« ウォーリー | トップページ | タミヤプラモデルファクトリーと、うちの本 »

2008年12月20日 (土)

地球が静止する日

キアヌ・リーブスの新作「地球が静止する日」を見ました。共演はジェニファー・コネリー。1951年の名作SF[地球の静止する日」(なんと邦題が一字違いです)のリメイクです。話は1928年、というから第一次と第二次世界大戦の間の短い平和な時代、カラコルム山中で一人の登山家が宇宙から飛来した謎の物体と遭遇するところから始まります。
 それから数十年後の現代、科学者のベンソン博士(コネリー)は突然、合衆国政府の依頼で宇宙から迫る遊星の調査に加わることになります。しかしそれは遊星ではなく、意志をもった宇宙船で、中から現れたのは人類そっくりの異星人クラトゥ(リーブス)でありました。全身が銀色の巨大なロボット「ゴート」を従え、圧倒的な科学力を持つこの異星人は、はたして平和の使者なのか、それとも侵略者なのか・・・。
 ということですので、戦後間もない時期に作られたオリジナル版と大筋は同じなのですが、前作との大きな違いは、オリジナルのクラトゥは基本的に地球人の核戦争をやめさせようとやってきた善意の異星人だったのに対し、リーブスの扮するクラトゥは何を考えているのかわからないところです。実際、彼の立場は一種の審査官とか裁判官で、地球人というものが生存に値するか、それとも絶滅させるべき劣等種族なのかを見極める使命を帯びているところであります。その一存で「処刑」が始まるのに、何も知らない合衆国政府は愚かな行為を繰り返すんですね。
 前のオリジナルが米ソ冷戦を思わせる設定でしたが、今回も時代性があり、明らかに人類の文明の行き詰まりを意識した内容になっています。そして、今の文明を引っ張ってきたアメリカというものへの批判的視点も感じます。
 いろいろ興味深いところがありましたが、クラトゥが「人類の指導者に会いたいと思ったが拒まれた」というと、ベンソン博士が「あら、あの人たちは違うのよ。本当の指導者に会わせるわ」といって聡明なノーベル賞学者に引き合わせます。「あの人たち」とは合衆国政府の大統領とか国防長官とか、役人たちです。彼らは自分たちが地球の指導者で権力者だと思っているが、「あの人たちは違うのよ」というわけです。
 本作では、ベンソン博士の夫は中東で戦死したことになっていますが・・・このへんも含みがあるところです。
 ゴートは前作で未来型ロボットの典型として有名になりました。1951年ですから衝撃的だったのも当然です。今回も基本的にオリジナルによく似た姿ですが、人類に攻撃を仕掛けるやり方はまことに意外なやり方です。
 キアヌ・リーブスが得体のしれない雰囲気で異星人そのものに見えます。コネリーもそろそろ40近いと思いますが相変わらず魅力的です。その連れ子役でウィル・スミスの実子が出演していますが・・・うまいんですけど、個人的にはちょっと邪魔だったかな(?)。まあそういう役どころなんで仕方ないですか。
 おそらく私としては今年最後の映画になると思いますが、ヒューマンなドラマだったオリジナルとはまた違う味で楽しめました。

|

« ウォーリー | トップページ | タミヤプラモデルファクトリーと、うちの本 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/122224/43473128

この記事へのトラックバック一覧です: 地球が静止する日:

« ウォーリー | トップページ | タミヤプラモデルファクトリーと、うちの本 »