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2007年12月 1日 (土)

平井イサクさんの訃報

12月である。いやあ早いもの・・・というのが誰しも口癖だろうが、けっこういろいろあって私は、すごく早かったとも感じていない。
 しかし、つい3,4か月前には「天皇」だの「女帝」だのいわれて、人生の絶頂を謳歌していた夫婦が今では塀の中、なのだから人生の有為転変きわまりない。
 平穏で、あっという間に時が過ぎました、というのは非常にいいことで、実際には人生なにごとも急激に変化することもある。
 いつまでも、同じようなことを言っていてはいけないのだろう、と思うのである。
 ◆  ◆  ◆
 「平井 イサクさん(ひらい・いさく=翻訳家、本名平井以作)が30日、胸膜炎で死去、78歳。通夜・葬儀は故人の遺志により行わない。喪主は妻敏子さん。マクリーン「ナヴァロンの要塞(ようさい)」、ガードナー「奇妙な花嫁」、クラーク「火星の砂」など多数の訳書がある」(朝日)というのを見つけた。平井イサクさんの翻訳にはさんざんお世話になった。なにしろ早川文庫のアリステア・マクリーンはほとんど平井さんの訳だったと思うし、ほかにも海外の戦記物文学の訳出が多い方だったと思う。
 実際のところ、歴史上の知識、特に第二次大戦ものなど当時の組織や兵器などの翻訳となると、基礎教養がない人がやると散々になってしまう。ある翻訳で「ドイツの高速戦艦シャカーン・ハースト」などというのを見たことがある。おそらくドイツ海軍の知識に乏しい人だったのだろう(もちろんここはシャルンホルストとしてくれないと通用しない。英語読みではどうであれ、日本人にはドイツ系の名前はドイツ語で輸入されている)。平井さんの訳にはそういうことがなく、というか、平井さんの訳で覚えたことが多々ある。たとえばドイツ軍の機関銃、おそらくMG34のたぐいだろうが、連合軍兵士が「シュパンダウ」と通称していたなんてのは、小学生のころに平井さんの「ナヴァロンの要塞」を読みふけって仕入れた知識である。それよりなにより、私の詩集に「ナヴァロンの秋」というのがあるが、これもその影響であるのは言うまでもない。私にとっては映画「ナバロンの要塞」よりも、平井さんの訳した「ナヴァロンの要塞」のほうがなじみ深いのである。
 

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