2019年10月15日 (火)

観艦式に代わる艦艇公開(横須賀)に参加しました。

1 令和元年度 #観艦式 は中止。代わって艦艇が公開されました。前日から横須賀で実施に備え待機していた私たちは、観艦式実施の場合に私たち夫婦が乗艦する予定だった #ちょうかい に乗ることが出来ました。観閲官(総理)が乗艦する予定だった #いずも では、空母らしい昇降機が印象的でした。Photo_20191015110102 Photo_20191015110103 Photo_20191015110104 Photo_20191015110105 Photo_20191015110106 Photo_20191015110101 Photo_20191015110202 Photo_20191015110203 Photo_20191015110204 Photo_20191015110107 Photo_20191015110108 Photo_20191015110109 Photo_20191015110110 Photo_20191015110201 Photo_20191015110205

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2019年10月10日 (木)

【映画評 感想】ジョン・ウィック:パラベラム

Photo_20191010133601 「ジョン・ウィック:パラベラム」John Wick: Chapter 3 – Parabellumを見ました。キアヌ・リーブス主演の人気シリーズ3作目です。1作目でロシア・マフィアを77人殺し、2作目ではイタリアの犯罪組織カモッラのメンバーを128人殺したジョン・ウィック。ところが本作では94人、と少しおとなしくなった(?)印象もあります。

 

監督、スタッフ、主要な出演者が変わらないので、大きな変化はないはずですが、なんとなく2作目まで濃厚に漂っていた物悲しさ、哀愁を帯びたジョン・ウィックではなくなってきている感じがあります。ヒット・シリーズになって予算も大きくなり、ゴージャスな映画になってきた分、何か普通のアクション大作になってきている、と思うのは私だけでしょうか。もちろん非常に面白い作品だと思うのですが、ちょっと個性が薄れてきているようにも感じます。舞台がカサブランカに移ったり、著名なアカデミー女優がどんどん出てきたり、ということで、見ようによっては、寡黙な007のような雰囲気すら出てきています。

 

本作で目立つのが、日本の「任侠映画」のようなノリです。というか、明らかに影響を受けているのではないでしょうか? 指を詰めてボスに詫びを入れるとか、終盤は銃器ではなく長ドスでの果し合いになる、とか。非情な組織の論理に刃向って、はぐれ者のヤクザが敢然と巨大な勢力に立ち向かう、といった構図は往年の日本のヤクザ映画そのものに見えます。

 

何しろ今回の作品でジョンの最強の敵となるのが、日本人(あるいは日系人)寿司職人を表稼業としている殺し屋ゼロ、という人物。きゃりーぱみゅぱみゅの曲が流れるニューヨークの寿司店で、巧みな包丁さばきを披露する職人であり、実は殺しの達人でもある、という設定です。演じているマーク・ダカスコスは4分の1が日本人という俳優さんで、他の映画では流暢な日本語を話すシーンもあったそうです。しかし、今回の彼は、日本語を叫ぶ場面がしばしばあるのですが、ほとんど聞き取れないぐらいに下手くそです。本作では、そのへんは全く気を使っていないようです。おそらく英語圏などの観客は気にならないでしょうが、日本人としては、かなり興ざめです。せっかく日本をフィーチャーした内容なのに(どうもこのあたりの設定は、親日家であるキアヌのアイデアらしいですが)、あまり丁寧な描き方とは言えず、残念ですね。

 

ところで題名の「パラベラム」とは、一般に9ミリ口径の銃弾の名称として知られています。ドイツの有名な自動拳銃「ルガー」の設計者ゲオルク・ルガーが1901年に開発したもので、その後、もっともポピュラーな自動拳銃や短機関銃の銃弾として広く使用されています。パラベラムの名はラテン語の「Si Vis Pacem, Para Bellum」(平和を望むならば、戦いに備えよ)に由来しています。この銃弾の登場で、量産が容易になり、また銃の自動化が飛躍的に進んだ、とされます。パラベラム弾の普及が、結果的に効率的な軍備を促進し、戦争を抑止して平和をもたらす、と期待されたための命名でしょうが、実際には、20世紀の戦争が大変、悲惨で残酷なものになったのは言うまでもありません。

 

今回の劇中で、ホテルの支配人を演じているイアン・マクシェーンが、血みどろの激戦を予感しながら、上記の皮肉なことわざ「平和を望むならば、戦いに備えよ=パラベラム」と呟きます。ここは大変、印象的でした。

 

【◆ストーリー】亡き妻との死別を経て、悲しみに暮れる間もなく、ロシア・マフィアの挑発を受けて、組織を皆殺しの憂き目に遭わせ、完全に壊滅させたジョン・ウィック(リーブス)。続いて、今度はイタリア・カモッラの幹部ダントニオに無理強いされ、殺しの現場に復帰させられた挙句、罠にはめられました。怒りに燃えたジョンは、夥しい数の敵を殺してカモッラを壊滅寸前まで追い詰め、ついにダントニオを殺害しました。ここまでが前作。

 

しかし、世界中の巨大な闇組織を代表する12人の主席で構成される「主席連合(ハイ・テーブル)」のメンバーだったダントニオを殺したこと。さらに、その殺害した場所が、この世界の住人にとっては絶対の中立地帯、聖域として認識されてきたコンチネンタル・ホテルの敷地内であったこと。絶対に犯してはならない禁忌を二つも犯したジョンは追放処分となりますが、ホテルの支配人ウィンストン(マクシェーン)の温情により、1時間だけ猶予を与えられます。時間が切れた瞬間から、世界中の殺し屋が敵にまわり、ジョンの首にかかった1400万ドルの賞金を得るために襲いかかってきます。

 

ジョンは、なんとか包囲網を切り抜け、かつて自分を育てたベラルーシ系の闇組織、ルスカ・ロマを率いる女ボス(アンジェリカ・ヒューストン)に直談判し、その助力を得て、北アフリカはモロッコのカサブランカに旅立ちます。

 

その頃、主席連合が派遣した冷酷な監督官、「裁定人」(エイジア・ケイト・ディロン)は、謀反人ジョン・ウィックに協力した者たちに厳罰を言い渡して回ります。ジョンに1時間の猶予を与えたウィンストンは7日後にホテル支配人を退任すること。また、ジョンのダントニオ殺しをほう助したとして、主席連合とは本来、かかわりのない組織バワリーを支配しているボス、キング(ローレンス・フィッシュバーン)にまで、7日後の退任を申し渡しますが、キングはせせら笑って拒否します。

 

裁定人は、主席連合が推薦する最強の殺し屋ゼロ(ダカスコス)に、ジョンと、ジョンの協力者を粛清する任務を与えます。ジョンをアフリカに渡航させたルスカ・ロマのボスは、ゼロの手により残酷な見せしめの対象となります。キングもゼロの刃を受けて、倒れます。

 

一方、モロッコに渡ったジョンは、彼とは古い因縁のある凄腕の女殺し屋ソフィア(ハル・ベリー)と接触。彼女の手引きで主席連合の古参幹部であるベラーダ(ジェローム・フリン)と会い、さらに、サハラ砂漠の奥深くにまで向かっていきます。ジョンは、主席連合よりも上位に君臨している世界の闇組織の真の頂点、秘密の首長(サイード・タグマウイ)に会って、事態を打開しようと考えるのですが…。◆

 

というような展開で、お話はどんどん大きく広がっていき、多彩な人物が次々に登場し、良くも悪くもゴージャスなアクション大作となっております。しかしどうも、ゴージャスに風呂敷を広げた結果、それこそ昔の007シリーズのような荒唐無稽さに近付いてきている印象もある、と個人的には思いました。興行的には大成功しており、次回作の製作はもちろん、テレビ版やゲーム版、さらにはハル・ベリーを主演に据えた女殺し屋ソフィア中心のスピンオフ計画も出てきているとかで、ジョン・ウィック・ワールドの前途は洋々たるもの。しかし、1作目から見ている者からすると、安定した王道娯楽路線からは、ちょっと初めの頃の緊迫感が感じられない、という点は否めないものがあります。

 

1作目、2作目のジョン・ウィックは、強いとは言っても、いつ命を落とすか分からない危うさを感じさせました。実際、そういうフィルム・ノワール的なストーリー展開になってもなんら、不思議ではない作風でした。しかし、売れるドル箱映画として人気が定着して来ると、ジョン・ウィックは、もはや死ねなくなります。なんというか、ジェームズ・ボンドもそうですし、ヒーローものの映画もそうですが、何があっても多分、主人公は死なない、という感じになり、ターミネーターのように見えてきます。車にひかれても、刺されても、ビルから突き落とされても死なない、無敵の人物像が定着してしまうと、どんなに激しいアクションを見せられても、スリルは感じなくなってくるものです。

 

それにしてもです。1作目から3作目まで、劇中で流れた時間はごく短く、せいぜい数か月の物語だと思います。この間に299人を殺戮し、いくつもの大きな犯罪組織を根絶やしにしてきた超人ジョン・ウィックに対して、たかだか1400万ドル(劇中で増額して1500万ドル)、日本円にして15億~16億円ぐらいの賞金で、よく襲い掛かる馬鹿な殺し屋がたくさんいるものだな、と思います。もちろん大金ではありますが、絶対に勝てそうもないほど強い相手に挑みかかるとき、お金などいくらあっても意味はなく、99分以上の確率で自分が死ぬリスクを冒すには、16億円程度など、はした金のうちではないでしょうか? 

 

と、若干の不安要素を感じつつも、次回作はどうなるのか、気になってしまうエンディングで、逆らい難い期待が膨らむのも事実です。ジョン・ウィックの最後の頂上決戦はいつになるのか。どこまで殺るのか。本当に世界中の犯罪組織を、文字通り皆殺しにするまで戦い続けるのだろうか。そのへんが気になってきました。やはり、巧妙な展開のシリーズですね。

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2019年10月 1日 (火)

【告知】辻元よしふみは東京ベイカレッジで講座を持っております

Photo_20191001112201 Photo_20191001112202 Photo_20191001112203 #辻元よしふみ は #東京ベイカレッジ の講師をやっております。JR新浦安駅すぐそばの美容系 #専門学校 です。美容師国家試験のための実技のほか、教養としてファッション史(服飾文化史)の講座もあり、私が担当しております。興味のある方は公式サイトをご覧ください。https://tokyo-baycol.jp/

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【御礼】日刊スポーツ記事、および大阪ABCテレビ番組、ご覧いただきありがとうございました!

Photo_20191001111602 Photo_20191001111601 【御礼】きのうは #日刊スポーツ の #旭日旗 にかんする私のインタビュー記事につき、たくさんの方にご覧いただきありがとうございました。また、私は近畿圏で #ABCテレビ 系「 #キャスト 」に出演しました。こちらもご覧いただきました皆様、ありがとうございました。

Photo_20191001111603

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2019年9月30日 (月)

【出演・掲載情報】きょうの日刊スポーツと、ABCテレビ「キャスト」に辻元よしふみが登場します!

Photo_20190930095501 折角なので2件並べてみます。
【出演情報】きょう30日、 #辻元よしふみ#朝日放送テレビ ( #ABCテレビ )の番組 #キャスト の「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」に出演します。写真左は #古川昌希 アナ。京都の美術館、大阪市内のチャペルなどで7時間以上にわたりロケを敢行。近畿圏の方、ぜひご覧ください!

11740 Photo_20190930095502 Photo_20190930095401 _page0001_20190930121602 _page0001_20190930121601 【掲載情報】きょう30日付けの「 #日刊スポーツ 」22面に、「#東京五輪 で注目 #旭日旗 って何だ?」という記事が掲載され、#辻元よしふみ がインタビューを受けております。よろしければ、ぜひ日刊スポーツをご覧ください!

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日刊スポーツに辻元よしふみのインタビューが掲載されました。

_page0001_20190930121602 _page0001_20190930121601 【掲載情報】きょう30日付けの「 #日刊スポーツ 」22面に、「#東京五輪 で注目 #旭日旗 って何だ?」という記事が掲載され、#辻元よしふみ がインタビューを受けております。よろしければ、ぜひ日刊スポーツをご覧ください!

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きょうのABCテレビ「キャスト」に出演の予定です。

Photo_20190930095501 【出演情報】きょう30日、 #辻元よしふみ は #朝日放送テレビ ( #ABCテレビ )の番組 #キャスト の「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」に出演します。写真左は #古川昌希 アナ。京都の美術館、大阪市内のチャペルなどで7時間以上にわたりロケを敢行。近畿圏の方、ぜひご覧ください!Photo_20190930095401 Photo_20190930095502 11740

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2019年9月29日 (日)

あす9月30日「キャスト」(ABCテレビ・大阪)に辻元よしふみが出演します!

Photo_20190929110601 【出演情報】あす930日、 #辻元よしふみ は #朝日放送テレビ ( #ABCテレビ )の番組 #キャスト に出演します。テーマは「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」。共演は #古川昌希 アナ(写真左)。京都近代美術館、大阪市内のチャペルなどでロケを敢行。近畿圏の方、ぜひご覧ください!Photo_20190929110603 Photo_20190929110602

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2019年9月28日 (土)

近畿圏の皆様、9月30日のABCテレビ「キャスト」出演しますのでご覧ください!

Photo_20190928150301 【出演情報】 #辻元よしふみ は930日月曜 #朝日放送テレビ ( #ABCテレビ )の番組 #キャスト に出演します。テーマは「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」。写真は共演の #古川昌希 アナと京都国立近代美術館で撮影したもの。ロケ台本7ページPhoto_20190928150302 にわたった力作です。近畿圏の皆様、よろしければぜひ、ご覧くださいませ。

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2019年9月27日 (金)

大阪ABCテレビの人気番組「キャスト」のロケに辻元よしふみが参加しました!

Img_0642 #辻元よしふみ は #朝日放送テレビ の番組 #キャスト のロケに参加しました。930日月曜のテーマは「シャツのロゴが左胸にあるの、なんでやねん?」。写真は京都ロケで #古川昌希 アナと。現場は「ドレス・コード―着る人たちのゲーム」展。京都国立近代美術館~1014日(月・祝休)で撮ったものです。http://www.momak.go.jp/index.html

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2019年9月22日 (日)

改名直前のサンルートプラザ東京(浦安市)に行きました。

Photo_20190922194101 ディズニーランド隣接のホテル #サンルートプラザ東京 に久しぶりに行きました。というのも、令和元年101日をもって、このホテルは舞浜ホテル ファーストリゾートに改名するのです。平成9年4月に当ホテルで挙式した私どもは、サンルートの名のうちに行っておこうと思った次第です。Photo_20190922194103 Photo_20190922194104 Photo_20190922194106 Photo_20190922194201 Photo_20190922194202 Photo_20190922194301 Photo_20190922194102 Photo_20190922194103

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2019年9月 5日 (木)

GINZA SIXのブルーボトルコーヒー

Photo_20190905154801 開業から2年が経った #GINZA SIXギンザ シックスの地下2階に #ブルーボトルコーヒー が開店。以前、清澄白河の1号店に行った際は混んでいて断念したので、ここならどうかと行ってみました。もちろんこちらも大人気ですが 本店よりは入りやすそうです!Photo_20190905154802 Photo_20190905154804 Photo_20190905154805

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2019年9月 4日 (水)

小早川秋聲 個展(京橋・加島美術)

_page0001_20190904130001 従軍画家、小早川秋聲 の個展を見ました。鎮魂色の強さで陸軍から受け取り拒否されたという「國の楯」や「日本刀」などディテールの描き込みが凄い!

昭五式将校用軍衣の左側脇裂にあるボタンまで描かれています。画伯は元騎兵将校で、画題にも騎兵用の剣吊を帯びた将兵を描いています。

916日まで加島美術(中央区京橋3-3-2)で。_page0001_20190904130002

 

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2019年9月 3日 (火)

【映画評 感想】トールキン 旅のはじまり

Photo_20190903113401 「トールキン 旅のはじまり」Tolkienを見ました。あの「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」や「ホビット」の原作者JRR・トールキンの青春時代を描く映画です。トールキン自身は「作家作品研究」的なアプローチは好きではなかったようで、作者の人生をいくら調べても、文学作品とは無関係である、という立場の人だったようですが、しかし、トールキンの作品を読み、あるいはピーター・ジャクソン監督によって映画化された6部作を見れば、明らかに二つの世界大戦の影がちらついています。特に、トールキンが実際に従軍した第一次大戦の塹壕戦の悲惨な光景が、悪の帝国モルドールの描写に重なることは間違いないところでしょう。フロドに献身的に仕えるサム・ギャムジーのモデルが、陸軍の忠実な兵士たちであったことは、トールキン本人も明言しています。また、悪の帝王サウロンが徐々に支配を伸ばしていく点では、ヒトラーがモデルになっていると言われています。

 

本作の展開を厳密にみるならば、トールキンの伝記を正確にトレースしているわけではないようです。たとえば、年譜的には、トールキンが最愛の人エディス・ブラットと出会い、夢中になった後で、フランシス・モーガン神父の勧告により離別したのは1910年のこと。キング・エドワード校の学友4人で、劇中にも登場する秘密クラブ「T.C.B.S」を結成するのは1911年であり、前後関係としては劇中の展開と一致しません。

 

また、戦争中の描き方にしても、史実通りとはかなり相違するように思われます(この点は後で詳述します)。要するに、正確なドキュメンタリーのような伝記映画を作ったのではなくて、トールキンのその後の創作にいかに彼の前半生が関わっているか、という点をクローズアップしたところが、非常に興味深い作品となっています。

 

セアホール・ミルの美しい田舎の田園風景が、後のホビット庄につながり、バーミンガムの工場地帯の黒々としつつ赤い溶鉱炉が燃える景色は、モルドールや、イセンガルドの軍事施設を思わせます。そしてソンムの戦場は、フロドとサムがさまようモルドールから滅びの山への果てしなく続く荒涼地のモデルであることは言うまでもありません。このあたりを視覚的に一目瞭然に描き出してくれるのは、映画という表現ならではです。

 

また、言語学の天才であったトールキンは、エルフ語やモルドール語、ローハン語などの新しい言語を創作し、その裏付けとなる物語大系を築いて行ったわけですが、その言語へのこだわりが、いかに彼の若き日々の生活の中心であったか、という描写も重要です。こうしたトールキンの人生こそが「旅のはじまり」であり、やがてビルボ・バギンズの旅立ちにつながるのだ、という視点が明確です。

 

そのため、第一次大戦の激戦地、ソンムの戦場でさまようトールキンが、子供時代、学生時代の思い出を走馬灯のように想起する、という構成になっていますが、これが効果的です。後のスマウグ、ガンダルフやサウロンらしき幻影が登場するシーンがあるのですが、やっぱりドキドキしますね。

 

あらすじ◆南アフリカで父親が死んだことにより、ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン(少年:ハリー・ギルビー/青年:ニコラス・ホルト)の一家は、住み慣れたセアホール・ミルの田舎から、バーミンガムに引っ越すことになります。貧しい生活の中、母親はロナルドに、現実を離れたファンタジーの魅力を伝えます。しかしまもなく母も病死し、遺されたロナルドは、弟と共に母の友人のモーガン神父(コルム・ミーニイ)の後見を受けることになり、フォークナー夫人の屋敷に下宿して、地元の名門校キング・エドワード校に通うことになります。同じ下宿にはピアニストの少女エディス(リリー・コリンズ)がおり、二人はすぐに恋に落ちます。

 

ロナルドは、学校で知り合った仲間たち、校長の息子で画家になりたいロバート(アルビー・マーバー/パトリック・ギブソン)、詩人志望のジェフリー(アダム・ブレグマン/アンソニー・ボイル)、作曲家を目指すクリストファー(タイ・テナント/トム・グリン=カーニー)と意気投合し、芸術で世界を変える秘密結社、ティー・クラブ・バロヴィアン・ソサエティ(T.C.B.S)を結成し、青春を謳歌します。

 

その後、ロナルドは学業不振に陥り、オックスフォード大の受験に失敗。神父はエディスとの交際を禁止します。再試験で進学は出来たのですが、古典文学を専攻したものの伸び悩み、退学寸前にまで追い込まれます。さらに追い打ちをかけるように、エディスが他の男性と婚約した、という知らせが入り、彼を打ちのめします。そんな中、ふとした出会いから言語学の重鎮ライト教授(デレク・ジャコビ)と知り合い、自分のやるべきは言語学であることを悟り、教授の門下に入ることを許されます。充実した学生生活を手に入れたロナルドですが、1914年、イギリスはドイツとの戦争に踏み切り、第一次世界大戦に参戦します。ロナルドを始め、「T.C.B.S」のメンバーは皆、軍に入隊して初級士官として戦場に赴くことになりますが、ロナルドを待ち受けていたのは、最悪の激戦地、ソンムの戦場でした…。◆

 

ということで、なんといっても目を引くのがリリー・コリンズ。あの「ジェネシス」のドラマー、フィル・コリンズのお嬢さんですが、もともと、かなり太い眉毛の持ち主。ところが本物のエディス・トールキン夫人という人が、すごく濃い眉毛の人なので、ドメ・カルコスキ監督が「とにかく見た目がそっくり」と思ったそうです。エディス夫人は父親が公表されない私生児として生まれ、劇中でも言及されますが、もともとは聖公会の信者で、トールキンとの結婚に当たり、カトリックに改宗しています。彼女はまた、エルフの王女であり、定命の人間ベレンに嫁いだことで、不死の身から死ぬ運命になったルシエンのモデルとなったといいます。だから、エディスの墓石にはルシエン、トールキンの墓石にはベレンの名が刻んであるそうです。また、ルシエンの子孫であるアルウェンは、ルシエンの再来と言われるほど似ており、人間の王アラゴルンと結ばれることで、同じ運命をたどった、とされています。

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ニコラス・ホルトはじめ4人の青年たち、それから、それぞれの子役4人も非常にいい感じで、途中の「世代交代」も違和感がなく、見事です。トム・グリン=カーニーは「ダンケルク」の少年兵役で主演した人ですね。旧「スター・トレック」シリーズで有名なベテラン、コルム・ミーニイや、「オリエント急行殺人事件」の執事、「シンデレラ」の国王などの名演が記憶に新しい重鎮デレク・ジャコビの渋い演技も光ります。その他、隅々に至るまでキャスティングがよく考えられています。

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こういう史劇の場合、コスチュームも大事ですが、エドワード朝の重々しいフロックコートやスーツに、まだスカーフ状の柔らかいネクタイ、あるいはロングドレスに大きな帽子、といったスタイルが、徐々にモダンになって行って、戦後の1920年代のシーンでは、男女ともにすっかり現代的な服装になっているのが見ものです。このあたりの服飾史的な考証も、しっかりされています。本作では非常に重要な、第一次大戦当時の軍装という点でも、ぬかりなく、兵士たちは1902年型の詰め襟のカーキ色軍服、将校たちは1914年モデルの開襟軍服を着用しています(当時、ネクタイを締める軍服は世界でも最新式のものでした)。ただし、ソンムの会戦(1916年)頃ということですと、実際には将校の階級章や徽章は、まだ肩章に付けていない時期だと思われ(初期の階級は袖口で示すもので、公式に肩に徽章を付けてよくなるのは1917年のこと。今に残るトールキン少尉の写真でも、肩章には何も徽章は付けていません)、この点では、本作の将校たちは初めから肩章に徽章を付けているようでしたが、このあたりはどうなのでしょうか。もっとも、実際には公式な通達の以前から、実用上の便利さを考えて、肩に徽章を付けることはあったようです。

Tolkien

ところで、映画上の展開は劇場でご覧いただくとして、史実でのトールキン少尉の戦歴は以下のようになります。彼はランカシャー・フュージリア連隊の第11大隊の通信士官として従軍しました。モールス信号や野戦電話の担当で、比較的、後方勤務と言えます。同連隊は平時には2個大隊があるだけでしたが、戦時の急速拡大で基幹3個大隊となり、補充兵で8個大隊に、さらに終戦までに20個大隊まで規模を拡大して、戦場に将兵を送りました。トールキンは1915年に入隊しています。この時代に、彼は後の「シルマリルの物語」(指輪物語の世界の創世記に当たる部分)を書きはじめています。

 

19166月にソンムに展開した同大隊は、714日にオーヴィレル近郊の激戦で早くも壊滅状態となり、トールキン少尉も10月には「塹壕熱」(シラミから感染する病気)が発症して後送となり、119日にはバーミンガムの病院に入りました。その病院で、トールキンは「T.C.B.S」の仲間、ジェフリー・スミス中尉から、同じく仲間であるロバート・ギルソン中尉の戦死を知らせる手紙を受け取っています。しかしその手紙が届いた時には、すでにジェフリーもこの世になかった模様で、トールキンと同じ連隊の第19大隊に属していた同中尉は、123日に戦死しています。その後、第11大隊は完全に壊滅しますが、トールキンは体調が回復せずに、前線に戻ることはなく、中尉昇進を待たずに除隊となりました。

 

以上のような戦歴から見ると、映画上の展開はかなり異なっているように思われます。しかし、このあたりは映画表現として理解するべきところです。

 

第一次大戦後、オックスフォード大の教授となったトールキンは、若き日の「T.C.B.S」のよき思い出がそうさせるのか、文芸サークル「インクリングス」に参加し、友人たちから刺激を受ける中で創作をしていきます。その際の仲間には、やはりオックスフォード大の研究者だったCS・ルイスがおり、この二人が競うように創作に励んで、トールキンが「ホビット」を、ルイスが「ナルニア国物語」を生み出したのは、よく知られているところです。ルイスの方は、アンソニー・ホプキンス主演の「永遠の愛に生きて」で、「ナルニア国」より前に本人をテーマにした映画化がされているわけですが、これまでトールキン本人を描く映画がなかったのは、むしろ意外な感じもあります。これは、トールキンがあまり自分自身のことを公表したがらない作家だったことが原因だと思われます。名門大学の教授だったことは知られていても、早くして両親を失い、非常に苦学して大成した、という事実を知らなかった方も多いのではないでしょうか。

 

今回の映画は、あまり一般には知られていなかった「T.C.B.S」の活動を知らしめたという点で、非常に意味のある一作だったと思います。彼らなくして、後のトールキンは絶対にないのであり、若くして才能ある人たちが命を散らしていった中で、彼らの遺志がトールキンの中にあって開花したのだ、と信じたいですね。非常に美しい、感動的な一作でした。

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2019年8月14日 (水)

【映画評 感想】ライオン・キング

「ライオン・キング」The Lion Kingを見ました。ジョン・ファヴロー監督の手腕が光る一作です。1994年のアニメ版を完全実写化、ということですが、実写と言ってもフルCGですので、「シンデレラ」や「美女と野獣」「アラジン」の時のような「実写化」なのかというと、違う感じもします。監督自身も「アニメの実写化なのか、といわれると違うような気がします」というコメントをしていました。いうならば超CGアニメ化、なのでしょうが、しかしもはやCGアニメ、などという域ではありません。リアルな自然にリアルな動物が動いているようにしか見えない。完成度の高さはまさに衝撃的です。

 

技術的に言えば、要するに、もう本当に何でも表現出来るのだ、監督がその気になりさえすれば、視覚化できない映像などないのだ、ということが決定的に突きつけられた作品だと思います。「映像化は不可能」という言葉は死語になったのでしょう。逆に言えば、作品の出来、不出来は監督・スタッフの才能や努力の不足に帰結する、という厳しい時代になったともいえます。誰もが原作を知っていて、誰もが批評家になれるディズニー名作アニメで、その到達点を示す試みに挑んだ監督の勇気に、拍手を送りたいと思います。

 

ファヴロー監督と言えば、なんといっても2008年以来、「アイアンマン」シリーズを成功させ、その後のマーベル「アベンジャーズ」シリーズを軌道に乗せた立役者です。俳優としても有名で、つい最近の「スパイダーマン」新作や「スター・ウォーズ」のスピンオフ「ハン・ソロ」にも出演していました。SFヒーローものばかりでなく、数年前に世界を驚かせた「ジャングル・ブック」で、自然描写や、毛が多い動物を描くにも最新技術が活用できることを世に知らしめました。この人がいてこそ、今回の作品が生まれたのだと思います。

 

今回の映画で、実は冒頭の部分、アフリカの朝の大地に、大きな太陽が昇るシーンがありますが、あそこだけが唯一、本当にアフリカで自然を撮影したショットだそうです。それ以外は、ケニアで撮影した100万枚に及ぶ情景をデータ化し、ライオンの国「プライド・ランド」を作り上げて、監督たちはそのデータで築かれた仮想のアフリカで、普通の映画を手持ちカメラで撮るように撮影したのだそうです。つまり、完璧に出来上がった架空の世界の中を自由に移動できる、近年のフルCGのテレビゲームがありますが、ああいう感じで撮影したわけです。だから、見ていて感じるのは、よく英BBCなどが製作する、動物の生態を追う素晴らしいドキュメンタリーがありますが、ああいう感じの仕上がりです。だから、よくCGものでありがちな、いかにも都合のいい角度で絵を設計しました、作り込みました、という静止的な感じにならず、自然にカメラワークがパンして乱れたり、前景と遠景が切り替わったりします。こういう手法が画期的だった、と思います。

 

そういうことなので、今回の動物の描写は、アニメ版でみられた擬人化は抑えて、実在するライオンやイノシシがみせる動きを基準にし、いわゆる動物もの映画のような作法で再構成されています。たとえば、オリジナルでは両手を広げて人間のエンターテイナーのように踊りまくるミーアキャットのティモンですが、本物のミーアキャットは前足を横に広げることはなく、棒立ちですので、そこを考慮した動きにする、という感じです。ライオンやハイエナも、目と微妙な表情で個性と感情を描写しつつ、おおげさに泣いたり笑ったりはしません。ヒヒの長老ラフィキは、オリジナルではほとんど人間の老人のように描かれていましたが、本作では、最後の決戦で杖を使うものの、それもとっておきの最終兵器のような扱いで、カンフーを操って戦ったりはしません。このあたりについては、オリジナルとの比較という観点から、人によって好き嫌いや評価が変わってくるかもしれません。

 

一方で、ストーリー展開は基本的にオリジナルのまま。セリフの内容も、上記のような「リアル動物化」に合わせて微妙に変わっていますが、極力、昔のままです。音楽はエルトン・ジョンが手がけた名曲がすべて使用されるほか、ビヨンセらが作った新曲も加わります。余計なひねりを入れず、誰もが知る「ライオン・キング」のままなので、安心して見ていられます。そのなかで、終盤の決戦シーン、ティモンとプンバァがハイエナをおびき寄せる場面で、「美女と野獣」の「ひとりぼっちの晩餐会」を引用する遊び心が光っていました。

 

◆あらすじ アフリカの大地で野生の王国「プライド・ランド」を治めるライオンの国王ムファサ(ジェームズ・アール・ジョーンズ)とサラビ(アルフレ・ウッダード)の間に生まれた世継ぎ、シンバ(ドナルド・グローヴァー)。両親の愛を一身に受け、幼なじみのナラ(ビヨンセ)と一緒にすくすくと成長し、家老のザズー(ジョン・オリヴァー)が手を焼くほど元気に成長します。しかし、親子を妬むムファサの弟スカー(キウェテル・イジョフォー)は、ハイエナたちと手を組んでヌーの群れの暴走を引き起こし、ムファサを亡き者にして、シンバを王国から追放してしまいます。王国を見守ってきた長老ラフィキ(ジョン・カニ)はシンバが死んだものと思い、ひどく落胆します。

 

気落ちして倒れていたシンバを、ミーアキャットのティモン(ビリー・アイクナー)とイボイノシシのプンバァ(セス・ローゲン)が助け、仲間として育てます。彼らから「ハクナ・マタタ」精神を教えられ、過去を棄てて楽しく暮らすことを覚えたシンバですが、そこに現れたのは大人に成長したナラでした。王位を継いだスカーがハイエナたちと組んで暴政をしき、王国は滅亡寸前だと聞いて心が揺らぐシンバですが、父王の死の原因は自分にある、という思いが彼の心を曇らせます。その頃、シンバが生きていることを知ったラフィキがやって来て…。◆

 

ということで、全くおなじみのストーリー展開。嬉しいのはムファサの声が、オリジナルに引き続いてジェームズ・アール・ジョーンズという点です。日本語吹き替え版も、オリジナルと同じ大和田伸也さんがアテているそうです。ジョーンズと言えば、なんといっても「スター・ウォーズ」のダース・ベイダーの声ですが、ムファサの王としての威厳を表現できる素晴らしい声です。シンバ役のグローヴァーは、「ハン・ソロ」で若き日のランド・カルジニアンを演じていましたが、歌手としても有名で、彼とビヨンセのデュエットによる名曲「愛を感じて」は本作でも聴きどころです。スカー役のイジョフォーはあちこちの作品に顔を出す出力派で、「ドクター・ストレンジ」にも出ていました。こうしてみると、顔が広いファヴロー監督の「マーベル人脈」とか「スター・ウォーズ人脈」に連なる人が多いですね。

 

この作品は、オリジナルのときから手塚治虫先生の「ジャングル大帝」に設定が似ている、といわれてきました。しかし、基本のお話としては、シェークスピアの「ハムレット」に何よりも似ています。要するに、説話のパターンとして普遍的な、王殺しと王位の簒奪、若き王子の苦悩と成長を描くストーリーです。これが動物の世界をテーマとすることで、一層、シンプルに力強く描き出される、という構図なのだと思います。

 

今回の「実写化」で、その本来の意図がさらにはっきりと浮き上がったのではないか、と思いますし、監督の狙いも本質的にはそこにあったのだろうと感じています。映画表現の今後の可能性について、非常に刺激を受けた一作でした。Photo_20190814135701

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2019年8月 7日 (水)

【映画評 感想】ワイルド・スピード/スーパーコンボ

「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」Fast & Furious Presents: Hobbs & Shawを見ました。2001年から続く人気シリーズ「ワイルド・スピード」のスピンオフ作品です。原題は「高速と怒り お届けするのは:ホブズとショー」みたいな感じでしょうか。

 

実際、シリーズのレギュラー出演陣は、ドミニク(ヴィン・ディーゼル)はじめ誰も出ておりません。元々はFBI捜査官としてドミニクたちと共闘してきたホブズ(ドウェイン・ジョンソン)と、敵として登場し、前作では成り行きで手を組んだショー(ジェイソン・ステイサム)。この存在感があり過ぎるサブキャラ2人を、そのままにしておくのはもったいない、と思ったのがデヴィッド・リーチ監督です。スタントマン出身で、「ジョン・ウィック」「アトミック・ブロンド」「デッド・プール2」などを手掛けてきたアクション映画の名匠です。それでなるほど、今回の映画には名脇役のエディ・マーサンが出ていますが、「アトミック…」と「デッド…」にも出ていた監督お気に入りの俳優ということですね。

 

ついでに申せば、CIA捜査官ロックという人が出てきますが、これを演じているのが実はライアン・レイノルズ。「デッド…」つながりなのは言うまでもありません。

 

そういうことで、背景として知っておきたいのは、元FBIで、今は米国外交保安部の職員であるホブズと、元英国情報部MI6所属で、今はフリーのエージェントであるショーが、これまでの作品では成り行き上、やむを得ず手を組んだものの、本来は犬猿の仲である、という事実だけ、です。だから、これまでのシリーズ展開を全く知らないで楽しむことが出来る、というのが本作のいいところです。私も実はこのシリーズ、これまで一つも見ておりませんが、全く気になりませんでした。

 

それにしても、本来はあくまでサブキャラである2人の生い立ちとか、日頃の生活とか、家族とかを詳細に描くというは、面白い試みです。こういう要素は今後のシリーズにも引き継がれていくのでしょうか。確かに、ショー単体とか、ホブズ単体で別のシリーズを作ってもよさそうなほどのキャラクターの立ちぶりですから、まだまだ違う形のスピンオフもあるかもしれません。

 

◆あらすじ ロシアの科学者が作った恐怖の細菌兵器を奪取するために、英国MI6の特殊部隊が出動。無事にウィルスを抑えますが、そこに現れた異常に強い男ブリクストン(イドリス・エルバ)が部隊を全滅させてしまいます。一人、生き残った女性隊員ハッティ(ヴァネッサ・カービー)は、やむを得ずウィルスを自分の体内に取り込んで辛くも脱出。ブリクストンはすぐに、ハッティがMI6を裏切って、ウィルスを持ち逃げした、という嘘の情報を流してかく乱します。

 

世界の人類を死滅させるほどの危険なウィルスを放置しておくわけにはいかず、米CIAはまず、ロックを通じてホブズに依頼してきます。次に、ロンドンにいるショーにも依頼の手が伸びます。それぞれが独自の捜査でたどり着いたのが、国際テロ組織の暗躍。「協力者」としてロンドンで再会したホブズとショーは、互いを見てたちまち「こんなヤツと組めるか」と反目します。

 

やがて、ブリクストンに追われるハッティが保護されますが、なんと彼女は、長い間、音信不通で、ショーの母親クィニー(ヘレン・ミレン)もずっと心配していたショーの妹でした。ホブズ、ショー、ハッティの3人は、細菌兵器を開発したアンドレイコ教授(マーサン)と接触し、早くハッティの体内からカプセルを回収しないと、彼女が発症し、さらに人類も絶滅の危機に瀕することを知ります。

 

ショーの依頼を受けた愛人マルガリータ(エイザ・ゴンザレス)が手引きし、テロ組織の施設に潜入した3人は、ウィルスを分離する装置を奪取しますが、ブリクストンの手がどこまでも迫ってきます。

 

悩んだ末、ホブズは故郷のサモアに戻り、兄のマテオ(ジョー・アノアイ)の協力を得ようと決めますが、彼には実家に帰りたくない過去の因縁があって…。◆

 

というようなことで、痛快娯楽作品として存分に楽しむべき一作ですが、それぞれの家族の絆を描く部分が感動的で、このへんは本当にうまいものです。こういうドラマの部分で手を抜くと、アクション物は「話が薄っぺら」などと言われがちですが、本作は一切、手抜かりがありません。終盤、お話がサモアに移ると、その要素がますます強くなります。

 

「ミッション・インポッシブル」新作で活躍したヴァネッサ・カービーの熱演が目を引きます。この人はまだまだ注目されそうです。エイザ・ゴンザレスはどこかで見た顔、と思ったら「アリータ:バトルエンジェル」の序盤で登場する女サイボーグをやっていた人ですね。イドリス・エルバは、こういう役をやらせると、今や余人を許さないはまりぶり。この人が圧倒的に強くないと話が盛り上がりませんので、まさに適役です。

 

ちょっとだけ出ているヘレン・ミレンも、そのちょっとした出番でさすがの存在感です。

 

あくまでスピンオフ扱いなのでしょうが、またこの流れの続編を見てみたい、と思いました。成績次第ではあり得るのではないでしょうか。まさに快作でした。

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2019年8月 5日 (月)

コシノジュンコ先生と、「すぐ蕎麦の人」

Img_0540 私のカレッジの教え子が、オリジナルTシャツを作りました。「蕎麦の人」という字が入っていますが、意味はあまりないそうです。コシノジュンコ先生にお見せしたら「すぐ蕎麦の人」というバリエーションを作りなさい、と仰せでした。

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2019年7月28日 (日)

ラ・ファソン古賀(代々木上原)

このほど代々木上原のフレンチ「 #ラ・ファソン古賀 」に行きました。

http://la-f-koga.com/

Photo_20190728165805 Photo_20190728165601 Photo_20190728165701 Photo_20190728165702 Photo_20190728165703 Photo_20190728165704 Photo_20190728165705 Photo_20190728165706 Photo_20190728165801 Photo_20190728165802 Photo_20190728165803 Photo_20190728165804 Photo_20190728165805 Photo_20190728165901 Photo_20190728165902 駅前の閑静な住宅地にある隠れ家的なお店が素敵。

雲丹に鮎など、和の食材を見事に生かしたフレンチは本当に美味です。

 

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2019年7月11日 (木)

DRUM TAOの新公演「ザ・ドラマーズ」を見ました。

Photo_20190711210002 Photo_20190711210001 日本を代表する和太鼓グループ、DRUM TAO の新作公演「ザ・ドラマーズ」を見てきました。今までにない現代的な雰囲気で、ライヴ感あふれる新感覚のステージでした! コシノジュンコ 先生の衣装も素晴らしいです。

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2019年7月 3日 (水)

【映画評 感想】スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

Photo_20190703163401 映画「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」Spider-Man: Far From Homeを見ました。マーベル・シネマティック・ユニバースMCU第三期(フェイズ3)の最終作品だそうです。このフェイズ3は、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」「アベンジャーズ/エンドゲーム」を含むMCUの世界観全体のヤマ場。本作は「エンドゲーム」のラストを受けてスタートする形で、いわば「アベンジャーズ」シリーズの結末に付随する一作です。

 

私は膨大なMCUの作品群の全てを劇場で見ているわけではありません。正直に申しまして、全部に付き合う余裕がないためで、自分の個人的な原則として「キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー」と「アベンジャーズ」の名を冠する作品は全部、見ることにして、その他については、本筋との絡み方に応じて、適宜(てきぎ)、取捨選択、ということでやってきました。フェイズ3に入ってからは、すべてが「エンドゲーム」に至る伏線に関わって来るので、ほとんど全部見ています。

 

そういうわけで、「スパイダーマン」については、私の原則から言うと見ないシリーズでしたから、前作「ホーム・カミング」を見ていません。それから一介の高校生であるスパイダーマンをアベンジャーズ・チームにスカウトしたトニー・スターク(一貫して演じてきたのはロバート・ダウニー・ジュニア)を中心に描く「アイアンマン」シリーズも劇場では見ていません。にもかかわらず本作を見たのは、「エンドゲーム」の結末を直に受けた作品が、おそらく本作だけになりそうだからです。これ以後に公開される作品は、フェイズ4として、アベンジャーズの歴史が終幕し、アイアンマンやキャプテン・アメリカが退場した後の新しい歴史が語られることになるのでしょう。

 

スパイダーマンと言えば、トビー・マクガイアやキルスティン・ダンストをスターにしたサム・ライミ監督のシリーズと、アンドリュー・ガーフィールドやエマ・ストーンの出世作である「アメージング・スパイダーマン」シリーズがありました。MCUにスパイダーマンを登場させるために「アメージング…」が打ち切りとなり、トム・ホランドを新たに主演に据えてリブート・スタートしたのが現在のシリーズ。本作に登場するMJという主人公の同級生は、キルスティン・ダンストが演じていたメリー・ジェーンに当たる人物なのですね。

 

前作の「ホーム・カミング」が「帰郷」の意味で、今作の「ファー・フロム・ホーム」が「家から遠く離れて」という意味になります。ところが、主演のトム・ホランドは実際にはロンドン在住の英国人。タイトルに反して前作では英国からわざわざアトランタの撮影現場に赴き、今作では逆に家から20分の距離にある現場で撮影したそうです。それというのも、今回は「ご近所のヒーロー」としてニューヨークを一歩も出ないのが原則のスパイダーマンが、ヨーロッパ大陸を転戦して、ロンドンまで足を延ばすという異色作だからです。

 

スパイダーマンことピーター・パーカーはあくまで16歳の高校生。活躍できる世界はごく狭いものです。そして、スパイダーマンの能力が生かせるのは、ニューヨークのように摩天楼がそびえ立つ高層ビル街で、平地ではお得意の糸を出しても、意外に使い道がありません。本作は、そんな彼が修学旅行でヨーロッパに向かうことになり、青春アニメや学園ものゲームのような展開になるわけです。スパイダーマンは、すでに完成され、絶大な能力を持った大人のヒーローではなく、未熟な高校生が成長していく側面が強いのですが、その特徴が生かされた一作だと感じます。

 

ところで、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」で描かれたように、強敵サノス(演じたのはジョシュ・ブローリン)の野望が成就して、「全宇宙の生物の半分を消滅させる」悲劇が起こりました。それから5年後、「アベンジャーズ/エンドゲーム」では、ヒーローたちの活躍により、消え去っていた人々は、5年前の姿のままで社会に戻ってきたわけですが、それでめでたし、めでたしとはいえません。当然、大変な混乱を招いたと思われます。

 

その5年の間、消えた人々はすでに死んだことになっています。生き残った人々の生活は構わず続いて行きます。空白の5年の間に、恐らく財産や地位はすべて失われてしまいます。夫や奥さんがもう別の配偶者と結婚していたとか、家や預金が親族に相続されてしまったとか、会社に行ったけれどポストが埋まっていて復帰できなかったとか、そもそも会社や学校がなくなっていたとか…。介護が必要な寝たきりの両親が5年ぶりに戻ってきた、というご家庭もあるかもしれません。戻って来たものの、家族も知り合いもみんなどこかに転居してしまい、生き別れになってしまう可能性もあります。

 

社会全体としても、急に人口が倍増するわけで、縮小していた経済規模や流通、社会システムをすぐに元に戻せるものかどうか。学校や職場に復帰できた人々も、かつての後輩が年上になったり、上司になっていたり、といったことを経験することになるでしょう。5年前の大統領や首相が戻ってくる、5年前の知事や市長、社長や部長がやって来る。当然、5年の間に後任の人が着任しており、喜びも束の間、恐ろしいもめ事が起きそうです。入試だとか、オリンピックやW杯の選手選考だとか、考えただけでもものすごい大問題になったはずですね。

 

この作品でも、パーカーたち「復活組」は、かつて5歳も年下だった連中と同じ学年になっています。恐らく消滅しなかったかつての同級生は、みんな卒業して成人し、大学なり企業なりに行ってしまっています。また、先生の一人は復職できたものの、奥さんに逃げられたようです。そんな悲喜こもごもの混乱期から、お話は始まります。

 

◆あらすじ 「アベンジャーズ/エンドゲーム」の激闘が終わった後の世界。トニー、ナターシャ、ヴィジョンが帰らぬ人となり、キャプテンは人知れず引退しましたが、アベンジャーズ・チームの活躍で、5年前にサノスに消されたはずの人々が、突然、戻ってきました。もちろん、5年間のブランクが招く社会的混乱は大きく、復活したピーター・パーカーの周辺も例外ではありません。ピーターの高校は夏休みにヨーロッパへ修学旅行に行くことになり、ピーターは旅の途中でMJ(ゼンデイヤ)に告白しようと思いますが、かつて年下だったブラッド(レミー・ハイ)がすっかりイケメンの人気者に成長し、ライバルとして登場。MJにモーションをかけてくるので、ピーターは気が気でありません。一方、世間の人々は、アイアンマン亡き後の今、スパイダーマンにアイアンマンの後継者になることを求めて期待が高まりますが、16歳の高校生であるピーターには耐えがたい重圧がのしかかります。

 

メイおばさん(マリッサ・トメイ)は旅行先にスパイダーマン用のスーツを持って行け、と忠告します。しかしピーターは高校生らしい旅行を満喫したいと願い、無視します。出発の直前、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)から電話がかかってきても、やはり無視しますが、トニーの腹心だったハッピー(ジョン・ファヴロー)は「フューリーからの電話をスルーするな」と注意します。

 

ピーターはMJに接近するために、彼がスパイダーマンであることを唯一知っている親友、ネッド(ジェイコブ・バタロン)に協力を依頼します。しかしネッドはいち早くベティ(アンガーリー・ライス)と付き合うことになり、自分たちのことに夢中で頼りになりません。

 

イタリアのベニスで、巨大な水の化け物が街を襲撃し、ピーターはとっさにみんなを守ろうと行動しますが、力が及びません。その場を救ってくれたのは、それまで誰も見聞きしたことのない未知のスーパーヒーローでした。戦いの後、フューリーとマリア(コビー・スマルダーズ)が接触してきます。彼らがピーターに紹介したのは、イタリアのメディアがミステリオ(謎の男)と名付けた異世界からの来訪者、ベック(ジェイク・ギレンホール)でした。ベックは異世界の地球でヒーローでしたが、危機を救うことができず、滅亡してしまったといいます。そして彼は、この地球でも同じ場所にモンスターが現れると忠告し、次に出現するモンスターは炎のエレメント(元素)が実体化した最強の化け物で、これのために彼の世界は滅亡した、と説きます。

 

そのモンスターの出現が予想される場所はチェコのプラハ。ピーターもベックに協力してその迎撃にあたるよう要請されますが、ピーターは責任が重すぎることから気乗りしません。しかも修学旅行の次の予定地はパリで、少しでもMJと一緒にいたいピーターはフューリーに断ってしまいます。「そうか」とあっさりピーターの言葉を受け入れたフューリーに、ピーターは拍子抜けしますが、ホテルに帰るとなぜか旅行の次の目的地はプラハに変更となり、ピーターはいや応なく次の戦いに参加させられることになります。

 

プラハでの戦いもなんとか無事に終わりますが、苦戦を強いられたピーターは、自分には世界を守るヒーローの重荷を担う資格がない、と思い知ります。そして、トニーから譲り受けた形見のメガネ…それはスターク財団が巨費を投じて築いた防衛システムの制御装置と連動しています…を、ベックに渡してしまいます。しかし、それは致命的な過ちだったことを後で思い知ることになります。

 

プラハで、とうとう二人きりになったMJからは、思いがけないことを告げられます。「僕は実は…」と告白しようとした瞬間、彼女は言うのです。「スパイダーマン!」「え?」「あなた、スパイダーマンなんでしょ?」うろたえるピーターは、どうするのでしょうか。そして、謎の男ベックの正体とは…。◆

 

というようなお話で、後半は思いがけない展開が待ち受けておりますが、典型的な学園ドラマとヒーロー・アクションが絶妙に交錯し、コミカルなシーンも適度にはさんで、ストレスなく楽しめる娯楽作品の王道と言えるでしょう。このところ、ずっと壮絶でシリアスな物語が続いたシリーズの中では、ちょっと微笑ましい一作と言えるかもしれません。

 

終盤になって、いかに生前のトニー・スタークに人望がなかったか、部下から憎まれていたか、ということが明確になりますが、確かに、トニーはウルトロンを生み出し、ソコヴィアの悲劇を招いて、その後のアベンジャーズの分裂の原因を作った張本人。最期は立派でしたが、人格者だったとはお世辞にも言えない人物です。そんなメイン・キャラクターの欠点も容赦なく盛り込むあたりは、このシリーズも奥が深いです。

 

最後の最後に、意味深長な追加映像があって、これを見せられると、フェイズ4も見ないといけないかな、という気にさせられます。また制作サイドの術中にはまってしまったか、確かに今後の展開が気になるエンディングでした。

 

 

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2019年7月 1日 (月)

【映画評 感想】X-MEN:ダーク・フェニックス

Xmen 映画「X-MEN: ダーク・フェニックス」Dark Phoenixを見ました。X-MENチームの中心人物であるジーン・グレイが暴走し、スター・ウォーズ風に言えば「ダーク・サイドに堕ちてしまう」という物語です。本作は、2000年からスタートしたX-MENシリーズの最終章である、と告知されています。

 

ところで、このジーンの暴走というテーマは、既に2006年のシリーズ第三作「X-MEN:ファイナル ディシジョン」でも描かれたものです。この作品の原題はTHE LAST STANDであり、邦題と合わせて、その当時のX-MEN三部作の最終作という位置づけでした。その名に恥じぬ壮絶なド迫力が印象的な出来栄えで、この作品のジーン(ファムケ・ヤンセン)は恋人のスコット(ジェームズ・マースデン)、恩師のチャールズ(パトリック・スチュワート)を殺害した後、エリック(イアン・マッケラン)と組んで世界を滅亡の危機に陥れますが、最期はウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)の手にかかって倒れます。密かにジーンを愛していたウルヴァリンは苦悩し、その後、X-MENチームを離れて隠棲し、日本で活動した後に、世界の新たな危機に立ち向かったわけです…。

 

その危機というのが、70年代から開発が進んだ軍部のセンチネル計画により、ミュータントはもちろん、全人類が滅びかける、というものだったので、ウルヴァリンは2023年から1973年にタイムトリップして、歴史を変えてしまいます。その顛末が「X-MEN:フューチャー・アンド・パスト」(2014年)で描かれました。

 

その結果、2023年に帰還したウルヴァリンは、平和なエグゼビア学園を目にし、健在で何事もないように過ごしているスコット、ジーンらと再会します。

 

もしこれが、この時間軸での結末だとするなら、2017年に発表されたジャックマンとスチュワートの「卒業作品」である「ローガン:LOGAN」で描かれた2029年の殺伐とした未来は、ちょっと違う時間をたどった平行世界の出来事のように思われます。23年にあんなに平和で、ミュータントの社会にも異常がなかったものが、わずか6年後に、新しいミュータントが生まれなくなってから既に何年もたっているという、ああいう世界になっているはずはない、と思われるからです。

 

そして、問題なのは本作です。ウルヴァリンの活躍で歴史が変わったために、旧シリーズ三部作で描かれたような、人類社会とミュータントとの鋭い対立や、軍部の暴走、チャールズ派とエリック派の全面的な戦争状態、という流れはなくなったことになります。そんな新しい歴史の中で迎えた1992年に、ジーンはこちらの時間軸でも暴走してしまう、というわけです。この世界でのジーンは、旧三部作では2000年代まで暴走しなかったのに、10年以上も早く暴走してしまうことになります。そして、旧作の世界では、結果的にジーンを倒すことで暴走を止めたウルヴァリンが、92年にはまだX-MENのメンバーになっていません。どんな形であれ、ジーンを倒せるのは唯一、ウルヴァリンだけ、ということなので、今回の暴走は止められない、ということになるわけですが…。

 

◆あらすじ 1975年。強力すぎるテレパシーとサイコキネス能力を持つ8歳のジーン・グレイは、自分の能力を制御できず、交通事故を引き起こし、両親を死なせてしまいます。彼女をエグゼビア学園に引き取ったチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)は、ジーンの精神に介入し、両親を殺してしまった、というトラウマを隠蔽して、彼女の精神を守ることにします。

 

そして1992年。スペースシャトル「エンデヴァ―」号の事故を受けて出動したX-MENチームは、見事にシャトルのクルーたちを救出しますが、ジーン(ソフィー・ターナー)は宇宙空間で未知の強烈なエネルギー体を体内に吸収してしまいます。

 

シャトルの救出成功により、X-MENは国民に信頼され、チャールズも得意の絶頂にいます。大統領から表彰され、社会的な成功も手に入れます。しかし、そんなチャールズの強引な方針に、レイブン(ジェニファー・ローレンス)は疑問を抱きます。ハンク(ニコラス・ホルト)はX-MENを去ろうと考えるレイブンをなだめますが、自身もチャールズに対して不信感を抱き始めています。

 

そんな中、恋人のスコット(タイ・シェリダン)と一緒にいる時に、ジーンは記憶の裂け目の中で、あの忌まわしい交通事故を思い出してしまいます。ジーンの暴走が始まった瞬間でした。事故で両親が死んだ、と思い込んでいたジーンですが、父親は今でも生きているのではないか、と思い始めます。スコットの制止も聞かず、かつて両親と住んでいた家に向かうジーン。

 

その頃、ジーンを求めて別の勢力が動き始めていました。彼女の中に宿った強力なエネルギーに強い興味を抱く謎の女ヴーク(ジェシカ・チャステイン)が率いる一団です。

 

混乱してさすらうジーンを捜し求めて、チャールズたち、ヴークたち、さらに秘密のコミュニティでひっそりと暮らしていたエリック(マイケル・ファスベンダー)も巻き込み、事態は徐々に大きな広がりを見せて行きますが…。◆

 

という展開で、結果的にジーンの破滅的な暴走は、やはり誰にも止められなくなっていくのです。それでは2006年の作品とどう違うのか。まずエリックがジーンを利用しようとする立場ではありません。そして、ジーンを止められるウルヴァリンがいません。それから、これはちょっとネタバレしてしまいますが、ヴークの率いる第三の勢力というのは、実はコミック版にも登場するエイリアン(異星人)です。彼女たちの介入が事件をより複雑にしていきます。

 

話の結末については、ここでは書きませんが、ひょっとしたら、この本作の時間軸の行き着く先は、「ローガン」で描かれた、X-MENが解散し、ウルヴァリンやチャールズが寂しく世の中から忘れ去られて死んでいく、荒廃した2029年なのでしょうか? ちょっとそんな気もしました。

 

あるいはまた、コミック版の原作では、ジーンが暴走事件から6年もたってから、奇跡的にカムバックする、という形でX-MENに復帰します。ひょっとしたら、結果的にはこの時間軸の行き着く先が、2023年にウルヴァリンが見た、ジーンも何事もなく穏やかに暮らしている平和な未来なのかもしれません。

 

いずれにせよ、本作をもって、20年近くにわたり語られてきたX-MENの世界は幕を下ろすことになりますので、後に残った謎は解明されることはないのでしょう。

 

しかしです。元々、マーベルの映画界進出は、まずこのX-MEN20世紀フォックスが製作することで始まりました。その後、「アイアンマン」の成功から「アベンジャーズ」が始まり、つい最近、4月にシリーズは一応の完結を見ました。

 

ところが、最近になりまして、20世紀フォックスは「アベンジャーズ」のディズニーに買収されましたので、X-MENとその他のマーベルの世界観を統合することに、レーベルの壁はなくなったわけです。実際、今回の作品も20世紀フォックスの製作ですが、配給はディズニーとなりました。今年、X-MENとアベンジャーズの両シリーズがほぼ同時に終わったわけですので、今後は、ディズニーの下で、マーベル・ユニバースにX-MENも加わった新たな世界観が生み出されてくる可能性もありますね。そのへんはどうなっていくのか、ちょっと楽しみです。

 

今回の作品では、いつものレギュラー・メンバーの熱演は言うまでもありませんし、ジーンを演じたソフィー・ターナーがとてもよく、これで終わってしまうのが残念です。やはりコミックのように、事件から6年後ぐらいの設定で復活してほしいものです。それから、当代一の演技派女優ジェシカ・チャステインが演じるエイリアンの首領というのがすごい迫力です。なにかこう、怖いですね。ちょっとジーンも食われてしまいそうな存在感です。さすがですね。

 

かなり悲愴な内容の作品ですが、最後の最後、平和を取り戻したチャールズとエリックが穏やかにほほ笑むシーンがとても美しく、長い間の宿敵同士が和解することで、X-MEN20年にわたる歴史を締めくくりました。これだけ長く続いたものが終わる、ということに感慨深いものがあります。

 

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2019年6月30日 (日)

【映画評 感想】アラジン

20190627192117 「アラジン」Aladdinをようやく見ました。この1か月ほどかなり忙しく、なかなか劇場に足を運べませんでした。ディズニーの実写化はどれも好評ですが、本作も期待を裏切らない出来栄えです。よくアニメ版を、ここまで持ち味を損なわずにリメイクできたな、と思います。あのオリジナルを見たときの楽しい高揚感が、そのまま蘇ってきます!

 

ディズニーが名作の実写化を始めて以来、「シンデレラ」や「マレフィセント(眠れる森の美女)」、最近だと「ダンボ」のように古い作品は、やはりそのままでは現代の感覚からずれるということで、それなりの(ものによっては、かなり)アレンジを加えました。しかしケネス・ブラナー監督の「シンデレラ」などは、そのアレンジが効果的で、本来の魅力を損なわない素晴らしい実写化となりました。一方で、1990年代以後のディズニー黄金時代のミュージカル・アニメについては、誰もが「あの名作を出来るだけそのまま、名曲もそのまま使って、現代の最新技術で実写にしてほしい」と願う傾向にあり、それで成功したのがビル・コンドン監督の「美女と野獣」でした。また、オリジナル版が素晴らしい実写だったためにリメイクはせず、あえて続編を製作した「メリー・ポピンズ」のような例もあります。

 

さてそれで、「アラジン」です。正直に申しますと、私はガイ・リッチー監督がこの実写化に起用されたと聞いて、若干の危惧を覚えました。この監督には「リッチー節」というべき作風、癖があると思われるからです。ストップモーションやフラッシュバックを大胆に多用し、かなり誇張されたアクションを描く、というイメージがあり、「シャーロック・ホームズ」では、それがテーマと合っていて、効果的だったためにヒットしましたが、その後の作品ではむしろケレン味と捉えられたのか、ここ何作かは興行的に不遇となっていました。

 

さらに、アラジンという作品が成り立つか、成り立たないかのカギを握るランプの魔人ジーニー役がウィル・スミスと知った際にも、同じような危うさを感じてしまいました。どう考えても亡きロビン・ウィリアムズの超人的なトークが作り出したジーニーを、実写で演じるのは難役です。そして、ウィル・スミスもここ数年はヒットに恵まれず、俳優のキャリアとしては低調と見られたからです。

 

しかし、蓋を開けてみれば、そういう危惧は全くの杞憂であったことが分かりました! ガイ・リッチー監督は独特の描写法を最小限にとどめて、むしろ「シャーロック・ホームズ」の際に称賛された徹底的な世界観づくりに手腕を発揮しました。豪華絢爛たる映像は、アニメで描ききれなかった豊かな王国アグラバーを、これでもかというほど具体的に実写にしています。巨大なセットを組み上げ、極力、CGに頼らず、こだわりぬいたといいます。

 

そしてウィル・スミスです。口八丁手八丁、歌って踊れて、マシンガントークが炸裂のジーニーを演じるには、確かにこの人しかいなかった、というのが改めて理解できます。結果として、リッチー監督にとってもウィル・スミスにとっても、キャリアの中で久々に大ヒットの成功作となったわけですね。

 

アニメ版と大筋ではほとんど、違いはありません。しかし実写版のオリジナル・キャラとしてジャスミン王女の侍女ダリア(演じるのはナシム・ペドラド)という人物が登場します。これが、最後まで見終わると大きな意味を持ちます。また冒頭の名曲「アラビアン・ナイト」は、アニメでは砂漠の商人が歌うのですが、本作では船乗りが子供たちに聞かせる形でスタートします。この2点のアレンジが、話の結末部分にかかわる伏線となっています。

 

音楽はオリジナル版でアカデミー賞を受賞しているアラン・メンケンが担当し、ウィル・スミスに合うように一部の楽曲をラップ調にするなどアレンジし、新曲も入れています。もちろん「アラビアン・ナイト」や「フレンド・ライク・ミー」「プリンス・アリ」そして「ホール・ニュー・ワールド」などの名曲はすべて登場します。

 

◆あらすじ アラビアの豊かな国アグラバーの下町に住むアラジン(メナ・マスード)は、サルのアブーとコンビを組んで、つまらないコソ泥稼業の毎日。しかしいつかは人生を大きく変えたい、と願っている貧しい若者です。ある日、泥棒と間違われて困っている謎の美女(ナオミ・スコット)の窮地を助け、親しくなります。彼女は王女付きの侍女と名乗り、アラジンはアブーが盗んでしまった彼女の腕輪を返すために、王宮に忍び込みます。

 

ところが、王宮で出会った彼女は、侍女ではなく、実は国王の一人娘ジャスミン王女本人でした。身分違いながら惹かれあう2人。ジャスミンは保守的で過保護な父王(ナヴィド・ネガーバン)から、隣国の王子(ビリー・マグヌッセン)と結婚するように求められ、窮屈な王宮の生活にも飽き飽きしていました。実はアラジンとジャスミンは、もっと広い別の世界に憧れる似た者同士だったのです。

 

しかし王宮を去ろうとしたとき、アラジンは国務大臣ジャファー(マーワン・ケンザリ)に捕まってしまいます。ジャファーはアラジンに、砂漠の奥にある魔法の洞窟に赴き、ランプを取ってくるよう要求します。この洞窟は「ダイヤの原石」のような若者しか入ることが許されないというのです。

 

アラジンは洞窟に入り、古いランプを手にします。それをこすったところ、出現したのはランプの魔人、ジーニー(ウィル・スミス)でした。アブーがランプ以外の財宝に手を出したために、アラジンたちは洞窟内に閉じ込められますが、その中で出会った「魔法のじゅうたん」とジーニーの活躍で外に脱出。ジャスミンとの恋の成就を願うアラジンは、ジーニーに頼んで「アバブア国のアリ王子」に変身します。

 

豪華絢爛たるアリ王子の一行がアグラバーの王都に入ると、国王は喜びますが、ジャスミンは、また金持ちの求婚者が現れただけ、と興味を持ちません。さらに、内心ひそかに王国を奪って国王になりたい野心を抱くジャファーは、新たな邪魔者が現れたことにいら立ちを募らせます。

 

魔法のじゅうたんに乗って夜のデートに誘うアラジンは、ジャスミンに手を差し出し「僕を信じて」と呼びかけます。そのしぐさと言葉に、ジャスミンはハッと気付きます。アリ王子が、実はあのアラジンであることに…。◆

 

ということで、オリジナル版を知っている人には説明無用の展開です。ジャスミンが一国の王女として、原作以上に強い自覚を持った政治家的な人物像になっているのが現代的な描写ですが、それもバランスを崩すほどの変更ではありません。

 

ディズニーのアニメを実写化する際に、いつも難しいのが動物たちの扱いだろうと思います。アニメ版では、動物が単なる擬人化を越えて、主要な登場人物として活躍することが多いわけですが、実写でそれをやると、技術的には可能であっても、やはり実写であることのリアリティーと両立しない場合があります。本作ではサルのアブーと、トラのラジャ、オウムのイアーゴがそれらに当たりますが、原作ほどの人間そこのけの饒舌さはないものの、いずれもうまいバランスで描いていると思います。

 

アラジン役のマスードは、これまでそれなりのキャリアはあるものの、俳優としては初の大役抜擢。まさにアラジンのイメージそのもので、この違和感のなさはすごいです。ジャスミン役のスコットもいいですね。新しい時代のヒロイン像として、気の強さとかわいらしさを絶妙なバランスで演じています。「オリエント急行殺人事件」などでも好演したケンザリが、楽しそうにジャファーを演じています。このドラマは、言ってみればジャファーが野心実現に焦り、空回りし続けないと先に進まないような話です。冷酷な恐ろしさを持ちつつ、どこか間抜けなヴィラン(悪役)という像を的確に演じています。

 

そして、なんといってもウィル・スミスです。この人がいなければ、本企画は成り立たなかったに違いありません。彼の実写版ジーニーは長く映画史に残るでしょう。

 

今後も「ライオン・キング」実写版などが控えていますが、こちらも楽しみです! オリジナルを知っている人ほど、見どころが多いと言えると思います。本作は、期待を超える本当に見事な映像美でした!

 

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2019年6月29日 (土)

ハイアット 東京ベイ お披露目パーティーにコシノジュンコ先生も来場!

Photo_20190629120401 71日に開業するハイアットプレイス東京ベイ (千葉県浦安市明海5-8-23)の披露パーティーに参加しました。こちらのスタッフの制服や、ロビーの絵画はコシノジュンコ 先生が担当されました。TDRの御膝下、浦安では新しいホテルが相次いで開業していますが、ハイアットがやって来たのは地元民としても嬉しいPhoto_20190629120403 です。ちなみに、辻元よしふみの燕尾服ジャケット、辻元玲子のドレスはコシノ先生の作品です。Photo_20190629120404

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ハイアットプレイス東京ベイ の客室内。オーシャンビューの部屋や広いスイートルームは非常に快適そうです。

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レストランや屋上のバーなど、施設も完備していて、周辺のホテル群の中でも高級感が際立っています。

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ハイアット プレイス 東京ベイ のスタッフの皆さんの制服やPhoto_20190629120607 Photo_20190629120606 Photo_20190629120605 Photo_20190629120701 壁面の絵画は、コシノジュンコ 先生が手がけたものです。

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2019年6月28日 (金)

辻元よしふみ出演「美の壺」29日朝、再放送します。

#NHK の番組「#美の壺 」に#辻元よしふみ が出演した回があす朝、再放送されます。御覧になっていない方はこの機会にぜひ。

★「美の壺File: 381 華やぎのボタン」

629(土)午前630659 NHK BSプレミアム>Photo_20190628060901

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2019年6月21日 (金)

辻元よしふみ出演「美の壺」(NHK BSプレミアム)本日再放送です。

Photo_20190621061901 #辻元よしふみ が出演した #NHK「#美の壺 華やぎのボタン」が本日、再放送されます。

  • 621(金)19301959 #BSプレミアム >
  • 621(金)27:30(6/22 03:30) (日本時間) <ワールドプレミアム>国際放送

まだ見ておられない方は、ぜひご高覧下さいませ。

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2019年6月19日 (水)

【映画評 感想】メン・イン・ブラック:インターナショナル

「メン・イン・ブラック:インターナショナル」Men in Black: Internationalを見ました。実はこのところ、公私ともにかなり忙しく、映画館に行く余裕もなかったのですが、これでようやく「令和初の」映画鑑賞とB4 なりました。

それにしてもMIBの最初の作品から、もう22年もたっている、という事実が驚きです。しばしば、UFOの目撃現場に現れて、目撃者に圧力をかけたり、情報を集めたりする謎の黒服の男たちメン・イン・ブラック。その本来のイメージは非常に恐ろしいもので、もし、偶然にUFOを目撃してしまったり、エイリアン(異星人)と遭遇してしまったりした後に、MIBに拉致されたら生きて帰れない、という噂話までありました。

それを、独特のユーモラスな描き方で表現し、ごく一部のUFO好きの人にしか知られていなかったMIBというものを、一挙に誰もが知るポピュラーな存在にしてしまった、というのがこのシリーズでした。大物俳優ではあっても、誰もが知るほどの知名度はなかったトミー・リー・ジョーンズ、俳優としてはまだ新人だったウィル・スミスをスターにしたのも、このシリーズでした。

かつては、真っ黒の服というのは、燕尾服やタキシードのような純然たるフォーマルか、お葬式で着るもの、というイメージでした。あるいは聖職者や修道女、またはホテルやレストランの従業員、いわゆる黒服の人たちの接客ユニフォーム、という感じでもありました。最も極端な例と言っては、18世紀のプロイセン軽騎兵からの伝統を汲むナチス親衛隊やドイツ軍戦車兵の威圧的な黒い制服がありました。要するに、普通の人が日常的に着るには、ふさわしくない色の服だったといえます。1920年代にココ・シャネルが黒いドレスを発表した時には大騒ぎとなり、80年代の初めに、山本耀司や川久保玲が、パリコレで真っ黒な服ばかりのコレクションを発表した際には「黒の衝撃」と呼ばれましたが、それだけ珍しい、あるいは大胆で突飛なものだったともいえます。

だから、やはり80年代初めにヒットした映画「ブルーズ・ブラザース」の2人が、MIBと同じような黒いスーツに黒いサングラスといういでたちであっても、あくまで奇矯な人たちのおかしな服装、という域を出なかったわけです。その劇中では、黒いスーツ姿の2人に対し、プロモーターが「黒いスーツではお客が怖がるよ」と注意するシーンがありました。ところが、1997年のMIBの大ヒット以後、黒い服が一般社会に浸透した、というのは間違いないように思います。その直後ぐらいから、急速に日本の「就活スーツ」が黒一色になっていった、というのも関係がある話なのかもしれません。

一作目の段階で引退を考え、実際に二作目の冒頭では郵便局長になって引退していたエージェントK(ジョーンズ)は、いよいよ一線を退いたのでしょうか。KとエージェントJ(スミス)の過去の関わりも明らかになり、一応、この2人を軸とした物語もひとつの区切りをつけた、というのが前作のMIB3でした。

そこで、今回は中心人物を代えて、「アベンジャーズ」シリーズで無敵のハンマーを操る雷神ソーを演じたクリス・ヘムズワースと、その片腕となって活躍した騎士ヴァルキリー役のテッサ・トンプソンが、新たなエージェント・コンビを組んだのが本作。「アベンジャーズ」の世界では、強いのだけれど、傲慢で、どこか抜けているソーと、沈着でちょっと冷ややか、しっかり者のヴァルキリー、という描き方でしたが、今回のエージェントH(ヘムズワース)とエージェントMT・トンプソン)の関係も、それをなぞった形に見えます。

敵との格闘シーンで、ヘムズワースが落ちていたハンマーを手にして「これで形勢逆転だ!」と叫ぶシーンがありますが、言うまでもなくソーのパロディーで、なんともおかしいです(もちろん、この映画のハンマーには何の魔力もパワーもありません)。あちらでは、宇宙人であるソーが、黒服を着込んだ秘密組織シールドのエージェントたちに追い回される、という話だったので、完全に逆の役回りをやっていることになります。

 

幼いころに、黒ずくめの男たちに追われている子供のエイリアン、タランシアンを助けてやった経験があるモリー(T・トンプソン)。その際に、両親は男たちの持つ「ニューラライザー」(記憶除去装置)で記憶を消去されてしまったのですが、モリーは彼らの存在に興味を抱き、ずっとその正体を追い続けました。難関であるCIAの採用試験に合格し、きっとこの組織内に、あの黒服の人たちの部署があるのだろう、と思ったモリー。しかし、そんなものは実在しませんでした。落胆してすぐにCIAを辞め、コンピューター会社のカスタマー・センターでアルバイトをしているとき、ついにエイリアンが地球にやって来る情報をつかみます。

黒服の男たちが、地球に密航したエイリアンを捕まえた現場を確認したモリーは、そのまま彼らを尾行し、なんなくMIBニューヨーク本部に潜入します。たちまち正体がばれてしまいますが、モリーのセンスの良さと度胸が気に入った本部長、エージェントO(エマ・トンプソン)は彼女をスカウト。優秀な成績で試験をパスしたモリーは、正式にエージェント見習いMとして採用されます。

本部長Oの指令でモリーことエージェントMが向かったのは、ロンドン支部でした。支部長のハイT(リーアム・ニーソン)は伝説の腕利きエージェントで、数年前にはパリのエッフェル塔で、凶悪なエイリアン、ハイヴの地球侵略を阻止した実績があります。そしてもう一人、Mの目に留まったのが、型破りなエージェントH(ヘムズワース)です。彼もハイTと一緒に「知恵と銃一丁だけで」ハイヴの侵攻をとどめ、地球の危機を救った英雄ですが、合理的で沈着なMから見ると、チャラくて女癖が悪く、やることなすこと行き当たりばったりのHは頼りない人物に思えます。また、ロンドン支部内も一枚岩ではなく、ノリだけで何事も解決していき、周囲に迷惑をかけながら、支部長からの評価が高いHを疎ましく思っているライバルのエージェントC(レイフ・スポール)の存在も気になりました。

そんな中、ジャバビア星の王族ヴァンガスがお忍びで地球にやってくることになり、護衛にはHが指名されます。強引に自分を売り込んで、HのアシスタントとなったMは、ヴァンガスが豪遊するナイトクラブに同行します。しかし、ヴァンガスを狙う2人の殺し屋(ロラン・ブルジョワ、ラリー・ブルジョワ)により、ヴァンガスは暗殺されてしまいます。

HMは責任を問われますが、MMIBの内部にスパイが存在する可能性を指摘。いまわの際のヴァンガスがMに手渡した秘密兵器の存在がますます物議をかもし、ロンドン支部は疑心暗鬼に陥ります。HMは殺し屋が初めに出現したモロッコに飛びますが、そこでCが指揮するMIB部隊に包囲されてしまいます。2人はここを切り抜けて、内部のスパイを発見し、地球の存亡にかかわる危機を回避できるのでしょうか…。

 

といった展開で、SF色というよりも、どこかしら初期の007のような、ユーモアのあるスパイ・アクション作品を想わせます。後半になると、「ミッション・インポッシブル」シリーズで有名なレベッカ・ファーガソンも登場し、一層、そんな感じになってきます。

本作の「ブラック・スーツ」は今まで以上にスタイリッシュで、単なる黒いスーツなのですが、非常にいい感じに仕上がっています。要するにオシャレです。それもそのはず、衣装担当は「パイレーツ・オブ・カリビアン」などで知られるペニー・ローズですが、特に黒服については英国ブランドのポール・スミスが提供しており、最高級のビスポーク(注文服)で対応しているそうです。確かにスーツの襟の形状にポール・スミスらしい個性があります。よく見ると、レイフ・ファインズはベスト付きのスリーピースで、ポケットから懐中時計の金色のチェーンを覗かせ、テッサ・トンプソンのジャケットはボタンが二つだけ(かけるのは一つだけ)というダブル仕立て、と非常に凝っています。おそらく英国人という設定なのだろうHは、ハチャメチャな人物設定にもかかわらず、黒いネクタイを几帳面なウィンザーノットで結んでいるようで、実は本来の育ちの良さが垣間見えます。

実は、ポール・スミス氏本人が「タイプライターの修理屋」という役回りでカメオ出演していますのでお見逃しなく。

それから、異星人の殺し屋役のブルジョワ兄弟は、ビヨンセのツアーでバックを務めたダンサー、モデルですが、日本でも活動歴があり、特にラリーの方はNHKや日本テレビの番組にも出演しています。こちらも注目ですね。

今後、このシリーズの中核を、今作の2人が担うのか、他の誰かが担っていくのかは不明ですが、このシリーズは、MIBという組織の1960年代からの発展史、という側面もありますので、また数年おいて続編が登場してほしいと希望します。主要キャストが代わっても、本当に楽しい一作でした。

 

 

 

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2019年6月14日 (金)

日刊ゲンダイ「#KuToo」に関する記事に辻元よしふみがコメントしました。

614日付けの「#日刊ゲンダイ 」に「#KuToo ヒール靴 本当は履きたくないけど履いている3割」という記事が載り、#辻元よしふみ がコメントしました。詳細は以下のゲンダ_page0001イデジタルをご覧ください。 _page0001_1 Photo_52

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/256026/2

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2019年6月11日 (火)

辻元よしふみ出演「美の壺」再放送と、合わせて宣伝です。

宣伝1:辻元よしふみが出演したNHKの教養番組「美の壺」が再々再放送されます。

「美の壺File: 381 華やぎのボタン」Photo_49

  • 621(金)午後1930~1959 BSプレミアム>
  • 621(金)27:30 (6/22 03:30) (日本時間) <ワールドプレミアム>国際放送
  • 629(土)午前630659 BSプレミアム>

 

ご覧になっていない方、この機会にぜひご高覧くださいませ。

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宣伝2:今年後から「自衛隊需品学校」のほかに、「東京ベイカレッジ」で「文化論2」として、服飾文化史や現代ファッションについて講義しております。

  • ヴィクトリア期~スーツ・ファッションの歴史と現在、着こなしのルールと変化
  • 現代スーツの着こなし、生地、種類など
  • フォーマル・ウェアとドレスコード 女性のフォーマル・ウェア 
  • アメリカン・カジュアルとストリート/ユニセックス化
  • 日本の戦後ファッション史と現代のストリート・ファッション

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他の学校、教育機関での講義、単発講演なども承りますので、ご検討くださいませ。

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宣伝3:今まで私どもの仕事の内容につきまして、クライアント様からご質問の多かった事柄を基に、下記の要領をまとめました。

 

【ご挨拶】

◆私どもは 軍装史・服飾史研究家 辻元よしふみ

      歴史考証復元画家・イラストレーター 辻元玲子 でございます。

      公式サイト http://www.tujimoto.jp/

      ツイッター https://twitter.com/tujimotoyosi/

 

服飾史全般の研究者として、古代から現代まであらゆる時代の服飾を研究しております。講演、出演やコメント、時代考証、デザインのご提案、新規イラストの製作も承ります。

防衛省陸上幕僚監部の服制検討委員会外部有識者を務め、2人ともそれぞれ、陸上幕僚長感謝状を授与されております。

2019年からは、陸上自衛隊需品学校の外部講師(軍装史学)を務めております。

主な実績、所属学会、団体はウィキペディアの「辻元よしふみ」「辻元玲子」の項目をご覧くださいませ。テレビではNHK「美の壺」など、紙媒体では「朝日新聞」様、「日刊ゲンダイ」様など、また制服関係では「防衛省・陸上自衛隊」様など、多数ございます。

 

◆お仕事の依頼、お問い合わせは 

辻元よしふみ tujimoto-yosifuminifty.com

◆イラストの製作、二次使用などにつきましては

辻元 玲子  reiko-tujimotombg.nifty.com

        いずれも★を@に置き換えてください。

 

 メールの件名には分かりやすく、御社名、番組名、媒体名などを明記してくださいませ。

まずはお気軽にご相談ください。

 

【テレビ局関係の皆様へ】

  • 簡単なご質問で即答できるものは無料で構いませんが、時間のかかる情報監修につきましては、監修料を頂いております。料金は応相談、とさせてくださいませ。また、番組放映予定日を事前にお教えいただけますと幸いです。

 

  • 番組に出演する場合の出演料につきましては、ご相談くださいませ。

 

【新聞・雑誌関係の皆様へ】

  • 取材、コメント、寄稿などにつきましては、御社の規定に従い掲載時にはコメント料、原稿料を申し受けますので、ご相談くださいませ。また、事前に発売予定日をお知らせいただけましたら幸いです。

 

【イラストの製作、再利用につきまして】

  • テレビ、新聞、雑誌などの媒体に関わらず、製作のご依頼につきましては、製作料は応相談で承りますので、まずはご相談くださいませ。
  • すでに当方の書籍などで使用したイラストの二次使用料につきましては、こちらもご相談くださいませ。
  • 辻元玲子はイラスト製作にコンピューター、CGは使いません。カラー画、白黒画、ともにすべて手描きの水彩画です。そこで御利用にあたりましては、作品をスキャンしていただくことになりますので、あらかじめご了承くださいませ。家庭用レベルのスキャンは当方でも可能ですが、書籍など、印刷物に用いる場合は、御社で高性能の業務用スキャナーをご用意いただけますと幸甚です。

 

【主要著書】

★『スーツ=軍服!? スーツ・ファッションはミリタリー・ファッションの 末裔だった!!』(彩流社、2008年)

★『図説 軍服の歴史5000年』(彩流社、2012年)

★中国語版『図説世界軍服歴史5000年』(張永訳・東方出版社、2014年)

★『華麗なるナポレオン軍の軍服』(翻訳監修 リュシアン・ルスロ著 マール社、2014年)

★『軍装・服飾史カラー図鑑』(イカロス出版、2016年)

帯の推薦文はデザイナーのコシノジュンコで、「軍服を男の美学とすれば、それは今の紳士服の基本でもある。こんな服装史料がほしかった!」

★台湾版『圖鑑版 軍裝、紳士服飾史』(黃琳雅訳・楓樹林、2017)

 

【業務内容】

※デザイン提案業務

★ゲーム、アニメなどのキャラ・デザイン、コスチュームデザイン。

★デザインご提案とデザイン画制作、ファッション画制作。

※コンサルティング・考証業務

★ファッションやキャラ・デザインのリスク・チェック(たとえばナチス・ドイツを思わせる意匠のチェック。歴史的正統性のチェックなど)。

★映画、演劇、漫画などの衣装デザイン、時代考証。

※原稿・イラスト製作業務

★歴史復元画、時代考証イラスト制作。

★書籍企画の執筆、絵画制作のご依頼。

★絵画、著作物の二次使用に関してのご相談、ご依頼。

※テレビ・新聞・雑誌等業務

★テレビ局、新聞社、雑誌など各種媒体様への出演・取材、寄稿、情報監修、情報提供。

※講演・講座・外部有識者その他、公的業務

★公的・私的審議会、有識者会議の委員、各種講演ご依頼、各種審査員などのご依頼。

★遺物、収蔵品などの調査研究、記録。保管等へのアドバイス

★大学、専門学校、高等学校その他教育機関での講義、講座担当のご依頼。

 その他、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

【研究領域と特徴】

服飾史全般の研究者として、主に英語でユニフォーモロジーUniformology「制服学・軍装史学」と呼ばれる領域を扱っております。

①古今東西の人類の服装 服飾の歴史を古代シュメールや古代ローマから、中世、近世、近代、さらに現代に至るまで追求しております。特に西洋の男性服飾・紳士服の発展史を得意としているほか、女性の服飾、および日本を始め世界中の服飾もテーマとしております。

②軍装、軍服の歴史 古代シュメール軍から古代ギリシャ~ローマ軍、中世の騎士、ルイ14世やナポレオンの率いた華麗な軍隊、南北戦争や第一次、第二次大戦期、日本では武家の甲冑の時代から明治期~太平洋戦争に至る旧陸海軍、さらに最新の米軍や自衛隊の制服・迷彩戦闘服に至るまで5000年にわたる長大な歴史の変遷を通史として捉え、研究対象としております。これに付随して、ネクタイや勲章、階級章といったデコレーションの歴史も研究しております。

③歴史考証復元画製作 上記の研究で得た知見を基に、現在では実在していない古代や中世の服装や武具を精密に再現した歴史考証復元画の製作を行っております。

④講演・コンサルティング等の情報監修・提供 上記の研究で得た知見を基に、大学や研究機関、防衛省などの関連教育機関での講演や教育活動、出版活動、公的な有識者会議や審査会議への参加、ファッション・デザインのコンサルティング、アドバイスやデザイン画の提供、衣装の歴史考証、テレビ番組の情報監修や出演、新聞・雑誌等への寄稿やコメント提供――などを実施しております。

 

 

以上でございます。皆様には格別のお引き立てを賜り、まことにありがとうございます。

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2019年6月 7日 (金)

陸上自衛隊・需品学校(松戸市)で講話しました。

Photo_48 66日、陸上自衛隊需品学校(千葉県松戸市)で、辻元よしふみと辻元玲子が「軍装史から見た陸自常装の歴史」と題しまして、幹部上級(AOC)、幹部初級(BOC)3尉候補者(SLC)各課程の皆さん及び関係者、約160人に対して2時間にわたり、講話を実施いたしました。Photo_47 この日は、学校長の上田和幹陸将補に、岡村寧次陸軍大将のイラストを謹呈させていただきました。Photo_45 まことに楽しい一日でした!Photo_46

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2019年6月 3日 (月)

麵屋 もり田(岐阜県可児市)はミシュラン掲載のすごいラーメン店でした!

Photo_40 この日曜日、岐阜県可児市で法事がありまして、少し早く現地に到着しました。

読経が始まるまでPhoto_41 お寺の近所を歩いていたら「麺屋 もり田」というお店を発見。

11時開店と聞き、待っていたところ、徐々に人が集まって来て長い行列に。「ひょっとして地元の名店?」と聞きますと「ミシュランに掲載されたラーメン店」と聞いてPhoto_43 仰天しました。Photo_42 偶然、すごいお店に入ってしまいました。細麺にチャーシューや玉子が美味です。Photo_44

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