2019年12月12日 (木)

ハプスブルク展(上野・国立西洋美術館)

Photo_20191212195501 開催中のハプスブルク展を観ました。

Photo_20191212195502 神聖ローマ帝国の皇室として君臨した同家秘蔵の名品を紹介。西洋甲冑4領の精緻な細工に圧倒されます。

Photo_20191212195503Photo_20191212195504 Photo_20191212195501 歴史の本でよく見るルドルフ2世の肖像が縦17㎝しかない小品で、マリー・アントワネットは逆に2・7mもある大作であることに驚きました。上野の国立西洋美術館で126日まで。

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2019年11月30日 (土)

自衛隊音楽まつり(令和元年度 代々木第一体育館)

Photo_20191130203201 自衛隊 #音楽まつり#代々木第一体育館)を見ました。ゲストとして初出演のドイツ連邦軍参謀軍楽隊。ベートーベンの「ヨルク軍団行進曲」を聴いて、そのホンモノ感に圧倒されました。海自東京音楽隊もベートーベンのメドレー。凄腕のピアニストの演奏が見事なものでした。Photo_20191130203203 Photo_20191130203202 Photo_20191130203204

ドイツ参謀軍楽隊と並んで登場したゲスト楽団のベトナム人民軍総参謀部儀礼団軍楽隊。こちらも初出演でしたが、熱演でした。

冒頭、山本朋広 防衛副大臣があいさつされました。Photo_20191130203301 Photo_20191130203205 Photo_20191130203302 Photo_20191130203202 Photo_20191130203303

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2019年11月20日 (水)

【映画評 感想】ブライトバーン/恐怖の拡散者

Photo_20191120180001 「ブライトバーン/恐怖の拡散者」Brightburnという映画を見ました。ブライトバーンというのは、アメリカ・カンザス州の架空の地名です。ここで興味深いのは、あのスーパーマンの出身地、つまり宇宙人である彼が飛来し、育った土地が、同じカンザス州のスモールヴィルという町とされていることです。

 

この映画のタイトルが、あくまでも「ブライトバーン」であることが意味深いです。つまりこの映画の主人公は、他の誰でもなくブライトバーンという土地、あるいは状況そのものである、ということ。なぜ、ブライトバーンでは、スモールヴィルのようにはいかなかったのか? そんな意味が込められているのではないでしょうか。

 

ちなみにブライトバーンを略すればBB。本作の主人公ブランドン・ブレイヤーの頭文字もBBです。やはりブライトバーン=主人公、なのです。

 

スーパーマンにおいては、異星人である彼をクラーク・ケントとして育てたケント夫妻が、非常に徳が高く、素晴らしい人物だったことが重要でした。ジョナサン・ケントは息子クラークに早くから自分の特殊性について教え、将来を案じて「その力は隠さなければいけないよ。お前は特別な存在であり、人々はお前を恐れるだろう」と諭します。マーサ・ケントは「必要とされた時は、あなたの力を人々のために使いなさい」と言います。要するに、実はケント夫妻の器の大きさがスーパーマンを生んだのであって、単に彼が傑出した超能力を持っているだけでは、あのスーパーマンにはならないかもしれない。ひょっとしたら、超人的な能力を悪用したヴィランそのものになってもおかしくはなかった、という視点です。

 

スモールヴィルでは安定した人間関係に恵まれ、クラークは友人たちとの交わりの中で、地球人としての善良な心や、能力を隠して「うまくやっていく」方法を身に付けて行きました。しかし、町の人々、学校や級友たちとうまくいかなかったら、どうだったでしょうか。今回の作品ブライトバーンの主要なテーマは、ここにあります。

 

製作は「ガーディアンス・オブ・ギャラクシー」シリーズの監督ジェームズ・ガンで、脚本のブライアン・ガンとマーク・ガンはジェームズの弟と従弟という関係です。「ガーディアンズ…」のリーダー、ピーター・クィルも異星にルーツがありながら、地球で普通の地球人として苦労して育った、というキャラクターでした。こういう「かぐや姫」型の人物がひねくれてしまい、悪人として成長してしまったらどうなるのか、というところを追求してみたのが本作のテーマのようです。

 

【ストーリー】2006年のある日、カンザス州の田舎町ブライトバーンに何かが墜落します。長年、子供が生まれず悩んでいたトーリ(エリザベス・バンクス)とカイル(デヴィッド・デンマン)のブレイヤー夫妻は、墜落した異星からの宇宙船に、赤ん坊が乗っているのを見つけ、ブランドン(ジャクソン・A・ダン)と名付け、事実を隠して育てます。

 

12年が経過し、ブライトバーンの学校では一番の優等生として成長したブランドンですが、田舎の学校では浮いており、必ずしもうまくいっていません。そして、12歳の誕生パーティーで彼の奇行が始まります。叔母メリリー(メレディス・ハグナー)とその夫ノア(マット・ジョーンズ)を交えた席上で、12歳になったお祝いとして、ノアが一丁の猟銃をブランドンにプレゼントしますが、カイルは、まだ子供だから、と取り上げてしまいます。するとブランドンは激昂し、「それを渡せ!」と叫びます。それまで反抗したことがなかったブランドンの突然の急変に、トーリとカイルは驚愕します。

 

その夜、ブランドンは無意識のうちに納屋に行き、チェーンで厳重に閉ざされた地下室の扉をこじ開けようとします。そこには、カイルが隠した宇宙船の残骸がありました。

 

ブランドンの部屋で、女性の肉体、特に臓器の写真を見つけたトーリは、ブランドンに異常性があることに気付きますが、ブレイヤー夫婦はうまく息子を導くことが出来ません。むしろ程度の悪い性教育めいたことをカイルから示唆されたブランドンは、以前から彼が好意を寄せているクラスの女子ケイトリンに異常な執着を示すようになります。

 

学校の体育の授業で、ケイトリンから拒絶されて倒れたブランドンは、怒りにかられて彼女の手の骨を砕いてしまいます。学校から停学を申し渡され、警察沙汰になりそうな雲行きの中で、パニックに陥ったブランドンは嘘をつくようになり、徐々に凶暴性を発揮していきます…。【概要ここまで】

 

ブライトバーンの人間関係、両親と大人たちは、ブランドンをスーパーマンとして育てることはできませんでした。母親トーリは息子を溺愛していますが、どこか自分のエゴの延長としての猫かわいがりで、現実を見ない愛し方です。家族とのコミュニケートというと森に連れ出しての狩猟しか思いつかない父親カイルは、内心で息子を化け物として恐れており、距離を置こうとしているのが見え見えです。安易に子供に銃を与える幼稚な叔父、人当たりはいいけれど、実は形式主義で面倒なことが嫌いな叔母、意地の悪い級友…具体的ないじめの描写はありませんでしたが、ブランドンの口から、日常的にからかわれているらしいことが台詞として語られるシーンがあります。片想いの初恋の人にも理解されることはなく、ヘンタイ呼ばわりされます。そして、ありきたりの画一教育しかできない事なかれ主義の学校。みな、極端に悪い人たちではありませんが、かといって有徳の人たちでもなく、要するに平凡な田舎者ばかりです。しかし、おそらくケント夫妻こそがスーパーマンに見合ったスーパー・ペアレンツ(超人的な両親)なのであって、現実的には、ブライトバーンの人々はごく普通のレベルといっていいでしょう。

 

もちろん、そもそもエイリアンの母星が侵略的な目的でこの子供を送り込んできたようにも見受けられますので、周囲の努力ではどうにもならなかったのかもしれません。しかし、環境次第では、結論が変わったのかもしれません。そのあたりは明瞭に描かれていません。ただ、いずれにしても、他の人々と違い、両親は「息子の特殊性」を初めから知っていたわけで、それでああいう対処となって、事態にうろたえるばかり、というのは率直に言ってあまり有能な親とは言えないでしょう。

 

おそらくこの作品を見て、かなり人によって感想が違うのではないか、と思います。妙に身につまされる、という人もいるかもしれません。単なる中二病をこじらせたスーパーマンの亜流のお話、と思う人も多いかと思われます。「自分もブライトバーンで育ってしまった」と感じるような人は、作品の内容うんぬん以上に何か考えてしまうかもしれません。

 

SFホラー作品として見た場合、見せ場は十分に多いのですが、ホラーとしての怖さを求めて見る人には、あるいは意外に物足りないかもしれません。とにかく、これは見る人によってかなり受け取り方が変わるタイプの作品のように思われました。

 

目下のところ、興行収入は日本円で30億円超え、というところだそうですが、製作費も6億円前後と、かなり低予算の映画です。よって、大ヒットではなくても、商業的には立派な成功作となっています。とにかく、不思議に印象が強い持ち味の一作だと思いました。

 

 

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2019年11月12日 (火)

【映画評 感想】ターミネーター:ニュー・フェイト

Photo_20191112121001 「ターミネーター:ニュー・フェイト」Terminator: Dark Fateを見ました。フェイトは「運命」という意味ですので、原題は「暗い運命」、邦題は「新しい運命」となりますが、なかなかこの邦題のセンスがいい、という声が多いようです。重苦しい運命に押しつぶされるのか、それとも立ち向かうのか。映画を最後まで見たとき、「未来は変えられるかもしれない」という思いが勝るなら、ニュー・フェイトの方がふさわしい、と感じられるかもしれません。

 

「ターミネーター」シリーズは、これまで6作品が製作されてきました。しかし、生みの親であるジェームズ・キャメロンが関わったのは1991年公開の「ターミネーター2(T2)」まで。それから28年ぶりにキャメロンがシリーズに復帰し、35作目はなかったことにして(!)、T2の続編として作られたのが本作、という位置づけになります。よって、本作は6作目ですがT6とは呼ばれません。35作目が好きな人にとってはショックな展開ですが、そもそも本シリーズはタイムマシンによる歴史改変ものです。最初のターミネーターが過去に送り出されたときから、多くの時間軸が分岐したはず。すべての歴史が、可能性としてあり得た別の時間軸の物語である、と考えればいいのでしょう。

 

T3以後のシリーズも、個別の映画として見れば、なかなかいい作品だと思われるのですが、確かにジェームズ・キャメロンが携わったものとは何か違うのでした。キャメロン作品の特徴は、アクションでない部分、人物の描写やさりげない日常を描くシーンでの抒情性でしょう。ちょっとした演出が非常に利いているのですね。本作で実際にメガホンを執っているのは「デッドプール」のティム・ミラー監督ですが、作風にキャメロンらしさが反映されていることは確実に感じ取れます。

 

そして、何よりもキャメロンらしさといえば「強いヒロイン」です。T2のサラ・コナーは、やはりキャメロンが描いた「エイリアン2」のリプリーと並んで、強力な女性アクション・ヒーローの走りと言えるような存在でした。

 

T3以後のシリーズは、サラが早くに亡くなった後、息子ジョン・コナーを中心に描く流れとなりました。5作目の「新起動/ジェニシス」では、原点の1984年に回帰して、サラを新たな人物像として描き直そうという意欲作でしたが、好評は得られませんでした。そこで、現実の世界と同様、28年が経過した今、サラ・コナーが早く亡くなるのではなく、生きているとしたらどうなっているだろうか、という話に立ち返ったのが本作です。1984年にハンバーガーショップでバイトする能天気な女子大生だった彼女は、T2で描かれた1994年には、世界の運命を変える強靭さに満ちた闘士に変貌していました。そして、本作では元祖リンダ・ハミルトンが復帰し、60代になってなお激しいアクションに挑んでいます。

 

当然ながら今作は、描写のあちこちに、2作目までの名シーンを想起させるところが盛り込まれています。なんといっても極めつけは、サラが「また戻ってくるI’ll be back」と言うシーンですが、ほかにもターミネーターが大型トラックで追いかけてくるとか、工場のプレス機で押しつぶされるとか、大破したターミネーターが足を引きずってにじり寄ってくるとか、どこかで見たような状況が目白押しです。

 

新型のターミネーター(厳密に言えば、歴史が変わった未来から来た彼は「ターミネーター」とは呼べないようです)はREV-9といいます。T2でロバート・パトリックが演じたT-1000を彷彿とさせますが、最大の特徴は「人間的な魅力」にあふれていること。高度なAIを搭載した新型は、愛想がよくて気の利いたセリフを言い、たとえば金属探知機を通過しなければならない場面では「アフガンで負傷して、腰に弾丸が2発、入ったままなんだ」などと実にうまいことを言います。シュワルツェネッガーの初代T-800なら問答無用で撃ちまくるところでしょうが、新型は余計なトラブルを回避します。標的以外の人間はむやみに殺さない、というのは別に慈悲深いのではなくて、時間の無駄を省きたいからです。そのために「人間以上に人間らしく」ふるまいます。人の能力を超えるAIが現実のものとなっている現代では、1984年に描かれた殺人マシーンの描写とは全く異なってきています。

 

REV-9はインターネットを駆使し、あらゆるデバイスや監視カメラの情報を収集して、あっという間に標的を見つけ出します。2019年の今、彼は人探しに全く苦労しません。1984年のT-800は、電話帳を調べ、電話をかけまくり、「サラ・コナー」という名の女性をすでに2人、殺害した後に、ようやく標的にたどり着きます。その後も、サラとカイルが逃亡を図ると、追跡に大いに苦労しています。もし仮に、もっと古い時代、18世紀とか15世紀とかにターミネーターがやって来たとしても、サラ・コナーのご先祖を探し出すことは不可能かもしれません。

 

ラテン系のキャストが多く、アメリカとメキシコとの間の壁が物語の舞台になるなど、いかにも現代的なテーマも見られます。やはり今の時代の作品なのだと感じますね。さらに、若き日のサラ・コナーと、エドワード・ファーロングが演じたジョン・コナーが登場しますが、これらのシーンでは、最新技術で顔をすげかえています。今や、昔の姿だろうが故人の姿だろうが、なんでも再現できる技術があります。このへんも非常に興味深いです。

 

【ストーリー】1984年にT-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)の攻撃から辛うじて生き延び、1994年にはT-1000の攻撃をかわし、サイバーダイン社で開発が進んでいた軍事コンピューター「スカイネット」の誕生と、1997年に起こるはずだった核戦争「審判の日」を阻止して、歴史を変えたサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)と息子のジョン。しかし98年になり、この年代に送り込まれていた別のT-800から攻撃を受けたとき、悲劇が訪れます…。

 

20年以上が経過した現在。メキシコ市の自動車工場で働くダニー(ナタリア・レイエス)とディエゴ(ディエゴ・ボネータ)のラモス姉弟の職場に、父親が訪ねてきます。彼はダニーの姿を確認すると、突然、攻撃してきます。そこに現れた女性戦士グレイス(マッケンジー・デイビス)は、それが父親ではなく、未来からダニーの命を奪うために送り込まれた殺人マシーンであること、自分はその攻撃を阻止するために送り込まれた未来人であることを告げ、姉弟を連れて逃走を図ります。

 

殺人機械REV-9(ガブリエル・ルナ)の執拗な追跡を受け、ついにダニーとグレイスは追い詰められますが、そこに初老の女性が姿を現し、2人を助けます。その女性、サラ・コナーは、謎の人物からの情報を受けて、現場にやって来たと言います。情報はテキサスのある地点から発信されており、グレイスが未来で受けた指令でも、同じ地点に向かうように指示されていました。

 

グレイスがいた未来にはスカイネットは存在せず、代わって「リージョン」という名の軍事AIネット・システムが存在し、人類が機械と対決する暗いものとなっています。サラは歴史を変えたのですが、結論はあまり変わらない「暗い運命」だったのです。その世界の未来を担うキーパーソンがダニーであり、REV-9は彼女の命を奪うために送り込まれました。サラは、ダニーが1984年の自分と同じ立場にあることを知り、見過ごせないと感じます。

 

ダニーの叔父の手引きにより、メキシコから国境を越えてアメリカに向かった一行ですが、そこにはすでに国境警備隊員の中に紛れ込んだREV-9 の姿がありました。その場を何とか逃れて問題の地点にたどり着くと、意外な人物が待ち構えていました。それは、1998年に襲ってきたあのT-800の年老いた姿でした…。【要約ここまで】

 

3人のヒロインのキャラが非常に立っています。リンダ・ハミルトンの奮闘ぶりは言うまでもありません。グレイス役のマッケンジー・デイビスは「ブレードランナー 2049」で有名になった女優ですが、今回は超人的な戦士という役柄を全力でこなし、新境地を開拓しています。ここから評価が上がって来そうですね。ダニー役のナタリア・レイエスは、ほぼ無名の新人といっていいですが、オーディションでリンダ・ハミルトンが惚れ込んで彼女に決めた、というだけあって、初めての大役とは思えない堂々たるメイン・キャストぶりです。

 

このシリーズのアイコンであるシュワルツェネッガーからは、「もうこれで最後にしたい」という発言もあったようですが、どうなのでしょうか? この新シリーズは、当初の計画としては、三部作として構想されているといいます。普通に考えますと、スカイネットが支配する未来がなくなったのだから、サイバーダイン型T-800も今後は登場しない、というのが順当な考え方かもしれませんが、まあSF作品ですから、どのような展開もあり得ると思われます。

 

AIの実用化が現実のものとなり、この作品が1984年に訴えた内容が、甚だ切迫したものに思えるようになった今こそ、ターミネーター・シリーズは必要とされるものになってきたように感じます。もはや遠い未来の絵空事ではないのですね。キャメロン氏は「アバター」シリーズでお忙しいと思いますが、ぜひご本人の出世作である本作も続けて関わってほしい、と切に思います。

 

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2019年11月 7日 (木)

【ご案内】辻元よしふみは講演・講義を承っております。

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【講演・講義の御案内】辻元よしふみは講義・ 講演を承っております。

 

大学、各種学校、企業、団体等で30120分、単発~15回シリーズなど色々とやっております。料金やテーマは個別にご相談に応じて、柔軟に対応いたします。

 

よくお問い合わせのあるテーマとしましては

◆ファッションの世界史、服飾文化史

◆スーツの歴史と着こなしのルール、フォーマルウエア

◆ナチス制服の影響と危険性

◆世界、日本の軍服の歴史

◆勲章の歴史

◆旭日旗や紋章…など。

 

お問い合わせはtujimoto-yosifuminifty.com(★を@に代えてください)までメールで。

 

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2019年11月 1日 (金)

【宣伝 ご報告】ALSOK機関誌で新連載開始!マスコミ等の皆様へ。

Always いつもお引き立ていただき有難うございます。辻元よしふみ、玲子でございます。

 

警備会社大手ALSOKの機関誌ALWAYSで、「制服物語」という連載を始めました。古今東西のガーズマン(近衛兵、親衛兵)の制服をイラスト図説しています。

Aiways

また、このところ新聞、テレビなど各媒体様から、いろいろとお問い合わせ等がございますが、ご参考までに私どものガイドラインを掲載いたします。

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※テレビ局関係の皆様へ:

  • 簡単なご質問で即答できるものは無料で構いません。メールの開封確認を送信いただいて、それで完結で結構です。が、2回目のご質問以後、時間のかかる情報監修につきましては、監修料をいただきますので、料金は応相談、とさせてくださいませ。また、番組放映予定日を事前にお教えいただきますとともに、番組を収録したDVDをいただけましたら幸いです。

 

  • 番組に出演する場合の出演料につきましては、御社の規定に従い申し受けますので、ご相談くださいませ。

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※新聞・雑誌関係の皆様へ:

  • 簡単なご質問で即答できるものは無料で構いません。メールの開封確認を送信いただいて、それで完結で結構です。が、2回目のご質問以後、時間のかかる情報監修につきましては、監修料をいただきますので、料金は応相談、とさせてくださいませ。また、事前に発売予定日をお知らせいただけましたら幸いです。

 

  • 取材、コメントにつきましては、御社の規定に従い掲載時には料金を申し受けますので、ご相談くださいませ。

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※イラストの製作、再利用につきまして:

  • テレビ、新聞、雑誌など、媒体に関わらず、製作のご依頼につきましては、製作料は応相談で承りますので、お気軽にご相談くださいませ。
  • すでに書籍などで使用したイラストの再利用につきましても、二次使用料を金額応相談でご利用いただけますので、ご相談くださいませ。

 

以上でございます。宜しくお願い申し上げます。

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2019年10月28日 (月)

ミリー統参議長のアーミー・グリーン・ユニフォーム姿。

The-white-house-released-photos-of-presi ISバグダディ容疑者を攻撃する作戦を指揮するトランプ大統領とスタッフの写真。ミリー統合参謀本部議長が201966 Agu Agu2 Agu3 、すでにオリーブドラヴ色の「アーミー・グリーン・ユニフォーム」を着ていることに注目。6月の式典でも着ており、もう制式化といってよい模様。

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2019年10月26日 (土)

【映画評 感想】マレフィセント2

Photo_20191026131901 映画「マレフィセント2Maleficent: Mistress of Evilを見ました。アンジェリーナ・ジョリー主演で、名作アニメ「眠れる森の美女」(1959年)に登場する魔女、マレフィセントを主人公にしたヒット作「マレフィセント」(2014年)の続編となります。

 

「マレフィセント」は典型的な「おとぎ話」だったオリジナルの話をひねりにひねって、現代的な作風にしたことでヒットしました。王子様のキスで眠れる美女が目を覚まし、めでたし、めでたし、という直球勝負をそのまま実写化しても、現代の映画としてもたない、という判断があったのは間違いないでしょう。そこで、ディズニー・ヴィランの中でも名高いマレフィセントを主人公に据え、あちら側から見た映画にした斬新さが最大の特徴でした。

 

しかしオリジナルの世界観が好きな人から見ると、ディズニー映画の割に、あまりにダークな内容と、「それで終わっていいの?」という感じの落ちに違和感を覚えるものでもありました。オリジナル版では、娘思いの父親だったオーロラ姫の父、ステファン王が、成り上がり者の極悪人に成り果てていたのは、良くも悪くも印象的でした。この作品の後、ディズニーの実写化作品は、現代版の実写映画として必要なアレンジを加えるにしても、出来るだけオリジナルの作風や設定に忠実な路線のものが増えていったように思います。

 

今作では、ジョリーのほかに、オーロラ役のエル・ファニングも続投しております。監督は「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」で敏腕を発揮したヨアヒム・ローニングが務めることになり、作風も変化が見られたようです。前作よりバランスがよくなったのではないでしょうか。オリジナル版を意識的に再現している演出もあちこちに見られ、最後は「めでたし、めでたし」というカタルシスに向かう、という意図が感じられます。

 

そして何より、描写としては「戦争映画」といってよいものになっています。スケールの大きい戦闘シーン、人種差別問題や環境問題を想起させる「人間と妖精との戦い」というテーマ性が際立ちます。後半になると、まるでナチス強制収容所のツィクロンBを使ったユダヤ人虐殺を想起させるようなシーンもあります。

 

本作で真のヴィランを務めているのは、ミシェル・ファイファー演じるイングリス王妃という人物ですが、この人にもこの人なりの背景があり、単なる性格異常者、悪人として済ませていない点が、興味深いところです。ファイファー自身も単なる悪人ではなく、もっと複雑な、国政の重責を負う為政者として演じたそうです。

 

【ストーリー】前作で狂気にかられたステファン王を退け、オーロラ姫(ファニング)を我が子のように育てることとなったマレフィセント(ジョリー)。ところが込み入った事情は忘れ去られ、世間の人々は恐ろしい魔女が糸車の針で美女に呪いをかけた、ということだけを語り伝えるようになりました。オーロラは成人し、妖精たちが暮らすムーア国の女王となり、マレフィセントはオーロラの守護者、後見役として、一歩退くようになっています。

 

そんな中、ムーアと国境を接するアルステッド王国のフィリップ王子(ハリス・ディキンソン)が訪れます。彼は5年前の騒動で、オーロラに一目ぼれしてキスをしたものの彼女は目覚めず、それからはなんとなく距離を置いた関係が続いていました。しかし、この日の彼はオーロラにプロポーズし、内心ではフィリップを好ましく思っていたオーロラも喜んで受け入れます。

 

人間の王子との結婚、という話をカラスのディアヴァル(サム・ライリー)から聞いて不機嫌になったマレフィセントですが、愛するオーロラの願いを聞き入れ、アルステッド国王夫妻の招待を不承不承ながら受けることにします。

 

フィリップの父、ジョン王(ロバート・リンゼイ)は戦争を嫌う好人物で、フィリップの婚約を心から喜びます。しかし軍部を率いるパーシヴァル将軍(デヴィッド・ジャーシー)はマレフィセントを毛嫌いしており、さらに王妃のイングリス(ファイファー)は腹に一物ある様子。祝宴の席で、王妃はマレフィセントを挑発するような言動を繰り返し、ついに怒らせてしまいます。怒りを爆発させたマレフィセントはアルステッド城から逃げ出す途中、王妃の腹心ゲルダ(ジェン・マーリー)の放った鉄製の弾丸を受けて墜落。一方、ジョン王は意識を失って倒れ、マレフィセントの呪いを受けたためと思われました。オーロラの心は婚儀を台無しにしたマレフィセントから離れ、イングリスの指示に従うようになります。

 

海に落ちて気絶したマレフィセントは、同じ闇の妖精のリーダーであるコナル(キウェテル・イジョフォー)に助け出されます。彼が案内した妖精の島には、世界中から人間の迫害を逃れてきた闇の妖精たちが集まっており、人間と平和的な共存を望むコナルたちと、徹底抗戦を叫ぶボーラ(エド・スクライン)たちの間で意見が割れていました。ここに、強大な戦闘力を持つマレフィセントが現れたことで、不穏な空気が流れ始めます。

 

同じころ、王妃の行動に不信感を覚え始めたオーロラは、城の地下室に幽閉されている妖精リックスピットル(ワーウィック・デイヴィス)が恐ろしい研究を続けていることを知り、愕然としますが…。【ストーリーここまで】

 

ということで、緊張はどんどん高まって、終盤はアルステッドの軍隊と、妖精たちとの戦争状態に突入していくことになります。目を見張る映像美は素晴らしく、雄大な城塞を舞台として、スケールの大きな戦闘シーンが次々に展開していきます。

 

主演級の人たちは、皆、実力通りの好演をみせています。善人も悪人も見事に演じ分けるミシェル・ファイファーは今作でも存在感十分です。それから、フィリップ王子役のディキンソンの好青年ぶりが目立ちましたが、彼は今、伸び盛りの若手で、来年公開の「キングスマン」シリーズの新作「キングスマン: ファースト・エージェント」では主演に抜擢されたそうです。

 

ボーラ役のエド・スクラインは「デッドプール」の悪役フランシスや、「アリータ:バトル・エンジェル」の悪役ザパンで知られる人。今作でもちょっと凶悪な雰囲気ですが、役どころは全く違います。また、ゲルダ役のジェン・マーリーという女優さんの印象が強いので、どういう人かと思えば「ファンタスティック・ビースト」で悪役クリーデンスの妹の養女という脇役ながら、注目された人でした。今後、活躍が期待されそうな個性派です。

 

話の流れから見ると、一応、このシリーズはこれで完結していると思われますが、アンジェリーナ・ジョリーの近年の当たり役となったマレフィセント、まだスピンオフ的な作品も出来るかもしれません。丁寧に作り込まれた美術や衣装が素晴らしく、映画館の大画面でディテールを見たい一本です。

 

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2019年10月24日 (木)

辻元よしふみ「日刊ゲンダイ」の記事でコメント掲載されました。

_page0001_20191024151301 辻元よしふみ は本日発売の 日刊ゲンダイ 1025日付の3面の記事「昭恵夫人 饗宴の儀『訪問着』出席の非常識」という記事の末尾でコメントを寄せております。電子版の記事は下記のアドレスからどうぞ。

 

https://news.nifty.com/article/domestic/government/12136-445105/

 

 

 

 

 

 

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2019年10月23日 (水)

ホテル「ミコノスリゾート三浦」(横須賀市)にて。

Photo_20191023115002 先日、観艦式に備えて #横須賀 のホテル ミコノスリゾート三浦 に泊まったのですが、これがいいホテルでしたのでご紹介します。津久井浜駅 の海岸にあり、食事Photo_20191023115001 Photo_20191023115006 Photo_20191023115004 Photo_20191023115005 Photo_20191023115003 は素晴らしく、部屋に装備されている popIn Aladdin が実に楽しいです。

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2019年10月15日 (火)

観艦式に代わる艦艇公開(横須賀)に参加しました。

1 令和元年度 #観艦式 は中止。代わって艦艇が公開されました。前日から横須賀で実施に備え待機していた私たちは、観艦式実施の場合に私たち夫婦が乗艦する予定だった #ちょうかい に乗ることが出来ました。観閲官(総理)が乗艦する予定だった #いずも では、空母らしい昇降機が印象的でした。Photo_20191015110102 Photo_20191015110103 Photo_20191015110104 Photo_20191015110105 Photo_20191015110106 Photo_20191015110101 Photo_20191015110202 Photo_20191015110203 Photo_20191015110204 Photo_20191015110107 Photo_20191015110108 Photo_20191015110109 Photo_20191015110110 Photo_20191015110201 Photo_20191015110205

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2019年10月10日 (木)

【映画評 感想】ジョン・ウィック:パラベラム

Photo_20191010133601 「ジョン・ウィック:パラベラム」John Wick: Chapter 3 – Parabellumを見ました。キアヌ・リーブス主演の人気シリーズ3作目です。1作目でロシア・マフィアを77人殺し、2作目ではイタリアの犯罪組織カモッラのメンバーを128人殺したジョン・ウィック。ところが本作では94人、と少しおとなしくなった(?)印象もあります。

 

監督、スタッフ、主要な出演者が変わらないので、大きな変化はないはずですが、なんとなく2作目まで濃厚に漂っていた物悲しさ、哀愁を帯びたジョン・ウィックではなくなってきている感じがあります。ヒット・シリーズになって予算も大きくなり、ゴージャスな映画になってきた分、何か普通のアクション大作になってきている、と思うのは私だけでしょうか。もちろん非常に面白い作品だと思うのですが、ちょっと個性が薄れてきているようにも感じます。舞台がカサブランカに移ったり、著名なアカデミー女優がどんどん出てきたり、ということで、見ようによっては、寡黙な007のような雰囲気すら出てきています。

 

本作で目立つのが、日本の「任侠映画」のようなノリです。というか、明らかに影響を受けているのではないでしょうか? 指を詰めてボスに詫びを入れるとか、終盤は銃器ではなく長ドスでの果し合いになる、とか。非情な組織の論理に刃向って、はぐれ者のヤクザが敢然と巨大な勢力に立ち向かう、といった構図は往年の日本のヤクザ映画そのものに見えます。

 

何しろ今回の作品でジョンの最強の敵となるのが、日本人(あるいは日系人)寿司職人を表稼業としている殺し屋ゼロ、という人物。きゃりーぱみゅぱみゅの曲が流れるニューヨークの寿司店で、巧みな包丁さばきを披露する職人であり、実は殺しの達人でもある、という設定です。演じているマーク・ダカスコスは4分の1が日本人という俳優さんで、他の映画では流暢な日本語を話すシーンもあったそうです。しかし、今回の彼は、日本語を叫ぶ場面がしばしばあるのですが、ほとんど聞き取れないぐらいに下手くそです。本作では、そのへんは全く気を使っていないようです。おそらく英語圏などの観客は気にならないでしょうが、日本人としては、かなり興ざめです。せっかく日本をフィーチャーした内容なのに(どうもこのあたりの設定は、親日家であるキアヌのアイデアらしいですが)、あまり丁寧な描き方とは言えず、残念ですね。

 

ところで題名の「パラベラム」とは、一般に9ミリ口径の銃弾の名称として知られています。ドイツの有名な自動拳銃「ルガー」の設計者ゲオルク・ルガーが1901年に開発したもので、その後、もっともポピュラーな自動拳銃や短機関銃の銃弾として広く使用されています。パラベラムの名はラテン語の「Si Vis Pacem, Para Bellum」(平和を望むならば、戦いに備えよ)に由来しています。この銃弾の登場で、量産が容易になり、また銃の自動化が飛躍的に進んだ、とされます。パラベラム弾の普及が、結果的に効率的な軍備を促進し、戦争を抑止して平和をもたらす、と期待されたための命名でしょうが、実際には、20世紀の戦争が大変、悲惨で残酷なものになったのは言うまでもありません。

 

今回の劇中で、ホテルの支配人を演じているイアン・マクシェーンが、血みどろの激戦を予感しながら、上記の皮肉なことわざ「平和を望むならば、戦いに備えよ=パラベラム」と呟きます。ここは大変、印象的でした。

 

【◆ストーリー】亡き妻との死別を経て、悲しみに暮れる間もなく、ロシア・マフィアの挑発を受けて、組織を皆殺しの憂き目に遭わせ、完全に壊滅させたジョン・ウィック(リーブス)。続いて、今度はイタリア・カモッラの幹部ダントニオに無理強いされ、殺しの現場に復帰させられた挙句、罠にはめられました。怒りに燃えたジョンは、夥しい数の敵を殺してカモッラを壊滅寸前まで追い詰め、ついにダントニオを殺害しました。ここまでが前作。

 

しかし、世界中の巨大な闇組織を代表する12人の主席で構成される「主席連合(ハイ・テーブル)」のメンバーだったダントニオを殺したこと。さらに、その殺害した場所が、この世界の住人にとっては絶対の中立地帯、聖域として認識されてきたコンチネンタル・ホテルの敷地内であったこと。絶対に犯してはならない禁忌を二つも犯したジョンは追放処分となりますが、ホテルの支配人ウィンストン(マクシェーン)の温情により、1時間だけ猶予を与えられます。時間が切れた瞬間から、世界中の殺し屋が敵にまわり、ジョンの首にかかった1400万ドルの賞金を得るために襲いかかってきます。

 

ジョンは、なんとか包囲網を切り抜け、かつて自分を育てたベラルーシ系の闇組織、ルスカ・ロマを率いる女ボス(アンジェリカ・ヒューストン)に直談判し、その助力を得て、北アフリカはモロッコのカサブランカに旅立ちます。

 

その頃、主席連合が派遣した冷酷な監督官、「裁定人」(エイジア・ケイト・ディロン)は、謀反人ジョン・ウィックに協力した者たちに厳罰を言い渡して回ります。ジョンに1時間の猶予を与えたウィンストンは7日後にホテル支配人を退任すること。また、ジョンのダントニオ殺しをほう助したとして、主席連合とは本来、かかわりのない組織バワリーを支配しているボス、キング(ローレンス・フィッシュバーン)にまで、7日後の退任を申し渡しますが、キングはせせら笑って拒否します。

 

裁定人は、主席連合が推薦する最強の殺し屋ゼロ(ダカスコス)に、ジョンと、ジョンの協力者を粛清する任務を与えます。ジョンをアフリカに渡航させたルスカ・ロマのボスは、ゼロの手により残酷な見せしめの対象となります。キングもゼロの刃を受けて、倒れます。

 

一方、モロッコに渡ったジョンは、彼とは古い因縁のある凄腕の女殺し屋ソフィア(ハル・ベリー)と接触。彼女の手引きで主席連合の古参幹部であるベラーダ(ジェローム・フリン)と会い、さらに、サハラ砂漠の奥深くにまで向かっていきます。ジョンは、主席連合よりも上位に君臨している世界の闇組織の真の頂点、秘密の首長(サイード・タグマウイ)に会って、事態を打開しようと考えるのですが…。◆

 

というような展開で、お話はどんどん大きく広がっていき、多彩な人物が次々に登場し、良くも悪くもゴージャスなアクション大作となっております。しかしどうも、ゴージャスに風呂敷を広げた結果、それこそ昔の007シリーズのような荒唐無稽さに近付いてきている印象もある、と個人的には思いました。興行的には大成功しており、次回作の製作はもちろん、テレビ版やゲーム版、さらにはハル・ベリーを主演に据えた女殺し屋ソフィア中心のスピンオフ計画も出てきているとかで、ジョン・ウィック・ワールドの前途は洋々たるもの。しかし、1作目から見ている者からすると、安定した王道娯楽路線からは、ちょっと初めの頃の緊迫感が感じられない、という点は否めないものがあります。

 

1作目、2作目のジョン・ウィックは、強いとは言っても、いつ命を落とすか分からない危うさを感じさせました。実際、そういうフィルム・ノワール的なストーリー展開になってもなんら、不思議ではない作風でした。しかし、売れるドル箱映画として人気が定着して来ると、ジョン・ウィックは、もはや死ねなくなります。なんというか、ジェームズ・ボンドもそうですし、ヒーローものの映画もそうですが、何があっても多分、主人公は死なない、という感じになり、ターミネーターのように見えてきます。車にひかれても、刺されても、ビルから突き落とされても死なない、無敵の人物像が定着してしまうと、どんなに激しいアクションを見せられても、スリルは感じなくなってくるものです。

 

それにしてもです。1作目から3作目まで、劇中で流れた時間はごく短く、せいぜい数か月の物語だと思います。この間に299人を殺戮し、いくつもの大きな犯罪組織を根絶やしにしてきた超人ジョン・ウィックに対して、たかだか1400万ドル(劇中で増額して1500万ドル)、日本円にして15億~16億円ぐらいの賞金で、よく襲い掛かる馬鹿な殺し屋がたくさんいるものだな、と思います。もちろん大金ではありますが、絶対に勝てそうもないほど強い相手に挑みかかるとき、お金などいくらあっても意味はなく、99分以上の確率で自分が死ぬリスクを冒すには、16億円程度など、はした金のうちではないでしょうか? 

 

と、若干の不安要素を感じつつも、次回作はどうなるのか、気になってしまうエンディングで、逆らい難い期待が膨らむのも事実です。ジョン・ウィックの最後の頂上決戦はいつになるのか。どこまで殺るのか。本当に世界中の犯罪組織を、文字通り皆殺しにするまで戦い続けるのだろうか。そのへんが気になってきました。やはり、巧妙な展開のシリーズですね。

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2019年10月 1日 (火)

【告知】辻元よしふみは東京ベイカレッジで講座を持っております

Photo_20191001112201 Photo_20191001112202 Photo_20191001112203 #辻元よしふみ は #東京ベイカレッジ の講師をやっております。JR新浦安駅すぐそばの美容系 #専門学校 です。美容師国家試験のための実技のほか、教養としてファッション史(服飾文化史)の講座もあり、私が担当しております。興味のある方は公式サイトをご覧ください。https://tokyo-baycol.jp/

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【御礼】日刊スポーツ記事、および大阪ABCテレビ番組、ご覧いただきありがとうございました!

Photo_20191001111602 Photo_20191001111601 【御礼】きのうは #日刊スポーツ の #旭日旗 にかんする私のインタビュー記事につき、たくさんの方にご覧いただきありがとうございました。また、私は近畿圏で #ABCテレビ 系「 #キャスト 」に出演しました。こちらもご覧いただきました皆様、ありがとうございました。

Photo_20191001111603

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2019年9月30日 (月)

【出演・掲載情報】きょうの日刊スポーツと、ABCテレビ「キャスト」に辻元よしふみが登場します!

Photo_20190930095501 折角なので2件並べてみます。
【出演情報】きょう30日、 #辻元よしふみ#朝日放送テレビ ( #ABCテレビ )の番組 #キャスト の「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」に出演します。写真左は #古川昌希 アナ。京都の美術館、大阪市内のチャペルなどで7時間以上にわたりロケを敢行。近畿圏の方、ぜひご覧ください!

11740 Photo_20190930095502 Photo_20190930095401 _page0001_20190930121602 _page0001_20190930121601 【掲載情報】きょう30日付けの「 #日刊スポーツ 」22面に、「#東京五輪 で注目 #旭日旗 って何だ?」という記事が掲載され、#辻元よしふみ がインタビューを受けております。よろしければ、ぜひ日刊スポーツをご覧ください!

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日刊スポーツに辻元よしふみのインタビューが掲載されました。

_page0001_20190930121602 _page0001_20190930121601 【掲載情報】きょう30日付けの「 #日刊スポーツ 」22面に、「#東京五輪 で注目 #旭日旗 って何だ?」という記事が掲載され、#辻元よしふみ がインタビューを受けております。よろしければ、ぜひ日刊スポーツをご覧ください!

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きょうのABCテレビ「キャスト」に出演の予定です。

Photo_20190930095501 【出演情報】きょう30日、 #辻元よしふみ は #朝日放送テレビ ( #ABCテレビ )の番組 #キャスト の「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」に出演します。写真左は #古川昌希 アナ。京都の美術館、大阪市内のチャペルなどで7時間以上にわたりロケを敢行。近畿圏の方、ぜひご覧ください!Photo_20190930095401 Photo_20190930095502 11740

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2019年9月29日 (日)

あす9月30日「キャスト」(ABCテレビ・大阪)に辻元よしふみが出演します!

Photo_20190929110601 【出演情報】あす930日、 #辻元よしふみ は #朝日放送テレビ ( #ABCテレビ )の番組 #キャスト に出演します。テーマは「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」。共演は #古川昌希 アナ(写真左)。京都近代美術館、大阪市内のチャペルなどでロケを敢行。近畿圏の方、ぜひご覧ください!Photo_20190929110603 Photo_20190929110602

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2019年9月28日 (土)

近畿圏の皆様、9月30日のABCテレビ「キャスト」出演しますのでご覧ください!

Photo_20190928150301 【出演情報】 #辻元よしふみ は930日月曜 #朝日放送テレビ ( #ABCテレビ )の番組 #キャスト に出演します。テーマは「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」。写真は共演の #古川昌希 アナと京都国立近代美術館で撮影したもの。ロケ台本7ページPhoto_20190928150302 にわたった力作です。近畿圏の皆様、よろしければぜひ、ご覧くださいませ。

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2019年9月27日 (金)

大阪ABCテレビの人気番組「キャスト」のロケに辻元よしふみが参加しました!

Img_0642 #辻元よしふみ は #朝日放送テレビ の番組 #キャスト のロケに参加しました。930日月曜のテーマは「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」。写真は京都ロケで #古川昌希 アナと。現場は「ドレス・コード―着る人たちのゲーム」展。京都国立近代美術館~1014日(月・祝休)で撮ったものです。http://www.momak.go.jp/index.html

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2019年9月22日 (日)

改名直前のサンルートプラザ東京(浦安市)に行きました。

Photo_20190922194101 ディズニーランド隣接のホテル #サンルートプラザ東京 に久しぶりに行きました。というのも、令和元年101日をもって、このホテルは舞浜ホテル ファーストリゾートに改名するのです。平成9年4月に当ホテルで挙式した私どもは、サンルートの名のうちに行っておこうと思った次第です。Photo_20190922194103 Photo_20190922194104 Photo_20190922194106 Photo_20190922194201 Photo_20190922194202 Photo_20190922194301 Photo_20190922194102 Photo_20190922194103

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2019年9月 5日 (木)

GINZA SIXのブルーボトルコーヒー

Photo_20190905154801 開業から2年が経った #GINZA SIXギンザ シックスの地下2階に #ブルーボトルコーヒー が開店。以前、清澄白河の1号店に行った際は混んでいて断念したので、ここならどうかと行ってみました。もちろんこちらも大人気ですが 本店よりは入りやすそうです!Photo_20190905154802 Photo_20190905154804 Photo_20190905154805

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2019年9月 4日 (水)

小早川秋聲 個展(京橋・加島美術)

_page0001_20190904130001 従軍画家、小早川秋聲 の個展を見ました。鎮魂色の強さで陸軍から受け取り拒否されたという「國の楯」や「日本刀」などディテールの描き込みが凄い!

昭五式将校用軍衣の左側脇裂にあるボタンまで描かれています。画伯は元騎兵将校で、画題にも騎兵用の剣吊を帯びた将兵を描いています。

916日まで加島美術(中央区京橋3-3-2)で。_page0001_20190904130002

 

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2019年9月 3日 (火)

【映画評 感想】トールキン 旅のはじまり

Photo_20190903113401 「トールキン 旅のはじまり」Tolkienを見ました。あの「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」や「ホビット」の原作者JRR・トールキンの青春時代を描く映画です。トールキン自身は「作家作品研究」的なアプローチは好きではなかったようで、作者の人生をいくら調べても、文学作品とは無関係である、という立場の人だったようですが、しかし、トールキンの作品を読み、あるいはピーター・ジャクソン監督によって映画化された6部作を見れば、明らかに二つの世界大戦の影がちらついています。特に、トールキンが実際に従軍した第一次大戦の塹壕戦の悲惨な光景が、悪の帝国モルドールの描写に重なることは間違いないところでしょう。フロドに献身的に仕えるサム・ギャムジーのモデルが、陸軍の忠実な兵士たちであったことは、トールキン本人も明言しています。また、悪の帝王サウロンが徐々に支配を伸ばしていく点では、ヒトラーがモデルになっていると言われています。

 

本作の展開を厳密にみるならば、トールキンの伝記を正確にトレースしているわけではないようです。たとえば、年譜的には、トールキンが最愛の人エディス・ブラットと出会い、夢中になった後で、フランシス・モーガン神父の勧告により離別したのは1910年のこと。キング・エドワード校の学友4人で、劇中にも登場する秘密クラブ「T.C.B.S」を結成するのは1911年であり、前後関係としては劇中の展開と一致しません。

 

また、戦争中の描き方にしても、史実通りとはかなり相違するように思われます(この点は後で詳述します)。要するに、正確なドキュメンタリーのような伝記映画を作ったのではなくて、トールキンのその後の創作にいかに彼の前半生が関わっているか、という点をクローズアップしたところが、非常に興味深い作品となっています。

 

セアホール・ミルの美しい田舎の田園風景が、後のホビット庄につながり、バーミンガムの工場地帯の黒々としつつ赤い溶鉱炉が燃える景色は、モルドールや、イセンガルドの軍事施設を思わせます。そしてソンムの戦場は、フロドとサムがさまようモルドールから滅びの山への果てしなく続く荒涼地のモデルであることは言うまでもありません。このあたりを視覚的に一目瞭然に描き出してくれるのは、映画という表現ならではです。

 

また、言語学の天才であったトールキンは、エルフ語やモルドール語、ローハン語などの新しい言語を創作し、その裏付けとなる物語大系を築いて行ったわけですが、その言語へのこだわりが、いかに彼の若き日々の生活の中心であったか、という描写も重要です。こうしたトールキンの人生こそが「旅のはじまり」であり、やがてビルボ・バギンズの旅立ちにつながるのだ、という視点が明確です。

 

そのため、第一次大戦の激戦地、ソンムの戦場でさまようトールキンが、子供時代、学生時代の思い出を走馬灯のように想起する、という構成になっていますが、これが効果的です。後のスマウグ、ガンダルフやサウロンらしき幻影が登場するシーンがあるのですが、やっぱりドキドキしますね。

 

あらすじ◆南アフリカで父親が死んだことにより、ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン(少年:ハリー・ギルビー/青年:ニコラス・ホルト)の一家は、住み慣れたセアホール・ミルの田舎から、バーミンガムに引っ越すことになります。貧しい生活の中、母親はロナルドに、現実を離れたファンタジーの魅力を伝えます。しかしまもなく母も病死し、遺されたロナルドは、弟と共に母の友人のモーガン神父(コルム・ミーニイ)の後見を受けることになり、フォークナー夫人の屋敷に下宿して、地元の名門校キング・エドワード校に通うことになります。同じ下宿にはピアニストの少女エディス(リリー・コリンズ)がおり、二人はすぐに恋に落ちます。

 

ロナルドは、学校で知り合った仲間たち、校長の息子で画家になりたいロバート(アルビー・マーバー/パトリック・ギブソン)、詩人志望のジェフリー(アダム・ブレグマン/アンソニー・ボイル)、作曲家を目指すクリストファー(タイ・テナント/トム・グリン=カーニー)と意気投合し、芸術で世界を変える秘密結社、ティー・クラブ・バロヴィアン・ソサエティ(T.C.B.S)を結成し、青春を謳歌します。

 

その後、ロナルドは学業不振に陥り、オックスフォード大の受験に失敗。神父はエディスとの交際を禁止します。再試験で進学は出来たのですが、古典文学を専攻したものの伸び悩み、退学寸前にまで追い込まれます。さらに追い打ちをかけるように、エディスが他の男性と婚約した、という知らせが入り、彼を打ちのめします。そんな中、ふとした出会いから言語学の重鎮ライト教授(デレク・ジャコビ)と知り合い、自分のやるべきは言語学であることを悟り、教授の門下に入ることを許されます。充実した学生生活を手に入れたロナルドですが、1914年、イギリスはドイツとの戦争に踏み切り、第一次世界大戦に参戦します。ロナルドを始め、「T.C.B.S」のメンバーは皆、軍に入隊して初級士官として戦場に赴くことになりますが、ロナルドを待ち受けていたのは、最悪の激戦地、ソンムの戦場でした…。◆

 

ということで、なんといっても目を引くのがリリー・コリンズ。あの「ジェネシス」のドラマー、フィル・コリンズのお嬢さんですが、もともと、かなり太い眉毛の持ち主。ところが本物のエディス・トールキン夫人という人が、すごく濃い眉毛の人なので、ドメ・カルコスキ監督が「とにかく見た目がそっくり」と思ったそうです。エディス夫人は父親が公表されない私生児として生まれ、劇中でも言及されますが、もともとは聖公会の信者で、トールキンとの結婚に当たり、カトリックに改宗しています。彼女はまた、エルフの王女であり、定命の人間ベレンに嫁いだことで、不死の身から死ぬ運命になったルシエンのモデルとなったといいます。だから、エディスの墓石にはルシエン、トールキンの墓石にはベレンの名が刻んであるそうです。また、ルシエンの子孫であるアルウェンは、ルシエンの再来と言われるほど似ており、人間の王アラゴルンと結ばれることで、同じ運命をたどった、とされています。

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ニコラス・ホルトはじめ4人の青年たち、それから、それぞれの子役4人も非常にいい感じで、途中の「世代交代」も違和感がなく、見事です。トム・グリン=カーニーは「ダンケルク」の少年兵役で主演した人ですね。旧「スター・トレック」シリーズで有名なベテラン、コルム・ミーニイや、「オリエント急行殺人事件」の執事、「シンデレラ」の国王などの名演が記憶に新しい重鎮デレク・ジャコビの渋い演技も光ります。その他、隅々に至るまでキャスティングがよく考えられています。

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こういう史劇の場合、コスチュームも大事ですが、エドワード朝の重々しいフロックコートやスーツに、まだスカーフ状の柔らかいネクタイ、あるいはロングドレスに大きな帽子、といったスタイルが、徐々にモダンになって行って、戦後の1920年代のシーンでは、男女ともにすっかり現代的な服装になっているのが見ものです。このあたりの服飾史的な考証も、しっかりされています。本作では非常に重要な、第一次大戦当時の軍装という点でも、ぬかりなく、兵士たちは1902年型の詰め襟のカーキ色軍服、将校たちは1914年モデルの開襟軍服を着用しています(当時、ネクタイを締める軍服は世界でも最新式のものでした)。ただし、ソンムの会戦(1916年)頃ということですと、実際には将校の階級章や徽章は、まだ肩章に付けていない時期だと思われ(初期の階級は袖口で示すもので、公式に肩に徽章を付けてよくなるのは1917年のこと。今に残るトールキン少尉の写真でも、肩章には何も徽章は付けていません)、この点では、本作の将校たちは初めから肩章に徽章を付けているようでしたが、このあたりはどうなのでしょうか。もっとも、実際には公式な通達の以前から、実用上の便利さを考えて、肩に徽章を付けることはあったようです。

Tolkien

ところで、映画上の展開は劇場でご覧いただくとして、史実でのトールキン少尉の戦歴は以下のようになります。彼はランカシャー・フュージリア連隊の第11大隊の通信士官として従軍しました。モールス信号や野戦電話の担当で、比較的、後方勤務と言えます。同連隊は平時には2個大隊があるだけでしたが、戦時の急速拡大で基幹3個大隊となり、補充兵で8個大隊に、さらに終戦までに20個大隊まで規模を拡大して、戦場に将兵を送りました。トールキンは1915年に入隊しています。この時代に、彼は後の「シルマリルの物語」(指輪物語の世界の創世記に当たる部分)を書きはじめています。

 

19166月にソンムに展開した同大隊は、714日にオーヴィレル近郊の激戦で早くも壊滅状態となり、トールキン少尉も10月には「塹壕熱」(シラミから感染する病気)が発症して後送となり、119日にはバーミンガムの病院に入りました。その病院で、トールキンは「T.C.B.S」の仲間、ジェフリー・スミス中尉から、同じく仲間であるロバート・ギルソン中尉の戦死を知らせる手紙を受け取っています。しかしその手紙が届いた時には、すでにジェフリーもこの世になかった模様で、トールキンと同じ連隊の第19大隊に属していた同中尉は、123日に戦死しています。その後、第11大隊は完全に壊滅しますが、トールキンは体調が回復せずに、前線に戻ることはなく、中尉昇進を待たずに除隊となりました。

 

以上のような戦歴から見ると、映画上の展開はかなり異なっているように思われます。しかし、このあたりは映画表現として理解するべきところです。

 

第一次大戦後、オックスフォード大の教授となったトールキンは、若き日の「T.C.B.S」のよき思い出がそうさせるのか、文芸サークル「インクリングス」に参加し、友人たちから刺激を受ける中で創作をしていきます。その際の仲間には、やはりオックスフォード大の研究者だったCS・ルイスがおり、この二人が競うように創作に励んで、トールキンが「ホビット」を、ルイスが「ナルニア国物語」を生み出したのは、よく知られているところです。ルイスの方は、アンソニー・ホプキンス主演の「永遠の愛に生きて」で、「ナルニア国」より前に本人をテーマにした映画化がされているわけですが、これまでトールキン本人を描く映画がなかったのは、むしろ意外な感じもあります。これは、トールキンがあまり自分自身のことを公表したがらない作家だったことが原因だと思われます。名門大学の教授だったことは知られていても、早くして両親を失い、非常に苦学して大成した、という事実を知らなかった方も多いのではないでしょうか。

 

今回の映画は、あまり一般には知られていなかった「T.C.B.S」の活動を知らしめたという点で、非常に意味のある一作だったと思います。彼らなくして、後のトールキンは絶対にないのであり、若くして才能ある人たちが命を散らしていった中で、彼らの遺志がトールキンの中にあって開花したのだ、と信じたいですね。非常に美しい、感動的な一作でした。

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2019年8月14日 (水)

【映画評 感想】ライオン・キング

「ライオン・キング」The Lion Kingを見ました。ジョン・ファヴロー監督の手腕が光る一作です。1994年のアニメ版を完全実写化、ということですが、実写と言ってもフルCGですので、「シンデレラ」や「美女と野獣」「アラジン」の時のような「実写化」なのかというと、違う感じもします。監督自身も「アニメの実写化なのか、といわれると違うような気がします」というコメントをしていました。いうならば超CGアニメ化、なのでしょうが、しかしもはやCGアニメ、などという域ではありません。リアルな自然にリアルな動物が動いているようにしか見えない。完成度の高さはまさに衝撃的です。

 

技術的に言えば、要するに、もう本当に何でも表現出来るのだ、監督がその気になりさえすれば、視覚化できない映像などないのだ、ということが決定的に突きつけられた作品だと思います。「映像化は不可能」という言葉は死語になったのでしょう。逆に言えば、作品の出来、不出来は監督・スタッフの才能や努力の不足に帰結する、という厳しい時代になったともいえます。誰もが原作を知っていて、誰もが批評家になれるディズニー名作アニメで、その到達点を示す試みに挑んだ監督の勇気に、拍手を送りたいと思います。

 

ファヴロー監督と言えば、なんといっても2008年以来、「アイアンマン」シリーズを成功させ、その後のマーベル「アベンジャーズ」シリーズを軌道に乗せた立役者です。俳優としても有名で、つい最近の「スパイダーマン」新作や「スター・ウォーズ」のスピンオフ「ハン・ソロ」にも出演していました。SFヒーローものばかりでなく、数年前に世界を驚かせた「ジャングル・ブック」で、自然描写や、毛が多い動物を描くにも最新技術が活用できることを世に知らしめました。この人がいてこそ、今回の作品が生まれたのだと思います。

 

今回の映画で、実は冒頭の部分、アフリカの朝の大地に、大きな太陽が昇るシーンがありますが、あそこだけが唯一、本当にアフリカで自然を撮影したショットだそうです。それ以外は、ケニアで撮影した100万枚に及ぶ情景をデータ化し、ライオンの国「プライド・ランド」を作り上げて、監督たちはそのデータで築かれた仮想のアフリカで、普通の映画を手持ちカメラで撮るように撮影したのだそうです。つまり、完璧に出来上がった架空の世界の中を自由に移動できる、近年のフルCGのテレビゲームがありますが、ああいう感じで撮影したわけです。だから、見ていて感じるのは、よく英BBCなどが製作する、動物の生態を追う素晴らしいドキュメンタリーがありますが、ああいう感じの仕上がりです。だから、よくCGものでありがちな、いかにも都合のいい角度で絵を設計しました、作り込みました、という静止的な感じにならず、自然にカメラワークがパンして乱れたり、前景と遠景が切り替わったりします。こういう手法が画期的だった、と思います。

 

そういうことなので、今回の動物の描写は、アニメ版でみられた擬人化は抑えて、実在するライオンやイノシシがみせる動きを基準にし、いわゆる動物もの映画のような作法で再構成されています。たとえば、オリジナルでは両手を広げて人間のエンターテイナーのように踊りまくるミーアキャットのティモンですが、本物のミーアキャットは前足を横に広げることはなく、棒立ちですので、そこを考慮した動きにする、という感じです。ライオンやハイエナも、目と微妙な表情で個性と感情を描写しつつ、おおげさに泣いたり笑ったりはしません。ヒヒの長老ラフィキは、オリジナルではほとんど人間の老人のように描かれていましたが、本作では、最後の決戦で杖を使うものの、それもとっておきの最終兵器のような扱いで、カンフーを操って戦ったりはしません。このあたりについては、オリジナルとの比較という観点から、人によって好き嫌いや評価が変わってくるかもしれません。

 

一方で、ストーリー展開は基本的にオリジナルのまま。セリフの内容も、上記のような「リアル動物化」に合わせて微妙に変わっていますが、極力、昔のままです。音楽はエルトン・ジョンが手がけた名曲がすべて使用されるほか、ビヨンセらが作った新曲も加わります。余計なひねりを入れず、誰もが知る「ライオン・キング」のままなので、安心して見ていられます。そのなかで、終盤の決戦シーン、ティモンとプンバァがハイエナをおびき寄せる場面で、「美女と野獣」の「ひとりぼっちの晩餐会」を引用する遊び心が光っていました。

 

◆あらすじ アフリカの大地で野生の王国「プライド・ランド」を治めるライオンの国王ムファサ(ジェームズ・アール・ジョーンズ)とサラビ(アルフレ・ウッダード)の間に生まれた世継ぎ、シンバ(ドナルド・グローヴァー)。両親の愛を一身に受け、幼なじみのナラ(ビヨンセ)と一緒にすくすくと成長し、家老のザズー(ジョン・オリヴァー)が手を焼くほど元気に成長します。しかし、親子を妬むムファサの弟スカー(キウェテル・イジョフォー)は、ハイエナたちと手を組んでヌーの群れの暴走を引き起こし、ムファサを亡き者にして、シンバを王国から追放してしまいます。王国を見守ってきた長老ラフィキ(ジョン・カニ)はシンバが死んだものと思い、ひどく落胆します。

 

気落ちして倒れていたシンバを、ミーアキャットのティモン(ビリー・アイクナー)とイボイノシシのプンバァ(セス・ローゲン)が助け、仲間として育てます。彼らから「ハクナ・マタタ」精神を教えられ、過去を棄てて楽しく暮らすことを覚えたシンバですが、そこに現れたのは大人に成長したナラでした。王位を継いだスカーがハイエナたちと組んで暴政をしき、王国は滅亡寸前だと聞いて心が揺らぐシンバですが、父王の死の原因は自分にある、という思いが彼の心を曇らせます。その頃、シンバが生きていることを知ったラフィキがやって来て…。◆

 

ということで、全くおなじみのストーリー展開。嬉しいのはムファサの声が、オリジナルに引き続いてジェームズ・アール・ジョーンズという点です。日本語吹き替え版も、オリジナルと同じ大和田伸也さんがアテているそうです。ジョーンズと言えば、なんといっても「スター・ウォーズ」のダース・ベイダーの声ですが、ムファサの王としての威厳を表現できる素晴らしい声です。シンバ役のグローヴァーは、「ハン・ソロ」で若き日のランド・カルジニアンを演じていましたが、歌手としても有名で、彼とビヨンセのデュエットによる名曲「愛を感じて」は本作でも聴きどころです。スカー役のイジョフォーはあちこちの作品に顔を出す出力派で、「ドクター・ストレンジ」にも出ていました。こうしてみると、顔が広いファヴロー監督の「マーベル人脈」とか「スター・ウォーズ人脈」に連なる人が多いですね。

 

この作品は、オリジナルのときから手塚治虫先生の「ジャングル大帝」に設定が似ている、といわれてきました。しかし、基本のお話としては、シェークスピアの「ハムレット」に何よりも似ています。要するに、説話のパターンとして普遍的な、王殺しと王位の簒奪、若き王子の苦悩と成長を描くストーリーです。これが動物の世界をテーマとすることで、一層、シンプルに力強く描き出される、という構図なのだと思います。

 

今回の「実写化」で、その本来の意図がさらにはっきりと浮き上がったのではないか、と思いますし、監督の狙いも本質的にはそこにあったのだろうと感じています。映画表現の今後の可能性について、非常に刺激を受けた一作でした。Photo_20190814135701

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2019年8月 7日 (水)

【映画評 感想】ワイルド・スピード/スーパーコンボ

「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」Fast & Furious Presents: Hobbs & Shawを見ました。2001年から続く人気シリーズ「ワイルド・スピード」のスピンオフ作品です。原題は「高速と怒り お届けするのは:ホブズとショー」みたいな感じでしょうか。

 

実際、シリーズのレギュラー出演陣は、ドミニク(ヴィン・ディーゼル)はじめ誰も出ておりません。元々はFBI捜査官としてドミニクたちと共闘してきたホブズ(ドウェイン・ジョンソン)と、敵として登場し、前作では成り行きで手を組んだショー(ジェイソン・ステイサム)。この存在感があり過ぎるサブキャラ2人を、そのままにしておくのはもったいない、と思ったのがデヴィッド・リーチ監督です。スタントマン出身で、「ジョン・ウィック」「アトミック・ブロンド」「デッド・プール2」などを手掛けてきたアクション映画の名匠です。それでなるほど、今回の映画には名脇役のエディ・マーサンが出ていますが、「アトミック…」と「デッド…」にも出ていた監督お気に入りの俳優ということですね。

 

ついでに申せば、CIA捜査官ロックという人が出てきますが、これを演じているのが実はライアン・レイノルズ。「デッド…」つながりなのは言うまでもありません。

 

そういうことで、背景として知っておきたいのは、元FBIで、今は米国外交保安部の職員であるホブズと、元英国情報部MI6所属で、今はフリーのエージェントであるショーが、これまでの作品では成り行き上、やむを得ず手を組んだものの、本来は犬猿の仲である、という事実だけ、です。だから、これまでのシリーズ展開を全く知らないで楽しむことが出来る、というのが本作のいいところです。私も実はこのシリーズ、これまで一つも見ておりませんが、全く気になりませんでした。

 

それにしても、本来はあくまでサブキャラである2人の生い立ちとか、日頃の生活とか、家族とかを詳細に描くというは、面白い試みです。こういう要素は今後のシリーズにも引き継がれていくのでしょうか。確かに、ショー単体とか、ホブズ単体で別のシリーズを作ってもよさそうなほどのキャラクターの立ちぶりですから、まだまだ違う形のスピンオフもあるかもしれません。

 

◆あらすじ ロシアの科学者が作った恐怖の細菌兵器を奪取するために、英国MI6の特殊部隊が出動。無事にウィルスを抑えますが、そこに現れた異常に強い男ブリクストン(イドリス・エルバ)が部隊を全滅させてしまいます。一人、生き残った女性隊員ハッティ(ヴァネッサ・カービー)は、やむを得ずウィルスを自分の体内に取り込んで辛くも脱出。ブリクストンはすぐに、ハッティがMI6を裏切って、ウィルスを持ち逃げした、という嘘の情報を流してかく乱します。

 

世界の人類を死滅させるほどの危険なウィルスを放置しておくわけにはいかず、米CIAはまず、ロックを通じてホブズに依頼してきます。次に、ロンドンにいるショーにも依頼の手が伸びます。それぞれが独自の捜査でたどり着いたのが、国際テロ組織の暗躍。「協力者」としてロンドンで再会したホブズとショーは、互いを見てたちまち「こんなヤツと組めるか」と反目します。

 

やがて、ブリクストンに追われるハッティが保護されますが、なんと彼女は、長い間、音信不通で、ショーの母親クィニー(ヘレン・ミレン)もずっと心配していたショーの妹でした。ホブズ、ショー、ハッティの3人は、細菌兵器を開発したアンドレイコ教授(マーサン)と接触し、早くハッティの体内からカプセルを回収しないと、彼女が発症し、さらに人類も絶滅の危機に瀕することを知ります。

 

ショーの依頼を受けた愛人マルガリータ(エイザ・ゴンザレス)が手引きし、テロ組織の施設に潜入した3人は、ウィルスを分離する装置を奪取しますが、ブリクストンの手がどこまでも迫ってきます。

 

悩んだ末、ホブズは故郷のサモアに戻り、兄のマテオ(ジョー・アノアイ)の協力を得ようと決めますが、彼には実家に帰りたくない過去の因縁があって…。◆

 

というようなことで、痛快娯楽作品として存分に楽しむべき一作ですが、それぞれの家族の絆を描く部分が感動的で、このへんは本当にうまいものです。こういうドラマの部分で手を抜くと、アクション物は「話が薄っぺら」などと言われがちですが、本作は一切、手抜かりがありません。終盤、お話がサモアに移ると、その要素がますます強くなります。

 

「ミッション・インポッシブル」新作で活躍したヴァネッサ・カービーの熱演が目を引きます。この人はまだまだ注目されそうです。エイザ・ゴンザレスはどこかで見た顔、と思ったら「アリータ:バトルエンジェル」の序盤で登場する女サイボーグをやっていた人ですね。イドリス・エルバは、こういう役をやらせると、今や余人を許さないはまりぶり。この人が圧倒的に強くないと話が盛り上がりませんので、まさに適役です。

 

ちょっとだけ出ているヘレン・ミレンも、そのちょっとした出番でさすがの存在感です。

 

あくまでスピンオフ扱いなのでしょうが、またこの流れの続編を見てみたい、と思いました。成績次第ではあり得るのではないでしょうか。まさに快作でした。

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2019年8月 5日 (月)

コシノジュンコ先生と、「すぐ蕎麦の人」

Img_0540 私のカレッジの教え子が、オリジナルTシャツを作りました。「蕎麦の人」という字が入っていますが、意味はあまりないそうです。コシノジュンコ先生にお見せしたら「すぐ蕎麦の人」というバリエーションを作りなさい、と仰せでした。

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2019年7月28日 (日)

ラ・ファソン古賀(代々木上原)

このほど代々木上原のフレンチ「 #ラ・ファソン古賀 」に行きました。

http://la-f-koga.com/

Photo_20190728165805 Photo_20190728165601 Photo_20190728165701 Photo_20190728165702 Photo_20190728165703 Photo_20190728165704 Photo_20190728165705 Photo_20190728165706 Photo_20190728165801 Photo_20190728165802 Photo_20190728165803 Photo_20190728165804 Photo_20190728165805 Photo_20190728165901 Photo_20190728165902 駅前の閑静な住宅地にある隠れ家的なお店が素敵。

雲丹に鮎など、和の食材を見事に生かしたフレンチは本当に美味です。

 

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2019年7月11日 (木)

DRUM TAOの新公演「ザ・ドラマーズ」を見ました。

Photo_20190711210002 Photo_20190711210001 日本を代表する和太鼓グループ、DRUM TAO の新作公演「ザ・ドラマーズ」を見てきました。今までにない現代的な雰囲気で、ライヴ感あふれる新感覚のステージでした! コシノジュンコ 先生の衣装も素晴らしいです。

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2019年7月 3日 (水)

【映画評 感想】スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

Photo_20190703163401 映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」Spider-Man: Far From Homeを見ました。マーベル・シネマティック・ユニバースMCU第三期(フェイズ3)の最終作品だそうです。このフェイズ3は、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」「アベンジャーズ/エンドゲーム」を含むMCUの世界観全体のヤマ場。本作は「エンドゲーム」のラストを受けてスタートする形で、いわば「アベンジャーズ」シリーズの結末に付随する一作です。

 

私は膨大なMCUの作品群の全てを劇場で見ているわけではありません。正直に申しまして、全部に付き合う余裕がないためで、自分の個人的な原則として「キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー」と「アベンジャーズ」の名を冠する作品は全部、見ることにして、その他については、本筋との絡み方に応じて、適宜(てきぎ)、取捨選択、ということでやってきました。フェイズ3に入ってからは、すべてが「エンドゲーム」に至る伏線に関わって来るので、ほとんど全部見ています。

 

そういうわけで、「スパイダーマン」については、私の原則から言うと見ないシリーズでしたから、前作「ホーム・カミング」を見ていません。それから一介の高校生であるスパイダーマンをアベンジャーズ・チームにスカウトしたトニー・スターク(一貫して演じてきたのはロバート・ダウニー・ジュニア)を中心に描く「アイアンマン」シリーズも劇場では見ていません。にもかかわらず本作を見たのは、「エンドゲーム」の結末を直に受けた作品が、おそらく本作だけになりそうだからです。これ以後に公開される作品は、フェイズ4として、アベンジャーズの歴史が終幕し、アイアンマンやキャプテン・アメリカが退場した後の新しい歴史が語られることになるのでしょう。

 

スパイダーマンと言えば、トビー・マクガイアやキルスティン・ダンストをスターにしたサム・ライミ監督のシリーズと、アンドリュー・ガーフィールドやエマ・ストーンの出世作である「アメージング・スパイダーマン」シリーズがありました。MCUにスパイダーマンを登場させるために「アメージング…」が打ち切りとなり、トム・ホランドを新たに主演に据えてリブート・スタートしたのが現在のシリーズ。本作に登場するMJという主人公の同級生は、キルスティン・ダンストが演じていたメリー・ジェーンに当たる人物なのですね。

 

前作の「ホーム・カミング」が「帰郷」の意味で、今作の「ファー・フロム・ホーム」が「家から遠く離れて」という意味になります。ところが、主演のトム・ホランドは実際にはロンドン在住の英国人。タイトルに反して前作では英国からわざわざアトランタの撮影現場に赴き、今作では逆に家から20分の距離にある現場で撮影したそうです。それというのも、今回は「ご近所のヒーロー」としてニューヨークを一歩も出ないのが原則のスパイダーマンが、ヨーロッパ大陸を転戦して、ロンドンまで足を延ばすという異色作だからです。

 

スパイダーマンことピーター・パーカーはあくまで16歳の高校生。活躍できる世界はごく狭いものです。そして、スパイダーマンの能力が生かせるのは、ニューヨークのように摩天楼がそびえ立つ高層ビル街で、平地ではお得意の糸を出しても、意外に使い道がありません。本作は、そんな彼が修学旅行でヨーロッパに向かうことになり、青春アニメや学園ものゲームのような展開になるわけです。スパイダーマンは、すでに完成され、絶大な能力を持った大人のヒーローではなく、未熟な高校生が成長していく側面が強いのですが、その特徴が生かされた一作だと感じます。

 

ところで、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」で描かれたように、強敵サノス(演じたのはジョシュ・ブローリン)の野望が成就して、「全宇宙の生物の半分を消滅させる」悲劇が起こりました。それから5年後、「アベンジャーズ/エンドゲーム」では、ヒーローたちの活躍により、消え去っていた人々は、5年前の姿のままで社会に戻ってきたわけですが、それでめでたし、めでたしとはいえません。当然、大変な混乱を招いたと思われます。

 

その5年の間、消えた人々はすでに死んだことになっています。生き残った人々の生活は構わず続いて行きます。空白の5年の間に、恐らく財産や地位はすべて失われてしまいます。夫や奥さんがもう別の配偶者と結婚していたとか、家や預金が親族に相続されてしまったとか、会社に行ったけれどポストが埋まっていて復帰できなかったとか、そもそも会社や学校がなくなっていたとか…。介護が必要な寝たきりの両親が5年ぶりに戻ってきた、というご家庭もあるかもしれません。戻って来たものの、家族も知り合いもみんなどこかに転居してしまい、生き別れになってしまう可能性もあります。

 

社会全体としても、急に人口が倍増するわけで、縮小していた経済規模や流通、社会システムをすぐに元に戻せるものかどうか。学校や職場に復帰できた人々も、かつての後輩が年上になったり、上司になっていたり、といったことを経験することになるでしょう。5年前の大統領や首相が戻ってくる、5年前の知事や市長、社長や部長がやって来る。当然、5年の間に後任の人が着任しており、喜びも束の間、恐ろしいもめ事が起きそうです。入試だとか、オリンピックやW杯の選手選考だとか、考えただけでもものすごい大問題になったはずですね。

 

この作品でも、パーカーたち「復活組」は、かつて5歳も年下だった連中と同じ学年になっています。恐らく消滅しなかったかつての同級生は、みんな卒業して成人し、大学なり企業なりに行ってしまっています。また、先生の一人は復職できたものの、奥さんに逃げられたようです。そんな悲喜こもごもの混乱期から、お話は始まります。

 

◆あらすじ 「アベンジャーズ/エンドゲーム」の激闘が終わった後の世界。トニー、ナターシャ、ヴィジョンが帰らぬ人となり、キャプテンは人知れず引退しましたが、アベンジャーズ・チームの活躍で、5年前にサノスに消されたはずの人々が、突然、戻ってきました。もちろん、5年間のブランクが招く社会的混乱は大きく、復活したピーター・パーカーの周辺も例外ではありません。ピーターの高校は夏休みにヨーロッパへ修学旅行に行くことになり、ピーターは旅の途中でMJ(ゼンデイヤ)に告白しようと思いますが、かつて年下だったブラッド(レミー・ハイ)がすっかりイケメンの人気者に成長し、ライバルとして登場。MJにモーションをかけてくるので、ピーターは気が気でありません。一方、世間の人々は、アイアンマン亡き後の今、スパイダーマンにアイアンマンの後継者になることを求めて期待が高まりますが、16歳の高校生であるピーターには耐えがたい重圧がのしかかります。

 

メイおばさん(マリッサ・トメイ)は旅行先にスパイダーマン用のスーツを持って行け、と忠告します。しかしピーターは高校生らしい旅行を満喫したいと願い、無視します。出発の直前、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)から電話がかかってきても、やはり無視しますが、トニーの腹心だったハッピー(ジョン・ファヴロー)は「フューリーからの電話をスルーするな」と注意します。

 

ピーターはMJに接近するために、彼がスパイダーマンであることを唯一知っている親友、ネッド(ジェイコブ・バタロン)に協力を依頼します。しかしネッドはいち早くベティ(アンガーリー・ライス)と付き合うことになり、自分たちのことに夢中で頼りになりません。

 

イタリアのベニスで、巨大な水の化け物が街を襲撃し、ピーターはとっさにみんなを守ろうと行動しますが、力が及びません。その場を救ってくれたのは、それまで誰も見聞きしたことのない未知のスーパーヒーローでした。戦いの後、フューリーとマリア(コビー・スマルダーズ)が接触してきます。彼らがピーターに紹介したのは、イタリアのメディアがミステリオ(謎の男)と名付けた異世界からの来訪者、ベック(ジェイク・ギレンホール)でした。ベックは異世界の地球でヒーローでしたが、危機を救うことができず、滅亡してしまったといいます。そして彼は、この地球でも同じ場所にモンスターが現れると忠告し、次に出現するモンスターは炎のエレメント(元素)が実体化した最強の化け物で、これのために彼の世界は滅亡した、と説きます。

 

そのモンスターの出現が予想される場所はチェコのプラハ。ピーターもベックに協力してその迎撃にあたるよう要請されますが、ピーターは責任が重すぎることから気乗りしません。しかも修学旅行の次の予定地はパリで、少しでもMJと一緒にいたいピーターはフューリーに断ってしまいます。「そうか」とあっさりピーターの言葉を受け入れたフューリーに、ピーターは拍子抜けしますが、ホテルに帰るとなぜか旅行の次の目的地はプラハに変更となり、ピーターはいや応なく次の戦いに参加させられることになります。

 

プラハでの戦いもなんとか無事に終わりますが、苦戦を強いられたピーターは、自分には世界を守るヒーローの重荷を担う資格がない、と思い知ります。そして、トニーから譲り受けた形見のメガネ…それはスターク財団が巨費を投じて築いた防衛システムの制御装置と連動しています…を、ベックに渡してしまいます。しかし、それは致命的な過ちだったことを後で思い知ることになります。

 

プラハで、とうとう二人きりになったMJからは、思いがけないことを告げられます。「僕は実は…」と告白しようとした瞬間、彼女は言うのです。「スパイダーマン!」「え?」「あなた、スパイダーマンなんでしょ?」うろたえるピーターは、どうするのでしょうか。そして、謎の男ベックの正体とは…。◆

 

というようなお話で、後半は思いがけない展開が待ち受けておりますが、典型的な学園ドラマとヒーロー・アクションが絶妙に交錯し、コミカルなシーンも適度にはさんで、ストレスなく楽しめる娯楽作品の王道と言えるでしょう。このところ、ずっと壮絶でシリアスな物語が続いたシリーズの中では、ちょっと微笑ましい一作と言えるかもしれません。

 

終盤になって、いかに生前のトニー・スタークに人望がなかったか、部下から憎まれていたか、ということが明確になりますが、確かに、トニーはウルトロンを生み出し、ソコヴィアの悲劇を招いて、その後のアベンジャーズの分裂の原因を作った張本人。最期は立派でしたが、人格者だったとはお世辞にも言えない人物です。そんなメイン・キャラクターの欠点も容赦なく盛り込むあたりは、このシリーズも奥が深いです。

 

最後の最後に、意味深長な追加映像があって、これを見せられると、フェイズ4も見ないといけないかな、という気にさせられます。また制作サイドの術中にはまってしまったか、確かに今後の展開が気になるエンディングでした。

 

 

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