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2007年5月31日 (木)

パイレーツ・オブ・カリビアン3 アット・ワールズ・エンド

 「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの最新作「アト・ワールズ・エンド」を見てまいりました。「世界の果て」というものものしい副題どおり、はっきりいってこれまでの痛快娯楽作品という色彩から、なんだかけっこう壮大な、そして最後はなんだかロード・オブ・ザ・リングのエンディングすら思い出させる、ちょっと物悲しいような幕切れには驚かされます・・・。
 物語は、前作「デッドマンズ・チェスト」でクラーケンに呑み込まれ、この世をさってしまったジャック・スパローと、それから前作のラストで唐突に復活した、一作目の悪役バルボッサがどうなるのか、というところから始まります。して、前作で失業者にまで落ちぶれていたノリントン代将が晴れてアドミラル(提督)に昇進、というのも前作で海の悪魔デビー・ジョーンズの心臓をいれた「デッドマンズ・チェスト」をまんまと手に入れ、ジョーンズの幽霊船フライング・ダッチマン号を見事、英海軍の支配下に収めてしまった手柄を評価されてのことであります。
 ということで、幽霊船まで手なずけて海洋支配を完成させようと目論む悪辣なベケット卿と、それに追い出されていく海賊たちの最後の戦いが迫っていく・・・のであります。
 で、なんとなくここまで引き伸ばしになっている、ウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)とエリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)の恋の行方はいかに。これもまた、なかなか思うに任せず意外な結末に至るんですが。
 それからまた、二作目から登場の人物、ただのチョイ役かと思っていたら、その後のお話では大変なキーを握る人物だったりして、このへんも見てのお楽しみ。とにかく、なかなか前二作のテイストとは違って、能天気なギャグ映画じゃなくなっております。
 チョウ・ヨンファ演じるシンガポールの海賊もよいですが、こっちは案外に・・・まあ、いいでしょう。
 海戦シーンが今までになく壮烈、帆船時代の砲撃戦の模様を髣髴させるという意味では、ガチンコ勝負だった「マスター・アンド・コマンダー」なんかよりよっぽど上。こいつは油断できません、海洋ものファンや艦船マニアの方も必見じゃないでしょうか。
 それから、なんといっても、本当に登場するのがキ-ス・リチャーズ! あのローリング・ストーンズのギタリスト本人です。ジャック・スパローというのはそもそも、キース・リチャーズの雰囲気を真似して作り出されたキャラクター。ここに本家が登場ですから引き締まること。スパローの父親という役柄で出てくるのですが、はっきり言って共演するシーンではジョニー・デップも遠慮がちというか、かすんでいます。しかもカメオ出演、といいながらかなり長いです。おまけにギターまで演奏してくれます。さらに前後のBGMに入っているエレキギターも彼でしょう。予想したようなちょっとした出演ではないのでファン必見。
 なにしろ3時間もの大作です。力の入り方は半端じゃなく、これまでの二作のイメージを良くも悪くも大きく裏切るというか、相当に驚かされました。今までの延長と思ってみるとかなり違うと感じる人もいるのでは。
 あるいは今回は本気でアカデミー賞狙いもあるのかしら、とも。一作目は明らかに、あれで打ち切りになってもいいような終わり方で、まったくの肩のこらないコメディーでした。それがここまで大きな話に成長するとは、二作目で予想した展開も大きく上回る大風呂敷ぶりに脱帽しました。
 ちょっとスパローの出番は少なめでしょうか。しかし全体が3時間ですから。
 見事な海洋映画でして、劇場で見ないとね、これは。
 
 

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2007年5月23日 (水)

ビリーズ・ブートキャンプ

なんでもリチャード・ギア主演で「ハチ公物語」を再映画化するという。なんでまた? それにしても日本の映画のリメイクによく使われるギアであるが。
 そういえばついでに、「私は貝になりたい」がこれまた再映画化、主演はSMAPの中居君だという。これまたなんでまた今頃?
 なんかこう、企画がないのでしょうねえ、最近の映画界。
 ◆   ◆   ◆
 最近、面倒くさいので政治ネタは書かない。面倒というより、もう日本人に民主主義だの政治だのかたる資格はない、もうどうでもよいのじゃないかこんな国、という気分である。
 ではあるが、「今夏の参院選で自民党からの出馬が確実視されている丸川珠代元アナ(36)。安倍首相に「美しい国づくりを手伝ってほしい」と言われ、「光栄に思う」と舞い上がっていたが、周囲の誰もが「そもそも、なぜ自民党なのか」とアキレ顔だ。というのも、丸川はこれまで、安倍政権の目指す「美しい国」とは正反対の主張を続けてきたのだ。たとえば、慶大教授・金子勝氏との対談本「ダマされるな!」(03年)では、イラク問題についてこう言っている。「いったいアメリカの愛国心って誰の役に立っているのでしょう」「アメリカ国民には、自分たちの仏(ブッシュ)が信じるに値するものかどうか、よく考えていただきたい」「自衛隊まで派遣した我々日本人のほうが、よっぽどオメデタイと思われてたりして」安倍が継承する小泉改革についてはこうだ。「規制緩和を進めれば、激しい競争が起きて、社会は一部の大金持ちと、たくさんの貧乏人に分かれてしまうのではないか。年金改革や医療改革を進めれば、給付が減り、負担が重くなって、ますます将来の不安が大きくなるのではないか」 その通りのことが現実に起きているし、丸川には民主党も打診していた。それだけに、ますます「なぜ?」なのだ」(日刊ゲンダイ)にはその通りだと思った。なんでテレビ朝日から自民党かねえ。
 ま、そもそもなんの考えもなく、偉くなりたいのでしょう。もちろん、なにかをなすには力も要るし名前も要る。が、それにしても、一般国民がみんな迎合主義の烏合の衆となっているときに、またその手合いの人間を国会に送り込むなど、・・・まあどうでもいい。
 日本人に民主主義など、しょせん無理なのだ。自分の意見をもてない、学級会のたびにみんなの顔色を見て、多数決の挙手をしていた人間ばかりである。
 ◆   ◆   ◆
 ビリーズ・ブートキャンプというのがある。試しにやってみたが、4日目にして腹筋が出てきた。体重は2キロほどの変化だが、体脂肪が明らかに低下している。
 指示通りにちゃんとやれば、効果があると思う。何事も、こういうものは、云われた通りにやらないといけない。

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2007年5月22日 (火)

ゲゲゲの鬼太郎

ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ、みんなで歌おうゲゲゲのゲ~というあの懐かしい歌をそっくりそのまま、それにタイトルバックの人魂が飛び交う墓場までアニメのまま、という展開に驚いた人も多いのでは・・・遅くなりましたが、映画「ゲゲゲの鬼太郎」を見てきました。
 ハーフであるウエンツ君の鬼太郎、原作のイメージとはまるで違うながら、どこかなげやりでナイーブ、そして浮世離れ(それは当然か)した感じはなかなか、2007年の鬼太郎と思わせます。
 誰しもが原作と違うと言っていちばん違うのでは、と思うのが田中麗奈の猫娘。まあはっきり言って美人すぎ、なんですが、しかし実際に見てみるとこれもなかなか。つりあがった彼女の眉毛、確かに猫娘風でもあって、しかしあれほどの美形なら、なんで鬼太郎は冷たいのだろう、と不思議に感じられるのは私だけか?
 ネズミ男は見事。北海道の劇団から出てきた今泉なんとかいう人ですよね、今、人気上昇中の。あの人はすごい。
 狐の親玉を演じるちょっとクールな男がなかなかカッコイイのだが、劇団系の人で、「レ・ミゼラブル」でジャン・バルジャンをやるようなすごい人らしい。
 井上真央の演じるヒロインも魅力的だし、その他の人物も好演だし、まあそういうことで悪い人はいないのだが・・・しかし。
 なんでこう、主役級でなく脇役級でこんなに豪華メンバー、大河ドラマのようになっているのでしょうかこの映画? 西田俊行、谷啓、イッセー尾形、竹中直人、モト冬木・・・なんて人たちがほんの数秒しか出ない役で登場するのはどうしたことか。
 間寛平の子なきジジいとか、中村獅童の天狗とか、小雪の狐の神様とか、とにかく有名人がずらずら出てくるのだが、「え、これだけ?」と驚くのが本作のいちばんの見所というような気もします。声優でしか参加していない人にも意外な有名人がいたりしますが、それにしてもなあ、と。
 面白いです、なんかこうモダナイズされた鬼太郎。違う、と思う人もいるかもしれないが目玉オヤジが3Dで、しかも声はいつものままで、というのだけでも感涙mのじゃないでしょうか。現在のCG技術の進歩にただ感謝、であります。
 本作中で感動を呼ぶのが、ちょっとオーラの泉のような、というか、死んだ父親を尋ねて子供たちが黄泉の国まで行くシーン。あそこは、今時のスピリチュアルな感覚を感じます。
 にしても、利重剛・・・久々に見ましたが、なぜか安倍総理を(より一層)情けなくしたような風貌。総理の影武者が務まるのでは、と思った。
 とにかく娯楽作品でよけいな理屈は要らない。面白かった、という感想で十分であろう。

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2007年5月17日 (木)

俺は、君のためにこそ死ににいく

 とにかく、予告編で見てしまった三式戦「飛燕」の勇姿、そして米軍独特の「両用砲」のすぐ脇を、主翼を失い炎上しながら突っ込んでくる一式戦「隼」の痛ましくもリアルな姿。もうあれだけで「話がどうだろうが、映画としての出来がなんであろうが、万難を排して見たい」と思ったのが、映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」である。
 ゆうべ、見てきましたが・・・すごいです。まず空戦シーン。これはもうすごいです。ファン必見。残念といえば少し短いことかな、と。もうあと10分ぐらい見たかった。エセックス級とおぼしき米空母の甲板にひしめくF6Fとコルセアの列線。そして轟々と発進してくる護衛戦闘機の群れ。それが襲いかかる先には、爆装してほとんど回避行動も出来ない隼。直援するには数が少なすぎる飛燕。舞い飛ぶ曳光弾に高角砲射撃のどす黒い煙、VTヒューズのまばゆい炸裂、次々に流れていく日本の若者の血、こときれて墜落していく長い煙の尾・・・おそらく、米軍側撮影で公開されているカミカゼの映像を参考にしていると思いますし、見たことがあるようなシーンもあるので、そっくり再現しているところもあるのかも、と思いましたが、とにかく壮絶です。
 一言で特攻隊は悲惨、といいますが、かくも最新の技術で視覚化したのはそれだけですごいことです。今までも特攻隊ものの名作映画はありましたが、やはり最新のCGと模型撮影の技術は・・・すごいの一言。
 それから、出撃までの手順というか、出陣式の模様。これも、ここまでしっかりと再現している映画ってのは今までないと思います。別杯をくみ、皇居を遥拝し、それから隊ごとに最後の打ち合わせをし、主翼に足をかけてコクピットに乗り込み・・・。将校は飛行服のベルトに軍刀をたばさみ、女学校の生徒に見送られて離陸していく・・・いやもう。見てきたようなというか、現場を体験したようなというか。
 一つ一つのディテールが非常に執念を感じます。一昨年の「YAMATO」にもそういう感じを受けましたが、その結晶でしょうね。出演者も所作からなにから完璧というか、軍人、特攻兵に見えましたね。
 その点でちょっと弱いと感じたのが、昨年の「出口のない海」だったのですが。
 出演者は、もう熱演しております。つべこべ誰をどうこうと申しません。
 また、ストーリーについては、多くの若者を見送ることになった食堂のおかみさん、鳥浜トメさんの逸話は有名なものであり、ご承知の人も多いだろうし、もう見ていただくしかありません。まずもって、なにがどうであろうと、まともな日本人なら涙腺ゆるみ、号泣する人も不思議ではなし。まったく実話そのまま、ではなく限られた登場人物にエピソードを割り振っているとはいえ、基本的には実話ベースなので、いいとか悪いとか、泣けるとか泣けないとか、そういう感想は愚かといえましょうから、申しません。
 とにかく、見ていただくしかありません。ぜひ、ご覧ください。石原慎太郎さん脚本ということで、色眼鏡で見る人もいるかもしれませんが、実際、イデオロギー的な色彩もほとんど感じられず、またそういう趣旨もそんなに強いとも思えません。鳥浜さんから取材した内容をきっちり脚本としていると思います。
 あえていうなら、「イスラムの自爆テロと特攻は全く違う、こちらは命令による軍事作戦だったのであり、愚かな若者が洗脳されて行ったのではない」というメッセージは強く打ち出されております。
 その意味合いで、特攻の父と呼ばれる大西瀧治郎提督と、特攻第一号たる関行夫海軍大尉の逸話が冒頭に出てきますが、これも興味深いものでした。
 関大尉のシーンは本当に短いのですが、的場浩司が渾身の熱演をしております。ここもいいところです。決して出来上がった軍神などではなく、「私なら・・・(特攻などしなくともちゃんと、爆撃で戦果をあげられるのに)」という言葉を何度も口に出しそうになりながら、数秒、煩悶する、あのシーンはいいです。
 特攻は、主に政治的な理由から行われたもので、最終的には軍事的成果ではなく、日本の降伏条件を引き出すためのものだった、という描き方が非情ではありますが、随所に出てきます。
 その通りだったのでしょう。しかし、特攻隊が頑張りすぎ、また硫黄島の守備隊が頑張りすぎたので、恐怖にかられた米国に原爆を落とされたと言えば、そういうふうにも言えましょう。
 多くのことを考えさせられます。ぜひご覧を。

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2007年5月 2日 (水)

たちの悪い風邪に沈む・・・。

随分と長いこと更新が途絶えているな、とお思いの向きもあるかもしれないが、実はかなりたちの悪い風邪をひいた。先月の20日ごろに発病し、21日に映画「クィーン」を見たときには、まだちょっと喉がえがらっぽい、という程度だったが、翌日には完全に咳き込み始め、24日には発熱のためとうとう会社も病欠してしまった。以後、一進一退しつつ、とにかくしつこい風邪で治りが悪く、今日あたりになってようやく軽快したけれど、まだそれでも声が変である。完全に2週間が無駄になってしまった。妻にもうつしてしまい申し訳ないことである。
 4月は暖冬の後だというのに今度は真冬並みの寒さであった。とてもじゃないが体がついていかない。会社でも風邪引きがにわかに流行、どうも職場で感染した模様。
 ああ、時間がもったいない・・・いや、ちょっとお休みせよ、という天の声かもしれないが。
 というのも、けっこう、このところは仕事の話があって、公私共に。原稿を書かねばならない用事が随分とあって、なかなか大変なのである。
 ま、それも慶賀なことではあるが。なにも声がかからないのがいちばんいけない。
 日本現代詩人会という詩人団体の、理事の改選期をむかえて、なぜかその投票管理委員というのまでやらされることになった。もちろん、なんという仕事でもなく、集まった投票用紙を管理して、当日に開票するだけの雑用である。なんらの役得も権限もない。
 が、そんなんでも、やるとなると面倒くさいものである。無責任なことは出来ないし。開票日は仕事の前にやることになるし・・・当然ながらその後は夜勤である。
 そういえば、風邪が発病する直前に例の長崎の市長銃撃事件があって、あの日は我ながら非常に厳しい仕事となった。いやもう、8時ごろに突発事件発生というのは、9時すぎに最初の締め切りを迎える新聞社としては致命的にまずい時間帯であって、もうそれはイラク開戦以来と言う感じの大騒ぎで、けっこう、あのダメージというのが後で効いた可能性も高いのである。
 意外にちゃんと仕事しているのかもしれない、自分。
 

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