんにある普通のハンカチを突っ込んでますよ(それは割と本当ですが)」「コンビシューズもいい色ですね」「ああ・・・いやね、白い革が足りなかったんじゃないかな(もう無茶苦茶)」「それに、茶色のスーツがダンディーですね」「いえね、最近、茶色を着る男は仕事が出来ない、とかいう本が出回っているようなので、わざと茶色を作ったんですよ(そんなわけないです、気にもしないですがわざわざは仕立てません)」・・・・みたいな会話をしました。

 丸の内のアラン・フィガレさん、変なことばっかり言ってましたが済みません。本当は見事にこだわってます、いろいろ。しかし「靴の爪先を毎日ポリッシュで磨いてます」みたいなことは決して気取られたくない。それは野暮いです。

 にしても・・・アラン・フィガレ、どれもこれも発色がきれいで、いいですよ。

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2009年7月 1日 (水)

「ねんりん家」のバウムクーヘン。

ということで今年も後半戦。なんだか病気やらなんやら、振り回されて終わってしまいました・・・。しかし次の書籍の準備は一応、前進しております。これもなかなか亀の歩みとはいえ。
 政府がなんかごちゃごちゃやるのやらないのと言っていますが、選挙したらどうなんでしょうか。もう瑣末な話はどうでもいいような気がしますけれど? 某知事の動向も取りざたされますが、私はよく存じませんのでなんとも。地元の県民の皆さんはあれで納得されているのかしら、とも思います。
 ◆  ◆  ◆
 まあそんなことはどうでもよろしく、今週はなかなか個人的にいろいろ多忙でして。ある方の新居を訪問したり、逆にある方が拙宅においでになったり。
 そんななかでひとつ、活躍してくれたのが「ねんりん家」のバウムクーヘンでありました。といって、ご存じでしょうか。http://www.nenrinya.jp/「銀のぶどう」や「東京ばな奈」で有名なグレープストーン社の比較的新しいブランドだそうです。
 東京駅の大丸に行くと、食品売り場の前に長い列が延々とできています。これ、年中いつに行きましても、365日、ねんりん家のバウムクーヘンを求めるお客さんの長い列になっているんですね。常にどんなに少なくとも10人以上は並んでいます。
 私は妙に人気のあるものは、斜に構えて嫌うような天の邪鬼なのですが、先日、「これだけいつも列があるのなら・・・並んでみるか」とできごころで買ってみました。
 確かにいいんですね。しっとりしていて、ちょっと普通にバウムクーヘンと言っているパサパサしたものとは別ものな感じです。うまいです。まあ極上ですね。
 ということで、最近はお使い物とか、贈答とかにここのバウムクーヘンの大きいもの、小さくカットしていない30センチ四方もありそうな大きなものを使っています。まあ首都圏にも何店もあるわけじゃなく、羽田空港では東京土産という扱いだそうで。
 いや、なかなかのものです。ついつい太っちゃいますけどね・・・。
  

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